春光乍洩九龍縦横記(その1)
3月25日から29日までの5日間、6年ぶりに香港へ行ってきた。
本来ならば台湾に行くつもりだったのだが、花巻はもとより仙台発のエアチケットがなかなか安くならずにずっと様子を見ていたところ、昨年末より仙台に就航した香港の3路線(香港航空、香港エクスプレス、大湾區航空)が台湾よりも安く、それに加えて啓徳空港跡地の再開発によって2年前にオープンしたショッピングモールAIRSIDEで『トワイライト・ウォリアーズ(以下九龍城砦or城砦)』ロケセットの再現展示が行われているということを知り、乗るしかない、このビッグウェーブに!という気持ちを起こしてチケットと宿を押さえたのであった。
エアは大湾區(グレーターベイ、以下GBA)航空。香港・マカオ・珠江をひとくくりにしたこの呼称がなんかひっかかるのだが、一番安かったので致し方ない。
宿は初めての深水埗。かつての団地をリノベしたユースホステル美荷樓のドミトリーがバーゲンセールしていたので予約。近年の台湾ではドミトリーに泊まることが多くなったが、香港の旅では初。いろいろ不安もあったが、行けばまあ何とかなるだろうと思った。
そんなわけで、久々すぎる私の香港の旅が始まった。
3月25日(火)
現在は国際空港となった仙台から出国するのは、7年前の2月の台湾以来だが、実は仙台からの香港行きは25年前に経験している。当時はドラゴン航空が仙台に就航しており、安価なパッケージツアーがあったので、地元の香港映画サークルの友人と共に行ったことがあった。しかし2003年のSARS流行がきっかけで路線は撤退し、数年後にチャーター便で復活しかけたものの、東日本大震災で中断され、その間にドラゴン航空はキャセイに吸収されて消滅し…という状態であった。もう二度と香港便は就航しないのではないか、とまで考えていたが、東京まで出ずに出国できることは、インバウンド効果でも実に嬉しい。
※しかし日本で数年前ベストセラーになった予言コミック『私が見た未来』が最近香港で翻訳出版され「今年の7月に日本で大地震が起こる」という噂が広まり旅行のキャンセルがあったなどの理由でGBAは現在減便、香港航空は休航。全くなんなんだか。
昼に地元を出発し、空港アクセス線経由で仙台空港に着いたのは14時。すぐにGBAのカウンターに並んでチェックイン。Wi-Fiルータを受け取ってさっさと出国検査をすます。しかし早く入りすぎて出国ロビーでは暇を持て余した。
初めて見る白×ライトブルーの機体がGBA機。家族旅行の日本人グループや私のような個人旅客も多少いたが、ほぼ満席の機内を占めるのは圧倒的に香港人旅客。空港内の華語アナウンスは普通話のみだったが、搭乗すると広東語メインで安堵。
定時にテイクオフ。LCCはモニターがないので、アマプラからDLした『狼たちの処刑台』を観た。6年前の香港旅でも機内で観たのだが、九龍城砦大ヒット記念でルイス・クー出演作を何か観ようと思っての久しぶりの再見。感想は省略。
LCCでは飲食物の持ち込みができず(ミネラルウォーターの配布はある)なんとか頑張って空腹に耐えようとしていたが、それでも腹減ったーとなったので、合味道(カップヌードル)海鮮味を注文。フードサービスは有料なのでカード支払い。普段食べないだけあってこういう空腹時のカップヌードルは美味であった。
こんな感じでサーブされる
機窓から見る黄昏時があまりに美しかったので撮ってみた
定時の20時50分に香港着陸。荷物も早く受け取れたけど、手持ちの香港ドルが少なかったのでロビーに出る前に空港で両替。…しかし1万円出して受け取った額が500ドル切っていて大ショックであった。財布の中にはそれこそ400元ほどあったので、ここで換えなければよかった。ああ後悔役立たず。
ホステルの最寄りの深水埗まではAEL→青衣乗換でMTR東涌線荔景乗換→荃灣線で向かうことに。では早速オクトパスを…と改札をタッチしたら無反応。MTRカウンターに行かないとどうにもならないので、まずは切符を買って青衣へ。行けなかった6年間でオクトパスが切り替わって使えなくなってしまったので再発行してもらい、デポジット分を引いた残金を全て移してもらえた。ありがたい。
駅からは待ち合わせた友人に助けてもらいながら徒歩でホステルまで向かう。深水埗といってもいつも歩く問屋街の反対側で、ガーデンベーカリーの本社を越えて少し坂道を上ったところに、美荷樓はあった。
23時頃にチェックインして入ったドミトリーは女性専用の8人部屋、入ったら部屋は半分暗く、空いてた2段ベッドはどこも上段、そして私以外は皆普通話を話す華人若者女子(大陸か台湾か区別がつかなかったので一応こう言う)後からチェックインしてきた女子と相談してベッドを決め、暗くてどこに何を置いていいのかと思案しながら荷を解き、シャワーを浴びたらもう消灯されてしまったので、つまずかないよう注意してベッドに上って多分1時くらいに就寝。
3月26日(水)
起床7時。
今回の旅では多くの友人たちがほぼ同じ目的で同じ時期に来ていたため、何人かナンパ(違)して逢うことができたのだが、その中でも同じ宿に投宿している人が実に多かったので、待ち合わせは楽であった。というわけで、同宿の友人にあらかじめ一緒に早餐しませんかとアポを取ってロビーで待ち合わせて、街へ出かけた。
欽州街を下って西九龍中心近辺を歩き、汝州街にある鴻昌茶餐廳に入ってこの旅最初のごはん。
まだ気温に慣れていなかったので熱檸檬茶。
おじさんと相席しながら(茶餐廳のお約束)あれこれ情報交換をし、短い時間だったけど、いろいろな話を楽しくできた。
ホステルに戻ったのは10時過ぎ、私と他1名を除いて全てチェックアウトしていて、ルームクリーニングが始まっていた。ここで思い立ってルームメイドさんにお願いをして、下段の空いていたベッドに自分のシーツを敷いてもらって寝床を交換してもらった。もちろんフロントにも事後報告。
昼はやはり同宿の別の友人とそのご家族に、美荷樓の中にあるカフェ美荷・時光で逢う。こちらは80年代エンタメをテーマにした内装が楽しい。こちらでも楽しくお話をして、午後からはいよいよ街へ向かう。
yesカードもこのように並べて飾るとオサレである。レスリーとアーロンになぜか目がいった
その2に続く
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