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五月天 Mayday 「Re:DNA 〜2017 復刻版〜 」@日本武道館

 予告する暇もなく行ってしまいました、アジアのスーパーバンド(とあえてこのコピーをそのまま使う)五月天の2年ぶりの武道館ライヴ「Re:DNA ~2017 復刻版~」へ!

 デビューして今年で18年。これまでGLAYのLIVE EXPOに参加したり、ライヴハウスでの来日ライヴも何度か敢行し、日本ではアミューズ所属となってレーベルメイトのflumpoolともコラボ、さらには日本語曲も発表するようになってドラマの主題歌に…などと今さら説明することじゃないのだろうけど、ええすみません、ワタシは今までなかなかフォローできませんでした。知ってる歌も『星空』主題歌とこれ↓くらいですよ。 


 2年前の夏の終わり、彼らは敬愛するビートルズも演奏した同じステージに立ち、華人バンド初の武道館ライヴを成功させるものの、その時は重要な仕事と重なっていたので上京を断念。だからこそ、今度また武道館で歌ってくれるのなら、必ず行きたいと思っていたのである。しかーし、チケットはゲットできたものの、忙しくて予習する暇は全くなし(苦笑)。


 最新アルバム「自伝 History of Tomorrow」日本限定盤も買わぬまま(でもライヴ後に武道館限定版を購入)、spotifyや某ちうぶのMV等だけを聴いたりして、当日に臨んだワタシをどうか許して下さい。

 参加したのは2月4日(土)の2日目。
当日は午前中に仕事があったので昼からの上京となり、間に合うかどうかヒヤヒヤしながら日本武道館へ。9年前ジェイ演唱會以来。
 蛍光棒とリストバンドを購入して入場したら、オープニング前の熱気がムンムン。席の前後は台湾人客で気分は一足早い台湾。スクリーンでは2月に公開される石頭主演の百日草こと『百日告別』の予告も流れてグッとくる。汗を拭き拭き、蛍光棒のスイッチを入れてスタンバイ。
 客電が落ち、ポルノグラフィティの新藤くんが詞を書いた「Buzzin'」のリリックビデオを、ブレードランナーの2019年LAのネオンにありそうな書体だーなどと思いながら眺めていたら、メインモニターにショートフィルムが流れ出していよいよライヴの開幕。ゴリッゴリのロックナンバー「モーター・ロック」に続いて「Do You Ever Shine?」が来たので、テンションはたちまち上がって歌いまくり蛍光棒振りまくり。この蛍光棒、普段は白色なんだけど、館内の電子制御によって様々な色に変化するすごい機能があって、これはすごかった!買っておいてよかった。
 今回のライヴは、2009年から翌年にかけて44公演が行われた(日本でもZepp Tokyoで公演があった)「D.N.A創造世界巡廻演唱會」の復刻版。高雄ライヴでは動員新記録を作り、ライヴドキュメントは3D映画として公開されたという様々な伝説を残したとか。それもあって、前半は代表曲を中心とした旧作で構成されていたけど、サイドモニターには中国語と日本語の歌詞が併記されていたので、初めて聴いた曲でも一緒に歌えるのが嬉しい。阿信の熱唱、瑪莎のクールさ、冠佑の鬼のようなドラムさばきも惚れ惚れしたけど、実はギタリスト好きなので、怪獣&石頭のダブルギタリストのプレイには見入っちゃいましたねー。二人ともカッコえぐで、ああ眼福眼福。

「あなたしか、自分のDNAを創造することができない」というコンセプトに基づき、前半から中盤にかけてはインターミッションでメンバー主演によるショートフィルムが上映。サラリーマンやタクシードライバー、クリーニング店主として現代の台北に平凡に生きる五月天の5人が、ジョン・レノンのDNAがある施設に保管されていると知ってそれを入手しようと奮闘するという筋書き。その内容とシンクロさせた曲目も面白かった。
 惜しかったのはスマートフォンのライトを小道具としてかざす「満ち足りた思い出(知足)」のお約束を知らなかったので、それに参加できなかったことかしら。わ~スマホライトきれい、で、どーやってこれつけたらよかんべさ?とか見とれていたアホウがここにいました(笑)。あと、MCコーナーでの自動翻訳機を駆使したアホっぽい(注・褒めてます)トークの字幕が小さくて、よく理解できなかったのも残念。でも「チイサイトリトリ」は後で意味を教えてもらって、レスリーの「スケベェさん」と双璧をなす名言じゃん!と笑ったけどね。

 警察とのチェイスの末、DNAを守り通したメンバーはある少年にそれを託す。すると、レノンのみならず、さまざまな世界の偉人のDNAがそれに反応し、それらを手にした複数の少年たちが現れる。そして意外な結末を迎えてショートフィルムは終わるけど、その後に演奏された「ジョン・レノン」から「僕(我)」という、初めて聴く曲に思わず涙がこぼれてしまった。なんでだったんだろう?自分でも初めての経験だったのでビックリした。その後、SNSの感想で「音楽は言語の壁を超える」というのを複数見かけて、ああこれだったのか、と確信。

 アンコールでは先ほどの「Buzzin'」や梁家輝さん主演のMVが話題になった「頑固」など新作中心。ここで当日限定のゲストとしてポルノの岡野くんが登場し、彼が詞を書いて阿信とデュエットした「Song for you」を共に披露。ポルノも来月初の台北公演を控えているそうで、お互いにエールを送っていたのが好印象。その後のダブルアンコールでも2曲歌い、新譜からの「最高の一日」がフィナーレ。

 この初心者がいきなり飛び込んで生で聴いた五月天ライヴの感想は、「うわー、すっごくバンドだった」(笑)。なんて言うと失礼に聞こえてしまってファンの皆さんには申し訳ないけど、これまで聴いてきた中華ポップスのライヴはソロが多く、しかもみんな揃いも揃って個性の強く派手っ派手なステージを展開してくれる人ばかりだったので(レスリーとか學友さんとかアーロンとか宏くんとかジェイなんだけど)、それと比べたらいくらスタジアム級の演出であっても…ではある。
 でも、近年はJ-POPのライヴに行くことが多いし、数々のJ-POPアーティストとのコラボや、メンバーが影響を多大に受けたビートルズやオアシスなどのブリティッシュポップとJ-POP的なサウンドがうまく融合しているので、ボーダーレスなロックとして非常に魅力的に思えた。生命感に溢れ、人生を肯定して前向きに進めるような阿信による歌詞もいい。(ついでにポルノの二人やGLAYのTERUやflumpoolによる日本語詞も、各アーティストの個性を理解して歌い上げているように思えるのも興味深い)なによりも聴いて楽しいし、口ずさむこともできる。
 そしてやっぱり何においても、ナマの破壊力半端ねー>結局落ちるのはそこか(^_^;)

 そんなわけで翌週からの台湾行きには、BGMとして「自伝」を連れていき、すっかりハマってしまったにわかファンが一人誕生したのでした。いやーもーすいませんホントに。
 ラストは2年前のライヴの映像でしめます。


 この流れで次回更新は台南旅行記。
再び浪漫的逃亡な日々がやってきましたよ。Don't miss it!(こらこら)

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コメント

もとはし様
はじめまして ねずみと申します。
昔から中華電影が好きで、たぶん『無間道』のころだったと思いますが、もとはしさんの文章をネット上で見かけ、それからずっと隠れ読者でした。
じつは、私も2月4日、いい年して初めての五月天ライブに単身地方から参加。CDも数枚持ってて、曲も耳なじんでいましたが、なにぶん中文は全くわからないもので、ライブは楽しめるか心配でした。
でも、無問題。で、感想が、「バンドサウンド最高!」「音楽は言語の壁を越える!」。同じ思いで思わずここに書き込んだ次第です。お許しを。
それで、私が思わず涙した曲は、『頑固』でした。歌詞もだけど、梁家輝さんがスクリーン(しかも武道館の)に・・・。
それで、この3週間、通勤のBGMがまだ五月天の私です。
おじゃましました。

投稿: ねずみ | 2017.02.26 09:57

ねずみ様、コメントありがとうございました。
昔は中華ポップスもよく聴いていたのですが、しばらく離れていました。五月天もデビューしてから長くなりますが、なかなか聴けなかったんですよね。だから多少不安に思いましたが、しっかり乗れたのは幸いでした。
『頑固』いい曲ですよね。あのMVがそのまま流れたのは中華電影好きとして嬉しかったです。
この勢いで台湾旅行でも移動時にアルバム聴きまくっていましたよ。ではでは。

投稿: もとはし | 2017.03.05 00:49

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