« 我終於結束《香港電影類型論》的學習! | トップページ | 愛に関するすべてのこと(2010/香港) »

ドラゴンゲート(2012/中国・香港)

 なんか邦題のサブタイトルに「空飛ぶ剣と幻の秘宝」なんていう、某メガネの魔法使い君の映画みたいなのがついてるけど、そんなのはどーでもいい。ただ『ドラゴンゲート』だけでいいじゃないか!確かにその前に「タイガー」がつくと、ド兄さん&ニコが似てない兄弟を演じる別作品になってしまうがな!

 さて、未だに“香港のスピルバーグ”呼ばわりはどうよ?と思う徐克さん。先に書いた邦題のアレさも合わせて、どーして香港映画の宣伝センスって80年代どまりなんだよ、こういうのがとどまって、90年代オサレ香港ブームをけん引したあの…というと別の話になるのでこれ以上は言わないが、実に14年ぶりに彼とリンチェイがコンビを組み、偉大なる武侠電影のマエストロであるキン・フーに挑み、さらに3Dにも挑戦したのがこの作品である。

Dragongate

↑これは台湾旅行時にもらった卓上カレンダー。ポスターはこれでもよかったよ。

 明代の中国、宦官が権力を握り、弾圧や不正を働いていた。そんな朝廷に反旗を翻すのが、侠客の趙懷安(リンチェイ)。皇帝の子を宿した宮女・素慧容(メイヴィス・ファン)が身の危険を感じて宮廷から逃げ出し、諜報機関「西廠」の都督で宦官の雨化田(陳坤)が彼女を追うが、素は男装の女侠凌雁秋(周迅)に助けられる。実は凌は趙のかつての恋人であった。
 凌と素は砂漠の中にある龍門という地の宿屋に流れ着く。この地は60年に一度砂嵐に見舞われており、今まさにその時が近づいていた。この砂嵐により、300年前に埋もれた財宝都市が姿を現すという噂で、韃靼人の常小文(ルンメイ)が率いる遊牧民族の一団が投宿していた。そこに西廠の一団と、さらに財宝を狙う盗賊コンビの顧少棠(李宇春)と風裡刀(陳坤二役)もやって来て、宿屋は大混乱に陥る。遊牧民族たちと盗賊コンビは結託し、彼らに加勢した趙と、かつて宿屋の女主人だった凌も合流して、財宝を狙うことになる…。

 いやー、徐克さんお得意の「詰め込み過ぎにやりたい放題」は健在。
前作の『王朝の陰謀(観ているのだけど諸事情により感想書けてません。再見する機会があれば書きます)』もかなりやりたい放題で、実はそっちの方が好きなんだけど、こっちは3Dということもあってなおさらやりたい放題だったのかもしれん。それがいい具合に往年のワンチャイシリーズを彷彿させるし、かの『ドラゴン・イン』の続編的な位置にある作品であるから、なおさらなのかもね。
 ただ、3Dでよかったのかな?という思いがある。いや、使われ方としては適切であったけど、せっかくのリンチェイなのにアクションがなんだかもったいない感じ。砂嵐のCGなどで頑張っていたけど、もっとアクションを魅せる方向でいってもよかった気が…とモニョってしまってすまん。※意見には個人差があります。

 徐克さんは強い女性の描写がうまいのだが、それは健在。
周迅はいろんな人が指摘していたが、確かに最近永作博美化しているな。小柄であるが、声も低いので男装もよく似合う。かっけー。当然大魔術師に続いてツンツンモード。かわいー。
台湾映画ではオサレ&かわいい系が多いルンメイ、『密告・者』もそうだけど、香港に渡るとカッコいい役が多い。しかも彼女の演じる韃靼人の王女様は超肉食系。顔にタトゥーも入れる大胆さ!一目見て彼女とわかるけど、ふわふわ系と思われながら役どころをうまく使い分けるのは蒼井優ちゃんに通ずるところがあるかも。※意見には個人差があります。(ちなみに周迅が永作なら、ルンメイは波瑠に似ているという意見多数。これはワタシも同意)
相変わらずかわいくねーな、というか彼女は今後もこういう路線なんだなと思ったクリス・リー。今回はなんと死にません!恭喜!(ってそれネタばれだから!)
メイヴィスは最近女優で見ることが多いよな。当然のようにかわいいが、最後のどんでん返しにはもうびっくり!でもこういうひっ繰り返し方がまさに徐克さんらしい。
女子メンバーじゃないが、陳坤が二役で頑張っていたのが好感。ただの美形キャラじゃなくて、笑いがとれるのがいいねー。敵役では劉家輝しーふーと、人気のルイス・ファンがいい味出していた。ここしばらくの徐克さん映画では、『セブンソード』の敵側の女性とか、王朝の陰謀の白髪の役人などのエキセントリック(でもなかなか役者さん自身はブレイクしない気が…)なキャラが目立ってたけど、それを担ってたのがこの二人かな。しかしすいません、ルイス・ファンの顔はなかなか覚えられん…。

まあ、総じて楽しくはありましたよ。良くも悪くも徐克さんですね。だから好きなんだけどさ(笑)。
そして最後に告白。すいません、キン・フー作品についてはこれから観ます。不勉強かつ生意気なブロガーで申し訳ないー(泣)。

原題(英題):龍門飛甲(Flying swords of Dragon gate)
製作&脚本&監督:ツイ・ハーク 製作:ナンサン・シー アクション指導:ユエン・ブン 美術:ハイ・チョンマン
出演:リー・リンチェイ(ジェット・リー) ジョウ・シュン グイ・ルンメイ クリス・リー チェン・クン メイヴィス・ファン ルイス・ファン リュウ・チャーフィー(ゴードン・リュウ)

| |

« 我終於結束《香港電影類型論》的學習! | トップページ | 愛に関するすべてのこと(2010/香港) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

中国映画」カテゴリの記事

香港映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ドラゴンゲート(2012/中国・香港):

« 我終於結束《香港電影類型論》的學習! | トップページ | 愛に関するすべてのこと(2010/香港) »