我が愛しの彭浩翔導演(笑)
現在、東京ではパン・ホーチョン監督初の一般劇場公開作品『ドリーム・ホーム』が好評上映中。
こっちに来るかどうかはわからないけど、周知の通りこの映画はバリバリのスプラッタ映画なので、ノワール映画みたいに人が銃で撃たれるのにはなんともないけど、腕や首をバッサバッサ切られてゴロゴロ転がったり、内臓を引き出されてブン投げたり、身体がグチャーとぶっ潰される描写が延々続くのはダメなワタシにとっては、観るのには非常に悩ましさを感じる作品である。(ちなみに後者の描写が多少なりとも含まれる映画としてはここ1年で4本ほど観ており、あの描写があればもっと面白かった映画があったんだけどなー、とものすごく伏せて書いてみる)
そしてこの映画、どーもそーゆーのがお好きな方に大好評らしいので、ホーチョン好きを自認するワタシはまたブルーになっている。
いや、もしかしたら案外観られるのかもしれないよ?同好の士の方にもホラーが大丈夫な人は少なくないし、何とか観られたよと言う人もいたし。だけど、これが評判になると、ホーチョン自体に注目が集まらなくなっちゃうのではないかと心配なのだ。
さすがに配給側もそれを感じたのかどうかは知らないけど(注:推測です。そして意見には個人差があります)、レイトショーで特集上映「パン・ホーチョン、お前は誰だ!?」を組んでくれている。しかも東京だけでなく名古屋や大阪にも持って行ってくれるそうだ。正直、これだけでもいいんじゃ(強制終了)。
…これは失礼いたしました、つい熱くなってしまって。
さて、やっと最近になって、長らく未見だった『出エジプト記』を観られたので、個人的にホーチョン作品を振り返りつつ、何の間違いかここにたどり着いたドリーム・ホーム鑑賞者をガッカリさせるような勢いで、「ホーチョンとワタクシ」をまとめてみたりする(笑)。って非常に初心者には不親切な文体ですみません。そして生意気ですいません。
多くのホーチョン好きがそうであるように、彼との出会いは2004年のTIFFアジアの風の特集「電影新人類―彭浩翔」。当時、久々に香港電影に対してやる気を出すようになっていたワタシは、有名無名を問わず映画祭でかけてくれる香港映画なら何でも観る!という状態になっていたので、『夏休みの宿題』、『ユー・シュート、アイ・シュート』そして『大丈夫』の3作品のチケットを取った。残りの1本は『ビヨンド・アワ・ケン』だったわけだが、これは平日上映だったので、後ほど香港でVCDを買って観た次第。
この特集上映では、『大丈夫』が一番楽しかった。通でベテランの香港電影迷の皆さんには香港映画界への皮肉も読みとれる『ユー・シュート』の評判が高いけど、ワタシにとっては『大丈夫』で彼が見せた、それってどこか中学生男子っぽくない?的な一発アイディアな話を、ホモソーシャルなにおいを露骨に漂わせてしまったあの大胆さ(意味不明さともいえる)に落ちてしまったのだった(爆)。
翌年はもちろん『AV』を観たのだが、ここで初めて本人と遭遇。といってもティーチイン参加だったんだけどね。そしてこの時、彼を間近で観た友人が「ホーチョンって肌美人!毛穴がまったくないのよ、うらやまし~い」と絶賛したのは今でも鮮明に覚えている(笑)。この時のティーチインは脚本家の深澤さん、そして出演したまなみちゃんが参加していたので、殿方の姿の方が目立った気がする。でも、実際のホーチョンのファンは、やっぱり女性が多いのかな?と思ったのは、上段にいた私の周りがほとんど女性だったからだったりする>ってそんなことまで覚えてないよな。
そして、やっぱり決定打は『イザベラ』。ええ、繰り返しません。どんなにハマっているかは(笑)。ティーチインの後では初めてサインをしてもらえたけど、すっごい人だかりで、ホントに人気あるんだなあと改めて認識した次第。
そのあおりでTIFFでのホーチョン熱に火がついたのかもしれない。協賛企画で「香港映画祭」が行われた2007年は、チケット取りで見事に玉砕。そんなわけで『出エジプト記』は観られなかった。ティーチインも聞きたかったなあ。
2008年は『些細なこと』。この時のティーチインも楽しかった。初めて質問もできたしね。ついでにポスターもいただきました。いい思い出~(笑)。
で、実は香港で初めて観たのが『恋の紫煙』だったりする。2005年の春に渡港した時、すでに『AV』が上映されていたのに遭遇はしたものの、時間がなくて結局観られず。昨年はちょうど行った時期に上映されていたので、広東語なんかちっともわからない同行の父を巻き添えにして喜んで観に行った。チケットカウンターで何度も「これは三級片だけど本当にいいの?」と念押しされたが、そんなに若く見えたのか?それとも「日本人にはわからんだろーなーアレ」と思われたのか?多分後者だと思いたい。まーでもわかったぞ、だいたいは。でも細かくはわからないので当然TIFFに観に行ったし、ティーチインでもまた質問したのだった(笑)。
とまあ、過去記事まとめと共にざっくり語ってみた「ホーチョンとワタクシ」でした。
しかし、こんなワタシが『ドリーム・ホーム』をちゃんと観られる日ははたして来るのであろうか?
そして、北京に拠点を移したことで一部ファンをがっかりさせたホーチョンの新作が、これまでの作品はもちろんのこと、お堅い大陸の電影関係の方々の度肝を抜くような仕上がりになることを期待したいもんである。頼むぜ、いぇーい。
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