« 春光乍洩香港二人慰労会・まとめ | トップページ | 《赤壁 決戦天下》(2009/中国・香港・日本・韓国) »

魚旦烏冬麺、んーこーい!

 香港旅行の余韻が冷めないうちに、アップしなきゃ。

 香港へ行ったその夜、NHKワールドをつけたらいきなり放映されていてビックリしたのが、RTHKと作った日港合作ドラマ『幸福のスープはいかが?』。HDD予約録画したので、帰国後まとめて観ましたよん。

 派遣労働者の哲也(成宮寛貴)は仕事を切られて何もかも嫌になる。泊まり込んだネットカフェでチャットしていたところ、香港に暮らす元彼女の理恵が猫の世話をしてほしいと言ってきたことから、哲也は有り金はたいて香港へ渡ることを決意。
 中環にある彼女のアパートに来てみると、そこに居合わせた香港女子にいきなり怒鳴られる。彼女、林美蘭(アニー・リウ)は日本語が話せるファッションデザイナーで、このアパートの大家にして階下の粥麺店「錦興記」の老主人(牛馬)の孫娘だった。
 美蘭のおじいちゃんはかつて評判の魚旦紛をつくることで評判だったが、2年前に脳卒中で倒れてからは作れなくなってしまった。おまけに店は再開発で3カ月後に取り壊しが決まっている。
 大好きなおじいちゃんを喜ばせたいと思った美蘭は、仕事をやめて魚旦紛を作ることを決める。彼女にひかれ始めた哲也も協力し、おじいちゃんの味を再現しようと試みる。しかし、その味は常連客たちには認められない。
 どうしたら、おいしいスープが作れるか?哲也にはひとつだけ打開策があった。そのヒントは彼の実家である讃岐うどん屋で、父親(塩見三省)が作るだしの味に隠されていた…。

 脚本は香港の脚本家が手がけているらしい。そのせいか、『星月童話』や『無問題』のように、せっかく日本人が香港まで行っておきながら、街本来の魅力を全然伝えていないというあんまりだよー!な出来にならずによかった。なによりも、茶餐廳の麺をテーマにしてくれたのが私的にタイムリー(笑)。
 日本男子と香港のオッちゃん&孫娘がうちとけるきっかけが仮面ライダーの変身ポーズってのもいいよね。「もうみんちゅーやん!」と喜ぶおじいちゃん、ポーズをとるとなぜか足が上がってしまう美蘭がかわいい。
 日本が舞台になる後編では、美蘭と哲也はどこで待ち合わせしてたんだとか、そんなにひょいひょい北海道や九州に行けるもんなのかと、思わずつっこみたくなる強引で突飛な展開もあるんだけど、それは気にすることではない。テーマはあくまでも、食と人間関係なので、重箱の隅をつついちゃいけないよね。
 おじいちゃんの故郷が大陸じゃなくて香港仔だったのが意外だったけど、あえてそうしたってことかな。おそらく、ここの船の上で生まれ育ち、激動の20世紀香港を生きてきた人なんだろうな。

 香港でも人気急上昇らしい(!じゃ、今日本でやっている『ド○ップ』も公開されるのか?)成宮くんはともかく、アニーは美人になったねぇ♪ワタシは『姐御』以来なんだけど、日本では『ブラックナイト』『軍鶏』、そして映画祭上映のみの『出エジプト記』でしか知られていないんだよね。後の3作品は観ていないのだが(ああ、『出エジプト記』観たいー、とまだ言う)、ずいぶんイメージが変わったんじゃないだろうか。
牛馬さんは久々のご出演(といっても『墨攻』以来か)じゃないかな?ホントにおじいちゃんとなっちゃったけど、飄々とした雰囲気は健在。元秋さんが前編のみの出演なのは残念。『功夫』での、ネグリジェ姿で怒鳴りまくる豚小屋砦のあの大家さんと同一人物と気づいた人は、電影迷以外で何人いるんだか。
 日本人メインキャストがたった3人で、哲也の元カノも香港人女優(多分)が演じていたのにあれ?と思ったけど、一番ビックリしたのが、美蘭の友人(彼氏?)役で1シーンに登場したのが、エドモンド・リョン(梁漢文)だったこと。うおー、久々に見たよエドモン!

 しかし、ラストで哲也と美蘭が屋台で作る、日港合作の魚旦粉+讃岐うどんの「魚旦烏冬麺」…。
 ちょっと食べてみたい気がするな。河粉のあっさりスープも讃岐うどんに合いそうな感じだし。このスープ、もしかしたら秋田名物稲庭うどんにもあうかな?

| |

« 春光乍洩香港二人慰労会・まとめ | トップページ | 《赤壁 決戦天下》(2009/中国・香港・日本・韓国) »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

ご無沙汰しております。
>一番ビックリしたのが…登場したのが、エドモンド·リョン(梁漢文)だったこと。
梁漢文に反応されていた方が他にもいらっしゃいましたか(^_^;)
私の中では「金枝玉葉2」で許志安と運送屋さんだか内装屋さんだかで
出演していた時点でほぼストップ状態だったので、エンドロールで
名前を確認するまで自信が持てませんでした。
すっかり落ち着いた感じで…って自分もその分歳を重ねているのですけど。
しかし一体何故彼だったのでしょうね?

投稿: hoi-lam | 2009.04.13 12:22

 hoi-lamさん、お久しぶりです。
香港で前編をラスト10分くらい観た時、エンドクレジットに「梁漢文」とあって、出てたの?とビックリしたんですよ。
帰国して録画分を観たらまさにその本人でビックリしました。

 エドは俳優よりも歌手のイメージが強くて(しかもかぶり物やコスプレもしてるし)、あまり名前を聞かなくなってもきっと元気だろうなと思っていたら、ホントに意外なところで再会したのでまたビックリ。今は多分、TVドラマを中心に活躍しているんでしょうね。

投稿: もとはし | 2009.04.13 21:38

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 魚旦烏冬麺、んーこーい!:

« 春光乍洩香港二人慰労会・まとめ | トップページ | 《赤壁 決戦天下》(2009/中国・香港・日本・韓国) »