マイ・ドリームガール(2003/香港)
金城くん&ウーさんネタにツッコミ入れたいと思いつつ(でもトニーはいつ頃来るんだろう、来日日程決まらんと香港行きが決められんぞ)、まだまだひとり香港電影天堂inみちのく続行中(笑)。
今日は友人宅でDVDパーティをしたのだが、観た作品は邦画1本以外はすべて香港映画。『ツイン・ショット』と『藍宇』は既に観ているけど、観たいと思いつつ機会がなかったイーキン&ヴィッキーの『マイ・ドリームガール』をやっと観ることができた。
上海の自動車王チャン(リチャード・ン)がやっと探し当てた生き別れの娘。彼女・ニン(ヴィッキー)は上海の下町で育ち、道路工事やトラックの運転手をして生計を立てていたガサツな娘だった。礼儀もマナーもなっちゃいないこの娘を一人前のレディにすべく、チャンは香港人の秘書(ヴィンセントさん)の提案により、香港人のスタイリストを雇うことにする。
失業中のジョー・ラム(イーキン)は、センスも資格もないくせに、大口をたたいてスタイリストとして見事に採用。ジョーは早速上海に飛ぶ。チャンの会社のビルで、彼は汚水をかぶった掃除婦にバンダナを差しだすが、まさかその掃除婦が自分のクライアントだったとはその時は思いもよらなかった…。
いろんなところで紹介されている通り、物語としては中華版『マイ・フェア・レディ』。
でも、『夜の上海』を観た時に、友人に「こっちも観るといいよ」と言われた理由がよくわかったわ。舞台が一緒、ヴィッキーの役どころが運転手(タクシーかダンプかの違いだ)、そして相手の役どころがスタイリスト(もっとも片方は偽物だが)。で、どっちが面白いかと言われれば…やっぱこっちかな。といっても、こっちの映画の出来にも文句はいろいろあるのだが、キリがないのでとりあえずおいておこう。
いやぁ、ヴィッキーは相変わらずかわいいな。本来の主役はイーキンなんだが、それを軽く超えているもんな。コスプレも楽しいしね。…しかし、『少林サッカー』の時もそうだが、かわいいからなのか、それがかえってクリエーターのいじくり心を呼び覚まさせるからなのか、とことん汚される役どころが多いよなぁ。なんでだ?
ところで、このDVDにはメイキングが収録されていたので、これも観た。
香港で放映されたメイキングにそのまま字幕をつけたものなんだけど、もともとのダイアログって香港の場面と香港人俳優同士の会話(イーキン、ヴィンセントさん、リチャードさん)は広東語で、そして大陸人俳優(ヴィッキー、もう一人の秘書役の梁静さん)との絡みは北京語で撮っていたのね。これは中国との合作扱いで作られ、ちゃんと大陸でも上映されたので、その対策なんだろうけど、気になるのはどうも香港上映版でも広東語&北京語のミックスだったんじゃないか、ということ。でもDVDは広東語オンリー(だからヴィッキーが吹替)だったのよね。北京語ダイアログがイヤだという香港電影迷が多いのはわかるけど、字幕版はミックス版でもよかったんじゃないかな。
しかし、これはたった6年前の映画(しかも賀歳片)なんだけど、この頃は大陸と合作するにしてもいざ作るとなると香港側の方が強かったのかなぁ、という気がした。映画に関するCEPAの協定が発効されて確か今年で5年目、その間に作られた香港映画は大陸上映を前程にしたものがどんどん増えていったわけだから、この5年の変化はやはり大きいのか、と思いを新たにした。
現在、大陸でもヒットしているという久々の《家有[喜喜]事》シリーズの新作は、相変わらずの香港メイドなコメディらしいけど、これがきっかけで香港製のおちゃらけコメディが大陸(&地元)で再評価される、なんてことはやっぱりないのかしらね。ははは…。
原題:炮製女朋友
監督:イップ・ワイマン
出演:イーキン・チェン ヴィッキー・チャオ ヴィンセント・コック リャン・ジン マーク・ロイ リチャード・ン
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