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ブタもおだてりゃ吹替版、ブー♪

 説明しよう!
 今回は、『レッドクリフ』日本語吹替版で周瑜の声を吹き替えている山ちゃんに敬意を表し、現在彼が最大5役をこなして大活躍しているこのアニメ番組の名台詞にちなんだタイトルなのである!

 …すみません、ほんとーにすみません、前振りからしょーもなくて。

 香港で観たときは、非北京語ネイティブ(つまりトニー&獅童)だけ吹き替えかと思ったし、AERAの金城くんインタビューで判断した限り、台湾上映時は彼本人の声だったみたいだけど、いろんな情報から判断したところによると、現在日本で上映されているヴァージョンはほぼ全員が吹き替えになっているようなので、この大陸で上映された版がすなわち国際版と判断した方がいいということなのだろうか?
 本人の声にこだわりを持って観るのが我々中華電影迷のポリシーみたいなもの(って決めつけるなよ)ではあるけど、全員吹き替えなら字幕で観るメリットってなんなんだ?さらに、今回の字幕はせっかく鈴木真理子さんが翻訳したのに某なっ〇が字幕担当なので省略も多く、確かに説明不足の感も否めない。残念なことだけど、いかにこの頃の合作系中華電影が大陸基準で作られているかがよくわかるってことだ。これもまたグローバリズム?

 何のかの言いつつこれで4回目の鑑賞になっちゃっているので、基本的に嫌いなエイベに儲けさせているのが辛いんだが、早く観に行かないと打ち切られそうな雰囲気もしたので、先週末に日本語吹替版を観に行った次第。…よく考えれば『少林サッカー』も『英雄』も『カンフーハッスル』も字幕版と吹替版を両方観ていたんだが、この頃は『イニD』『ミラクル7号』『カンフーダンク!』と吹替版オンリー上映が続いたので、字幕版への渇望から吹替版憎し(炎)モードになってしまっていただけである。
 成龍作品以外、これまでの中華電影の吹替に満足したことがないので、実は今回もあまり期待していなかった。むしろ、星仔がすっかり当たり役になった山ちゃんが、『ハードボイルド』のTV放映以来久々にトニーの吹き替えをやる(多分その時の放映を見逃している。ワタシがTVで観た時は松本保典さんが声をあてていた記憶があるので、おそらく2回目の放映を観ていたんだと思う)というので、山ちゃんのハマりっぷりを楽しむか、それ以外はメッタメタでもいいや、と半分投げやりな気分だった。

 吹替版が上映されていたのは、いつも行っているシネコンではなく、街の中心部にある東宝系の劇場。この劇場は土曜の20時以降、レイトショー割引があるので、それを狙って行った。しかし、せっかく1000円で観られるというのに、観客は10人もいなかったぞ。2週間前の金曜夜にシネコンで観たときは、満席ではなかったけど広い劇場がかなり埋まっていたぞ。やっぱり“映画は断然字幕で”という昔気質の映画ファンがまだまだ多いのかもしれないな、というより、夜遅く観に行ったから、吹替版の対象となる家族連れがいなかったってことも考えられるのだが。

 事前に「タレントの〇〇、『レッドクリフ』で声優初挑戦!」などというふざけた報道もなかったので、声優キャストは山ちゃんを始め、プロ中のプロが揃っているんだろうなと思ったのは言うまでもないのだが、その出来は予想以上だった。
 以下、吹替を担当した声優さん一覧。海外ドラマやTVの映画番組で吹替を担当している皆さんが勢揃いですよ。ワタシは海外ドラマをよく観るので名前を知っている声優さんも少なくないけど、名前は御存知なくても、この声はどこかで…という人ばかりじゃないかな。

 周瑜:山寺宏一
 孔明:東地宏樹
 曹操:磯部勉
 孫権:平田広明
 関羽:楠大典
 趙雲:佐久田修
 小喬:岡寛恵
 尚香:朴[王路]美
 甘興:中村獅童
 劉備:玄田哲章
 魯粛:大川透
 献帝:石田彰

吹替版の翻訳は鈴木さんではなく、香港映画の字幕も多く手がけている税田春介さん。監修は当然大東文化大の渡邉先生。
 もともと時代劇だから、演劇的な言い回しも違和感がないし、アンサンブルキャストだから、主人公が複数である『ER』などの感覚に近いものがある。ただ、それに慣れちゃっても、でっかいTVで洋画劇場をノーカットで観ている感覚に襲われてしまうのが玉の瑕(笑)。字幕では省略されたけど北京語ではしっかり言っている台詞もちゃんと訳してくれていたので、理解に苦しむことはなかった。
 ただ、呉に招かれた孔明を、周瑜や魯粛を始めとした高官の皆さんが「諸葛殿」と言っていたのがちょっと引っかかった。皆さん、確かに台詞でも「諸葛先生」とは言っていたけど、日本の三国志ものではどんなヴァージョンでも字の孔明で呼ばれているから、そっちでもよかったんじゃないかな。

 山ちゃんのトニーはかなり二枚目演技。
どーも山ちゃんというと、アニメの演技をあまり知らなくても、エディ・マーフィやクリス・タッカーのような暴走気味のお笑いキャラ吹替が強烈だし、二枚目なのにやってることは三枚目(しかも顔が笑っていないし)の星仔も見事にハマっていたので、笑っちゃわないかなーと多少心配はしていた。それはもちろん杞憂に終わり、うっかりうっとりしちゃいそうなくらい。それでも目の前に尚香が来るたび、「地球は危険だ、火星へ帰れ!」なんて言わないかなー、なんて思っちゃったけどー(笑)。個人的なベスト台詞は「チマキにされそう」でしょーか(爆)。
 これまでのトニーの声というと、『花様年華』や『英雄』の小杉十郎太さん、無間道三部作の山路和弘さんなどが挙げられるらしいけど、実際は『英雄』しか観たことがない。無間道シリーズはいつもテレ東で放映されるから、こっちでは絶対観られないもの。小杉さんも山路さんも、トニーの地の声からすれば異様に重たいし、山ちゃんの声も実際はトニーとは違う声質だけど、トニーの周瑜には軽さがあるので、山ちゃんで正解だと思ったよ。今後、《天下無双》や《行運超人》のようなトニーのおちゃらけ系が日本に入るのなら、是非吹き替えは山ちゃんでお願いしたいくらいです、って誉めすぎ?

 孔明は東地宏樹さん。ウィル・スミスや『無極』のドンゴン、最近はスーパーマンなどのヒーローキャラがハマリ役のよう(先々週の『スーパーマン リターンズ』観ちゃったもんで)。ただ、この声もまた金城くんとは合わない。これまた先日観た『十面埋伏』では、宮内敦士さんという方が声をあてていたけど、むしろそちらの方が金城くんの声に合わせようとしていた気がする。孔明は知的なキャラだから、若者っぽさより重さを出そうとしたのかもしれないけどね…。
 曹操は磯部さんでしたか。無間道だけではなく、イニDでも秋生さんの声でしたね。ベテランなので、聞いてて安心。同じく聞いてて安心だったのが、玄田さんの劉備。シュワルツェネッガーやスタローンの声の人であり、アニメ&映画の『トランスフォーマー』の司令官役。そうか、司令官キャラか。
 張震の孫権をあてた平田広明さんは、『ER』のカーターくんやジャック・スパロウでお馴染、と思ったら、彼もまた『トリック大作戦』で星仔の声をあててました。さらにウーさんつながりでは、TV放映時の『フェイス/オフ』で、極悪野郎キャスターのメガネの弟ポラックスの声もやってましたよ。
 個人的に好みだったのは、佐久田修さんがあてた趙雲。わーい好青年声だ~。そーいえばこの方も、ポラックスの声をやっていた記憶がある…(細かいこと覚えているな>自分)。
 女性陣は無難ではないでしょうか(こらこら)。ヴィッキーの声、今回は魏涼子さん(『英雄』のツーイーの声。あとなぜか星仔映画のヒロイン役が続いている)じゃなくて、『エンター・ザ・フェニックス』でカレンの声をやっていた朴[王路]美さんかぁ。低い声質が似ているので、てっきり今回も魏さんだと思ってたんだけどな。

 blogめぐりをしてみると、このキャストは結構好評らしい。中華電影系ではない一般的な金城くんファンの方や、アニメ&吹替ドラマ好きの方が多くご覧になっているみたいだけど、バリバリの中華電影迷が観ても違和感はないと思いますよ。
 とりあえず、トニー&ウーさん迷の義務として、part2も字幕版と吹替版を両方観ます(爆)。

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