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ワタシの言葉は、どこまでアナタの孤独に届くのだろう。

ふと『kitchen』が観たくなって、香港で買ったVCD版で観てみた。途中まで再見して思ったこと。

ワタシの言葉は、どこまでアナタの孤独に届くのだろう。

左からパンフレット、香港で買った中国語版とイギリス製英語版ペーパーバック、そして茶壷(参考)。

…おお、なんて色鮮やかなんだ!この映画は東京国際とシネ・アミューズのスクリーンで、そして6年前にNHKBSの衛星映画劇場で放映された時に録画して観たんだけど、画面の色がちょっと薄くて、ポヤーンとしているなぁって思っていたので。でもVCDではルイ(小春)&華姐(エマ姐さん/羅家英)の家の壁の白さと青い闇の対照的な美しさ、赤系が多い華姐のワードローブなどの発色がきれいで、思わず見とれてしまったわ。ちなみに撮影は『カンフーハッスル』『精武家庭』のプーン・ハンサン、美術は『ハードボイルド』のジェームズ・レオンだそーです。

アギーこと富田靖子ちゃん、小春と並ぶと顔が小さいなぁ。いや、単に小春の頭が大きいだけか(こらこら)。
しかし今見ても、この映画の小春の髪型はやっぱりヘンだ。こういうヘンな髪型が平気でできるのは香港なら小春くらいだな。対抗できるのは日本俳優だけどジョーくらいなものか。ははははは。
ところでワタシはかわいい系日本女優に弱いので、『星月』『阿虎』の某常盤さんや『バレット・オブ・ラブ』の某瀬戸さんやスパイ紀香やその他もろもろの日本女優&一部男優出演の香港映画をあまりいいとは思わないのだが、どーもこの映画と『東京攻略』は例外なんだよねー。ホントにすみません、どーしよーもなくて。
靖子ちゃん、演技的には多少過剰なのかもしれないけど、アギーががらんとしたアパートの台所に横たわる場面や、白いネグリジェ(って滅多に見なくなったよなー日本では)姿で空に浮かぶ満月をつかもうとする姿、男物のでっかいTシャツだけを着てルイと一緒に『ザ・フライ』を観ているところから、泥酔した華姐を介抱して彼女の作り物の胸に触って自分の胸と比べる場面とか、ハーフタンクトップにオーバーオールスカートを合わせるワードローブなどがあまりにもかわいいので、いちいち萌えておりました。
ええ、どうかバカだと言って下さい。こんなワタシを。

ま、こんなふうに萌え萌えで観ていただけじゃなくて、改めていろんなことに気づいたりしている。
字幕が中国語&英語なので、日本語字幕ではついつい聞き逃してしまう広東語の表現も多少理解できた。華姐が趙さんとデートした時にアギーとルイを同席させて、彼女のことを「乾女仔(義理の娘)」と紹介していたり、趙さんに「キミの職業は?」と聞かれてアギーが「食食飲飲(食べて飲むこと、NHK放映版だと『飲食業』となっていた)」と答えたあたりなんてよくわかったっけ。
あとは、アギーのアパートってかつてドイル兄さんが住んでいた中環のアパートと同じ棟にあるんじゃないか?(ついでに華姐の経営するバーは撮影当時からドイル兄さんが通っていた『ペチコートレーン』だったというのをどっかで読んだ。今はもうないのか?)とか、ルイ&華姐の住むメゾネットタイプの家(場所はレパルスベイとのこと)ってあまり見ないよねとか、ロケは香港島メインだったのか、んじゃーアギーが月に手をかざしていた場面はどこの公園だ?なんてあたりも。

しかし、これは10年前の映画だったのかー。『ブエノスアイレス』と同じ時期だったんだね。こういう文芸映画、今じゃ香港でもなかなか撮れなくなってきているんだろうな。この映画の監督、イム・ホー監督も、当時次回作に予定していたレスリー主演の『ダイアナ妃への手紙』がポシャって『星月』になり(そうだったよね?)、これ以後彼も、大陸に活動の拠点を移しちゃったもんなぁ…。ちょっと前の出来事かと思っていたのに、もうずいぶん前のことだったのね。

そうだ。次はイム・ホー監督つながりで『レッドダスト』を観るか。♪来易来、去難去~

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コメント

はじめまして。
「ブエノスアイレス」は実に印象深い作品です。
関連記事をTBさせて下さいね。
よろしくお願いいたします。

投稿: おかみ | 2006.08.02 08:47

おかみさま、初めまして。
TB&コメントありがとうございました。
『ブエノスアイレス』については以前こちらでも書いた記事がありますので、後ほどそちらのサイトにTBいたしますね。

投稿: もとはし | 2006.08.02 17:14

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