ソウル攻略(2005/香港)
いやぁ、夏だ!まだ梅雨明けしてないけど(苦笑)。
そしてやっとできたぞ、DVDやVCDやビデオを鑑賞するヒマが!
そんなわけでこの1ヵ月は「未見香港映画観戦強化月間」と名づけて、できるだけ集中的に香港映画を観ていこうと決意した次第。と言っても日本でソフト化されているものじゃなくて未公開ものやめっちゃ古いものが中心になりますのでご容赦くださいまし。
まず第1弾は“きずしろ”に続き、あのオスカー監督李安先生の新作に出演が決定したトニー先生の今のところの最新作『ソウル攻略』。ちなみに去年の春に香港で買ったDVDで鑑賞。…ええ、知ってます、日本版がDVD直行で来たってーのは。
日本外務省国防公安部(なんてー役所、ホントはないはず。笑)所属のシークレット・エージェント林貴仁(トニー)は、アメリカ政府からキューバ人の犯罪組織に奪われた偽ドル札の原版の奪還を依頼され、その隠し場に向かう。そこで彼は盗賊のJJ(すーちー)と出会い、原版の奪い合いになるのだが、なんとか彼女を騙して原版を手に入れる。翌日、貴仁はアメリカ領事館に行き、領事館員と名乗る中華系アメリカ人のオーウェン・リー(リッチー)に原版を渡すが、睡眠薬入りワインを飲まされて昏倒する。オーウェンが自らの身分を利用して原版を強奪し、通称“北極熊”を頭とする犯罪組織を通じて、中東のテロリストに売ろうと企んでいることを知った貴仁は韓国に飛び、韓国人アシスタント3人娘と、貴仁の腕に惚れこんで韓国まで追いかけてきたJJを加えてオーウェンを追撃する。そして5年前の東京での事件と同じように、事態は二転三転するのであった。
この映画は周知のとおり、5年前日本公開の『東京攻略』の続編。だからトニーが演じるのは、前作と同じ“東洋のジェームズ・ボンド(あるいは東洋のイーサン・ハントとかでっかい名探偵コナンとか)”こと中華系日本人の林貴仁。カンフーの達人(多分)で武器はスタンガンステッキ、そしてボンドガールならぬ“トニーズ・エンジェル(『東京』の時から勝手に命名)”を常に引き連れている。
…つまり、やってることは5年前と同じ。だから話の展開も5年前と同じ。いいのかそれで、ジングルさんよぉ(泣)。あ、やってることは同じでも、トニーズ・エンジェルのメンツはもちろん以前と違うよ。ここでワタシ、瀬戸早妃って子を初めて知ったんだけど、有名な子なの?(まー出番は柴咲コウちゃん以上セシリア以下の時間だったわ)今回の大韓トニーズ・エンジェルは韓国の若手モデルちゃんを動員したそうなんだが…ふーん、って感じである。しまい(こらこら)。
リッチーさんは悪役っぽく登場。まー『ブレイキング・ニュース』の記憶も新しいからね。でもクールぶっても、どっか詰めが甘いのがアクションコメディでの悪役たる所以か。まー、彼らしいといえばそうだし、ジングルさんとは『星願』以来の仲だからね。
すーちーはかわいかったなー(いや、他の女子がイマイチだからってわけじゃないが…ってかなりの暴言失礼)。ルックスだけじゃなくてアクションもガンガンこなしてくれるし(メイキングで「初めて小斉を殴っちゃったー。ゴメンネ!」って言ってたくらい)、『東京』でケリーができなかった“戦えるヒロイン”をうまくこなしてくれたのは嬉しい。…でも、この役どころって、ウーさん監督のみっしょん・いんぽっしぼー2のヒロインとかぶるんじゃん(初見時、ヒロイン役のサンディ・ニュートンがすーちーに見えたのだ)、なんて。あと、メインテーマは某〇袋さんの『仁〇なき〇いのテーマ(別名キ〇〇ルのテーマ)』のパクリ(だと思うのだが)なのね。ははははは。
ただね、んー、わかってはいるんだけど、『東京』でかなり目新しいことをやったんだから、こっちではそれを超えるようなことをやってほしかった。ラストシーンのセスナ暴走シーンなんて、確かに大掛かりだけど、『東京』の時のボートチェイスの方がもっとドキドキしたんだけどなぁ。なんつーかなー、結構「なーんだ」って思っちゃう場面が意外と多かったのよね。うん、そのへんが惜しかった。
ジングルさーん、ホントにホントにもうちょっと頑張ってよー。アナタのような中堅どころの監督が頑張らないと、まだまだ香港映画に活気が出ないのよ、と思ったのはいうまでもなし。
ま、初っ端から結構厳しくてスミマセン。次はどの映画を観ようかなー。
原題&英題:韓城攻略(Seoul Raiders)
監督&脚本:ジングル・マー 製作:ジョン・チョン 音楽:トミー・ワイ
出演:トニー・レオン リッチー・レン スー・チー 瀬戸早妃
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