スカイ・オブ・ラブ(2003/香港=中国)
F4といってまず名前が挙がるのは、やっぱりジェリーと仔仔。まーこれって、そのまんま『流星花園』の道明寺と類だからねー(笑)。もちろんケン&ヴァネスも忘れちゃいけないぞ。
自分がいつ頃F4の固体認識ができたのかと思えば、確か4年前の夏の頃。上京して學友さんの演唱会前に参加したネット仲間のオフ会で、中華芸能の先輩にF4写真集を見せてもらってやっと認識したものだった。そういえば、その先輩はケンがお好きだった…(お元気ですかー小天さん?とここからささやかに手を振ってみる(^o^)丿)。
ワタシは前から言っているように、F4に引っかからない体質なんだが(爆)、やっぱりあの方を彷彿とさせられる顔立ちのジェリーが苦手といっても、『マジックキッチン』の彼はなかなかいいかな?(惚れないけどね)と思うし、意外にもいろんな役どころを演じている仔仔でも、やっぱり一番は太郎ちゃんだよねー、なんて思ってしまう。
じゃ、ケンは?といえば、一番好きな役柄があのえーかげんで若作り?な太郎パパ・和夫が一番なんだが(爆)、ワタシの中ではいまいちインパクトに欠ける。すみません小天先輩、とこの場を借りて謝らせていただきます。m(_ _)m
そんなケンの映画初主演作(…のはず)は、日本でも上映されたファンタジック恋愛映画from韓国の『リメンバー・ミー』の2度目のリメイク(すでに日本でもリメイク済)、『スカイ・オブ・ラブ』。これ、原題は《愛,断了線》、意訳すると“愛が線(交信?)を断つ”と読めそう。ちょっと気になるなぁ。
1981年、上海。大学生の小佳(ジジ)は憧れの先輩聞濤(イ冬大偉)に「無線をしているの」とでまかせを言ってしまった勢いで、無線部にあった古い無線機をつい持ち出してしまう。皆既月食の夜、小佳の持ち出した無線機から誰かの声が流れてきた。彼女に呼びかけたのは家輝(ケン)という青年。顔も知らない二人はお互いに交信し、同じ濱海大学に所属することを知るが、待ち合わせの約束をしても、どうしても逢えない。それもそのはず、家輝は21年後の2002年に生きる青年だったからだ。小佳は聞濤への想いを家輝に相談し、彼は小佳にガールフレンドの宣宣(劉孜)と息詰まっていることを告げる。そんなふうに時空を越えて友情を深めあう二人だったが、ふとしたことから家輝の母親が小佳の親友だった亞琴(陶紅)であり、父親が小佳の思い人だった聞濤だったということを知ってしまう…。
元ネタの『リメンバー・ミー』はもちろん鑑賞済。あれは確か2001年のみちのく国際ミステリー映画祭で上映されていて、そこで観た記憶があるなぁ。この頃はもう「韓国映画なら何でも観る!」と頑張っていた頃だった。今はもう…(-.-)*タメイキ*。それはともかく、なにせ観たのもずいぶん前だったので、話もどんなんだか忘れていたんだが(おい)、観て思い出した。…だってまんまだったんだもの(爆)。てーことは日本版の『時の香り』(未見)もまんまな話なのか?えー?
ま、以前、香港映画のリメイクといったら、『星願』が『星に願いを。』になったことがあったり、今でも『つきせぬ想い』も『タイヨウノウタ』になりそうだし、もうすでに『無間道』が『無間輪舞曲』に侵略されつつあること(こらこら!)を考えたら、こーんなことはべーつに大したことじゃねーよなー(笑)。
同じ上海でも、1981年と2002年では全く違う。街の様子はもちろん、人民服の男子学生とズボンにお下げ髪の女子学生の姿が目立ち、いかにも昔な雰囲気の81年と、髪を赤く染めた宣宣と長髪男子の家輝のような姿も珍しくないイマドキの学生たちが、古い図書館で勉強する2002年と比べると、劇中で小佳が「想像できない!」といってしまうのもよくわかる。
でも、人を思う気持ちは21年を経ても同じ。小佳は自分の恋の行方を知ってしまい、そのまま聞濤と別れてしまった。でも、家輝が蘇州の実家に帰り、父・聞濤の古い宝箱から小佳の写真を見つけたことで、彼は小佳の思いを知る。もしかして、小佳がそのまま父に告白していたら、自分は存在しなかったのだろうけど、彼らの気持ちを知ることで、自分も宣宣との関係をみつめなおせた。それにおいては、この交信は小佳にとっては現実を打ち砕かれたものだけど、家輝にとってはよかったことだったんだろう。…悲しいけどね。
とまーこんなふうに書いてみたけど、実際映画としての出来は…うーん、原作映画のよさに隠れちゃったかな?というのが素直な感想かな。
もともと上海が舞台で、香港人のジジ以外はみんな北京語ネイティブってことで、セリフも賑やかな広東語で聞くより生真面目そうな北京語のほうが物語にあっていたから、言葉に関しては文句はないんだけど…、これって、もともと大陸公開を前提とした映画なの?いや、だって、ジジはものすっごくかわいいのに、そのお相手が…、うーん、『初恋のきた道』でのツーイーのお相手並みにお地味(暴言)。大陸TVドラマのスターって言われれば…なんだが、それにしても(以下略)。
ケンはねー、まぁ大陸の人って設定だからね。でも、顔の角度によってはいい表情を見せてくれる。それはよかった。何度も繰り返して出てきた、石の塀を手でなぞりながら歩いていく(ジジも同じことをしていた)場面はいい感じだった。
『ビヨンド・アワ・ケン』が印象的だった陶紅小姐。…うーん、これを観て彼女はやっぱり大陸の人なんだなぁって思った次第。だってお下げ髪と大陸女子学生の定番服が似合いすぎるもん(笑)。できれば現代人の役を演じてほしかった気もするんだけど、それはしょうがないか。はぁ。
そんな感じの映画でした。…で、この映画って、香港と台湾ではいつ上映されたんだろう?
原題:愛,断了線
製作:チャールズ・ヒョン 監督:タン・ファータオ 原作映画:『リメンバー・ミー』
出演:ケン・チュウ ジジ・リョン トン・ターウェイ タオ・ホン リュウ・ツー
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