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《賭聖》(1990/香港)

本日からはシンチー(星仔)特集の予定ってことでしばらく彼の主演作品の感想をアップ。
まずは香港での星仔人気を確立したという、『ゴッド・ギャンブラー』のパロディ、『オール・フォー・ザ・ウィナー』(映画祭上映題)または『ゴッド・ギャンブラー 賭聖外伝』(ビデオ題)を。この作品が、確か日本に初めて星仔が紹介された作品だったはず…ってそのときは知らないけど、この原題は台湾の街角でよく見かけた題だったのだ。
監督はお馴染、『カンフーハッスル』のプロデューサーでもあるジェフ・ラウと、ハリウッド作品でもアクションコリオグラファーとして評価されているコーリー・ユン。そっか、この映画は王晶映画じゃなかったんだ。

中国から香港に、達叔父(マンタ)を頼って出てきた青年・星(星仔)。実は超能力者である彼の能力を利用して、達叔父はギャンブルで大もうけしようと企む。星にギャンブルを教え込み、あちこちで荒稼ぎをする二人は、イカサマだと思われて追われる日々だったが、ある日星は香港のギャンブル王ホンの女である綺夢(張敏)に危機を救ってもらい、恋に落ちる。ホンの招待を受けてギャンブル勝負をする星だが、自分の目の前に綺夢が現れると、たちまち超能力を発揮して勝ちまくる。星の存在に危険を感じるホン。
実は綺夢は台湾のギャンブル王・陳松の元からホンのもとに放たれたスパイだった。星の力を見こんで陳松のもとに戻る綺夢。当然、ホンは綺夢を抹殺しようとするが、敏捷な彼女は刺客を撃退する。
やがて、国際ギャンブル大会がやって来た。星は台湾代表として大会に臨み、順調に勝ち上がるが、彼の前から綺夢が姿を消した…。

ストーリーは多少あやふやだけど、まぁこんなもんかな。なんせ自分、もうずいぶん前に観たユンファ&王晶の『ゴッド・ギャンブラー』を観たといっても、もうすっかり薄れ行く記憶のかなたにあるので、比較して大笑いっていうことができなかったのが悔しくて…(笑)。そのうちDVDレンタルで借りて再見するか。そんな中でも一番笑えたのは、星が『ゴッド・ギャンブラー』のビデオを観て“賭神”の立ち振る舞いを学んだ結果、ホンとの初対決でその映画の「スローモーション登場シーン」を実現してしまったところか。あと、ギャンブル大会で傍らにチョコレートならぬポテトチップスを置きながら勝負していたところもね。
そういえばこれ、今まで観た中で一番若い星仔映画だ。そのせいか、ここ数年の、特に星仔自身が監督や製作にかかわってきた作品群と比べると、星仔演じる主人公に負け犬感が感じられない。まぁ、おバカ感はあるけど。田舎もんだし。恋によって超能力を発揮するというのもご都合主義な設定だなぁ。まぁ、そんなのいっかって気分になるけど。星仔カラーが薄いせいか、第1のヒロイン・張敏(彼女は本家では第2のヒロインだったか)とのラブラブシーンに痛々しさがない。てゆーか張敏が星仔よりめちゃ強いのでジェフ・ラウは女優に愛がないわけではないのかも。(そうか?)むしろ痛々しいのは張敏演じる綺夢がさらわれ、虚脱状態に陥った星の前に、綺夢の身代わりとして自らの腋のほくろ(?)を差し出した達叔父のフラットメイト・ピン(演じるはサンドラ姐)なんだけど…。すまん、このくだりは笑えなかったなぁ。自分が気をつけて観てなかったせいもあるんだけど。
星仔版『ゴッド・ギャンブラー』シリーズは、アンディとの共演作やコン・リー姐との作品も今後観る予定(このへんの監督or製作は王晶だったっけか?)なので、本家も再建したあとにもう一度観て、思いっきり笑うことにしようっと。

英題:All for the winner
監督:コーリー・ユン&ジェフ・ラウ
出演:チャウ・シンチー ン・マンタ チョン・マン サンドラ・ン チョン・プイ ヴィンセント・イン

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コメント

初めまして、もとはしさん。
香港で直に金像奨を見れるなんて、すごいですね!うらやましいです。楽しんできてください!こちらは香港人の友達と共にTVで見れるかどうか、といったところなんですが、きっと無理でしょう。
最後になりましたが、トラックバックさせていただきました。こちらのブログへのリンクも貼らせていただきたいのですけど、よろしいですか?
またお邪魔させていただくと思います。金像奨レポート楽しみにしています。

投稿: Snake | 2005.03.27 10:23

Snakeさん、はじめまして。
カルガリー在住なのですね!そちらでは日本より香港映画のソフトが充実していそうですね。
金像奨は衛星放送で観られましたか?こちらも全く初めての経験だったのでなんだか夢のようでもありました。

ブログへのリンク、無問題です。こちらもマイブログリストに追加しておきますね。では、よろしくお願いいたします。

投稿: もとはし | 2005.03.30 00:30

こんにちは。リンクの件、ありがとうございました。
金像奨+香港への旅は楽しそうでなによりでした。トニーの影帝、おめでとうございます!
こちらでの金像奨観戦?は、ダメでした。衛星でなく中華系の地上波だったという誤解が判明し、後日の録画放映を待っているところです。

カルガリーは、バンクーバーやトロントほどではないですが中国人移民の多い町なので、DVD、VCDなどは比較的早く手に入ります。ただその多くがコピーという噂です…。
ジェイの曲は私も好きです!聴きすぎて1度飽きたほど…、でもまた聴きはじめて良さを再認識しています。

それでは、こちらこそ今後よろしくお願いします。

投稿: Snake | 2005.03.30 13:41

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