愛とツッコミの香港電影金像奨(その1)ノミネート総評編
今年は3月27日に行われるため、いつもより早めにノミネートが発表された第24回香港電影金像奨(日本では香港フィルムアワード、または香港アカデミー賞と呼ばれる)。授賞式まであと1ヶ月以上もあるので、本blogでは随時ネタにしていきたいと思います。ノミネート一覧は前回の記事にアップしましたので、今日はノミネート作品への愛とツッコミを中心とした総評編を。以後、funkin的受賞予想などたてていきます。よろしくねー。
まずは総ノミネート数比較。先の記事にも書いたとおり、最多部門ノミネートは『カンフーハッスル』の16部門(うち助演男優賞は2人ノミネート)、それに続くのが『2046』の11部門。《旺角黒夜》は主演男優賞のダブルノミネートを含む10部門。作品賞以外で目立つノミネートは『美しい夜、残酷な朝』香港編《餃子》の5部門と、香港お耽美派ヨン・ファン監督の新作《桃色》の4部門。
昨年はジョニーさんの複数作品のノミネートと《無間道2&3》の“ジョニー組対アンドリュー組の仁義なき戦い”というのが特徴だったけど、今年の特徴はノミネート数だけ見れば、実はお互いにこだわり派な星仔対王家衛の“単純明快な娯楽対複雑怪奇な芸術”か(ごめん家衛)。でも金像奨の常連、イー・トンシン監督の《旺角黒夜》や久々の成龍さん作品『香港国際警察』に注目すべきかも。
次は俳優部門。今回は面白いノミネートだねー。二人とも常連さんだけど、同い年のトニーと星仔の直接対決って珍しいんじゃないか?あと、もしかしたら祝?初主演男優賞ノミネートの中信さんと、これまた珍しい助演男優賞とのダブルノミネートの彦祖にも注目。あと忘れちゃいけない成龍さん!久々の主演男優賞ノミネートなのでは?
主演女優賞での注目は“ネグリジェの小龍女”こと元秋さん!やっぱヒロインはアナタでしたか!(もっともきれい系ヒロインのホアン・シェンイーちゃんも新人賞にノミネートされているけど)
助演男優賞では“太極拳ダンナ楊過”の元華さん、“踊る組長大天使サム”の陳國坤くんに注目。
助演女優賞では『ブレイキング』から俳優部門に唯一ノミネートされたマギーさん(そーいやぁリッチーもケリーもニックも入っていねーんだよなー)にエールを送りたい。あとはテレンスのママもノミネートされているんですってね。
新人部門ではシェンイーちゃんのほか、なんといっても注目は成龍さんの息子ジェイシーくん!パパとのダブル受賞ってーのももしかしてありか?
技術系はこんなもんかな、と思うけど、出てくるアクションが全て柔道技という『柔道龍虎榜』のノミネートがなんだか嬉しい(おいおい)。
日本がらみのノミネート(最優秀アジア映画賞を除く)は梅林茂さんが『2046』で音楽賞にノミネート。あの方のノミネートは絶対ないだろうと思っていたから安心したけど(こらこら、また怒られるぞ)、梅林さんは香港映画のサントラ界でもすでにメジャーになったので、嬉しかったりするんだよん。
新人監督賞、去年長編監督デビューしたステは入らなかったか…。次回作も控えてるみたいだから来年(というより今年)に期待か。
あと、アンディ&金城くんの『LOVERS』が最優秀アジア映画賞のみのノミネートなのは、作品自体が純粋な中国映画なので金像奨のノミネート規定に合わず、主要部門のノミネートがないのだとか。同じくアンディ主演の中国映画《天下無賊》も同理由。(じゃあかつて最優秀美術賞を受賞した日本映画『不夜城』の立場は…まぁ、この規定ができたのはつい最近なのかもしれんが)
なんだかツッコミが思ったより少なめだけど、まぁいいか。後日書く受賞予想編にてどんどんつっこんでいきますねー。
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