第23回香港電影金像奨、または香港フィルムアワードの結果に思ふ。
昨日香港にて行われた第23回香港電影金像奨。
ちょっと前まで、日本では「香港アカデミー賞」と呼ばれて紹介されてたけど、最近では「香港フィルムアワード」と表記(Linkはロイターより)。英語名そのまんまやんけ。芸がないぞー。
結果は以下の通りです。中国名&表記はこちらを参照下さいませ。(《 》は日本未公開映画、人名は日本で紹介されているカタカナ表記)
最優秀作品賞:《大隻[イ老]》
最優秀監督賞:ジョニー・トゥ『PTU』
最優秀主演男優賞:アンディ・ラウ《大隻[イ老]》
最優秀主演女優賞:セシリア・チャン《忘不了)
最優秀助演男優賞:レオン・カーファイ《大丈夫》
最優秀助演女優賞:ジョシー・ホー《豪情》
最優秀新人賞:アンディ・オン《少年阿虎》
最優秀脚本賞:ワイ・カーファイ他《大隻[イ老]》
最優秀撮影賞:アーサー・ウォン『戀之風景』
最優秀編集賞:チャン・ホンキップ『ツインズエフェクト』
最優秀美術賞:ビル・ルイ『ツインズエフェクト』
最優秀衣裳デザイン賞:ハイ・チョンマン『ツインズエフェクト』
最優秀アクションコーディネイト賞:ドニー・イェン『ツインズエフェクト』
最優秀音楽賞:ピーター・カム《忘不了》
最優秀主題歌賞:「長空」Beyond《無間道Ⅱ》
最優秀音響効果賞:曾景祥『ツインズエフェクト』
最優秀視覚効果賞:黄宏顯&余國亮『ツインズエフェクト』
最優秀アジア映画賞:『たそがれ清兵衛』(日本)
昨年亡くなったレスリー・チャン、アニタ・ムイ、ブラッキー・コーには名誉賞にあたる専業精神奨が授与。
レスリーへの受賞は相方の唐さんが受け取り、プレゼンターはトニーだったとか。
アンディがマッチョスーツを着て熱演した(といっても観ていないんだが)《大隻[イ老]》が主要部門3部門受賞。
一見笑いが取れそうな設定のわりにかなりハードで複雑でトンデモな話(町山智浩氏のはてな参照)と聞いたけど、日本公開は厳しそう。よくてファンタ上映?前の戦争がらみのあのネタはちょっと痛いかも…(;_;)と思いつつ、観たいことは観たいのよね。やっぱりVCD買ってくればよかったかな…。
セシリアは初の主演女優賞ゲット(のはず)。ダブルカリーナ(ラウは《無間道Ⅱ》、ラムは『戀之風景』)は落選。
ネット投票ではカリーナ・ラウが一番人気だったらしい。プレゼンターが昨年男優賞受賞のトニーだからみんな壇上でのツーショット&お祝いのキスシーンを期待したか?(追記:実際のプレゼンターは学友さんだったようです)
最優秀新人賞のアンディ・オンは日本でも公開された『ブラックマスク2』の主演。受賞作の《少年阿虎》は『流星花園・花より男子』の美作役ヴァネス・ウー@F4主演だけど、同部門でノミネートされていたヴァネスは落選。
一番受賞数が多かったのは『ツインズエフェクト』の6部門。なんかこれ、4年前の『パープルストーム』(こちらも技術系のみ4部門受賞)と同じパターンだなぁ。でも、スタッフの頑張りが実った証拠。なんたって昨年の興収№1だし。
個人的に嬉しいのはアーサー・ウォンの撮影賞受賞。『戀之風景』での早春の青島は美しかったもの…。
今回の金像奨、勝手に“ジョニー・トゥ組対無間道組の仁義なき戦い”とか言っていたんだけど、対決はジョニー組の圧勝で終わった。しかーし、日本でもフィルメックスで上映された『PTU』の受賞が監督賞のみだったとはあまりにも意外。それほどよかったのか?《大隻[イ老]》は。
昨年はSARSの影響で製作本数がますます減少し、作品が偏ってしまったということを差し引いても、トゥ&ワイコンビは現在香港映画界最強のチームであるということを改めて確認した、今回の香港フィルムアワード…、いや、金像奨ナイトだった。
ちなみにワタシの予想(主要部門のみ)はこんなんでした。…すげー偏ってんなぁ(^_^;)。
最優秀作品賞:『PTU』
最優秀監督賞:ジョニー・トゥ『PTU』
最優秀主演男優賞:サイモン・ヤム『PTU』
最優秀主演女優賞:カリーナ・ラウ《無間道Ⅱ》
最優秀助演男優賞:チャップマン・トゥ《無間道Ⅱ》
最優秀助演女優賞:マギー・シュウ『PTU』
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