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『ぺディキャブ・ドライバー』(1989/香港)

 香港電影迷を長年やっているとは言えども、やっぱり好きな明星や好きな時代の作品を好んで観てしまうのはしょうがないのかもしれない。(ワタシの場合はトニー・レオンやレスリー・チャンや四大天王の出ている90年代以降の作品とか。一般的なものだけどね)でも、たいていの一般日本人にとっては、香港映画と言うと、ブルース・リーはもちろんのこと、成龍さんことジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、そして“デブゴン”ことサモ・ハン・キンポー(以下サモハン)となってしまうのだろう。
 やっぱ、たまには彼らの活躍する往年の名作も観なくちゃなぁ、てーわけで今日は以前TV放映していたものを撮りだめしていたこれ。

 1940年代のマカオ。おデブな羅通(サモハン)は血気盛んな輪タクの運転手。仕事仲間はロマンティストの麦芽糖(マックス)、女好きの山渣餅(ローウェル)、子沢山の[石本]仔[木羔](マン・ホイ)。ある日、通はギャングの親玉五爺(ジョン・シャム)に襲われていた、居候先の菓子屋で働く阿冰(ニナ)を助ける。通は自分が阿冰に恋していることに気づくが、菓子職人の方(スン・ユエ)も阿冰に恋していた。三角関係の末に通は阿冰と恋仲になる。一方、麦芽糖は客として乗せた可憐な少女小翠(フェニー)と恋に落ちるが、彼女には人に言えない秘密があった…。

 いやぁ痛快ざんす。サモハンはカラダがガンガン動く!さすがだわー。音楽家として有名なローウェル・ローや80年代秀作香港映画のプロデューサー、ジョン・シャムも俳優として登場。しかし、みーんなすんごい味のある顔してるなぁ。主演も含め、ハンサムとは言いがたい面々が見事に揃っている中、色男パートを受け持つのは『ワンチャイ』シリーズの黄飛鴻の弟子役が有名なマックス・モク。いい男だけど濃ゆい。 チョイ役の俳優たちも面白いぞ。なんてったっていきなり最初に出てくるのが飯屋の親父のエリック・ツァンだし。顔は今とほとんど変わっていないけど、やっぱ若いぞー(はぁと)。
 野郎どもがこんな奴らばっかだけど、ヒロインは今やリンチェイ夫人として知られるニナや清楚なフェニーと可憐な女子揃い。ニナ演じる阿冰は洋装は清楚なのに、チャイナブラウス姿になると妙にボンキュッパ~なのは點解(笑)?フェニーはちょっと昔の日本にもいたような女性の雰囲気。おかっぱ頭にふりふりパジャマがよく似合うのだ。

 今の時代だと、こういう映画はなかなか撮れないだろう。でも、古い感じはしないし、ストーリーは単純だけど薄っぺらくはない。 やっぱアクション映画は動いてなんぼよねと思ってしまうし、何も考えずに気楽に楽しめるのがいい。
 あと、この映画のもう一つの見どころは40年代マカオのクラシックな雰囲気。ワタシはマカオに行ったことがないのでよく知らないんだけど、撮影当時はその時代の建物も残っていたんだろーなー。美術もステキ、と思ったらなんと我らがウィリアムのお仕事だったのだー。さすがだわウィリアム。

原題:群龍戯鳳
監督&出演:サモ・ハン・キンポー 脚本:バリー・ウォン(黄炳燿) 音楽&出演:ローウェル・ロー 美術:ウィリアム・チャン
出演:ニナ・リー マックス・モク フェニー・ユン ジョン・シャム ラウ・カーリョン エリック・ツァン

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