ツインズ・エフェクト(2003/香港)
お待たせいたしました!アクセス解析ではなぜかこの映画でたどりついている方々が多いようなので早速感想を書かせていただきます!Ladies and Gentlemen,『ツインズ・エフェクト』!
“反吸血鬼同盟”のヴァンパイアスレイヤー、リーヴ(イーキン)はイギリスでのヴァンパイアとの戦闘で、恋人でありパートナーのリリア(ジョシー)を失う。同盟から彼の元に送られたのは、リーヴに憧れている半人前の見習いスレイヤー、ジプシー(ジリアン、以下ジル)。リーヴの妹ヘレン(シャーリーン、以下阿Sa)は、同年代の他人であるジプシーが自宅に同居するのが面白くなく、ことあるごとに彼女と衝突する。そんな時、ヘレンは恋人キョン(チャップマン)を振った現場に居合わせた青年カザフ(えぢ)と知り合い、恋に落ちる。このカザフ、実はヴァンパイア一族の王子であるのだが、人間の血を吸うことを嫌っている珍しい吸血鬼。しかし彼を追って、デコテス公爵(ミッキー・ハート)率いる西欧のヴァンパイアたちが香港に出没し始める…。
香港には珍しいダークファンタジー映画かな?そもそもヴァンパイアってモチーフ自体がすでに香港映画的ではないし。この設定を聞いて『吸血鬼ハンター“D”』を思い出したのは言うまでもない…。まー、『ハリポタ』や『指輪物語』(祝アカデミー賞11部門制覇)など、ファンタジー映画が世界的に認知されたことで作れたのかもしれないねぇ。ヴァンパイアものってホラーという感じではないし。…ところで、えぢ演じるカザフって、ヴァンパイア一族の王子のくせして、執事のプラダ(アンソニー)ほど西洋人っぽく見えない。もしかしてカザフのお母さんが東洋人でお母さん似(笑)?
この手の映画なら本来主役であってもおかしくないイーキンは、今回脇に回ってTwinsをしっかり支える。う~ん、すっかりヴェテランね。オトナだ(笑)。でも、『古惑仔』以来おなじみのパターン“愛する人には劇中で死なれてしまう”というお約束はしっかり守られているのであった…(^_^;)。
そして長身で涼しげな目元の阿Sa&ちょっと背が低くてまん丸眼のジル。彼女たちより10歳以上年上女子のワタシから見ても、とっても元気で魅力的。《見習黒薔薇》では阿Saがはじけていたけど、こっちではジルがかなりアクティブ。この二人がつまらないところで大喧嘩するシーンで狙ったようにワイヤー使ったアクションのムダムダ感はたまりましぇん(大笑)。このシーンを始め、映画全編に渡って彼女たちは共同監督のドニーさんに相当アクションをびしびし仕込まれたとか。そうよねぇ、やっぱ若い女子は動いて走ってバシバシアクションできなきゃ魅力的じゃないわ。日本の女子アイドル(グラビア系含む)もこれくらいやんなさい。そしたらアタシはキミらの名前を覚えてあげるよ(えらそーに!爆)。
そんな元気な女子Twinsだけど、ヘレンがカザフに言う「生意気でごめんね、でも香港の女の子はみんなそうなの」という台詞は印象的だった。香港人じゃなくても日本人でも、20代じゃなくて30代でも(笑)、恋をしていれば好きな男子にこう言いたくなる一瞬はあるんじゃないかな。それはともかく、なんか等身大の香港女子の姿を感じた台詞だった。…ちょっと脱線気味でごめん。でも書きたかったんだ。
特別出演で登場の救急隊員ジャッキーこと成龍さん。主演じゃなくてもちゃーんとアクションで場をさらうのはさすがだ!この救急隊員ジャッキーは、阿Sa演じるヘレンの知り合いみたいなんだけど、はたしてこの二人、どこでどーやって知り合ったのだろう?ヘレンがキョンの何度目かの浮気発覚でボコにして病院送りにしたときに救急車で運んでくれたことがきっかけで知り合ったとか?(そんな設定ないない)ヘレンがジャッキーの結婚式に潜り込む時に登場する面々がすごい。ジャッキーパパは『古惑仔』のサッカー好き牧師さんのラム・ソンイーさんだし、『古惑仔』では娘、ここでは嫁になるのがカレン・モク。晴れの日に大失敗をやらかす友人にチョン・ダッミン。もう大笑いするしかない楽しいシーンだったわ。
昨年はSARS流行により一時的に映画館での観客動員数が激減し、レスリーやムイ姐が死んでしまって、電影界はもちろんのこと、芸能界にも辛い1年だったのではないかと思う。本当に淋しかった。しかし!かつての明星が喝采とともに退場すれば、彼らに代わってTwinsのような新しい明星が燦然と光を放つように現れる。すでに芸能界ではトップアイドルとして名を成し、主演映画も香港で大ヒットしている彼女たちだけど、今後もどんどん映画に出て、芸能界&電影界で光り輝いてほしいな。
原題:千機変
監督:ダンテ・ラム&ドニー・イェン
出演:Twins(シャーリーン・チョイ&ジリアン・チョン) イーキン・チェン エディソン・チャン アンソニー・ウォン ジョシー・ホー チャップマン・トゥ ジャッキー・チェン
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