香港映画

レイン・オブ・アサシン(2010/中国・香港・台湾)

「えー、またしても安直な英題そのまんまの邦題かよー(泣)」と最初に思ったこの『レイン・オブ・アサシン』というタイトル。しかし、よく見たら「Reign of assassins(刺客たちの時代)」となっており、原題は《剣雨》。ああ、なるほどね、RainもReignも発音は同じか。それなら、このタイトルしかありえないよな、と納得した次第。


 明朝の時代、犯罪組織「黒石」が、インドから渡ってきた達磨大師のミイラを狙い、時の宰相張海端を暗殺した。黒石で最強の刺客細雨(ケリー)は海端の息子人鳳(郭暁冬)と戦って彼を倒したが、首領である転輪王(王學圻)の元には戻らず、奪ったミイラを持ったまま行方をくらます。
 細雨は、少林寺で修業した武芸家陸竹(李宗翰)と出会い、彼に武芸を学びながらやがて愛するようになる。しかし、二人はある日対立して戦うことになり、細雨は陸竹を殺してしまう。彼を失ったことで刺客の道から足を洗おうと決意した細雨は、腕利きの李医師を訪ね、顔を整形する。
 過去を捨て、名前も曾静(ミシェル)と変えた彼女は都へ行き、蔡夫人(鮑起静)から部屋を借り、布雑貨を売って生計を立て始める。過去は誰にも明かさず、質素で穏やかな生活を過ごす曾静。そんな彼女の前に、配達人の阿生(ウソン)という男が現れる。ハンサムだけどどうも不器用な阿生は曾静に恋をして、なんとか思いを伝えようとするが、どうもうまくいかない。そんな彼のアプローチに気付いた曾静は、自分から阿生に告白し、めでたく結婚することになる。ボンクラだが気のいい阿生との夫婦生活に、これまで得られなかった幸せを感じる曾静。
 しかし、彼女の知らないところでは、ミイラを奪われた転輪王が激しく怒っていた。彼は部下である“彩戯師”(レオン・ダイ)、うどん屋を営む雷彬(ショーン)、そして新郎一家を暗殺した“血まみれの花嫁”綻青(大S)という3人の刺客を放ち、曾静の首と彼女の持つミイラを狙うのであった…。

 赤壁2部作に続くウーさんの最新作として伝えられ、2年前のヴェネチア映画祭でも特別招待作品として上映されているが、実際にはプロデューサーであり、演出はほとんど台湾のスー・チャオピン(『愛情霊薬BTS』『シルク』)が務めているらしいので、ウーさんらしさってのは作品からはあまり感じない。ま、宣伝には偽りありだけど、こういう呼び込みは伝統的なものだからね(笑)。
 でも、ウーさんが手がける武侠モノって考えれば、これはかなり珍しい作品なのではないだろうか。赤壁は武侠モノじゃないし、助監督時代には張徹監督の下でいくつか関わってきているのだろうから、全く初めてじゃないんだろうけどね。

 武侠ものは物語が荒唐無稽であるってのは覚悟しているので、どーゆー展開になってもいいぞと思ってた。ミシェル姐がアクションも恋愛ものもこなせるのは、『臥虎蔵龍』でわかっていたので別にいい。久々に観たウソンがハンサムなのに途中までボンクラなのも構わない。大Sがせっかくのお色気要員なのに、脱ぎが中途半端だったり、妙に鉄輪王に迫りまくるのにも違和感は覚えない。だけど鉄輪王…。あんなに仰々しい犯罪組織を作っておきながら、オマエの願望がそんなのかよ!とツッコミたくなったのは、きっとワタシだけではないだろーなー。あ、阿生の正体はちょっと読めた感があったから、そこはつっこまないようにしていた(笑)。

 でも、なかなか良いお年頃のミシェル姐に恋物語を持っていくのも悪くはないよなあ。相手役がウソンなので若すぎるんちゃう?と思ったけど、意外と釣り合っていたもんね。
 ところで最近、ウォンビンやドンゴンなど、キャリアを重ねた大韓明星を再評価している。ウソンもその一人。ボンクラボンクラいいながらも、やっぱええ男だなーって思ったよ。昔の韓流ブームの時の彼らの扱われ方は、言い方は悪いけどひどかったと思うもの。今のブームも好きじゃないけど、歳を重ねるとさすがにいい男になるもんね。…それでも、惚れることは絶対ない。断言する。
 そうそう、それでもウソン以上によかったのはショーン&立忍さん。特に立忍さんのキレっぷりは最高だった。よっ、台湾の大魔術師!

 なんのかの言いつつも、ごっちゃ混ぜ感たっぷりな武侠電影が公開されたのも、ひとえにウーさんプロデュースのおかげかもね。今後は彼に本格的にキレまくった武侠電影の監督を期待してもいいかなー…とか言っちゃうのは、やっぱり危険かなー(苦笑)。 

原題:剣雨
製作:ジョン・ウー&テレンス・チャン 監督&脚本:スー・チャオピン アクション監督:スティーブン・トン・ワイ 衣装:ワダエミ 撮影:ホーレス・ウォン 音楽:ピーター・カム
出演:ミシェル・ヨー チョン・ウソン ワン・シュエチー バービー・スー ショーン・ユー レオン・ダイ パウ・ヘイチン グオ・シャオドン 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

奪命金(2011/香港)

 ヴェネチア映画祭を皮切りに、現在世界各地の映画祭をサーキットしている我らがジョニー・トー親分の最新作《奪命金》。 珍しく女性ヴォーカルをフィーチャーした予告編(この記事にのっけてます)では、なんとなくあらすじが読みとりにくかった。まあ、いつものトーさんとはきっと違うのだろうな、という感じはしたし、クロージング後の公式上映で流れたトーさんの直撮りメッセージでも「アプローチを変えてます」的なことは言っていたからね。 

 金のいざこざで男が隣人を刺した事件に直行した刑事チョン(リッチー)。なんとかことを収めて署に戻ろうとすると、妻のコニー(マイオリー・フー)が新しいアパートを買うと連絡してきたため、渋々出かけていく。
 一方、とある銀行。金融商品営業担当のテレサ(デニス)は意地悪な上司(ステファニー・チェー)にハッパをかけられ、リスクの高い投資信託商品を売ることになる。彼女は最初の顧客のチェンおばさんを説得してなんとか商品を売りつけた。その後にやってきた高利貸しのチョンさんは何か焦っているような感じで口座の解約を申し出た。しかし、彼は全財産の半分を持って去って行った。携帯電話を置き忘れていたのに気づいたテレサは急いで彼の後を追うが、駐車場にたどり着いた彼女が見たものは、車の中で血まみれになって死んでいるチョンだった…。
 そして、黒社会で誕生会の集金などのカネ回り関係を引き受けているチンピラのパウ(ラウちん)。昔気質で気のいい彼は仲間の金のトラブルを手伝ってやることになったのだが…。

 なんかあらすじを書いているだけでわけがわかんなくなっているのだが、それは観てから1週間経ってしまっているからってこともあるのだが、もっと簡単な要約をすれば、主要登場人物が金に翻弄されているってことにつきる。うーむ、世の中は金だ。金が悲劇を生む…ってまたそのセリフかよ、オレ。
 ついこの間まで経済には疎かったのに、そんなワタシが「世の中は金だー!」とかなんとか叫び出したのは、明らかにこのシリーズをネタにしたドラマにハマったわけなんですけど、2年前、この小説を映画化したものを観た2カ月後に、香港で《竊聽風雲》を観たところ、改めて、香港が日本以上に庶民と金の距離が近いということを感じさせられたものであった…と、当たり前のことを言ってしまって非常にスマン。

 庶民の生活と世界経済は直結している。それは香港でなくても日本も同じ。だけど香港人の金に対する考え方は、日本より切実である。それは今まで作られた香港映画にも常に描かれてきた。『ラブソング』でもそうだったしね。非常に危うい基盤の上に立っている彼らが頼れるのはやはりカネであるから、なんだろうな。それでもエンターテインメントの材料としては興味深い。《竊聽風雲》も事件の背景には株式があったわけだしね。だから、多少理解不足があったとはいえ、ワタシは楽しんで観た次第。
 キャストも安心して見られる方々ばかり。林雪やヤムヤムが出ていなくても、どこかにいそうな感じがある。今回は初参加という人も少なくなかったんじゃないかな?そして一番意外で面白かったのがテレ(笑)。

 確かに、この映画にバイオレンスはないし、人はあまり死なないし(おいおい)、ノワールものではない。でも、トーさんは決してノワールだけの人ではない。ワイ・カーファイとのコンビで見せるクレイジーなコメディも魅力だし、《文雀》のクラシックで洗練されたストーリーテリングもいい。もちろん、全てがいいわけじゃなくて、多少アレな作品だってある(なんだかは言わないけど)から、トーさんだからなんでもいいってわけじゃない。
 なんで急にこんなことを言いだしたかというと、最近トーさんが人気があるのはわかるけど、なんだかそれがノワールだからという決めつけだったり、彼の名前がブランド化してしまっているように感じたからだ。香港電影迷だけでなく、コアな映画ファンにも名前が知られるようになったのは嬉しいんだけど、それでもまだまだ知名度は低いよなって感じがして。それはこういう見方があるんじゃないかって気がしたからだ。

 できれば、いや、この映画は絶対日本で一般公開してほしい。そして、配給&宣伝してくれる側には、トーさんは決してノワールだけの人じゃないわけということを紹介してほしいと思うのだ。
 …と、ここまで書いてふと気付いたのだが、そういえばうちの街って、今までフィルメックスで上映されてから一般公開が決まった香港映画って1本も上映されてなかった気がする。ああ、もうその時点でダメじゃんかよー(泣)。

英題:Life without principle
監督:ジョニー・トー
出演:ラウ・チンワン リッチー・レン デニス・ホー マイオリー・ウー チョン・シウファイ ン・チーホン テレンス・イン

| | コメント (2) | トラックバック (0)

香港四重奏(2010/香港)&香港四重奏Ⅱ(2011/香港)

 昨年春に香港へ渡った時、HKIFFのプログラムに掲載されていて気になっていた『香港四重奏』。題名通り、4作のオムニバス。詳細はもにかるさんこと水田菜穂さんのblogでも紹介されているけど、こういう映画は一般公開で観る機会ってあんまりない。今年のTIFFでは、最新作の続編と合わせて上映してくれたので、これはどんな作品であっても観なきゃ!と思い、平日に休みを取って上京した次第。

「もち米炒飯」
 幼いころ、少年は近所の路地で屋台をやっているおばあちゃんの作るもち米炒飯が食べたくてしょうがなかったけど、行くたびに小銭が足りず、悔しい思いをしていた。
 ある日、定価分の5セントを払って、少年はもち米炒飯を買うことができたのだが、違法の摘発を受け、おばあちゃんの屋台は没収されてしまった。
 それから20年以上が過ぎた現代。成長した青年(杜宇航)は飲茶レストランの蓮香居でもち米炒飯を注文する。それをぺろりと平らげると、店員に10食分のテイクアウトを頼む。あきれる店員。
 それから数日後、青年はあの路地にテーブルを出し、自らもち米炒飯を作り始める…。

 古くは『インファナル・デイズ』『人肉饅頭』『ロンリーウルフ』『愛は波の彼方に』、最近は《性工作者十日談》《Laughing gor之変節》など、長いキャリアと多産を誇るハーマンさん。日本でいえば誰に当たる?SABUあたりかな?堤幸彦とか言ったら思いっきり否定されそうだな(苦笑)
 もち米炒飯って食べたことあるかな?揚州炒飯や蓮の葉おこわくらいは食べるけど、多分ないはず。観た時間が時間だから、しょっぱなからなんてお腹のすく話を!今度行ったら絶対食べる、と思った人は多数だろうなあ。
 香港の魅力は高級グルメよりやっぱり街角フード。それに加えてノスタルジックな裏町(ロケはおそらく《歳月神偸》と同じ永利街)とくれば、もうぐっと胸を掴まれっぱなし。蓮香居にやってきた買い物に血眼な大陸女性を皮肉っぽく描写したり、青年がおばあちゃんの遺志を継ぐように街角に立ち、昔と変わらぬ値段でお客の少女に炒飯を売ったり(でも支払いは八達通!)するラストが粋でかわいい。葉問2部作に登場した杜宇航の青年もナチュラルでよかった。
 ハーマンさんの作品はロンリーウルフしか観てないけど、前回の旅行で《Laughing gor》を買っているので、近日鑑賞することにしよう。

英題&原題:Fried Glutinous Rice(生炒糯米飯)
監督:ハーマン・ヤオ 出演:トー・ユーハン

「レッドアース」
 世界中を飛び回る華人カメラマン(彦祖)は、機内で出会った女性と香港のグランドハイアットで一緒に夕日を見る約束をした。ハイアットのスイートに部屋を取り、約束の時間にくる彼女を待つ彼。しかし、いつまでたっても彼女はこない。それでも彼女を待つ彼だが、不思議なことに夕日も落ちず、空は赤いままだった。やがて電波障害が起き、携帯電話が使えないことを知る。その原因は大気中の放射線の値が異常に上昇したことからだった…。
 陽の落ちない異常な毎日の中、それでもただただホテルで彼女を待つ彼。10日、20日、60日経っても彼女はこない。ある日、彼女がやってきたのを知った彼は逃げた彼女を追ってホテル中を駆け巡る。
 ついに放射線量が低下して電波障害が解消され、夜が戻ってきた。香港中の人々は夜にもかかわらずどんちゃん騒ぎ。しかし、その喜びもつかの間、今度は電力がすべてストップし、気温も急低下する。生命の危機を感じながら、彼はカメラのバッテリーが切れるまでシャッターを切り続ける…。

 アジアンビートシリーズの《秋月》や、RIKIYAのデビュー作《The Goddess of 1976》など、日本がらみの作品が多い割にはなぜかメジャーに紹介されないクララさんの監督作。もちろんこれが初見。グランドハイアットをメインロケ地に、全編ほぼスチール写真のショットで構成されたアーティスティックな作り。彦祖の役がカメラマンということもあり、彼の英語の語りで進行する。
 近未来SF+ロマンティックな恋愛ものという作りだけど、放射線云々や誰もいない香港の風景には、どうしても先の大震災や原発事故がかぶってしまう…。これは去年作られた作品だから予言でも何でもないんだけど、あれがなければまた違ったんだろうな。

英題&原題:Red Earth(赤地)
監督:クララ・ロー 出演:ダニエル・ウー

「恋は偏屈」
 太子に降り立ち、彼女に電話をかけて待ち合わせをする男(徐天佑)。尖沙岨でぐでんぐでんに酔っぱらい、彼氏に電話を試みる女(ケイト・ヨン)。二人とも、恋人になかなか会えずに九龍の夜の街をさまよっていく…。

 物語はこれだけ。でも、ありふれた香港の夜が美しく撮れていて、とっても魅力的な作品。いや、それ以前に香港であっても東京であっても、夜の光景が美しく魅力的に撮れている作品が好きだったりするんだ、実は。昨年観た日本映画『鍵がない』をなぜか思い出していたなあ(参考としてこちらを)。
徐天佑といえば元Shineで、相方は昨年のTIFF上映作品に出まくっていた黄又南。
 監督のヘイワードさんは、『恋の紫煙』の脚本も書いている若手の女性監督。これまた前回の香港行きで監督作《前度》を買っているので、これも観るー。

英題&原題:We Might as Well be Strangers(偏偏)
監督:ヘイワード・マック 出演:チョイ・ティンヤウ ケイト・ヨン

「黄色いサンダル」
 香港で生まれて9歳まで育ち、母の死により外国の親類に引き取られた章漫肉(ジョーイ・タン)が、久々に故郷に戻ってきた。彼は香港映画が大好きだった亡き母を追想する。
 章には父親がいなかった。母は毎日のように幼い彼を映画館に連れて行った。彼女曰く、父親は映画の中にいると。章は李小龍や周潤發、成龍を父親だと思うが、それは違うらしい。母は自らを女優と言うが、街の人々はそんな彼女を気が触れていると言って相手にしなかった。そんな母はある日、章の体に頭を預けたまま、映画館で亡くなった。
 香港に帰還した彼は、山のように香港映画のソフトを買い、自分の父親を探し始める。ふと、生家の近所の雑誌スタンドで母の履いていた黄色いサンダルを見つけた彼は、スタンドのオヤジから真実を聞く。彼女は本当に女優で、かつて劉徳華と共演したことを一番喜んでいたという。章はそのサンダルを買い求め、それを劉徳華に渡す…。

 『メイド・イン・ホンコン』で鮮烈なデビューをしておきながら、最近は大陸の仕事が多くてなんかガッカリだったフルーツさん。ゴルァフルーツ!オマエは香港映画の希望の星じゃなかったのか!大陸で金稼いでなんで本拠地で映画作らねーんだ!とまで言いかけたことがあったが、そんな彼が久々に帰ってきた。…それもアニメで。なんでアニメ(笑)。まあ、引用した映画の著作権云々の問題があったからだろうと考えたいけど。
 そんな作りでも内容はストレートな香港映画讃歌。主人公の名前なんてもうニヤリとさせられちゃいますからね。最近の香港映画の状況を思えば、この作品で言及された作品群のようなパワーがまた戻ってきてほしいとは思うんだけど…。つーかそれと共に、早く香港映画に戻ってきなさい、フルーツさん(苦笑)。

英題&原題:The Yellow Slipper(黄色拖鞋)
監督:フルーツ・チャン 出演:ジョーイ・タン

ベテランから若手まで、香港人監督で構成された前作から一転し、今年作られた『香港四重奏Ⅱ』は東南アジアの監督3人+大御所のスタンリーさんで構成。

「パープル」
 香港郊外の漁村で暮らす、妻を亡くしたフィリピン出身の老漁師。高層アパートに住むフィリピン系の少年。漁師は死んだ妻の声を聞きながら九龍でショッピングを楽しみ、少年はガールフレンドに電話をしながら街に出る。彼らはともに、花を買い求める。愛する人のために…。

 ブリランテ・メンドーサ?フィリピン映画に明るくないのは当然だし、初耳だなーと思ってググったら、2年前のカンヌで監督賞を獲った『キナタイ』の人かあ。アイディアや構成は「恋は偏屈」と同じなので、印象が薄かった。愛の形を描いたいい作品なんだけどね。惜しい。

英題&原題:Purple(紫)
監督:ブリランテ・メンドーサ 出演:レネ・ドゥリアン

「機密洩れ」
 キャリーバッグを引きずって、マレーシアから香港にやってきた怪しい男と、香港警察と共にそれを追うマレーシア警察。男は不機嫌な女性二人が経営する安ホテルに投宿する。明らかに怪しい男の周囲を探る二人は男の部屋に入り込む。そこで二人が見たものは?そして、男はいったい何をしでかしていたのか?

 中華系マレーシア人のホー・ユーハン監督(『心の魔』)が、全編モノクロで撮った香港的サスペンス映画…のはずが、なんと意外な展開に。怪しい男をめぐる事件の顛末はいかにも香港の社会現象にありがちで笑える。でも、ちょっと惜しいかなと思うところも多少。ホー監督には今後香港でもどんどん作品を撮ってもらいたいなー。そうすればなかなか観られないマレーシア映画に触れる機会も増えそうだもの。
 この作品には再び徐天佑登場。意外とモテてるな、天佑。

英題&原題:Open Verdict(天機洩)
監督:ホー・ユーハン 出演:クララ・ワイ チョイ・ティンヤウ

「Mホテル」
 街中のMホテルに投宿した二人の若いタイ人。彼らは室内でカメラを回し、窓際で戯れる。それを見つめているのは、室内に置かれていた水槽の中の魚…。

 幻想的な珠玉の名作『ブンミおじさんの森』で、昨年のカンヌにてパルムドールを獲得したアピチャッポン。最近は河瀬直美さんの呼びかけによる3分11秒の短編「3.11 a sense of home films」にも参加している。
 この夏観たブンミおじさんはステキな作品で、それなりに好きなんだけど、だけど…。感想はこれしか言えん。
 …辛い!からいじゃなくて、つらい!

英題&原題:M Hotel(M酒店)
監督:アピチャッポン・ウィーラセタクン 出演:チャイシリ・ジワランサン

「上河図(じょうがず)」
 昨年の上海万博で公開された、デジタル加工された宋代の書画「上河図」。それが香港の展覧館で公開され、各地からツアーが組まれた。そのツアーに参加した青衣の団地の主婦二人、大陸からやってきたお坊ちゃん&お嬢ちゃん3人組、作家らしき男(林家棟)が空港経由青衣方面のバスに乗り合わせた。空港からはスケジュールをミスった韓国人ミュージシャン朴(テレ)と日本人マネージャー(葉山豪)が乗り込み、バスの中はますます賑やかに。おばちゃん二人は観てきた絵について語り合い、坊ちゃんたちは英語のできる香港人を嫌味に思い、金儲けの話に興じる。男はそれらの話を聞き、思い浮かんだ言葉をスマートフォンのメモに書き留める…。

 二部作の掉尾を飾るのは大ベテランのスタンリーさん。久々に香港に帰ってきた彼が切り取る風景は、たった13分間の乗り合いバスの旅。カートンやテレをサラッと画面に馴染ませ、大陸坊ちゃんズ&典型的郊外のおばちゃんズとアンサンブルを奏でる。乗り合わせた人々の人生を短い時間に描きだし、いい味わいを染みださせる。テレが名前からして韓国人なのに、英語でしゃべる彼を見て「香港人って英語しゃべってて気障ー」とか言っちゃう坊ちゃんたちがいかにもって感じ。そして、さりげなく重大な話題を切り出すおばちゃんも印象深い。これぞまさしく、現代香港の「上河図」なんだろうな。

英題&原題:13 Minutes in the Lives of...(上河圖)
監督:スタンリー・クワン 出演:ラム・カートン テレンス・イン 葉山 豪

 以上、8作品の感想でした。この中でベスト3を挙げるとしたら、3位が「恋は偏屈」、2位が「上河図」、そして1位が「もち米炒飯」だな。次点は「機密漏れ」。
 ところで2には「外の人から見た香港」というテーマもあったみたいで、東南アジア各地の3監督が招かれたみたいだけど、それは成功していたのかな?そして、もし日本人監督がこの企画に招かれるとしたら、誰に撮ってもらいたいかなあ。ちょっと考えてみるか。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

処刑剣(2010/香港)

 いやー、このところのド兄さんの大進撃はすごい。まさか盛岡でも立て続けに4本も彼の主演作が上映されるとは思わなかったもの。当地はこのところ香港電影の上映が不遇だったから、なおさら彼のすごさを思っちゃうよ。我が職場の映画大好き同僚もどうも葉問二部作がきっかけで彼にハマったようで、孫文が上映されたとき、劇場で見かけたのにビックリしたもの。あとはもーちょっとトーさんがブレイクしてくれれば…って贅沢言ってるかオレ?

 ってそれはともかく、そんなド兄さんの風が吹かなければ公開されなかったんだろーなーと思ったのが、この『処刑剣』。実は東京で公開されていた頃はほとんどノーマークでした。だって、監督がダニエル・リー…ワタシとかなり相性の悪い(爆)。ま、これについては以前も書いているから、繰り返しになっちゃうんだけどさ。

 明代に実在したという王家直属の秘密警察「錦衣衛」。彼らは厳格に法を守る一方、反体制派をことごとく抹殺する暗殺集団であった。彼らは幼いころに拉致され、剣を持たされて互いに戦い合い、生き残ってきた者が選ばれてきた。その中でも最も優れた者が指揮官に選ばれ、「青龍」の称号が与えられた。
 その錦衣衛の頭に立つ青龍(ド兄さん)は、宦官の賈(羅家英)から密命をおび、帝の重臣・趙の持つ箱を奪いに行くが、そこで賈と同僚の玄武(チー・ユーウー)の罠にはめられる。彼らは追放された親王(サモハン)の側につき、謀反を起こそうとしていた。
 無実の罪を着せられ、都を追われた青龍がたどり着いたのは、店じまいをしようとしていた正義鏢局。彼はこのキャラバンに紛れ込んで辺境の都を目指すが、彼が錦衣衛であることが発覚したために棟梁の喬永(午馬)は仕事を拒否する。そこで彼は棟梁の娘の喬花(ヴィッキー)を拉致して逃亡する。その逃避行で花は青龍にほのかな恋心を抱き始める。彼らは山賊集団の「砂漠の判事」(呉尊)の協力も得て、真相に迫ろうとするのだが、親王の義理の娘脱脱(ケイト)が刺客として彼らを追っていた…。

 錦衣衛については、公式サイトにも解説があるのでこちらもリンクを。
笑傲江湖好きとしては鏢局が登場してくれたのが嬉しかったけど、「護送屋」と翻訳されてコケました(笑)。まーねー、日本語の漢字に「鏢」がないからね。この字もうまく出るかどうかわからないのだけど。
 さて、これはどこまで史実を使っているのだろうか?ダニエルさんといえば思い出すアンディ版三国志では「おいおい~、史実とは違うとはいえ、そうするかー?」などと言いたくなったもんだけどね。

 さて、ダニエルさんの映画といえば、いつも言っていることを繰り返すけども、アクションが迫力あって素晴らしい。かつて特に名を秘す某映画(後で出てくると思うけど)ではド兄さん自身がアクション指導をしたということもあり、正統派でどんどん見せるのがいい。
 このままアクションで押し通してくれればいいのにねー、なんて期待していると、突然ラブロマンスが乱入して膝から力が抜ける。んー、どうしてダニエルさんはいつもこうなんだ、星月とかスターランナーとか。って両方とも恋愛メインじゃん(笑)。しかもその恋愛パートがどうも居心地悪くてねえ。もっとも今回のヒロインであるヴィッキーは両作品のヒロインよりはずーっと感情移入しやすかったり、かわいいんだけどね。

 で、我らがド兄さん。うーん、今回はナルな俺様路線でしたな。
葉問や孫文のエモーショナルで抑え気味の演技がステキで、しゅてきしゅてきー♪と、柄にもなくのだめっぽくなりながら観ていたわけなんだが、青龍はちとお腹にもたれる(笑)。なんとなくフロックコート+和服のような錦衣衛の制服に、またこれかよーな麦わら帽子型帽子(こらこら)は違和感ありながらも見られるけど、ヒゲが…、そしてムキムキな裸体が…。
 いや、まーねー、ド兄さんが脱ぎたがるのは知ってたんだけど、細マッチョがりそうなんだよねー。もっとも長髪は個人的にオッケイです。なんせワタシ、ド兄さんといえば一番好きなのが『英雄』の長空なもんで。

 今回初めて見た呉尊@飛輪海、いやーカッコいいっすねー。長身でシュッとしてて。でもホレないのは言うまでもないよ。これもいつもながらのことだ。もっと香港電影にでももまれてほしいもんだけど、どうだろうね。脱脱を演じていたケイト・チョイ…すまん、最初は彼女だとは気づかなかった。ホントにスマン。

 さて、まだまだ続く怒涛のド兄さん祭り。東京ではいよいよ明日から『レジェンド・オブ・フィスト』が上映されるそうなのだが、劇場情報をチェックすると、11月に仙台での上映が決まっているから、きっと冬あたりに観ることができそうだな…。

原題&英題:錦衣衛(14blades)
監督:ダニエル・リー
出演:ドニー・イェン ヴィッキー・チャオ ウーズン ケイト・チョイ チー・ユーウー ロー・カーイン ウー・マ サモ・ハン・キンポー

| | コメント (0) | トラックバック (0)

孫文と暗殺者と、名も無き末代の志士たち

 あの「伝説の字幕」が衝撃だった東京中国映画週間から10カ月、東京上映から4カ月。やっと我が街にきましたよ、《十月圍城》こと『孫文の義士団』が!いやー、もう待ってたよーん。


これはオリジナル予告。日本版とはやっぱり雰囲気は違うよね。

Bodyguards

 どっかで「ヒップホップくさい」と言われていたオリジナルポスター。
ワタシもこっちの方が好きかな。

 感想としては初見とはあまり変わらないし、相変わらずノリ的には龍馬+武侠だよなー、現在新作『るろうに剣心』を撮影している大友啓史さん(注:NHKドラマ部出身の映画監督。ハゲタカ劇場版で映画監督デビューし、龍馬でチーフディレクター)はこれ観てくれたかなー、なんて思ってたのも変わらない。ちなみに『るろ剣』では、谷垣健治さんがアクション監督を務めているのであった。
 ♪ほんこん~へ~、そんぶん~きたよ、みん~な~で~、うううまもろう~、お~お~♪(龍馬のテーマbyリサ・ジェラルドで歌ってください)

 ふざけるのはこのへんにしておくとして、もしかして追加場面あった?とか、一部分だけ広東語が聞こえてくるんですけど、とか、新たな気づきはいろいろあった。えーと、映画祭上映時の上映時間って、いったいどのくらいだったのだろうか?
本上映は2時間25分だっけ。でも、やっぱりあっという間だった。

 もちろん、キャスティングにも大騒ぎ。いやー、この映画のニコはやっぱりかわいいよなあ、なんでセシと離婚しちゃうのよとか、葉問2部作上映時に「ド兄さんのアクションがゆっくり見える…」と言ってた朋友が「やっぱりいい男だよね、ド兄さん」とうっとりしていたり(やっぱり惚れたか?>友よ)、日本ではド兄さんの次にプッシュされてたりよんが(強制中略)だよねーと意見が一致したり、李宇春の立ち位置を考えたり、楽しく観られたのは言うまでもない。
 うーむ、これなら全国一斉ロードショーでもよかったと思うのよね。やはり孫文ネタである成龍さんの『1911(辛亥革命)』と並べても無問題だと思うんだけど…。いや、件の作品はまだ観てないから何とも言えませんよ?

 ところで、観に行ったときに同じスクリーンで知人と数人会ったり、鑑賞後に行った飲み屋さんで、話をしたホール係のお兄さんが武侠片好きでついつい盛り上がってしまったりとあったので、それなりに話題にできるのが嬉しい。
しかもですねー、来月はなんと『処刑剣』の上映も決まってましたよ!
ついにきましたよ、モリーオにもド兄さんの波が!いやー、ビックリだ。なんとかこの波が続いてほしいよ。

 そして、波といえば今週末からは『海洋天堂』。これも楽しみだよん。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

だって強さは愛だもの(笑)。葉問、二度目の感想

 タイトルは、なんとなくのイメージです。
♪倒れたら立ち上がり、前よりも強くなれ~ってことで。って何言ってんだろう自分。

 先週の金曜、地元映画館で『葉問』を観た。
いくら2を観たからとはいえ、これを観たのも2年前。
印象としてはあまり変わらなかったけど、やっぱりいろいろ思うところもあるので、ここで再び感想。今回はフラッシュでお送りします(笑)。



○やっぱり1の方が面白い。温厚な性格だとはいえ、ひとたび火がつくと烈火のごとく怒る葉問師匠の若さがまぶしい、なんちゃって。

○ド兄さんは中肉中背なのだが、葉問夫妻も妻の方が大きい。周瑜と小喬夫妻@赤壁と同じパターンなのだが、どちらも観ていていい感じ。日本でも長身の女優さんが多いわけだが、決して不自然じゃないんだから、中肉中背の俳優と組ませても無問題じゃないかと思うのだけど、なぜかほとんど見たことないんだよねー、なんでだろう?ねー、某きむ(強制終了)

『ギャランツ』でもかわいかった黄又南はやはりかわいい。どんな作品に出ても、今まで目に入らなかったのに(苦笑)、なぜか今回はかわいく見えた。なんでだ?決して好みじゃないのに。2に出なかったのは残念だ。

○池内くん曰く、当初の三浦はもっと悪い奴だったらしい。参考としてこのインタビューを。そして、あの憎たらしい佐藤を演じていた渋谷天馬さんは、北京在住の日本人俳優にして日本舞踊の踊り手ということに驚いた。大陸のドラマへの出演が多いみたいだけど、やっぱり軍人役が多いのだろうか…。いや、必然的ではあるんだけどね。

○一緒に観た朋友曰く「ド兄さんのアクションがゆっくりに見える…。きゃー、もしかして惚れた?」。あ、最後のは冗談だとのこと。実はワタシも同じだった。これってスローハンド伝説ならぬスローアクション伝説?

○1の出来がよかった分だけ、2では結構矛盾もある。確かヤムヤムは1では無傷だったのに、いつどこで日本兵に撃たれたの?って思ったし、そこまで日本兵を憎悪の対象にするのかよ…ともね。まあ、こうしなければ大陸では受けなかったのだろうけどさあ。

 そして、ド兄さんがアンドリューさんとコンビを組んだ《精武風雲》こと『レジェンド・オブ・フィスト』が日本公開決定。20年代上海を舞台に、李小龍さんの演じた陳真(ちなみに師匠が霍元甲という設定)をド兄さんが演じて大暴れするという映画。キャストは豪華。これはまたしても敵役が日本人なので、倉田先生も出るのだが、今某大河ドラマでヒロインの2番目の旦那になったり、夏に上演される赤壁ミュージカルで主演を張る某えぐざいるの人が出ることも話題になっているらしい。さながら「出演は決まった。あとはアクションだ」って気分なのだが、それっていったいどーなんだ…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

葉問2(2010/香港)

 李小龍(ブルース・リー)の唯一の師匠、という触れ込みで日本では紹介されている葉問。不思議なのは、小龍さん自身はあんなに人気がある方なのに、なぜそのお師匠や香港での子役時代などが今までに一般的に紹介されてこなかったのだろうか、ということ。香港電影迷暦15年近くになるワタシも、小龍さん作品に触れたのが驚かれるほど遅かった(だって去年の夏だもの)わけだが、それでも彼が子役から出発していたことや、香港で学んでいた功夫が葉問の詠春拳だったということは知っていた。そのものずばり《詠春(レディ・ファイター)》という映画もあるもんね。
 …まあ、普通はそんなことはあまり関心なんか持たれないか、ははははは(と乾いた笑い)。

 以前『葉問(イップ・マン 序章)』の感想を書いたときにも少し書いたのだが、もともと葉問の伝記映画の企画は、王家衛&トニーの《一代宗師》の方が早かった。しかし、例によって例のごとく製作が順調に遅れる王家衛組なので、いまだ完成の報を聞くことはない。ただ、今年のカンヌで上映権が売り出され、日本公開(配給はなんとギャガ!)が決定したというので、来年中にはきっと観られるのだろうと思いたい。
 そんなふうに王家衛たちがもたもたしている間に、ド兄さんことドニー・イェンとウィルソン・イップ監督はさっささっさと葉問の映画を撮りあげてしまい、1作目は2年前に金像奨作品賞を、その好評を受けて昨年2作目を作ってしまった。これぞ香港映画独特の軽いフットワーク。ああ、いとうらやまし。

 1940年代後半、葉問(ド兄さん)一家は住み慣れた佛山から脱出し、香港へ新天地を求めた。しかし彼の脱出を手配した親友の泉(ヤムヤム)は追っ手に頭を撃たれてはぐれ、生死不明となってしまう。
 香港にたどり着いた葉問は、小さなアパートを借りて身重の妻(熊黛林)と息子の準と暮らし、同郷の知人からビルの屋上を借り、ガラス瓶倉庫を事務所にして詠春拳の道場を開くが、最初のうちは閑古鳥がないていた。収入がほとんどなく、家族の暮らしは苦しくなるばかりだが、葉問は至ってマイペース。
 ある日、彼の元を血気盛んな若者・黄〔木梁〕(黄曉明)が訪ねてくる。腕に覚えのある梁は葉問に勝負を望む。最初は詠春拳を馬鹿にしていた彼だが、葉問にあっという間に倒される。これにほれ込んだ梁は仲間達を連れてきて葉問に正式に弟子入り。こうして、香港で詠春拳を学ぶ初めての門下生が誕生した。
 別の日、葉問は市場で鶏の丸焼きを盗んで逃走している人を捕まえる。それはなんと泉であった。頭に入った銃弾が脳を傷つけたために、泉には以前の穏やかさがすっかり消え、粗野な人間に変わり果てていた。彼は一緒に暮らす息子に新聞社の職を紹介し、父親の面倒を見るように言う。
 梁たちは、街で洪師匠(サモハン)の元で学ぶ洪拳の弟子たちに絡まれてトラブルを起こす。彼らを止めるために向かった魚市場で、葉問は香港の功夫道場の師匠たちに出会う。洪は彼らと魚市場の元締めであり、いわば街の顔役であった。そして彼らは葉問に勝負を挑み、彼が勝ったら道場を開くことを正式に認めるという。そして対決の日、葉問は師匠たちを次々と倒し、洪とは互角の勝負をする。ついに洪は葉問を認めるが、葉問は彼らから距離をおいていた。
 洪は皇家警察にもパイプを持っており、イギリス人ボクサーのツイスターを招いたボクシング大会の興行を依頼されていた。功夫の普及のためにせっせと準備をする洪だったが、香港人を見下している英国人の警部はそんなことは考えず、ツイスターも試合で彼らを侮辱する。面子を潰された洪はツイスターとリングで勝負するが、死闘の末に洪は倒れ、息を引き取ってしまう。非は明らかにツイスター側にあるのに、当然彼はそれを認めない。そして、洪の無念を感じた葉問は、ツイスターと戦うことになる…。

 物語の構成的には1とほとんど同じ。
 本来争いを好まない葉問は、義理堅く情に厚く、真意を表には出さないけど、理不尽なことが起これば容赦なく怒りを爆発させる。香港に移り住み、ますます師匠として穏やかになった彼だが、そこは佛山時代と全く変わりない。
 彼に向かう者たちは当然グレードアップする。血気盛んな黄樑、どこか黒社会の元祖的な空気をしょっている洪(サモハンつながりでSPLを思い出したのは言うまでもない)、そして感情移入もできないほどに憎々しいツイスター。特にツイスターはもうやりすぎ。当時の英国人がここまで香港人をバカにしてたのかよと本気で思って怒りたくなるくらい凶悪。いや、ああいう凶悪さがないとバトルものは面白くないのはわかっているんだけどさ、ひっどいキャラだよなーと思ったのは確か。まあ、おかげで1の三浦さんの印象がかえって軽くなったから助かったといえば助かったけど(笑)。

 ド兄さんが素晴らしいのはなにもワタシが改めて言わなくてもいいことなので(こらこら)、サモハンの相変わらずの貫禄と、これまでの作品と比べたら断然ベストな演技を見せてくれた黄暁明にも拍手を送りたい。特に暁明は今までどこかイケイケでナルっぽさが感じられたのであまり好きになれなかったのだけど、今回の直情な熱血漢はぴったりだった。彼にはこういう小僧キャラを香港でたくさん演じてほしいな。あと、高良健吾くんにちょっと似ていると一緒に観た朋友が言ったのだけど、ワタシも思わず同意してしまった。すいません。顔立ちよりも雰囲気に似たものを感じたのよね。まあ、今回限定なんだろうけど。そして朋友はヤムヤムが出ていたのに気づかなかったと言っていた…。確かにね、あのキャラはビックリするもんな、うん。あと、最近ちょっと話題の杜宇航くんは、洪拳のお弟子のリーダー格だったっけ?あやふやでホントにすみません。

 ま、全体的には1とそんなに印象が変わらないので、だらだら書くよりも気づいたところでさくっとまとめた次第。1は明日から上映なので、改めて日本語字幕で観て気がついたところをまとめますかね。そんなわけで以上。


とっくに出ているDVD&BD。
当然、サモハンの声は水島裕さんなんだろうねえ…。SPLでもそうだったというし。

邦題:イップ・マン 葉問(Ip Man 2)
監督:ウィルソン・イップ 製作:レイモンド・ウォン 撮影:プーン・ハンサン アクション指導&出演:サモ・ハン・キンポー 詠春拳顧問:葉 準 音楽:川井憲次
出演:ドニー・イェン ホアン・シャオミン サイモン・ヤム リン・ホン トー・ユーハン ケント・チェン ルイス・ファン 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

江湖再見、杜琪峰。

 今夜、語学教室のムービーナイトで、4年ぶりに『エグザイル/絆』を観た。…かかかかかカッコええ。もうこれしか言えん(笑)。
 で、今回のイベントはちょっと特別なものだった。この作品はワタシがマネージャーさんにリクエストしたんだけど、上映するのならゲストスピーカーとして作品を解説してほしいという依頼を受けたのであった。ええー、なに話そう?そしたらやっぱりトーさんについて紹介しなきゃいけないだろうなあと思い、某所にレジュメを作ってみて、これと『やりび』、そして『冷たい雨(後略)』の3作品を中心にまとめてみた。

 

 スピーチを要約すれば、ラブストーリーやコメディのような商業作品を撮りながら、自分の撮りたいものを追求していった末に生まれたのがこの3作であること、台本が俳優に渡されず、即興やアドリブで作り上げていったこと、銃撃戦は多いけど、食事シーンや思いもよらないストーリー展開に注目ということでまとめてみた。

 久々に観たら、やっぱ銃撃戦激しいなあ、あー覚えてなかったけどセックスシーンがあった、不謹慎ですいませんとか何とかちっとばかり焦ったけど、観ていただいた皆さんには楽しんでもらえたようでなにより。さすがに俳優さんまではわかりません、と言われましたけど、さすがにそれはしょうがないです(笑)。
 あとは小道具使い。例えば、ニックさんとジョシーの新居や、闇医者のフラットにやたらと垂れ下がった布がかなりいい感じで使われていた。『英雄』の緑の場面に通じるようななびき方。(と言ったらトーさんは怒るだろうか?)さらに椅子の使い方もね。最初の銃撃の後で秋生さんが「座って話そう」と言って、ニックさんの乗ってきたトラックから家具を殺し屋たち全員で運び込むシーンや、クライマックスでヤムヤムに「お前はここに残れ」と言われて自分で椅子を引っ張って座り込む場面などが印象的。こういうものを使いながらキチキチッとポーズや場面を決めていくのにしびれていた。

 台詞で注目したのが、クライマックス直前に金塊強奪戦の生き残り(リッチー)と別れるときに秋生さんが言う「江湖再見」。これ、字幕では「あばよ」になっていたのだが、これはちょっと違うんじゃない?というのが話題になっていた。一緒に観た中国語のM老師にご意見を伺ったところ、これはやっぱり「渡世で会おうぜ」とか「生きてまた会おうぜ」というニュアンスを含んでいるのではないかということらしい。うん、そうだろうな。

 でもなんのかのいいつつ、やっぱり好きだわ『放・逐』。
そんなわけで、久々のトーさん映画を大いに楽しんだ次第。早く新作も観たいものだねえ…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

我が愛しの彭浩翔導演(笑)

 現在、東京ではパン・ホーチョン監督初の一般劇場公開作品『ドリーム・ホーム』が好評上映中。
 こっちに来るかどうかはわからないけど、周知の通りこの映画はバリバリのスプラッタ映画なので、ノワール映画みたいに人が銃で撃たれるのにはなんともないけど、腕や首をバッサバッサ切られてゴロゴロ転がったり、内臓を引き出されてブン投げたり、身体がグチャーとぶっ潰される描写が延々続くのはダメなワタシにとっては、観るのには非常に悩ましさを感じる作品である。(ちなみに後者の描写が多少なりとも含まれる映画としてはここ1年で4本ほど観ており、あの描写があればもっと面白かった映画があったんだけどなー、とものすごく伏せて書いてみる)
 そしてこの映画、どーもそーゆーのがお好きな方に大好評らしいので、ホーチョン好きを自認するワタシはまたブルーになっている。
 いや、もしかしたら案外観られるのかもしれないよ?同好の士の方にもホラーが大丈夫な人は少なくないし、何とか観られたよと言う人もいたし。だけど、これが評判になると、ホーチョン自体に注目が集まらなくなっちゃうのではないかと心配なのだ。

 さすがに配給側もそれを感じたのかどうかは知らないけど(注:推測です。そして意見には個人差があります)、レイトショーで特集上映「パン・ホーチョン、お前は誰だ!?」を組んでくれている。しかも東京だけでなく名古屋や大阪にも持って行ってくれるそうだ。正直、これだけでもいいんじゃ(強制終了)。

 …これは失礼いたしました、つい熱くなってしまって。

 さて、やっと最近になって、長らく未見だった『出エジプト記』を観られたので、個人的にホーチョン作品を振り返りつつ、何の間違いかここにたどり着いたドリーム・ホーム鑑賞者をガッカリさせるような勢いで、「ホーチョンとワタクシ」をまとめてみたりする(笑)。って非常に初心者には不親切な文体ですみません。そして生意気ですいません。

 多くのホーチョン好きがそうであるように、彼との出会いは2004年のTIFFアジアの風の特集「電影新人類―彭浩翔」。当時、久々に香港電影に対してやる気を出すようになっていたワタシは、有名無名を問わず映画祭でかけてくれる香港映画なら何でも観る!という状態になっていたので、『夏休みの宿題』『ユー・シュート、アイ・シュート』そして『大丈夫』の3作品のチケットを取った。残りの1本は『ビヨンド・アワ・ケン』だったわけだが、これは平日上映だったので、後ほど香港でVCDを買って観た次第。
 この特集上映では、『大丈夫』が一番楽しかった。通でベテランの香港電影迷の皆さんには香港映画界への皮肉も読みとれる『ユー・シュート』の評判が高いけど、ワタシにとっては『大丈夫』で彼が見せた、それってどこか中学生男子っぽくない?的な一発アイディアな話を、ホモソーシャルなにおいを露骨に漂わせてしまったあの大胆さ(意味不明さともいえる)に落ちてしまったのだった(爆)。

 翌年はもちろん『AV』を観たのだが、ここで初めて本人と遭遇。といってもティーチイン参加だったんだけどね。そしてこの時、彼を間近で観た友人が「ホーチョンって肌美人!毛穴がまったくないのよ、うらやまし~い」と絶賛したのは今でも鮮明に覚えている(笑)。この時のティーチインは脚本家の深澤さん、そして出演したまなみちゃんが参加していたので、殿方の姿の方が目立った気がする。でも、実際のホーチョンのファンは、やっぱり女性が多いのかな?と思ったのは、上段にいた私の周りがほとんど女性だったからだったりする>ってそんなことまで覚えてないよな。

 そして、やっぱり決定打は『イザベラ』。ええ、繰り返しません。どんなにハマっているかは(笑)。ティーチインの後では初めてサインをしてもらえたけど、すっごい人だかりで、ホントに人気あるんだなあと改めて認識した次第。
 そのあおりでTIFFでのホーチョン熱に火がついたのかもしれない。協賛企画で「香港映画祭」が行われた2007年は、チケット取りで見事に玉砕。そんなわけで『出エジプト記』は観られなかった。ティーチインも聞きたかったなあ。

 2008年は『些細なこと』。この時のティーチインも楽しかった。初めて質問もできたしね。ついでにポスターもいただきました。いい思い出~(笑)。

 で、実は香港で初めて観たのが『恋の紫煙』だったりする。2005年の春に渡港した時、すでに『AV』が上映されていたのに遭遇はしたものの、時間がなくて結局観られず。昨年はちょうど行った時期に上映されていたので、広東語なんかちっともわからない同行の父を巻き添えにして喜んで観に行った。チケットカウンターで何度も「これは三級片だけど本当にいいの?」と念押しされたが、そんなに若く見えたのか?それとも「日本人にはわからんだろーなーアレ」と思われたのか?多分後者だと思いたい。まーでもわかったぞ、だいたいは。でも細かくはわからないので当然TIFFに観に行ったし、ティーチインでもまた質問したのだった(笑)。

 とまあ、過去記事まとめと共にざっくり語ってみた「ホーチョンとワタクシ」でした。
 しかし、こんなワタシが『ドリーム・ホーム』をちゃんと観られる日ははたして来るのであろうか?
 そして、北京に拠点を移したことで一部ファンをがっかりさせたホーチョンの新作が、これまでの作品はもちろんのこと、お堅い大陸の電影関係の方々の度肝を抜くような仕上がりになることを期待したいもんである。頼むぜ、いぇーい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

《跳出去》(2009/香港・中国)

 田舎娘が都会に出てきて、持ち前のバイタリティを発揮しつつ都会人を翻弄し、恋や夢をかなえるために大奮闘。これは典型的なシンデレラストーリー。これがチャウ・シンチー(以下星仔)&スティーブン・フォン(以下ステ)という、ともに個性の強い俳優兼業監督が手掛けると、いったいどんな具合に仕上がるか?
 主演俳優の不祥事(詳細は後述)により完成が遅れ、結局完成から公開に2年以上の歳月を費やした《跳出去》は、実にシンプル、でも二人のクリエーターの持つ個性がうまく融合した物語に仕上がっていた。

Jump

 中国奥地のど田舎。そこで生まれて育ったヒロインの彩鳳(キティ)は、父親(ユエン・チョンヤン)からカンフーを仕込まれて育ったが、歌と踊りが大好きな女の子。ある日、村出身の実業家が、上海郊外で経営している裁縫工場の労働者を集めにやってきた。椅子取りゲームによる選抜に勝ち残り、上海に行けることになった彩鳳。だけど、せっかく手にした就業証明を戦いに敗れた親友の小雪(ヤオ・ウェンシュエ)に譲り、「アタシはただ単に都会に出たかっただけだから」などと言ってしまう。

 さて、上海に出てきた彩鳳の心をつかんだのは、街中に大きく張られた国際ヒップホップダンスコンテストのポスター。そんな彼女は一人のサラリーマンに捕まり、ダンススクールへの入学を薦められるが、なんと彩鳳は手にした資金を全て小雪に預けてしまったので、「ちょっと待ってて」と男を置き去りにして、街中から1日近くかかる小雪たちの工場に行く。資金はあっても宿なし食なしの彼女は、小雪たちに匿ってもらってダンスへの道を目指すことにするが、厳格な工場の寮監に見つかってしまい、何のかの言いつつも裁縫工場で働けることになった。

 いざダンススクールに行ったところ、受付嬢に清掃員のアルバイトと間違えられてしまった彩鳳。しかし機転を利かせて職をゲットし、掃除のするかたわらにレッスンを盗み見て学ぶことにする。こうして、お針子と清掃員のバイトをしながら、彼女は自己流のレッスンに励むのであった。
 スクールの生徒や職員たちは彼女をバカにするが、ただ一人、その才能を見抜いた男がいた。それはスクールの経営者にしてダンスコンテストの主催者である若き経営者、朗(レオン・ジェイ・ウィリアムズ)。毎日のハードワークに追われ、ダンサーたちからは冷たくされて打ちひしがれる彩鳳の前に現れた朗は、彼女に学費免除と生活の援助を申し出る。ついに彩鳳は憧れのスクールで、トップクラスのチームに加わってレッスンを受けられることになる。そして朗は彩鳳を食事に誘い、二人は恋に落ちる。みるみるうちに磨かれ、ダンスも女子力もアップする彩鳳。ダンスコンテストにも出場が決定し、j彼女の目標は全世界チャンピオンである韓国チームとの対決となった。

 しかし、朗と付き合ううちに、彼には常に複数の女性との浮名が絶えないことを知り、自分とはあらゆるところで価値観が違うと考え始めるようになった彩鳳は、恋人に不信感を抱くようになる。そして、その決定的な現場を目撃してしまった彼女は、上海から姿を消してしまう…!

 物語としては先に述べたように、典型的なシンデレラストーリーなので、割と結末は読めてしまう。でも、この映画に関しては物語性は脇に置いておく。なぜなら、この映画の売りはベッタベタに破壊的な笑いとクールなアクション、そしてエモーショナルなカンフーの融合だからである。もしこの映画の日本公開が決まったならば、多分『少林ダンシング』とか『カンフーヒップホップ』なんて邦題になったんだろうな。

 破壊的なギャグといえば、『少林サッカー』『カンフーハッスル』を挙げるまでもなく、星仔作品の独壇場。特に少林以降の作品に観られるような、奇人変人大集合にして必ずヒロインにひと癖あるキャラを充てるというのは、ちゃーんとこの作品に継承されている。いわゆる正統派な美形キャラなんぞは一切登場しないし、むしろそれに逆行するような個性派な人々をヒロインの脇に揃える。このことに関して、以前星仔はインタビューで「自分のイケメンが引き立つからさ」などと大真面目に答えていたものだが、そもそもこの作品に星仔は出てないし(笑)。
 今回の個性派な人々は、彩鳳を助ける裁縫工場の面々。画面だけ見ればもろに女工哀史なのに(こらこら)、かつて『ミラクル7号』で乱暴な小学生暴龍を演じた女優(!)演じる小雪を始めとして、おばちゃん顔女子ありどう見ても男子にしか見えない女子あり、タフでハードボイルドな寮監ありとみんないい味出している。日本だとバラエティ番組でいじられるタイプだろうし、実際皆さん捨て身でギャグ演技しているのだが、それが実に生き生きしている。
 そしてヒロインもいろんな意味で、ただのかわい子ちゃんじゃない。過去の作品においても、少林サッカーでのヴィッキー・チャオは後ろ向きな性格ブスキャラで登場し、カンフーハッスルのホアン・シェンイーは主人公からとことんいじめられて、おまけにしゃべれない。ミラクル7号のヒロインなんて、すでに女性でもないわけだし(!)この作品でキティ・チャンが演じるヒロインも、確かにかわいい田舎娘ではあるのだが、これがまたギャハハハハとよく笑う。そして全くあか抜けず、唇の下の産毛(つまりヒゲ…照)もくっきり見えるほど野放図なルックスで登場する。そして田舎娘だから、上海のダンサーたちにはことごとくいじめられる。もちろん、凹んでもめげないのはお約束だから、悲壮感はないんだけどね。

 そんなキャラをうまく生かすのが、『エンター・ザ・フェニックス』で香港ギャング映画+ゲイムービーの融合を試み、『ドラゴン・プロジェクト』で李小龍映画をファミリームービーで再現して、明るく楽しくノー天気な香港エンターテインメントを作ってきたステ監督。主演作も多いイケメン監督の彼は、カメラの後ろに回るとかなりしっかりと作品を作る。アクションもきちんと撮れるし、泣かせの場面も安心して見られる。カンフーはドラプロで経験済みだし、前作で見せてくれた「カンフー家族喧嘩」もセルフパロディとして見せてくれる。ついついギャグで走りすぎる星仔作品にちょっとブレーキをかけて、誰にも楽しめる作品にしてみましたよ、という出来かな。
 ダンスがテーマなので、音楽も非常にバラエティに富んでいる。往年の中華歌謡からお馴染テレサ・テンの『月亮代表我的心』などの王道から、『ギャランツ』のM.C.Jinが手がける広東語ヒップホップナンバー(これがメインテーマ)までそろっている。なかでも冴えていたのが、そのナンバーに交じって中盤で流れるグロリア・ゲイナーの名曲『I will survive』。この曲ね。↓

 これは映画『プリシラ』などでも使われたナンバーだけど、この曲に乗せて上海の街を楽しげに、軽やかに踊る彩鳳が印象的だった。

 そしてギャグだが、いやーもう、説明しているだけできりがない(笑)。
あえて言うならば、星仔作品でお馴染のメンバーに加え、ステ監督の盟友である彦祖ことダニエル・ウーが自らのイメージをかなぐり捨てて笑いをとっているということのみ記しておきましょうか。

 で、最後になってしまったのだが、改めて主演俳優の交代について。
この作品、最終的にキャスティングは非常に地味になってしまったわけだが(と言いきって申し訳ない)、実は新人のレオン・ジェイ・ウィリアムズが演じた朗には当初、エディソン・チャン(以下えぢ)が起用されていた。しかし作品が完成し、公開を待つばかりだった2008年春に、香港ばかりでなく全世界的に大騒ぎになった彼の「わいせつ写真流出事件」が発覚。この作品と同時期に撮っていた『スナイパー:』は撮り直しもせずに公開を延期したが、こちらはえぢの場面だけを撮り直すことになり、彼に雰囲気の似ているウィリアムズくんが起用されたとのこと。あの事件がなければ、また評価が違ったんだろうなあと思った次第。うーむ。

 と、長くなりましたけどこのへんで。
 なお、この記事はnancixさんの記事を参考にいたしました。我表示多謝。

英題:Jump
製作&原案:チャウ・シンチー 製作:ハン・サンピン 監督&脚本:スティーブン・フォン 音楽:レイモンド・ウォン アクション指導&出演:ユエン・チョンヤン
出演:キティ・チャン レオン・ジェイ・ウィリアムズ ヤオ・ウェンシュエ リー・ションチン フォン・ミンハン ダニエル・ウー ティン・カイマン(声の出演)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧