あの震災から20日が過ぎた。
世間&世界の目はすっかり原発に行ってしまい、東北にそれを作った電力会社の判断やら、政府の対応やらにブーイングしたりなんだりしている。それについての見解はここでは書かない。いや、それとあわせて言いたいことはいっぱいあるよ。避難民差別すんなとか、被災してないところ(特に関東以西)はせっせと経済回せとか、東北の特産物買えよとか、でも買い占めすんなよとか、放射線が怖くて生活できるかよくぬやるーとか、現場を見ずにあれこれ言いまくる自称知識人は一度被災地にボランティア来いよとか、でも一番頭にくるのは天罰発言でお馴染みの某とち(以下強制後略)
…これは失礼いたしました。つい、熱くなってしまって。仕切り直し。
ワタシの住む岩手県は、沿岸部が津波により大きな被害を受け、行方不明者も多く存在する。仕事で被災調査をしているが、電話もメールもできないところがあって、無事だとわかっていても連絡のつかない人も多い。
TVでは「がんばれ」という言葉があふれているが、家も家族も失って絶望の淵にいる人にその言葉をかけるのは確かにむごい。助けに行きたいと思っても、県内の被災地はあまりにも遠すぎる(これは本当)。どうしようもなく、立ちつくしてしまう。
ワタシたちも間接的な被災者のようなものだ。頑張らなきゃいけないのは、ワタシたちの方なのだ。
そんななか、香港では4月1日に《愛心無國界311燭光晩會》というチャリティーイベントが行われた。
先の記事で書いたとおり、香港では震災7日後に蘋果日報で「雨ニモマケズ」が取り上げられて反響を呼び、詩の一部を引用して曲をつけ、さらに北京語と広東語の歌詞をつけたのが、このチャリティーのテーマ曲となった「不要輸給心痛(無懼風雨)」。上に挙げたのはサビの部分で歌われる広東語ヴァージョン。
台湾チャリティーの中心となったジュディ・オング姐さんが成龍さんと曾志偉とっつあん、そしてアグネス・チャンに声をかけ、アンディ先生やアーロン、ミリアムに學友さんにイーソンにハッケンに…とあれよあれよと明星大集合。香港芸能界がチャリティーイベントを盛んに行っているのは有名な話で、昨年も4月に四川大地震のチャリティーイベントをやっていたのだけど、まさか日本へのチャリティーも大々的にやってもらえるとは…。と胸がキューンと締め付けられた。
そうそう、チャリティーといえばこれも忘れちゃいけない。りえさんもご紹介されていますが、仮面ライダー好きにはたまりませんよ。
りえさん、モモっちとヒビキさんにはさまれてる~♪
おっと、閑話休題。
当日はそのりえさんや在港日本人の中華趣味な方もボランティアに加わり、出演アーティストと同じくらいフルスロットルだったらしい。当日、日本や香港でこの番組を観ていたり、参加していた人々のtweetはこちら。→ Part1(重いです) Part2 Part3 その後
さらに、テーマソングのオープニングから当日のメイキング、各出演アーティストの動画が、番組公式チャンネルartistes311にまとめてアップ。当日、これらの動画関連を監修&編集していたのは、なんと我らがアンドリューさん。しかも彼のサポートをカートンさんがしていたと聞いたので、もうひたすら感謝感激雨則巻アラレであった←古い。
当日のセットリストや感想はきたきつねさん、春巻さん等多数の中華趣味系bloggerが既に書かれていますが、ワタシも思い出せるだけ感想をフラッシュで。
○千昌夫の『北国の春』は地元のような歌だし、北京語ヴァージョンも学生の時に歌ったけど、今まではどうも野暮ったいイメージがあった。本人が破産しているってのもあるしね。だけど、こういう状況下であの曲を広東語・北京語(ジョイ・ヨン&プールデンス・ラウ)、そしてご本人の歌と聴くと、非常に沁みるのであった…。
○twitter上で盛りあがったのは、ド兄さん登場の場面(もちろん歌はなし)。あと、AKB48のうち3人が登場した時、えーだれだれ?AKBのメンバーわかんねーというtweetがタイムラインにあふれかえったのには笑った。しかもワタシのTLには中継を観ていなかった一般のフォロワーさんまで「AKBが全然わからない日本人はワタシ」と言いだすし(笑)。
○ビデオ出演はケリー(流産しちゃったのか…涙)、カレン、トニーなど。
特にトニーは相田みつをの「わけ合えば」を広東語で朗読。kizuna311事務局さん、是非とも香港サイドと交渉のうえ、動画エントリーをお願いします。
○さすがにチャンネルにはアップされてはいなかったけど、番組ではNHKニュース等の映像が編集され、音楽と字幕がつけられて地震の中での人間模様が綴られていた。日本の民放がよく放映するような感傷的な映像ではなかったけど、容易に感情移入できた。
そして、地震が引き金となった原発事故は、アンドリューさんにより「福島事件簿」と名付けられてまとめられた。初めて観る映像も多く、絶句した。地震と原発は別という考えもあるけど、このことはやはり押さえなければいけないのだろうな。さすがに原発の是非までには踏み込めないだろうけど、大いに考えさせられるのはもちろんだ。
○女川出身の中村雅俊さん。俳優としてよりも「心の色」や「恋人も濡れる街角」などの歌の方が好きだなあ。彼が出演して主題歌もうたった「俺たちの旅」は香港でもタム校長にカバーされたり、レスリーの主演作に香港題が引用されたりと人気があったとのこと。そして、雅俊さん自身も故郷で親戚や知人を亡くされたと…。その歌を、アーロンとともに熱唱。そしてアーロンは、サビを日本語で歌っていた。
○現役のシンガーも多かったけど、プルーデンスさん、ローウェル・ローさん、ウィナーズと往年の大御所が続々と登場していたのが興味深かった。彼らが活躍した80年代は、日本のポップスのカバーも多かったわけで、日本と香港の音楽交流史に思いをはせていたのであった…。
そして、当日は我がTLでボランティアや震災サポートを積極的に行っている中華方面以外のフォロワーさんにもネット中継を見てもらえた。非常に好意的な感想をもらえたのが嬉しかった。チャリティー番組というのは、これや《相信希望》のようなかたちが最も理想的である。今週のAERAでヒデが《相信希望》に出演した感想とともに「日本でもタレントのチャリティーはみんな一緒にやるべきだ」と言っていたし、毎年夏に放映されている某長時間番組みたいにわざとらしいものではなく、出演者も募金提供者も気負わずに自然に参加できる気分になれるものがいい。
なにかあったらすぐ団結し、困っている隣人のために歌い、励ます。それが本当に届けたい人たちに届かなくても、お金は確実に役に立つし、それを観たワタシたちが被災地にできることを考えて行動しようと心掛ける。それでいいんだ。
「頑張れ」と「加油」は決してイコールの意味合いではないんだし、被災地に行けなくても、ワタシたちが被災地のためにできることはたくさんある。だから、被災者に「頑張れ」というより、香港人の「奸爸爹(ガンバテ)!」を受け止めて動かなきゃいけないのは、アクションできる力を持っているワタシたちだ。
だから、放射能も怖いし、余震も不安だし、偉い人たちのいうことも信用ならないけど、それでも「加油我們,加油!」と言いながら、進んでいかなくちゃ。
あの日からまだ1カ月もたっていない。被災や避難で苦難している人はまだまだ多い。それを心したい。そして、香港や台湾の人々に、いつかお礼を言わなければ。
以上、やや感情的にもなりながら、なんとかまとめた次第。
仕事も通常勤務になったし、そろそろ映画もちゃんと観たいなあ。
地元の映画館では今月、ついに『モンガに散る』が公開されるしね。
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