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2017年3月

『浪漫的逃亡 遊日非流行指南』五月天阿信

昨年から参加している文学フリマにて、ここ数年の台南旅行をまとめたZINEを製作&頒布しているけど、ワタシはもともとネットを始める前から所属していた同人サークルで旅行記や留学記をまとめてもらった経験があるので、それを思い出しながら製作している。
近年は同人界隈以外でもZINE製作が盛んで、しかもオサレでレイアウトが素敵なものが多い。そんなステキZINEをギャラリーや文フリ会場で見てしまうと、字と写真時々イラストでしか勝負できない自分はセンスの無さにしばし打ちのめされるが、ダサいといわれようが作りたいものは作りたいんだ、と決意して作っている。とか言いつつも、仕事の合間に書いたり製作するしかなく、その仕事も近年はかなり忙しくなっているので、毎回間に合わせみたいになってしまうので反省している。
今年はたたき台の旅行記も早く書けたし、地元で台湾映画もまとめて上映してくれるので、旅と映画の二本立てで作るかなと思案中。

さて、前置きはこのへんにして本題。
先日の武道館ライヴでやっと五月天に落ちた(ははは^^;)ワタクシですが、2年前の初武道館前決定の報を聞いた頃に、台北でこの阿信の日本旅行エッセイを買ってきました。先の記事にも書いた通り、当時は仕事とバッティングしたので上京を泣く泣く諦めたのだけど、その代わりにと思って購入。拾い読みはしていたけど、ライヴから台南旅行を経、ZINE作成の参考にと思って再読したので、やっと感想書けます。

2008年に発行され、第8版記念の新装版(だと思う。14年の時点で44刷。1回の刷数が日本ほど多くないのだろうね)で購入。
1999年の五月天デビュー前から大学の研修旅行で、デビュー後はレコーディング(2012年に営業を終了した河口湖の一口坂スタジオを利用していた様子)やライヴで、もちろんプライベートでも度々日本を訪れている阿信が、学生時代の専攻だった建築を中心に、90年代後半から2000年代中盤までの約10年間、東京近郊・京都・大阪・奈良などを回って見たこと・考えたことをまとめたこのエッセイでは、自らの旅を「非流行」と呼んでいる。日本で流行している場所に行ったり、流行りのアイテムを買ったり食べたりだけではなく、自らの興味・関心の赴くままの旅をしよう、というコンセプトらしい。
写真もこの10年間で撮りためたものをふんだんに使っているので、日本の街並みや変化もよく分かる。

東京編は明治神宮から始まり、代々木室内競技場や新都庁、表参道ヒルズなどの日本を代表する建築家たちの代表的な建物を紹介する。「新都庁は実は変形合体ロボ」ってネタまで盛り込みつつ(全世界的に有名なネタだよね)、丹下健三や安藤忠雄の仕事を紹介する。表参道ヒルズは建設前の同潤会アパートの写真と比較していて、ああ、そうだったよなあと思い出させてくれる効果もあり。
ここで好きなのは東京国立博物館。東博は近年TVドラマのロケで外観や内部が使われたりするのでそのへんお馴染みだけど、ページ数も多く、谷口吉郎・吉生と二代にわたる建築家の手によるものと紹介されているのがよかった。
もうなくなってしまったさいたま副都心のジョン・レノン・ミュージアムも彼の聖地。そう言えば行かないままだったな…。

左がカバーを外した本体。右のカバー裏が阿信のピンナップになってる。

後半の関西編はテーマがもっと広がる。
「東京が台北なら京都は台南、そして大阪は高雄」で始まり、大阪のカラフルな商店街の写真も並ぶ。そこに混じって目を引いたのは、阿信自らが描く火の鳥。とくればもうお約束の、宝塚の手塚治虫記念館。子供の頃は漫画家になりたかったけど、その夢は叶わなかった、でも『火の鳥』に出会って心打たれたというような始まりから(すいません不完全で)、茨木春日丘教会(安藤忠雄設計の光の教会)や奈良の写真美術館などを訪問。その間に好きな日本文学の話も挿入される(山本文緒の「プラナリア」と村上春樹)。
京都では和菓子作り体験や金閣寺炎上事件などに思いを馳せながら、修学旅行的なスポットを紹介し、最後にたどり着いた鴨川で、再び学生時代のことを振り返る。

エッセイ部分はわりとフィーリングで読んじゃってるので内容はあまり詳細に紹介できないのだけど(自らの学習のためにいつか翻訳しようかな)、自ら率いるstay real studioが手がけるブックデザインもいい感じ。スクラップブッキングをそのまま見せてもらっているようで、見るだけでも楽しい。旅行記を作る上ではかなり参考になるなあと眺めているのでした。

ワタシも香港や台湾に行き始めてもう長くなっている。行く理由としてはまあいろいろあるけど、決して流行りだから行っているわけじゃない。もちろん食欲もあるし注目のスポットも行くけど、基本的には自分の興味の赴くままに歩いている。もちろん、映画も観たいしね。そんな気持ちを持つと、この本での日本の旅の仕方に共感する。
昔読んだ哈日京子嬢の日本大好きエッセイでは、「なんでそこまで日本大好きって言えるの?」と大いに戸惑ったのだが、流行りだからというわけでなく、日本が旅行先として最適で、そこで面白いものに出会えたり、大いなる刺激を受けられるからなのかなあとしばらく前から思うようになった。スタンス的には要するに一緒、って考えてもいいのかな。

阿信同様、いままでもこれからも「浪漫的逃亡」で香港や台湾に行くことになるのでしょう。てなわけでここしばらくの台湾旅行記のタイトルにこの本の題名を拝借し、今年作るZINEにもそのまま使うことにしたのでした。とちゃっかりしていてすみません。許してね>五迷の皆様。そんなわけで今年の台湾旅行話エントリはここで一区切り。

実は現在、澳門&香港旅行を控えているのですが、その間にもZINEの構想を練ることになるでしょう(^_^;)。はい、頑張ります。

↓おまけです。武道館ライヴはやっぱり楽しかったねー。

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《健忘村》(2017/台湾・中国)

3年前、『祝宴!シェフ』で16年ぶりに台湾映画界に復帰を果たした陳玉勳。もう面白くて大好きで、思えばこの映画があったから台南に通うようになったと言ってもいいくらいなんだが、大ヒットを飛ばした次は何年後?また10年開くの?と思ったら、さすがにそんなことはなかった。と言うかFBをチェックして驚いた。え、今やホウちゃんのミューズとして知られるすーちーが主演?そして時代劇?で、題名が健忘村?

時は清末民国初期。幼いころに父親とともにある村に移り住んだ秋蓉(すーちー)は王村長の息子丁遠(トニー・ヤン)と将来の約束を交わしたが、彼は3年待てと行って村を出てしまい、彼女が気に入らない村長は秋蓉と物売りの朱大餅を無理やり結婚させてしまう。
ある日、行商から帰ってきた大餅が死んでいるのが発見された。正確に言えばこれは、戻らない丁遠を待ち続けながら大餅にこき使われる生活に絶望した秋蓉が死のうとしてネズミ捕り薬を混ぜた包子を大餅が食べてしまったという事故であった。秋蓉に思いを寄せる萬大侠(ジョセフ)は彼女をかばうが、村長は秋容が殺したと疑う。
そんなギスギスした村に、天虹真人と名乗る怪しい男・田貴(王千減)がやってきて、周代から伝わる万能機器で、人々の悩みや煩悩を忘れさせる「忘憂神器」を村人に見せる。村長は彼を疑って幽閉するが、最悪の状態から脱したい秋容は迷いながらも彼を信じる。しかし、散々な目に遭わされた田貴は、忘憂機器を悪用して全ての村人の記憶を奪い、秋容を自分の妻に仕立てて村長に収まり、村を支配してしまう。
のんきで不自然なパラダイスと化した村。どうしてもここを支配下に置きたい隣村の実力者石剝皮(エリックとっつぁん)は郵便配達に身をやつした侠客集団の頭領・烏雲(林美秀)を村に送り込む。実はこの集団に丁遠が加わっており、先んじて村に帰るのだが、当然ながら村はすっかり変わっていて、これまた大騒ぎになり…。



すーちーが台湾語で語る予告編をどーぞ。しかしこのサムネイルだけ見ればなんかるろけんっぽい。ってなぜ侠女じゃなくるろけんを思い出す…。

予告にもある「村長好~♪」のポーズ付き挨拶は笑えるんだけど、中盤でまーさーかーそーゆー展開かあ!と驚愕>予告だけだとすーちーだけがそうなったのかと思ったので。
悲しいことは忘れたいけど、もしも誰もがみんな忘れてしまったら?というのがテーマかな、と思って観ていた。今回は初の中国との合作&初の時代劇でしかも賀歳片ということで、いつものようなひねりを加えずに割とストレートに行ったのかな、と思ったりして。とは言ってもちょっとブラックユーモアも効いている。小ネタの応酬も相変わらずだけど、祝宴よりは抑えめになっているのは、大陸向け対策?
でもねー、その大陸向きっていうのがあってなのかな、もちろん大笑いはできたんだけど、なにか物足りなかった。何が物足りなかったって、ユーシュン作品の魅力はやはり台湾ローカルのコテコテ感にあるのだから、それが大作になって出しづらくなったんだろうなってことなんだけど。コテコテにするなら、台詞を全編台湾語にしちゃうのも手だったか?(こらこら)
しかも大陸では上映前にこんなことになっちゃうし。あの映画には特に政治的メッセージは感じなかったけどなあ。多分ない…と思うんだが、深読みは…あまりするまい。

物足りない物足りないとは言うけど、それでもキャストの演技は楽しかったですよ。
この撮影が終わってからステと見事なゴールインを果たしたすーちーは、刺客の次にこれなので、いやあもうかわいいかわいい。大陸から呼ばれた王千源は『ブレイド・マスター』や近日感想を書く予定のアンディ主演『誘拐捜査』などでシリアスな演技を見せていたけど、何やっぱりコメディアンだったの?まあコメディアン顔だとは思っていたけどね。(それを言うたら王寶強もコメディアン顔か?)
前作の“台湾のビヨンセ”っぷりが未だに強烈な林美秀は、今回はうって変わって本編ではほとんど笑わない女刺客(!)。もちろん観てる分には笑えるんですけどね。彼女の部下たちのボイパ(ボイスパフォーマンスね)は楽しい。これで威嚇したりするもんだからなおさらね。
でも今回一番面白かったのがジョセフかなー。初見からどシリアスな役どころばかり続いてたからだろうけど、今回彼が演じた萬大侠はもう見事なまでの脳筋キャラで、件の立派な二の腕も見事にその威力を見せる。笑えるジョセフをほぼ初めて観たからってのもあるんだけど、クライマックスはホントに笑った笑った。

まあ、感想はこんな感じかなあ。結構さっくりしててすみません。もう一度観たら感想も変わるかも。
んじゃ、最後は楽しくこれで締めますか。

英題:The Village of No Return
製作:リー・リエ&イエ・ルーフェン 監督&脚本:チェン・ユーシュン
出演:スー・チー ジョセフ・チャン ワン・チエンユエン リン・メイシウ トニー・ヤン クー・ユールン エリック・ツァン  

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《擺渡人》(2016/中国・香港)

 今年の米国のアカデミー賞は作品賞の取り違えばかりが話題になったけど、その賞に選ばれた『ムーンライト』は、ゲイの黒人青年の成長を描いていて、同性愛者が主人公の作品として史上初めての受賞作だという。それと同じくらい話題にしていいと思ったのは、監督のバリー・ジェンキンスが王家衛の影響を受けているとはっきり公言していること。SNSでムーンライトの各場面と王家衛作品の比較動画が回っていて、いやいやいくらなんでもそれはこじつけすぎでしょ?と疑ってかかったのだけど、次の動画を見たらジェンキンスさんがガチで王家衛好きだったってことがわかって見直した次第(こらこら)。


 ああ、今や王家衛チルドレンは中華圏やアジアだけでなく、米国でも生まれているのか…と妙に感慨深くなってないで本題に行くが、その王家衛が率いる澤東電影公司も昨年で創立25周年を迎えたとのこと。自らの作品の製作を中心に、若手映画人への映画製作のサポート(張震監督×五月天石頭主演の短編《三生-尺蠖》も製作)、トニーや張震、台湾のアリス・クーやサンドリーナ・ピンナのマネージメント等も行って確実に仕事しているのを感じるのだが、その創立25周年記念として作られたのが、トニーの3年ぶりの主演作となる《擺渡人》。中国の作家張嘉佳による同名短編小説を原作者自らがメガホンを取ったもの。ちなみに原作はもともとネット小説だったそうだけど、現在は短編集『從你的全世界路過』に収録されて読めるらしい。気がついたら台湾で買っておけばよかったかな。


 舞台は上海あたりにあるバー「擺渡人」。経営者の陳末(トニー)は自らを擺渡人(フェリーマン)と名乗り、困っている人を助けるために奔走している。彼がこの商売を始めたのは10年前に出会ったバーテンダーの何木子(杜鵑)と出会って恋に落ちた後、ある事件で心を病んでしまったことがきっかけ。
 パートナーの菅春(金城くん)は、幼馴染の毛毛(サンドリーナ)に恋をしているが、老舗の焼餅屋を引き継いだ彼女は管春のことを全く覚えておらず、しかも名物だった焼餅はものすごく評判が悪く、店も危機を迎えていた。管春は彼女に振り向いてもらえるべく奮闘する。
 新しく擺渡人で働き始めた小玉(angelababy)は、幼いころに出会った馬力(ルハン)に恋をしていたが、現在の馬力(イーソン)は国際的な歌手となり、婚約者の江潔(リン・ホン)もいた。しかしある夜、擺渡人で彼はトラブルを起こし、江潔とも別れて再起不能にまで陥る。小玉は彼を自分の家に連れて帰り、復帰を手助けすべく擺渡人となることを決意する。

 …と、このような3つの物語をベースにして、山雞(サム)と十三妹(クリス・リー)というどっかで聞いたことのある名前の古惑仔兄妹が登場したり、懐かしのアーケードゲームが出てきたり、9つのバーをはしごして、提供されるお酒を飲み歩いて勝負するバー・ゴルフなんてものが行われてしっちゃかめっちゃかの大騒ぎ。まるで往年の香港映画のようなカオスなノリが全編を覆う。音楽も実に雑多で、無間道なあの曲から、なんでそこでこんな日本語曲が(ダイレクトな世代ならきっと爆笑なんだろうが、あいにくね)!まであれこれ。こういうカオスさの一方、陳末と何木子の失われた恋模様や全てを忘れた毛毛のために自らを犠牲にしてまで恋心を思い出させようとする管春のひたむきさは、確かに王家衛的モチーフでもあるし、遠回しに見れば村上春樹的であって、この原作者がいかにハルキ&王家衛チルドレンであるかというのは推測できるところである。
 …ただ、聞いた話だと、原作は全然全くこれっぽっちもコメディじゃなく、もっと切ない恋愛ものらしいようなのだが、なんでこうなった。

 封切当初は大ヒットだったものの、後から公開された星仔&徐克コンビの《西遊》に追いぬかれたり、大陸では酷評、香港でも旧正月映画の始まりと同時に終了したと聞く。(そういえば大陸ではトニーの声が北京語吹替と聞いてもしや台湾でも?と心配したが、トニーやベイビー、イーソンなどの広東語スピーカーはそのままだったのでホッとした)3年ぶりの王家衛製作作品、トニーも3年ぶりの主演、共演も金城くんやイーソン、脇にサムと香港度は確かに高いし、セルフパロディ的なモチーフだったり往年の香港映画にリスペクトを捧げているのがよくわかるし、これまで25年間澤東作品や90年代の香港映画を愛してきた我々にはご褒美のような作品であることは確かである。
 でも、それならいくら中国大陸で作ったとはいえ、香港を舞台にすべきじゃなかったのかなあ。それが実現できていたら、もうちょっとポイントは高かったかもよ、原作者さん。初監督&大物スタッフ&キャストでちょっとはしゃぎ過ぎてる感も多少覚えた。

 そんな作品でもトニーは楽しそうだし(まあ、王家衛に付き合うと長年かかるからね)、金城くんも笑かせてくれるし、イーソンもいい具合に演技派歌手っぷりを見せてくれるから、その点においてはちょっと甘く見ちゃう。女子だとベイビーよりサンドリーナがいいな、やっぱし。ちょっと出の皆さんも結構豪華で、特に台湾方面の大物も出ていて面白んだけど、アリスが出ていたのは気づかなかったよー。

 もしかしたら、こういう90年代的ノリの映画ももう中華圏では時代遅れなのかもしれない。先ほども書いたけど、もしこの映画の舞台が香港だったら、やはり多少は変わったのだろうか?香港映画も変わりつつあり、中華圏の映画に関わり続けている澤東もその傾向はよく気づいているだろうけど、今後この会社がどうなっていくのかということも気になるなあ。台湾でのプロデュースももちろん、もうちょっと香港でもやってくれてもいいのよー、などと勝手な希望を書いて感想は以上とします。

英題:See you tomorrow
製作:ウォン・カーウァイ ジャッキー・パン 監督&原作&脚本:チャン・ジャージャー 撮影:ピーター・パウ 編集:デビッド・ウー 衣裳:ウィリアム・チャン 音楽:ナサニエル・メカリー アクション指導:谷垣健治
出演:トニー・レオン 金城武 Angelababy イーソン・チャン サンドリーナ・ピンナ リン・ホン トウ・ジュエン ルハン クリス・リー サム・リー ジン・シージエ キン・ジェウェン アリス・クー 

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寶島浪漫的逃亡:台南遊之二&台北電影散歩

まずはサービス。
駅前成功路のレンタカーショップにいた五月天の皆さん。

これ撮るの大変だったよー。
どーしても陰になってしまったのだよ。瑪莎ごめん。

2月13日。あっという間の台南最終日&台北移動日。
夕方近くまで遊んでから夜までに移動するか、それとも通常通りチェックアウトして台北で映画を観ようかとあれこれ調べると、台湾賀歳片の《健忘村》と奇跡的に上映が残っていた《擺渡人》が台北の同じ映画館で続けて観られることがわかったので、昼に台南を出ることに決めた。レンタサイクルも朝10時まで使えるとのことで、これはもう朝から使い倒さねば。
というわけで朝もはよから自転車をこぎ、昨年に続いて今年も虱目魚粥を食べに行った。


2日連続で虱目魚食べたけど、普段から魚不足だったから無問題。むしろここじゃなければ食べられないからなあ。
食後はそのまま自転車を走らせ、府前路から市政府へ向かう。

府前路と金華路の交差点にあったパチンコ屋。パチンコ屋って…。しかもこの漢字読めない。すまん。

しかし市政府は大きかった。写真を撮るのを忘れたんだが、かなり大きい建物だった。ちょうど職員出勤時間だったので頼市長でも待ち伏せしようと思ったが、さすがに大人げないので止めた。

用事を済ませた後、自転車を返すにはまだ時間があったので、市政府の手前にあった運河に沿って軽くポタリング。走っているうちに、どこかで見たことのある橋と立派な木を発見。

おお、この樹はもしかして、『祝宴!シェフ』で小婉と如海がいい雰囲気になっていた「愛を語る樹」ではないですか。


そして、「魚」という字の形の魚がいっぱいいそうな運河にかかる新臨安橋。

運河を渡り、再びマチナカへ。ちょうど昨年泊まってすっかり気に入った(でも今年は既に部屋が埋まっていて予約できなかった)宿の近くの康樂街を通ったので、我が心のご近所となった風神廟にお参り。

昨年の地震の影響はまだあるみたい。今度行った時には修復されているといいな。

こちらは西羅殿。旧正月の仮殿(でいいのかな)がまだありました。

10時前に駅に戻り、自転車を返して預けていた免許証を引き取る。思ったより安かったしかなり活用できたけど、今度は宿に自転車がない場合は公共レンタルのt-bikeを試してみたいなあ。

チェックアウトまでまだ時間があったので、もうしばらくお散歩。
宿の裏手に、老舗菓子店の萬川號餅舗があったので、ここで肉包とパイナップルケーキを購入。

肉包は小さい方を買った。
大きいのには玉子が入っているそうで、そっちでもよかったかな。



包子や水晶餃も売っているけど、やっぱり老舗の中華菓子店。
鳳梨酥は箱入りでも売っていたけど、とりあえず一つだけ。



ちょっとわかりにくいけど、台湾島の形をしている。昨年行った嘉義の新台湾餅舗にも同じような鳳梨酥があった。

さて、ここでタイムアップ。まだまだ足りないことはあるけど、それは今度のお楽しみ。
涙をのんで、荷物をしょって台鐵台南駅へ。



じゃあね、鄭成功。またここに帰ってくるよ。

高鐵台南駅では少し待ち時間があり、ここで初めて駅弁を買う。
お茶は街歩き中に寄った老店・雙全紅茶の紅茶。

お茶といえば、高鐵のセブンイレブンでこんなお茶を見つけたので購入。
安平にある徳記洋行が作った中国茶、TAIT TEA



ちょうどよい飲みごたえでよかったです。また買おうっと。

12時台後半の高鐵に乗り、台北に着いたのは午後3時。人混みをかき分けて、2つ目の宿である皇家飯店にチェックイン。予定の時刻より早かったけど、部屋が空いているといわれたのですぐ荷物を入れた。しかしフロントのすぐ横だったからまあビックリ。出やすかったのはよかったけどね。

休む間もなく再び駅に向かい、今度はMRTで中山へ。ここ数年必ず足を運んでいるけど、映画のはしごができるのが、この地区にある老舗デパート・欣欣百貨公司のシネコン欣欣秀泰影城だった。



こちらがチケット。
映画の感想は後ほど書くとして、開いている時間には、近くの光點台北に今年も行っていろいろ遊んだり、珈琲時光で晩餐したりしてました。



インフォメーションの上にいた隠娘。去年はなかった気がしたなあ。
反対側には海上花。



そして売店で見つけて衝動買いしたのがこのトートバッグ!



ホウちゃん作品のイラストがとても(特に『ミレニアム・マンボ』のすーちーが!)かわいい。
最近多い2wayタイプなので、斜めがけもできるタイプ。中ポケットもついてるのでいい。早速使ってます。

映画を観終わって宿に帰るともう12時。朝早い出発なので、さっさと寝た。

翌日は最終日。朝食をパスして6時半にホテルをチェックアウト。
今年はいつも台北から桃園に行く時に利用している國光客運ターミナルが移転していたので、場所を聞いてから台北駅まで歩いて行く。



ここに去年の秋まで國光バスターミナルがあった。
何度か改装していたが、基本的に中は古かった。留学時代からここを利用しては遠距離バスで南部へ行っていたので、非常に馴染みがあった場所。去年までは健在だっただけに、あっけなさを感じたなあ…。

台北駅の東側(中山北路側)に移ったターミナルからバスに乗り込み、高速に乗って桃園へ。すでに桃園空港まで行くMRTは開通していたのだけど、試運転状態だったし朝早くは動いていなかったようなので、いつもながらの國光を利用。桃園MRTは台北と空港、そして空港と高鐵桃園も結んでいるので、桃園から高鐵に行くには結構便利になってるみたい。そしたら、台南や高雄から直で桃園入りできるんだよね。いつか復路に夕方の桃園発が取れたら、台南から桃園入りしたいもんだ。

8時に空港について速やかにチェックイン。大混雑をかき分けて出国し、職場やらもろもろへお土産を購入し、朝食代わりに萬川號の鳳梨酥を食べていたら搭乗開始。



おっと、その前に空港のドラッグストアでやっと念慈菴ののど飴買えた。
香港でもおなじみのマレーシア原産のど飴。数週間前にインフルエンザにかかり、喉が異常に痛かったので、この旅でどうしても買いたかったのだ。でもWatsonsに寄る暇なんて全然なかったなあ…。

飛行機は定時に桃園を発って、14時前に入国。それからしばらく空港内で暇をつぶして、夕方発の仙台便に乗り継いで、家路に向かったのであった。

ここ数年通って、すっかり台南が気に入ってしまったので、おそらく来年も行くと思う(笑)。今年は久々に地元が厳しい寒さだったので、温度差なんかどんなもんかといろいろ心配だったが、朝晩は涼しくても全然無問題。ここ数年の反省を活かし、近場は自転車で回れたので、夜も昨年ほどヘトヘトにならず済んだのは幸い。自転車を返す時「市政府まで行ったよ」と店員さんに言ったら、「もうちょっと行けば安平だからかなり乗ったんだ、すごいね」と言われましたよ。今度は本気で安平サイクリングしようかな、あそこも周りがいありそうだし。

今年は駅に近く、林百貨まで歩いていける比較的便利な宿がとれたのはいいけど、去年泊まった康樂街のほうがやはり街としては楽しかったかな。廟が集まり、リノベされたお店が多く集まる雰囲気の良さは居心地がいいし、先にも書いたようにまさに「心のご近所」と化したわけであって。次回はまたこの辺りに投宿して、自転車で街をポタリングしたいものである。
そしてそろそろ墾丁も恋しくなってきましたよ。ああ、昼間っからブランデーあおってやさぐれたいよ、ホントに…。来年の春休みは、桃園発着で墾丁&台南に逃亡しようかな。

というわけで、今年の台南逃亡記はこれにて完結。
なお、こちらに加筆したものを今年もZINEとして製作し、6月の文フリに出品する予定です。

それからもうひとつ。
思うところあって、この春休みには香港と、10年ぶりにマカオにも行ってまいります。
我ながら無茶しましたが、それまで映画の感想書いたり、本業の方も何とかしっかり収めてまいります。頑張るわー。

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寶島浪漫的逃亡:台南遊之一

 2月4日の五月天武道館ライヴの興奮冷めやらぬまま、あっという間に1週間が過ぎて台湾へ旅立つ日がやってきた。
 今回は諸事情につき短期決戦的日程。出発は2年前の春と同じ仙台から。荷物はなるべく機内持ち込み手荷物のみとし、スムーズに移動できるようにとあれこれ考えつつ、iPhoneに買ったばかりの「自伝」を入れて旅の準備をした。

 あ、今回の旅行記のタイトルは2年前とほぼ一緒ですが、特に続編ってわけでもないです。いや、もうここ数年続いているからずーっとシリーズみたいなもんですが。

 朝発の飛行機を取ったので、空港近くの名取のホテルに前泊し、2月11日の朝二番のアクセス線でいざ空港へ。土曜で祝日ということもあってかなり混雑し、ギリギリセーフで保安検査場を抜けて搭乗。1時間後には成田に着き、ボストンバッグを抱えてアクセス特急に飛び乗って一路羽田へ。ええ、そうなんです。成田までは行ってくれる仙台便も、さすがに羽田までは飛んでくれないのです。そのために、乗り継ぎは世にも珍しい電車移動となりました(笑)。



機内食はチキンを選択。

 出国してから軽食を取り、12時40分発の便に搭乗。機内でゆったり過ごしてほぼ定刻の4時前に松山に到着。入国もすんなりいき、4時にはMRTに乗れた。台北駅でちょうどいい時間のTHSRに乗車して一路南下。明るい時間に乗れるのは多分初めてじゃないかな?五月天を聴きながら暗くなるまでずっと外を眺めていた。

手持ちの飲み物も切れたので、温かいお茶を買った。温かいどころか熱かったけどね

 高鐵台南には6時半頃到着し、乗換待ちを経て台鐵台南駅に着いたのは夜の7時半。今年も弟と待ち合わせて、タクシーで宿まで向かった。

 今回の宿は駅に近い衛民街にある1967時尚私人會館。脇道を入った広場の一角にあり、同じ敷地にリノベカフェの鹿早茶屋がある。部屋はなんとロフト。昨年泊まった宿より部屋が狭く暗いのが気になるが、黄色に塗られた壁はオサレで、アンティーク風に仕上げたインテリアが可愛らしい。しかも部屋に洗濯機がそれぞれついているのがありがたい(と言っても使わなかったけどね)。



 お腹が空いてしょうがなかったので、9時頃外に出てどこか開いている店を探したが、めぼしいところが見つからず。結局閉店間近の素食店・清祺素食點心部で素食の小籠包を食べた。

 翌日は近所の早點で蛋餅と豆漿を買ってホテルに持ち帰って食べ(写真取るの忘れてた)、自転車を借りに駅前のレンタルバイク店・接蓮行車業機車出租へ。弟は最近パシフィックの折りたたみ自転車を買い、それを持ってきてたので「あー、折りたたみいいなあ」と思ったもんだった。24時間貸出で300元だったので、弟の携帯番号を借りて自転車をレンタル。しかーし、借りた自転車の椅子が高かったのでちょっと走りづらく、結局弟とトレードして折りたたみに乗って市内を走った。



これです(折りたたみ時の写真しか撮れなかった)
調べたら日本で買うと9万円するとか。でもこれは便利だった。

 昨年回らなかったところに行こうと思い、まずは『台南』で紹介されていた西市場へ。
まだ早い時間だったからほとんどお店は開いてなかったけど、迪化街を小さくしたような市場の雰囲気と、古い建物がいい感じ。入口近くには日本でも有名な佳佳西市場旅店もあり、1階のショップにあったユニークなデザインのドレスを眺めた。

調べてみると1泊9,000円台くらいらしい。民宿が3,000~5,000円台なので相場的にはお高いけど、一度泊まってみたい気はする。

昔の市場の建物。

 昼に近くなったので何か食べる?ということになり、SNSで紹介されていた正宗銀波雞蛋布丁へ。一番近いマチナカのお店は撮影禁止と聞いて?だったのだが、行ってみて納得。「2個ある?」と聞いてすぐに出してもらい、その場で食べたけど、後から来た人たちにはみんな「売り切れ」と店主さんが断っていた。日曜日だったこともありプリンの大量注文が多かったようで、早い時間に残るは僅かな数だったらしい。たまごプリンの名にふさわしく濃厚で固めがうまかったです。今度来た時には持ち帰ってお皿に開けて食べたいプリンでした。最後の2個にありつけたのみならず、さらにラッキーなこともあったんだけど、それはこちらを。

 お茶ついでに午餐にする?と思いついて、昨年は正面の写真を撮っただけの窄門咖啡へ。狭い入り口は相変わらずだけど、去年と違うのは「ここでむやみに写真を撮らないで」という貼り紙があったことか。あー。
 ミールメニューにサバヒーの蒲焼というのがあったので、注文してみた。

 

柔らかい味の白身魚に蒲焼タレがよくあって、うなぎより美味しいわーとよく味わったのだけど、残念だったのがご飯。もともと台湾白飯は硬めに炊かれているけど、それに加えてパサパサで量も多かったのでちょいとキツかった。てなわけで少し残しました。すいません。
 午餐後、昨年は通りかかっただけだった全美戯院へ。
向かいの壁に貼ってあった李安さんのポスターは撤去されていたけど、相変わらずいい味出していたポスターでした。天気もよかったので、看板絵師さんが屋外作業されていました。他の観光客と話し込んでいたので、写真撮ってもらえなかったのが残念。



ここで一度宿に戻ると、宿の周りは観光客でいっぱい。皆さん、鹿早茶屋とアンティーク食器を売る餐桌上的鹿早を見に来たらしい。我々も鹿早茶屋でお茶をいただきました。アフタヌーンティーセットをいただこうかとも思ったけど、結構おなかがいっぱいになりそうだったのでやめましたよ。


この建物が餐桌上的鹿早。こちらも昔のカフェをリノベした物件。

 夕方になったので、弟を送りに駅まで行って自転車を返し、駅で別れた後借りたサドルの高い自転車でふらふらしつつ宿まで戻る。本当はこのまま正興街まで行きたかったのだが、ライトがないのに気づいて置き、タクシーを拾って行った。

この日の晩餐はこれ。福榮小吃店で餛飩意麺をいただきました。
意麺食べごたえがあったー。
その後は正興街の拾参で名物のマカロンを買い、國華街の屋台を見て回って噂のうんこ焼きを買ったりとブラブラと。

そして林百貨でお買い物などしてまたふらふらと歩き、途中のコンビニで台湾ビールのハニービールを買い、宿に戻って1日の反省会をしたのであった。

というわけで続く。次回ももうちょっと台南遊。

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