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《健忘村》(2017/台湾・中国)

3年前、『祝宴!シェフ』で16年ぶりに台湾映画界に復帰を果たした陳玉勳。もう面白くて大好きで、思えばこの映画があったから台南に通うようになったと言ってもいいくらいなんだが、大ヒットを飛ばした次は何年後?また10年開くの?と思ったら、さすがにそんなことはなかった。と言うかFBをチェックして驚いた。え、今やホウちゃんのミューズとして知られるすーちーが主演?そして時代劇?で、題名が健忘村?

時は清末民国初期。幼いころに父親とともにある村に移り住んだ秋蓉(すーちー)は王村長の息子丁遠(トニー・ヤン)と将来の約束を交わしたが、彼は3年待てと行って村を出てしまい、彼女が気に入らない村長は秋蓉と物売りの朱大餅を無理やり結婚させてしまう。
ある日、行商から帰ってきた大餅が死んでいるのが発見された。正確に言えばこれは、戻らない丁遠を待ち続けながら大餅にこき使われる生活に絶望した秋蓉が死のうとしてネズミ捕り薬を混ぜた包子を大餅が食べてしまったという事故であった。秋蓉に思いを寄せる萬大侠(ジョセフ)は彼女をかばうが、村長は秋容が殺したと疑う。
そんなギスギスした村に、天虹真人と名乗る怪しい男・田貴(王千減)がやってきて、周代から伝わる万能機器で、人々の悩みや煩悩を忘れさせる「忘憂神器」を村人に見せる。村長は彼を疑って幽閉するが、最悪の状態から脱したい秋容は迷いながらも彼を信じる。しかし、散々な目に遭わされた田貴は、忘憂機器を悪用して全ての村人の記憶を奪い、秋容を自分の妻に仕立てて村長に収まり、村を支配してしまう。
のんきで不自然なパラダイスと化した村。どうしてもここを支配下に置きたい隣村の実力者石剝皮(エリックとっつぁん)は郵便配達に身をやつした侠客集団の頭領・烏雲(林美秀)を村に送り込む。実はこの集団に丁遠が加わっており、先んじて村に帰るのだが、当然ながら村はすっかり変わっていて、これまた大騒ぎになり…。



すーちーが台湾語で語る予告編をどーぞ。しかしこのサムネイルだけ見ればなんかるろけんっぽい。ってなぜ侠女じゃなくるろけんを思い出す…。

予告にもある「村長好~♪」のポーズ付き挨拶は笑えるんだけど、中盤でまーさーかーそーゆー展開かあ!と驚愕>予告だけだとすーちーだけがそうなったのかと思ったので。
悲しいことは忘れたいけど、もしも誰もがみんな忘れてしまったら?というのがテーマかな、と思って観ていた。今回は初の中国との合作&初の時代劇でしかも賀歳片ということで、いつものようなひねりを加えずに割とストレートに行ったのかな、と思ったりして。とは言ってもちょっとブラックユーモアも効いている。小ネタの応酬も相変わらずだけど、祝宴よりは抑えめになっているのは、大陸向け対策?
でもねー、その大陸向きっていうのがあってなのかな、もちろん大笑いはできたんだけど、なにか物足りなかった。何が物足りなかったって、ユーシュン作品の魅力はやはり台湾ローカルのコテコテ感にあるのだから、それが大作になって出しづらくなったんだろうなってことなんだけど。コテコテにするなら、台詞を全編台湾語にしちゃうのも手だったか?(こらこら)
しかも大陸では上映前にこんなことになっちゃうし。あの映画には特に政治的メッセージは感じなかったけどなあ。多分ない…と思うんだが、深読みは…あまりするまい。

物足りない物足りないとは言うけど、それでもキャストの演技は楽しかったですよ。
この撮影が終わってからステと見事なゴールインを果たしたすーちーは、刺客の次にこれなので、いやあもうかわいいかわいい。大陸から呼ばれた王千源は『ブレイド・マスター』や近日感想を書く予定のアンディ主演『誘拐捜査』などでシリアスな演技を見せていたけど、何やっぱりコメディアンだったの?まあコメディアン顔だとは思っていたけどね。(それを言うたら王寶強もコメディアン顔か?)
前作の“台湾のビヨンセ”っぷりが未だに強烈な林美秀は、今回はうって変わって本編ではほとんど笑わない女刺客(!)。もちろん観てる分には笑えるんですけどね。彼女の部下たちのボイパ(ボイスパフォーマンスね)は楽しい。これで威嚇したりするもんだからなおさらね。
でも今回一番面白かったのがジョセフかなー。初見からどシリアスな役どころばかり続いてたからだろうけど、今回彼が演じた萬大侠はもう見事なまでの脳筋キャラで、件の立派な二の腕も見事にその威力を見せる。笑えるジョセフをほぼ初めて観たからってのもあるんだけど、クライマックスはホントに笑った笑った。

まあ、感想はこんな感じかなあ。結構さっくりしててすみません。もう一度観たら感想も変わるかも。
んじゃ、最後は楽しくこれで締めますか。

英題:The Village of No Return
製作:リー・リエ&イエ・ルーフェン 監督&脚本:チェン・ユーシュン
出演:スー・チー ジョセフ・チャン ワン・チエンユエン リン・メイシウ トニー・ヤン クー・ユールン エリック・ツァン  

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