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2016年5月

寶島幸福茶舗・その2

 3月27日は午後から郊外の新化へ。台南駅からは緑のバスに乗ってだいたい30分くらいで行けるところ。
 ここに行ったのは、統治時代の建物が多く残っていると紹介されていたからである。

 バスターミナルから降り、googleマップを頼りに探していたら、角を曲がったところに現れたレトロな町並みの商店街。すごいなあ、100年近く前(多分)の建物なのに、未だに現役で使えるなんて。台南も大戦末期は空襲を受けているので、多少損傷を受けている建物もあったらしいけど、ほとんどが現役で使えるというのがすごい。もちろんリノベーションはしているとは思うけどね。

 新化武徳殿。
 ここはかつて剣道場だった施設で無料公開されている。木造なので涼しい風がよく入ってきて、居心地がいい。外もかなり暑くなってきていたので、ついつい長居してしまった。

 新化出身で、50年代後半から台湾映画界で活躍し、37歳で亡くなった男優・歐威の記念館。李行監督作品に多く出演していたとか。『あひるを飼う家』は確か日本でも映画祭上映していたはず。

 暑かったので街歩きも1時間位で切り上げ、再びバスで台南駅へ。
お腹も空いたので、前回食べられなかった蝦仁飯を食べることに決め、駅から歩き始めた。たどり着いたのは矮仔成蝦仁飯

 小さくて食べやすい。時間も早かったからこれだけにしちゃったけど、テイクアウトしてもよかったかも(でもその時はものすごく腹が減っていた)

 そこからまた歩き、ホテルには6時頃到着。かなり疲れていたけど、もう少しなにか食べたいなと思い、ホテルにほど近いところにある阿江鱔魚で鱔魚米粉をいただく。

 鱔魚とはタウナギのこと。うなぎの代用品として食べられていたらしく『祝宴!シェフ』にて宴席料理バトルの決勝戦で作られていた料理ですが、本当に27秒で炒めるらしい。本来なら台南発祥の意麺で食べるのがいいらしいけど、お腹の具合を考えて米粉にした次第。でも味はまさにうなぎそのもので美味しかった。

 まだ行けるかな?と思い、國華街にある修安豆花の綜合豆花を。量は多いけど、全部入ったよー(笑)。でもここでお腹いっぱいになったので、ホステルに帰ってそのまま就寝。

 3月28日(月)は朝から晴れ。風は涼しいけど、陽光はまぶしくなりつつある。
 早餐は西門路まで歩いて(宿からだいだい15分くらいで行ける)、阿堂鹹粥で待望のサバヒー粥を。

 台湾南部と中国大陸でしか食べられないと言われるサバヒー。
サバに似ているからこんな名前になったとの一説があるらしいけど、特段似てるとは思わなかったりして。でも白身なのでさっぱりしていておいしい。
 今度は焼きサバヒーや揚げサバヒーも食べたい。

 宿に戻る途中でこれも買って食べました。洛神花茶と緑豆粉粿。

 さて、この日は台鐵で高雄の北にある橋頭へ行き、橋頭文創園区台湾糖業博物館を見てきました。
 1901年から2000年まで操業していた台湾を代表する製糖会社、台糖の工場をそのまま博物館化しているのだけど、もともとは統治時代に日本が創業を始めた会社(現在の三井製糖の流れをくむらしい)で、統治終了後に事業を引き継いだらしい。
で、なぜここに行ったかというと、新渡戸稲造縁の地だからです。

 新渡戸は農学者として台湾に渡って調査を行い、糖業品種改良の意見書を提出したことから、台湾糖業の父の一人となっているとのこと。台南に本社を置く企業グループ・奇美の許会長が作られた新渡戸の胸像がここにもあって、思わずニンマリ。

 敷地の真ん中にある当時の事務所はコロニアル建築。ベランダにある四角い小窓は意匠ではなく、反乱分子の襲撃に応戦できるよう作られた銃口構え場(という表現でいいのか?)だとか。
 そして大きな木造建築だった工場長の邸宅は、楊凡監督&ジョセフ主演の《涙王子》(2009年作品。nancixさんの昔のblogに詳しいご紹介がありました)のロケ地として使われたそうですよ。

 広い構内をてくてく歩いていたものの、昼過ぎてかなり暑くなり、ちょっと頭痛もしてきたので、日陰で休んで早めに退散することにした。橋頭駅まで再び歩き、台南市内に戻ってきたのは2時過ぎ。
 持って行った飲み物もなくなったので、駅前にあるCOMEBUYで珍珠奶茶を飲んだ。
 冷たさと甘さがちょうどよく、これで多少復活。

気力も体力も復活したので、再び歩き出す。この日は孔子廟方面に向かい、まずは草祭二手書店へ。

 2年前に台北書店ツアーをした時、台湾では新刊書が高価なため、二手書店がちゃんと商売として成り立っていると聞いたのだが、これらの二手書店も書店文化の中心にちゃんと入っており、台湾カルチャーの発信源となっているらしい。東京のオサレ古書店もそれにしっかり乗っかっていて、ZINEの輸入販売やイベントの相互参加等もしているとのこと。しかしそもそもの始まりはなんだったろうね?
 草祭は会員制をとっているらしいけど、「旅行者です。見学したいんですけどいいですか?」と店員さんに声を書けたら快諾してもらえ、書庫の奥まで入ることができた。でも、すみませんが写真はありませんよ。
 入り口はそれほど広くはないけど、書庫スペースはかなり広かった。奥に進むとまずは一部地下になったスペースに降りてから、上にあがるという面白い構成になっていた。地下は美術書や撮影マニュアルなどが並べられ、その上の文学棚も興味深かった。バリアフリーではないので気をつけて歩かなきゃいけないけど、長くいても飽きないつくり。

ここでは泉鏡花の日訳付きオリジナル短編集と、特製ポストカードを購入。

 このお店のお隣が、入り口幅わずか40センチのお馴染みの窄門珈琲
興味はあったけど、お腹もあまり減ってなかったので今回は入口の写真だけ。

 途中、昨日行った矮仔成蝦仁飯への行き方をおそらく台北からご夫婦に尋ねられて再び道聞かれマンになったりしたが、ゆるゆると歩いていき、管理人さんにオススメしてもらった正興街にたどり着いた。國華街の端っこの方にある小さな通りで、リノベカフェなども多くてかわいい通り。

 通りには店主さんを猫化したイラストの幕がかかっている。
 日本語が話せるおばあさんもいたんだけど、話しかけられず残念。
 そしてなぜか観光客らしい若いお嬢さんたちに「日本の方ですよね?一緒に写真を撮りましょう?」と言われたりする写真撮られマン(笑)。

 歩き疲れたし、お腹も空いたので、宿近くの上好魯味で鹵味を買う。唐揚げと鶏の足、レバーなど。30分位待たされたけど、正興街のお茶スタンドで買ったペットボトルの凍頂烏龍茶と一緒に宿に持ち帰って軽い夕飯にした。

この日はまだまだ続くけど、記事はここまで。その3に続く。

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寶島幸福茶舗・その1

 昨年の旅行の際に、1泊しただけでもかなり気になった台南。
 観光地としてもここ数年で注目を集めているし、日本でも一青妙さんやヤマサキ兄妹が台南に特化した本を出されるなど話題の多い街であるが、これまでは台北メインで旅を組んでいたし、何はともあれ暖かいところで春休みを過ごしたくなったので、今年に入ってエアチケと宿を押さえた。

 当初は桃園発着の飛行機を使って、30日夕方まで滞在して夜に桃園市内のホテルに泊まりたかったのだが、桃園着松山発のチャイナエアラインが一番安かったので押さえ、台北は東區のホテルを1泊、台南は水仙宮市場や神農街に近いホステルを4泊予約した。

 3月26日、お昼ごろ成田に到着。チェックインしてwifiルータを受け取り、体力を消耗したくなかったので早めに出国。搭乗ロビーで写真など撮りながら、のんびりと時間をつぶす。
 予定より20分遅れ、15時過ぎに離陸。

 CIに乗るのは12年前の御一族様団体旅行以来。昨年モデルチェンジしたCAの制服デザインは我らが張叔平さんですよ!ツートーンのデザインで「スター・トレックかよ!」とか言われてるらしいが、花様年華のマギーのドレスばりにボディラインが綺麗に出てて、かなり色っぽいと思ったよ。

 チキンカレー食べました。量は少なめ。

 まだ日も明るい18時頃に桃園到着。入国審査は相変わらず混み合っていたけど、夜着だった前回よりは時間もそれほどかからずに抜けることができた。この調子なら19時台の新幹線に乗れて、台鐵台南駅での弟との待ち合わせに間に合うかな…と思ったら、その次でつまずいた。

 桃園機場から高鐵桃園駅まではシャトルバスが走っている。30元と安いので、昨年もこれに乗って駅まで行ったのだが、土曜の夕方ということもあり大混雑。ほとんどピストン輸送状態で発車していたものの、自分が乗れるバスの番になってとたんに車が切れ、かなり待たされた。乗るまでに5台位バスを見送ったわ。そしてなぜか台湾レジデンスな方に、「どうやってバスに乗れるの?」と聞かれてしまう道聞かれマン。

 高鐵桃園駅には19時20分頃到着。もうこの時点で1時間遅れで動かなければならないことがわかったので、弟へメッセンジャーで遅れる旨を伝え、夕飯の便當をセブンイレブンで購入。レンジアップしてもらうタイプの魯肉飯を初めて買ってみた。  
 自由席のチケットを買い、席が空いてたら座って食べようと目論んだのだが、20時に入線した新幹線に乗り込んだらなんと満席!なんてこった。もしかしてこのまま台南まで座れずに食いっぱぐれるんですか?と危惧したが、13分後に到着した新竹でかなりの人が下車。3列掛けの真ん中が空いたのでキャリーも一緒に入れてもらって食べた。
 完全に冷える前に食べられてよかった…。

 高鐵台南駅には21時20分頃到着。そこから台鐵に乗り換えて戻る形になり、台鐵台南駅に22時到着。駅前で待っていた弟とはすぐ会えて、タクシーに荷物を積み込んで康樂街のホステルに向かう。

 今回のホテルは近年台湾で増加している、集合住宅や古民家をリノベーションした民宿。日本の雑誌にも謝宅有方公寓が紹介されてて、そこも魅力的だったけど、あえてコスパを重視して選んだのが、康樂街牛肉湯の2件隣りにある寓・見幸福。  
 部屋は全4室で、宿泊者が自由に使える1階のキッチンが共用スペース。管理人さんは近隣に住んでいて、LINEやwechatで連絡を取りあう形式。ちなみに管理人さんとはほとんど國語でやり取りしましたが、英語でも多分大丈夫じゃないかな?
 昼に台南に着いて、夜までずっと街歩きしていたという弟と近況報告なぞ軽くおしゃべりしていたら、かなり遅い時間になっていたので就寝。

 3月27日日曜日。行こうと思っていたお店が休み(実はここ。夜に出る朝食風屋台だったのよね)だったので、康樂街牛肉湯で早餐。

 昨年行った石精臼牛肉湯と違って、小皿のタレつきじゃなかったけど、チューブがあったのでつけて食べる。弟はタレの味がイマイチと言ってたけど…まあ好みの問題ですね。

 弟は午後に駅で人と待ち合わせているというので、午前中は二人で市内散策。
 朝の神農街をぶらぶらし、円環まで歩いて(実はかなり距離がある)まずは永盛帆布行へ。ここにあったペットボトルや大きなドリンクカップがすっぱり入るボトルバックが面白く、弟が購入。ショーウィンドーには台南出身の李安さんのサインが入った古いトートバッグが飾ってあった。撮影現場で使っていたのだろうか?

 次は昨年前を通っただけだった国立台湾文学館へ。
レンガ造りの大きな建物は、統治時代の台南州庁。2003年に開館したとのこと。
早期の原住民による文学から、清朝、統治時代、戦後の国民党独裁時代から現在に至るまでの台湾文学の軌跡を集約した施設。日本語の資料も多く展示されているし、『路』の翻訳版や、史上2人目の直木賞受賞台湾人作家である東山彰良さんと『流』もちゃんと紹介されていた。

 お昼も近くなったので、次は林百貨へ。
初めて屋上まで登ってみた。いい天気だったので気持ちがよかった。
屋上には神社とエレベーターシャフトがあった。下の写真は塔屋の方ね。 

 

印花樂合成帆布などの雑貨を見まわっていろいろ買い物した後、林珈琲でお茶した。
これはワタシがオーダーしたワッフルセット。ワッフルというより、人形焼っぽくて食べやすかった。



 こちらは弟が頼んだオレンジパウンドケーキ。
ちなみにお茶は二人とも洛神花茶をオーダー。

 この後、駅に向かって別れ、ワタシはバスに乗って郊外の新化へ。
ここから先がまた長くなるので、次回へ続く。

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