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クリミナル・アフェア 魔警(2014/香港)

 この夏、香港を始めとした中華圏で公開されるエディ・ポン主演の新作《破風》も待たれるダンテ・ラムさんの昨年の作品であるのが『クリミナル・アフェア』。主演は彦祖、そして言うまでもなくニックさん。


今から9年前に起こった、警察官による警察官銃撃事件からインスパイアされた作品だとのことですが、公式サイトで事件のあらましを読んでみただけでも実にスキャンダラス。


 救急病院の派出所に勤務するデイヴ・ウォン(彦祖)は、ある急患と自分が同じ血液型だったことから、輸血に協力する。その急患は鬼王団という強盗団のメンバーであるホン(ニック)という男で、それ以来デイヴは彼のことが忘れられなくなってしまう。
 正義感が強いものの、性格に問題ありと判断されてあちこちの部署をたらい回しにされていた彼だが、同期の警部リズにより街の勤務に配置転換される。
 一方、入院していたホンは病院を抜けだして仲間のもとに戻るが、彼らはホンが先の仕事で抜け駆けをしていると思い込み、グループの中に不協和音が生じ始めてようとしていた。それでも強奪事件を続ける彼ら。事件の応援に駆けつけたデイヴの前では壮絶な銃撃戦が起こり、同僚警官が火だるまになったことである記憶が呼び起こされる。病んでいくデイヴを案じたリズは、心理カウンセラーをしている妹を連れてきて、診察させてみるが…。

 登場場面からもう病んでる感がハンパないデイヴ。これだけでもう先が読めてしまうようにも思えるけど、その病み方がどうなるか、そして救われるか否かを追っていかなきゃ意味がない。かつてトンシンさん作品では悲惨な役回りばかり演じてきて、一部電影迷から「いじめて様」なる称号を授けられている彦祖だから、まあそのへんはヤな意味でも安定感たっぷりなんだろうけどね。(ちなみに個人的にはあまり使いません、この称号。理由?いや特にはないけど>小声)
 それを受けるというか責めるニックだが、まあこれが不気味で何が出てくるかわからない風味。デイヴと対峙するのは、実際(やや強調)にはわずかな時で、幻覚だったりする場面もあるんだが、デイヴから見たホンは、どこか『証人』での執着的な敵方に似て…と思ったら、あっちの役名もホンだったか!

 しかし、生真面目でどこかパラノイアなデイヴもなんだか哀しすぎる。
ここからややネタバレになるけど、天涯孤独で赤の他人であるおばあちゃんを自分の祖母として慕い、面倒を見ていたのも執着的な性格の一部ではあるけど、異常なほどに正義に拘泥した亡き父親の記憶と、その記憶の片隅にあった(それもかなり悲惨な結末をたどる)ホンそっくりの男が彼に取り憑いてしまって、もしあの事件に父親が巻き込まれなかったら、さらなる悲劇もうまれなかったわけだからなあ。

 ともかく、観ていて楽しい映画じゃなかったし、引っかかるところも大きくてこちらまで心がどす黒くなってしまうのでした。でも、楽しくないからつまらないとか嫌だとかキライではないってことは確かですからねー。
 というわけで、かなりさっくりと感想まとめてみました。ああ、このどんよりはやっぱり《破風》で解消したいわねー。日本公開あるかな?キャストに韓国の某グループの人がいるらしいし。

英題:That Demon within
監督&脚本:ダンテ・ラム 脚本:ジャック・ン アクション監督:フィリップ・クォック
出演:ダニエル・ウー ニック・チョン アンディ・オン リウ・カイチー

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