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2012年8月

三年又三年、気づけば無間道十年。

 いやー、るろ剣が初登場1位獲ってしまった…。えらいこっちゃ(汗)。
いくら谷垣さんが参加されてても、スタッフ&キャストに香港映画人がいないのでこっちで騒ぐのも控えようかなって思ったのですが、谷垣さんの渾身の指導に加え、監督の大友さんの黄金期の香港アクション映画へのリスペクトもこめたようなものすごいアクションシーンにかなりやられたので、公開が終わる前にこっちでもアクション中心にネタにしますわ。
そういえば『ノルウェイの森』両方で取り上げたもんね。

 それに引き換え香港映画は、日本公開やら大都市圏で特集上映やらが決まっても、劇場公開も地方まで来なくなっちゃってさ…と、事あるごとにtwitterでやさぐれてるけど(こらこら)、今後の日本映画を確実に変えるだろうこの作品が、香港映画へのリスペクトを感じさせてくれるアジア映画になっていたのは嬉しいので、るろ剣も香港映画も同じくらい支持するってことでいいでしょうか?そんなわけでいずれお付き合いいただければ(笑)。

 さて、今回は先週衝撃を受けたネタについて。

香川照之×西島秀俊で『インファナル・アフェア』をリメイク!TBSとWOWOWで放送![シネマトゥデイ映画ニュース] 

香川照之×西島秀俊で『インファナル・アフェア』をリメイク!TBSとWOWOWで放送!

 香川照之と西島秀俊が、香港映画『インファナル・アフェア』を2本立てドラマでリメイクする「ダブルフェイス 潜入捜査」「ダブルフェイス 偽装警察」でそれぞれ主演を務めることが発表された。

 …えーと、『インスパイア・アフェア 無間輪舞曲』じゃないんですよね?
そんでもって『ディパーテッド』のリメイクでもないんですよね?

 詳しくは、引用記事を見ればわかるんだけど、西島くんがヤンで、照之がラウにあたる役、前者主演はTBS、後者主演はWOWOWで放映とのこと。
 twitterでは、西島くんは好意的に受け入れられたものの、「照之がラウは違うだろー」とブーイング。まあ確かに、彼はウォン警視でもいいよなあ。
 まあ、これまで日本による香港映画のリメイクというと、ホントに頭を抱えたくなるものばかりであった。ドラマもいくつかあったらしいけど、『星願』をリメイクした『星に願いを。』、当初は『つきせぬ想い』のリメイクになるはずが、全く別物になってしまった『タイヨウのウタ』など、ことごとく自分に合わないものばかりだったんだよな。そしてとどめが米国リメイクのアレであって、もう言わなくてもいいよね?
 でも、アレことディパで最悪の体験をしてしまったので、もう底は見えている。それに、西島くんもこの記事で「作品のファンだ」と言ってくれたことが嬉しかった。あとはね、観る側としてはもうオリジナルを越えることはないってわかっているから、どのようにインファに愛とリスペクトをこめて作ってくれるのかということを考えて、見守っていこうではないかねえ。ぎゃんぎゃん言うと疲れるもんね。

 で、これをきっかけに、オリジナルもどこかでやってくれないかな。特にTBSでやってくれれば一番いい。一度テレ東系で放映しているけど、とーほぐじゃ観られなかったもんで。

 しかし考えたら、無間道からもう10年か…。あっという間だったよな。
香港映画の公開が少ない海外のアジア映画祭でも紹介されているそうだけど、これとディパを比べてみて、いかにオリジナルがいいかってわかってもらいたいなあ。

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ブラッドブラザース 刺馬(1973/香港)

 祝!るろうに剣心公開記念&しばらくVCDが御無沙汰だったのでリハビリ鑑賞。
ホントはワンチャイが観たかったのだが、手持ちの字幕なしVCDで観るのがつらくてねー。しかも地元のレンタルDVD店に置いてなかった。ちくそー(以下暴言吐きまくるので強制終了)


 ピーターさんの『ウォーロード』(以下投名状)と同じく、清朝の「馬総督暗殺事件」をネタにした『ブラッド・ブラザース 刺馬』。基本的な物語は同じなので、あらすじはパスしていいよね。

 こちらの三人の義兄弟は、役人を目指す馬新貽を狄龍さん、彼と意気投合する山賊の兄貴分黄縦を『ギャランツ』で健在ぶりをアピールしてくれた陳観泰さん、その弟分張文祥を姜大衛が演じ、ひょんなことから馬と黄&張が一戦交え、意気投合して共に高みを目指そうとする姿が前半では朗らかに描かれていた。 

 狄龍さんはめちゃくちゃカッコいい。白い張衫に身を包み、馬にまたがって颯爽と登場するので、久々に惚れそうになったよ(笑)。彼はショウブラの黄金期を支えたカンフースターであるけど、4年前に観た『楚留香』も粋でカッコよかったもんなあ。
 陳観泰さんはワイルドなキャラで脱ぎ担当(笑)。気がつけばいつも脱いでいる。まあ肉体が美しいから脱ぐなとは言わない。
 その弟分の姜大衛さん。名前はよく聞いてはいたけど、実際に演技を観るのはこれが初めてかもしれない。末っ子キャラなので明るくやんちゃで朗らか。前半はそれがいかんなく発揮されてかわいい。そして上の二人に比べるとなぜか脱がないのだが、もともと彼は脱がないキャラらしい。なんでかは知らないけどね。

 しかし、同じ時代を舞台にして、同じ事件を扱いながら、投名状とこれとではトーンが全く違う。屍があちこちに転がり、生きるために必死になっていた前者と違って、後者はあまりにも牧歌的なのである。後者では、馬がどんどん出世し、彼に付き添って一大軍隊を率いるようになった黄と張が楽しげに敵の山賊を攻略し、血の付いた武器を高く上げながら朗らかに笑っている。部下たちが乱闘し、3人がそれぞれの武器で敵を倒すアクションも勧善懲悪的な雰囲気が漂い、前者にある鮮烈な戦闘シーンを思い出せばどこか嘘くさく思える。
 でも、この映画ではその描き方で間違いない。本当の悲劇は、馬が黄の妻米蘭(井莉)に恋してしまったことから始まり、義兄弟の絆が揺るがされてお互いをつぶしあうことになる後半にその哀しみが集約されるからだ。女に手を出して絆が壊れるというのは決して珍しくはないけど、3人が3人とも相当な武侠者であることを考えれば、米蘭に恋して嫉妬を覚える馬が黄を罠にかける場面や、最愛の兄貴を失った張がたった一人で馬の一軍に乗り込み、彼とガチンコ勝負するクライマックスの戦いが鮮烈に印象に残る。本気のアクションで組み合うのだから、多少アングルが泥臭かったり、テンポが現代の映画と違うと感じても、ついつい手に汗握って夢中になって観てしまう。

 一般的に香港アクションというと、李小龍や成龍作品を指すのだろうけど、これらの作品にも大きく関連するショウブラのアクション映画がやっぱり面白い。香港のアクション映画にはこれら3系統が交じり合い、リンチェイやド兄さんが登場し、ここで鍛えられた谷垣さんが日本に戻り、香港アクションを土台とした日本的なアクションをるろ剣で目指しているのだなあと思ったのでした。

 でも実は話はここで終わらない。 今回はVCDで作品を観ていたのだけど、ラストまでの再生がうまく行われず、不具合が起きて何度も止まってしまったため、馬提督を殺した罪で張が処刑されるラストを観ることができなかったのだよ(泣)。いつか機会があったらリベンジ鑑賞したいんだけど、できるかなー…。

監督:チャン・チェー 助監督:ジョン・ウー 音楽:ローウェル・ロー
出演:ティ・ロン デヴィッド・チャン チェン・クアンタイ ジン・リー ダニー・リー

(蛇足)るろ剣、すっごく面白かったです。邦画が苦手な方にも楽しめます。おススメです。感想は予告通り別blogで書きますね。

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