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LOVE(2012/台湾)

 主演級スターや期待の新星が一堂に会して繰り広げるラブコメディ映画といえば、『ラブ・アクチュアリー』とか『ニューイヤーズ・イブ』あたりになるんだろうか。…日本にもあったねー、『大停電の夜に』ってのが。実はどれも観たことないんだがな。理由は『ディスクール』で書いたことにもちょっと関連するんだが(笑)。

『モンガに散る』のニウ・チェンザー(以下、愛称の「豆導」)が今年のバレンタイン(というか旧正月)シーズンに向け、前作のキャストに加えて大陸からヴィッキーを、さらにトップスターであるすーちーを迎えて撮りあげたのが『LOVE』官方blogもあり。重いけどね)。男くささと激しさと切なさに満ちたあの物語から一転し、かわいらしさと軽やかさに満ちた作品であった。

 台北。不動産王マーク(マーク・チャオ)との密会のため、Wホテルにお騒がせセレブのファン・ロウイー(すーちー)がやってきた。この交際は決裂し、ロウイーはホテルから逃げ出す。その現場を、ホテルでベルボーイとして働くクワン(イーサン・ルアン)が目撃。
 ロウイーとクワンはこの後、思いもかけぬ再会をする。ロウイーはギャラリーを経営するルー(豆導)と交際し、求婚されていたが、それに戸惑ってしまい、クワンのところにやってきてしまう。定食屋を営む両親と大学生の妹イージア(アイビー・チェン)とつつましく暮らしているが、吃音にコンプレックスを持つクワンはセレブでありながらも淋しさを抱えているようなロウイーにひかれていく。
 そのイージアは大学の同期生のカイ(エディ)と付き合っているが、彼女の親友でルーの娘でもあるニー(アンバー)は、自分が妊娠していることに気づく。それも相手はよりによってカイ。イージアとの友情は壊したくないがカイは許せない。彼女はカイに妊娠を告げて彼を責めるが、カイは彼女に許しを乞う。
 そして、プレイボーイのマークは北京に向かい、買収する四合院を仲介する小葉(ヴィッキー)と出会う。妙にドジな彼女が引き起こす失敗に巻き込まれてあきれ果てるマークだが、なぜか小葉の小さな息子にパパと言われて好かれてしまう。彼女はシングルマザーで、息子の父親とは生まれる前にすでに別れたというのだが…。

 セレブと庶民(クワンとロウイー)、若い女と中年男(ロウイーとルー)、友情と親友の恋人(ニーとイージアとカイ)、そして台北と北京(マークと小葉)。それぞれの恋の始まりは交通事故のように唐突だが、その恋の壁となるものは様々だ。それをいかに乗り越えるか、そしてどう愛に区切りをつけていくのか。こう書くとありきたりの恋愛ものに思えるが、決してそうではない。ちゃんと恋愛のほろ苦さも見せてくれる。…といっても『ディスクール』ほどシビアではない。そのへんはほら、誰もが楽しめるエンターテインメント映画として作られているからね。
 そして何よりもいいのは、男女の愛ばかりではなく、題名通りにさまざまな愛の形が描かれる点。クワンがイージアに寄せる兄弟愛(オレの妹がこんなに可愛いわけがない@台北!)、イージアとニーの友愛、小葉親子の愛…。それが自然な形で描かれているのに好感を抱いた。
 と、とりあえずは誉めるけど、はたして北京パートは必要だったかな?という疑問も実はちょっとあったりする。大陸公開を視野に入れているからなのかな?とも思ったけど、小葉の息子の父親はちょっと考えれば…ってことにどこか引っ掛かりも感じたからね。

 セクシーなすーちー、ドジっ子のヴィッキー(ちょっと『夜の上海』にも通じるキャラ?)は定番だけど、言わば彼女たちはゲストみたいなもんだからね。それぞれのお相手がモンガ組なので、受けの演技がしっかりしているし。
 そのモンガな二人、イーサン&マークは前作とは全く趣を異にするキャラで新鮮。純朴なクワンとイケイケなマーク、ちょうど前作と逆になっているのよね。それぞれおいしいキャラだけど、今回はマークの方がよりおいしいかな?しかしスーツ姿がビシッと決まっていたせいか、なかなかマークだと気づかなかったよ(笑)。そして城田…じゃなかったリディアンもしっかり登場し、ちゃーんとモンガ組が揃っちゃったりするのにも笑える。
 よく考えたらこの映画祭はエディ祭りだったよな、といま思い出す。まだ若いせいもあって、マッチョな大学生役がハマるよな。もちろんホレないけどさ。特に下水管(だっけか?)に自ら入る場面とか見ればね。
 アンバー&アイビーの台湾若者女子チームはなんともかわいい♪アンバーのマッシュルームヘアは日本のアート系若者女子っぽいしね。ぜひとも一般公開してもらって、若者女子向けにアピールしていただきたいもんであるわ。
 んで役者の豆導は前作にも増して俺様っぷりを発揮しているのだが、なんかもうどっからつっこんでいいのかわからないくらい好き放題やってるので、あまりどうこう言いたくない件(苦笑)。

原題:愛
製作&監督&脚本&出演:ニウ・チェンザー 撮影:リー・ピンビン 音楽:ジョージ・チェン
出演:スー・チー イーサン・ルアン ヴィッキー・チャオ マーク・チャオ エディ・ポン アイビー・チェン アンバー・クオ

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