funkin' for HONGKONG的十大電影2010
台湾やさぐれ旅行記をやっとアップしたので、昨年の総括に取り掛かれる次第。
…しかし、去年は悲しいくらい中華電影を観ていない。その分他の映画を観ていたのかというと、そうでもないのだからもっと悲しいのだけど、たまった未公開作品を観る時間がなかったというのが原因でしょうか。
あと、劇場公開される作品も減少傾向。一時期増加してた大陸電影も今年は少なかったし、去年の秋から年末にかけて話題になった『スプリング・フィーバー』と『モンガに散る』はこっちでまだ上映されていない。そんなこんなで悩みながら選んだ10作品はこんな感じ。
10 スナイパー:
ホントはボディガード&アサシンズこと『孫文の義士団』をランクインさせたかったのだけど、これは地元でも公開されそうな予感があるので、敢えてランクから外した。その代わりに、いつもはあまり入らないタイプのこの作品を入れた。
これ、えぢの最後の映画という触れ込みで売る必要はなかったと思う。でも作品としても、うーん…な感じもある。
9 《歳月神偸》
香港版『三丁目の夕日』なんていわれるに決まっている作品だろうけど、あちらが苦手でこちらが好きなのは、やはり香港への思い入れが東京へのそれより強いからかな?実際、映画的にもこっちの方が上だと思うし。
これもスナイパーと同じで、外野で余計なことを言い過ぎたために損をした作品だと思う。だってそれを言ったらさ、日本だって20年前は米国のブランドを買収したり、NYまでわざわざロケに行ってトレンディドラマ作ってたじゃん?もちろん状況の違いもわかっているけど、平たく言えばアレと同じようなもんだよ?でも、決して日本みたいにスカした作りになってないのが潔いのである。
7 密告者
ホントは《証人》の方が面白いんだけど、これも案外悪くない。
あまりにも悲惨で過酷な結末しか想像できない物語で、実際予想通りの展開だったのに、ラストのやけくそ的な泥沼乱闘シーンにはなぜか爽快感もあるという奇妙さも捨てがたい。どんなに打ちのめされても傷を負っても、血にまみれながら立ち上がる男たち。
これをフィルメックスで観た後に、龍馬の最終回を観たら、刺客に襲われた龍馬と中岡慎太郎が血まみれのままずーっとしゃべっていた場面に「そんなにしゃべる気力があるのなら、なぜ立ち上がって刺客を追わん!?ニック・チョンを見習え!」などと叫んでしまったのはいうまでもない(こらこら)。
鑑賞時にはかなりキッツイこといいましたが、映画全体としてはもちろんいい作品。台湾に行く前にちょっと見直したんだけど、やっぱりうまくできてるよなーと思った次第。ちなみに墾丁ではロケ地めぐりしませんでした(笑)。
これは地元で上映されなさそうな予感がするのでランクイン。大陸がメインになっても、ジェフ・ラウのやることは変わらない。そしてギャハハと笑えてやがて切ない味わいも健在。次回作はあの『大英雄』の続編らしいとの噂もあるし、この方が元気ならば香港映画も無問題!
4 《月満軒尼詩》
主演は學友さん、ヒロインは初の香港映画となる湯唯ちゃん、脇にパウ・ヘイチンさんに李sirにオンくんと、地味で渋ーいキャスティングにして舞台が湾仔というローカル色極まりない映画だけど、それだからこそ香港の街好きにはたまらない作品。オトナのラブストーリーでもあってポイントも高い。TIFFで上映してほしかったなあ。
トーさんのダンディズム、フレンチブレンドで極まれり。
作品的にはやりびや『放・逐』に負けるけど、エンターテインメントとしても上質であるのが嬉しい。しかし、やっとトーさんが日本でメジャーになったのを喜んでも、香港映画界にも彼の次に紹介される違うジャンルで違う作風の「next one」なディレクターが必要なのはいうまでもないんだよね。だからこそ、この位置に置いた次第。
2 恋の紫煙
そんなわけで上位2作は是非とも「next one」を期待したい監督の作品をランクイン。
…はいはいはい、どーせワタシはホーチョンびいきですよー、通のお方からすればホントにつまんない奴ですよねー、となぜかやさぐれてしまってすまん。
いや、今年はホーチョン作品がやっと劇場公開されるので、嬉しいことは嬉しいんだけど、それがなんでよりによってこれじゃなくて、スプラッタならぬスラッシャーの異色作『ドリームホーム(維多利亞壹號)』なのだよーん…。それもあってなんかやさぐれたい気分なんだけど、もちろん『紫煙』は楽しい映画だったのはいうまでもないよ。
はい、1位はやっぱりこれでした。
李小龍生誕70年などという枕詞をつける必要がなくても、国際的に無名な若手と往年のスターたちのコラボレーションに、過去の名作にリスペクトを送りつつも突拍子もないストーリー展開。そうそう、香港映画ってこういう醍醐味があるよねー!と幸せな気分にしてくれた1作。ホーチョンと同じく30代半ばのデレク・クォック(《野・良犬》『エメラルドの童話』)と、これが初監督になるクレメント・チェンのお二人には、今後も大いに期待していいかも。賞レースにも確実に絡んできそうだしね。
はい、次は部門賞ですよー。
主演男優賞:ニコラス・ツェー(密告者)
このところのニコは、俳優としてかなり充実した仕事をしているんじゃないかと思わせられる。アイドルだった20代の頃からは確実に成長している。やっぱり結婚して2児のパパになったり、セシリアがかなり大変な目にあって、そこから思うことがあるのかなあ、なんて勝手に思ったりして。文芸ものも見たいけど、とりあえずは俳優としての評価をしっかり固めてからなんだろうね。
主演女優賞:タン・ウェイ(月満軒尼詩)
祝・復活…もとい香港映画デビュー。フツーに地味な長身の女の子をフツーに演じられてちゃんと魅力があってかわいいのだから、これからも頑張ってほしいなあと思うのである、湯唯ちゃんには。
助演男優賞:ブルース・リャン、チェン・カンタイ&テディ・ロビン(ギャランツ)
助演扱いすみません。ほとんど主演みたいなものです、皆さん。ブルースさんが健在なのはもちろんわかっていたけど、往年のショウブラスターであるカンタイさんも今でもめっちゃカッコよい。そしてこれまた往年のスターであるテディさんのハジケっぷり。ホントに楽しんでいたんだなーというのがよくわかった『ギャランツ』であった。
助演女優賞:ミッシェル・イエ(冷たい雨に…)
西洋の血が入っているらしきクールビューティーのミッシェル嬢。今までどんな作品に出てもクールすぎて思わずスルーした感があったのだが、この映画のビッグママのたくましさをうまく体現していたのには感心。クライマックスの場面での、赤いドレスの下の臨月のお腹もセクシーだったよ。
新人賞:アーリフ・リー(歳月神偸)
クリスマス映画《李小龍》では、偉大なるタイトルロールを演じたアーリフくん。女優も若手も慢性不足状態にある香港映画を救う新星となるか!おねーさんは期待しているよ。
監督賞:デレク・クォック&クレメント・チェン(ギャランツ)
理由は繰り返さなくてもいいですね、上に書いたし。
以上の皆さんですが、当たり前ながら特に賞品などはありません。栄誉を称える!
今年は公開作品もいろいろあるので楽しみだし、今週末にはジェイの初ハリウッド作品『グリーン・ホーネット』も控えている。昨年は中華趣味もついつい薄れ気味だったけど、今年は去年にもまして、いろんな作品を観ていきたいもんだ。>溜めているVCDも含めて
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