« ベスト・キッド(2010/アメリカ) | トップページ | 今年こそ ちゃんと観たいぞ 東京国際(激しく字余り) »

狙った恋の落とし方。(2008/中国)

 いつも1年に一度は起こっているし、かつて自分も台湾にいた頃に反日運動に遭遇したため、自分の中ではすっかり年中行事化してしまっている尖閣諸島(釣魚台)事件。
 だから、今年もまた自然と解決されるものだろうと思っている。
 でも、多分報道のせいもあるんだろうけど、中国側にも「そこまでやるのかよ?」的な反応が多いような気がする。これとかね。それって大人げないんじゃないの?というのが正直なところ。
 日台間での釣魚台をめぐるいざこざは歴史的背景を見ればよくわかるんだが(参考としてお約束だがwikipedia)、それに大陸が入ってきちゃったから、これがややこしくなってしまった感がある。ここは政治的立場を主張する場じゃないから、軽ーくまとめるけど(だから政治的コメントやTBが来たらスルーするよ、申し訳ないけど)、日中双方ともあまり騒がずに、ちゃんと解決すべきところは解決すべきじゃないかなーと思う次第。
 ちなみに在港の方情報によると、この件、香港では全く話題になってないらしい。…ええ、日本的論理で考えれば、香港も中国でしょ?(>ちょっと意地悪モードで聞いてます。笑)
 これもまた、政治的コメントお断り。

 そんなアホな前振りはさっさと切り上げて、映画の感想映画の感想♪
先月、やっと我が街にもやってきた『狙った恋の落とし方。(非誠勿擾)』。
昨年冬にnancixさんのblogで内容を読んだときには、「へー、こんな中国映画があるんだ。でもあの葛優がラブストーリーってどうよ?」と思ったもんである。
 まー、内容については後で書くとしても、この映画が話題になったのが大々的な北海道ロケと、それがきっかけでこの地に足を運ぶ中国人旅行客が爆発的に増えたということからだった。
 いうまでもなく、現在いろんな意味でイケイケドンドンな中国の姿は、“失われた10年”もとい20年からなかなか抜け出せない日本から見れば、いろいろと複雑な気持ちにさせられるのだろう。だから、この映画が引き起こした経済的現象をいちいちつっついたりしてるけど(全文載ってないけど、こんなのとかね)、それについてもはっきり言ってスルーさせていただく。
 さあ、さっさと行くぜ、映画の話。

 自らが発明した“紛争解決器”を投資家に売り、大金を得た発明家の秦奮(葛優)。40代を過ぎても未だに独身の彼は、真剣に交際できる女性との出会いを求めて、出会い系サイトで恋人を募集する。
 だけど、彼の前に現れたのは、ゲイだったかつての友人、熱心な墓地のセールスレディ、ものすごいど田舎からやってきた少数民族の少女、片っ端から忘れてしまうアムネジアの女性、恋愛より株に夢中なディーラー、セックスを嫌うバツイチ、妊娠している台湾女性(ビビスー)と、どうも“誠実なお付き合い”ができなさそうな人たちばかり。
 そんな女性たちの中に、CAの笑笑(すーちー)がいた。結婚目当てでなく、あくまでも興味本位で会ってみたという彼女を最初は突き放した秦奮だが、どういうわけは笑笑はまた彼に会おうと言いだす。実は彼女には恋人がいるが、その彼(方中信)は既婚。付き合って3年にもなるが、相手は離婚しようともしない。そんな苦しみの中で秦奮と出会った彼女は、付き合うことを条件に北海道への旅を提案する。そこは、彼女が恋人と過ごした思い出の場所だった。
 日本人女性と結婚して北海道で暮らす秦奮の旧友ウーさん(宇崎逸聡)を交えて、知床や網走を旅する3人。その旅で、秦奮は笑笑にひかれていく。そして、彼女の思い出の灯台にたどり着いた時、笑笑が決断したのは…。

 あー、こりゃ決して観光映画じゃないねー、と思ったのが素直な感想。
 むしろ、物語は日本のトレンディドラマにリアル感を持たせ(だって主役が葛優だもの)、当世中国富裕層の恋愛事情をうまーく盛り込み、最後は賀歳片らしい力技で落として、相変わらず馮小剛はあざとくうまいなーと感心したもんだもの(参考:夜宴)。ロケされた道東地方には、網走だけしか足を運んでないけど、今までの旅行で見てきた風景だから、とりわけ珍しいというわけでもないし(語弊があるかと思いますが、これでも北海道の旅は大好きですよ!たとえヴァカンスでスキーしているトニーに遭遇できなくてもね)
 それでも、中国人にとっては観光映画なのかな、なんて思ったりして。だって、あんな美しい風景の中で切ないラブストーリーが展開されるわけだから、やっぱり行ってみたいなー、なんて思うんだろうしね。憧れを持たれて見られるって点では、このあたり日本人は中国人に大いに自慢していいと思うんだよね。こんな素敵な場所が日本にはまだあるんだものね。なんて考え方は楽天的かしら?
 再び念を押しておきますが、政治的なコメントはお断り。

 馮小剛作品の常連のハ○オヤヂ、もとい梁朝偉先生に先駆けてカンヌで男優賞を受けた最初のアジア人俳優、葛優さん。観る作品ごとにガラッと印象が変わる、中国電影界を代表する怪優だけど、この役が一番いいと思ったな。ああ、いそうだよねー、こんな中国のインテリ中年独身男って思っちゃったもの。
 そんな彼を引っかき回すすーちー。色っぽくてアンニュイで切ない。こういう役どころは安心して見られる。温泉場面で久々に見せてくれたセミヌードもきれいだった。これくらいだったら脱げるだろうが、日本女優も(笑)。しかし、クライマックスからラストまでのあの扱いは…。うーむ。
 実際に日本で暮らし、中国映画にも深くかかわっているというウーさんこと宇崎さん。いやあ、いい味出してくれました。「知床旅情」を歌う場面も、かなりグッときたもんね。
 お馴染のメンツとしては中信さんとビビスー。葛優さんがああいうキャラなので、恋のライバルに中信さんを持ってきたのは正解でしょう。確かに惚れるー(笑)。ビビスーはゲスト出演?的な出番だったけど、彼女の声、実はすーちーより低いのね。一緒に出てくれたことで、改めて気がついた。

 しかし、エンドクレジットに登場した名前には驚かされた。
 冒頭で秦奮が売り込み、ラストで再び登場した“紛争解決器(要するに後出し防止じゃんけんマシーン)”、これのアイディア提供って、我らがパン・ホーチョンだったんだよ!
うひょー!さすがだホーチョン、そんなアホなことを思いつくのは彼しかいないよ!と驚きながら、まもなく東京国際の季節を迎えるのであった(笑)。

原題:非誠勿擾
監督&脚本:フォン・シャオカン 撮影:ロイ・ルー
出演:グォ・ヨウ スー・チー アレックス・フォン 宇崎逸聡 ビビアン・スー

|

« ベスト・キッド(2010/アメリカ) | トップページ | 今年こそ ちゃんと観たいぞ 東京国際(激しく字余り) »

中国映画」カテゴリの記事

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

紛争解決器は《AV》にでてきます。http://www.youtube.com/watch?v=xNqcrRlxk_I

投稿: Kumi | 2010.09.23 22:04

Kumiさん、情報多謝です。なんかすっかり忘れてました…。
lこれで馮小剛が『些細なこと』に出ていたことも腑に落ちました(笑)。

http://www.youtube.com/watch?v=Yy3QgdxeqL8&feature=related

投稿: もとはし | 2010.09.23 22:38

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/14197/49541519

この記事へのトラックバック一覧です: 狙った恋の落とし方。(2008/中国):

« ベスト・キッド(2010/アメリカ) | トップページ | 今年こそ ちゃんと観たいぞ 東京国際(激しく字余り) »