funkin'for HONGKONG的十大電影2009
いつもなら旧年中にあげるのだけど、年末にいろいろあったので、年またぎでアップします。
(しかも昨年観た《証人》の感想がまだ書けてないし…)
昨年は、世界不況と邦画(大型有料TVドラマの増加ってどうよ)のメガヒットのあおりを受けただけにとどまらず、ワイズポリシーやムービーアイなど、中華系に強かったアート系配給会社の倒産もあって、日本で観られる中華電影の数が激減してしまったように思えた…(泣)。
そんな淋しい状況の中でもなんとか決めてみた十大電影、長くならないようにさくっといってみます。
10 《大捜査之女》
祝・サミー復帰!…というわりには次が続いていないのが残念。男同士の熱いドラマも好きだけど、頑張る香港女子の活躍をもっと観たいんですよー。そんなわけでサミー、今後も頼むよ。
9 プロテージ/偽りの絆
『新宿事件』も問題作だったけど、衝撃度はこっちの作品のほうが上だった。やっぱり麻薬は恐ろしい。の○Pやら○塩先生やらはもちろんだけど、ヤクによるゲーノー人逮捕のたびにはしゃぎまくっているマスコミの連中も一緒に映画館に閉じ込めてこの映画をじっくりと見せてやりたいです。
8 《証人》
まだ感想書いてませんが、ニックの不気味な熱演とニコの傷だらけ演技が強烈だった1作。金像の主演男優がニックにいったのは納得だけど、やっぱりここはダブル主役と見るべきでしょう!
7 赤壁二部作
作品自体に罪はない。でもエイベの宣伝のやり方が気にいらないの…。だからこんな位置に来てしまった。そして、やっぱり前後編まとめて3時間半~4時間くらい(もちろん途中休憩あり)で一気に観られるように編集してくれれば、中華電影史に名を残す名作となったのかもしれない…。
思い入れ自体は赤壁の方が強いのだが、プロデューサー&監督としてのピーターさんの大きな変化を実感してしまった作品として、こっちの方を評価。ああ、このまま彼は“中国のリュック・ベッソン(スピルバーグというより、こっちの方なんじゃないかと。プライベートは全然違うのだが)”と化してしまうのだろうか…。
5 《葉問》
金像の作品賞が続きます。李小龍のお師匠としてのみ知られた詠春拳の葉問を正統派の民族英雄として描くんなら、どーしてもこういう作品にせざるを得ないのかなー。日本軍との対立もステロタイプな感じで、残念ではあるけど、これを観て、フォロワーとなってしまった《一代宗師》がどんな視点で同じ人物を描くのかが楽しみになった。決して同じ作風になるわけがないし、なんといってもあの王家衛だからね。
4 コネクテッド
評判通りに面白かった!某ディパの高評価で辛酸をなめさせられた分(オーバーな!)、ハリウッドリメイクでも独自性を出してぐいぐい押し切る面白さを堪能。これがでっかい画面&日本語字幕で観られれば、もっと順位上がったんだけどなー、残念。でも、一部で言われた“意訳”が気になるので、DVDが出たらレンタルして見直そう。
旧作だし、未だにこのヴァージョンが日本未公開で惜しいんだけど、やっぱり好きな作品なので。レスリーの不在で撮り直しができなかったのが残念だけど、約16年前の過酷な撮影で刻みつけられた俳優たち&スタッフの思いを、このブラッシュアップした版で新たに感じられたのが嬉しい。ワタシの好きな西洋片である『ブレードランナー』のディレクターズ&ファイナルカットを観た時と同じような気持ちになったのはいうまでもない。あの映画も長い年月を経て磨いていった作品だし。
2 意外
今年はかなり多くの香港サスペンスアクション映画を観てきたけど、ソイ・チェン監督&トーさんという化学反応が産んだこの作品も面白かった。キャストもプロットも時間も適切で、ピタッと決めてくれたのが嬉しい。北角の風景もよかったし。
1 《竊聽風雲》
サスペンスアクション映画は好きだけど、今年は重々しい作品が実に多かった…。そんな中でも無間道脚本コンビとトンシンさんがタッグを組んだこの作品が強く印象に残ったのは、主人公3人の切羽詰った状況がぐっと胸にきたのと、金で運命を狂わされる恐ろしさを思い知ったからだったりする。ああ、やっぱり日本だけじゃなく、全世界的に「世道就是銭、銭帯来悲劇」なのだと思った次第。
では、次に個人賞。こちらもサクッと。
主演男優
ルイス・クー 『コネクテッド』『意外』《大内密探霊霊狗》
今年はもう完全に古天楽とニックの年としかいいようがないでしょう。こういういぶし銀の俳優が活躍してくれるのは個人的に嬉しい。もっとも香港映画界としては、若手スターが出てこない状況がじれったいのかもしれないけど。
主演女優
該当者なし
うわ!これは主演男優より由々しき事態かも。若手男優と香港で活躍できる女優の育成が今後の香港映画の課題じゃないか。大陸でとるからいいもーん♪的状態がこれから続くようじゃ、地元のエンタメがますますやせ細っちゃうよ。
助演男優
ニック・チョン 『コネクテッド』《証人》
ニックさんも苦労人だよね。ワタシが初めて彼の名前を知ったのが、ほぼ10年前の《黒馬王子》で、初めて演技を見たのが、イーキン&アンディ先生の『決戦・紫禁城』だった。あの頃のニックさんって、学友さん似のコメディアン的な紹介がされていたけど、トーさん作品の常連と化してからはみるみるうちにそのイメージがなくなっちゃったもんな。遅咲き俳優の活躍はどこでも嬉しいので、今後の活躍も見逃せない。
助演女優
ヴィッキー・チャオ 赤壁二部作
これまた贔屓目なところもあるけど、赤壁二部作のヒロインは絶対に彼女だと思う。まー、おキレイな部分が全部チーリンに行ったこともあったせいなのか、かえってのびのびとやっていたのかもしれないけどね。
監督賞
イー・トンシン 『プロテージ』『新宿事件』
アラン・マック&フェリックス・チョン 《大捜査之女》《竊聽風雲》
今年は親分作品が観られなかったので、かえってこれらの人々の作品が印象に残った。大陸にあえて背を向け、香港でしか撮れない社会的な映画を作って世界に問い掛ける姿勢は今後とも続けてほしい。そういう映画だって必要なんだけど、それがメインストリームになる今の香港映画って、もしかしたら…なのかもしれないが。
スタッフ賞(アート系部門)
岩代太郎 赤壁二部作
スタッフ賞(アクション系部門)
パトリック・レオン 赤壁二部作
すみませんねー。これもやや贔屓目でしょうか。しかし岩代さん、赤壁の音楽やってかなり株が上がったのでは?そしてパトリックさんは、アクション監督よりも《戯王之王》みたいなお気楽映画の方が本筋なんだろうけど、ウーさんの盟友であの海上戦をやったひとと聞いてすごいと思ったもんで。
特別賞 もっと幸せな役が見たいで賞
チャン・ジンチュー 『プロテージ』《竊聽風雲》《証人》
シュー・ジンレイ 『ウォーロード』
もうね、いくら大陸の演技派女優だからってかわいそうな役ばっかりやらせるのはあまりにも酷なのでは?《証人》のジンチューをみてたら、香港映画人は彼女にコメディや恋愛ものをやらせたくないんじゃないかとまで思っちゃったもの。そういってもこの2人がコメディや恋愛ものを広東語で演じている姿を想像してもなんかピンとこないのが事実(笑)。
というわけで以上です。
では、今年は楽しい中華電影がたくさんみられることを祈りませうか…。
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