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《赤壁 決戦天下》(2009/中国・香港・日本・韓国)

 道頓堀矢船クルーズは別として、某エイベによる怒涛のプロモーション攻勢を冷静な目で見ていた(というより、年度初めで忙しく、いちいちチェックしているヒマなどなかった。キューピーに愛もないし)のだが、やっぱり初日に観たいぜ、アイドル都督周瑜くん(from nancixさん)の大活躍を!というわけで、香港慰労会延長戦(笑)として『レッドクリフ』を観戦。
 しかし、“‐未来への最終決戦‐”って余計な副題どうよ。そんなわけで記事のタイトルを昨年書いたこれと揃えて原題表記とした次第。

 アメリカ人のmy英会話教師が「Red Cliff観たいんだけど、中国語ダイアログに日本語字幕はきついよ~」と言ってたので、これ↑を勧めた。
 ヒルズあたりで在日欧米人のための英語字幕上映ってやらないのかなぁ?ガイジンの皆さんも入ると思うんだけど。

 結局劇場で観られなかったという我的漢語老師にもDVD鑑賞を薦めました。
あら、コレクターズエディションって意外と安いのね。でも買うなら2部作そろった方が断然お得か。

 物語のオリジナルがあまりにも有名で、結末は誰でも知っているというものであれば、その骨格を崩さずに、いかにクリエーターの特徴や解釈を織り込むかということが重要になる。例えば、先日雑誌連載が完結した浦沢直樹さんの『PLUTO』は、手塚治虫御大の偉大なオリジナルに自分のテイストやアイディアを盛り込んで、真っ向面から勝負を挑んでいる。長大な歴史書『三国志(含む演義・平話)』最大の見せ場である“赤壁の戦い”を、いかに見せていくか。有名なエピソードは押さえつつ、どうやってメッセージを盛り込んでいくか。それがウーさんの考えどころだったのだろう。
 確かに、香港や大陸、そして日本の一部三国迷に批判されたように、本来の三国志とはかけ離れてしまっているところもある。でも、それをいちいち指摘したらきりがない。そこで重箱の隅をつついていたら、じゃあこれまで香港や大陸で作られてきた伝記映画や実在の人物を主人公としたアクション映画はどうなんだと言いたいし、大河ドラマだって史実にこだわってたら、『篤姫』だってあそこまで盛り上がらなかっただろうと言いたい。
 これはあくまでも、ウーさんの三国志。自分のやりたいこととメッセージをつめこんで出来上がった作品なのだ。

 人物紹介をしながら、戦いに備えたのが前編とすれば、後編はしょっぱなから話が動き出す。
 そして我々はしょっぱなから笑ってしまった。尚香よ、いつからアナタは古代中華女子版イーサン・ハントになったんだ!しかもそのカッコ、『金枝玉葉』2部作のラム・ジーウィンかよ!敵陣で知り合ったサッカー選手(違う違う)孫叔材(後編のみ登場のイ冬大為。『スカイ・オブ・ラブ』でのジジの相手役)と出会う場面は「『少林サッカー』か!」とつっこみ、何も知らないおバカな…もとい愚直な叔材が肩車するたび、「ばれるじゃーん!これでもし気づかなかったら尚香は股間に蛍光棒でも入れてるってことか!」とヒヤヒヤしつつ、笑い転げていた。あまりに大笑いしていたせいか、周りのまじめな観客にはドンびきされていたようだよ、ワタシたち。
 いや、始終笑いぱなしってわけじゃございません。疫病で死んだ兵どもを対岸に送りつける曹操の非情さには悲しくなり、状況の悪化で撤退を余儀なくされた劉備軍の個性的な皆さんの退場には「ああ、劉備軍ひいきの皆さん、ホントにすまん…」と、こっちも無念に思いましたし。

 しかーし、いくら日本では金城くんが高く評価されたとしても、やっぱり後編は周瑜の独壇場でしたわねー。「風林火山だ!」と思わず声に出してしまったあの剣の舞(この場面のBGMのみ千住明さんにお願いしたいよ、なーんちって♪)、曹操から密命を帯びてやってきた旧友、蒋幹との宴会で見せるボケっぷり、小喬の妊娠に気づかなかった鈍感っぷり(警官633にも匹敵するな)、小喬を抱いた床で彼女のぬくもりを感じようとする姿に「《東邪西毒》のブリジットか?」とツッコミを入れ、冬至の出陣式にたくさん湯圓(これ、おいしいんだよねぇ。早く気づいていたら香港で食べておくんだった)をもらって、一気にかっ込む姿、そしてあの兜を跳ね飛ばされながら敵陣に切り込むクライマックスなど、思った以上にいっぱい見せどころがあって嬉しかったよ。
 …ああすまん申し訳ない、アタシ久々に壊れてるよ。
 どうかどうか、「これだからコイツはしょうがねーなー」と笑い者にしてくれよ。

 そんなトニー都督以外に活躍を楽しんだのは、先にも書いた尚香、相変わらずのカッコよさがやっぱりしびれる趙雲、死ぬかと思った!というところで死ななかったのに…、のカミカゼ甘興(命名byひろみさん)、そして孔明との絶妙なコンビネーションを見せてくれた魯粛(候勇)。
 予告にあった、くるくる、あれ~heart04のセクスィーシーン担当が尚香だったとは!と驚かされたし、いつものおだんご頭からはらりと落とした総髪&キャミソール(?)姿がキュート。あのおだんご頭は老けて見えてたので、なおさらかわいかったよ。私的メインヒロインは彼女に決定。…え?小喬?だれそれ?(暴言)
 趙雲は出番が少なくても、なんのかのいいつつイチローばりにおいしいところをさらうよなー(時事ネタ)。周瑜とのコンビネーションはまるでダブルライダーキックよ(どういう喩えだよ)。そしてあのハイジャンパーっぷりも決着への伏線になるとは。ウーさん、演出細かすぎ。
 魯粛はオリジナルでもおなじみのキャラだけど、あんなにいい味出してたっけ?前編もでいい具合だったけど、孔明とコンビを組むとどんどんボケがエスカレートするし。

 ああ、他にもいろいろあって、うまくまとめられないよ。
 でも、こんなに大はしゃぎしていても、撮影中の火災事故で亡くなったスタントマンさんには、彼の名のクレジットが出た時にしっかり心の中で黙とうしたのだった…。ウーさん映画に流れるテーマに従い、死んだ者に思いをはせ、挽歌を送らねば。
 それを結末語として、とりあえずこのへんで一区切り。 

邦題:レッドクリフpart2 ‐未来への最終決戦‐
製作&監督&脚本:ジョン・ウー 製作:テレンス・チャン アクション指導:コーリー・ユン 水上戦場面監督:パトリック・レオン 美術&衣装:ティン・イップ 音楽:岩代太郎 VFX:クレイグ・ヘイズ
出演:トニー・レオン 金城 武 チャン・チェン ヴィッキー・チャオ ユウ・ヨン フー・ジュン チャン・フォンイー バーサンジャプ ツァン・ジンシェン ホウ・ヨン 中村獅童 リン・チーリン チャン・サン トン・ターウェイ

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コメント

おはようございます。カミカゼ甘興の命名者?です(笑)書いてくれてありがとう~
ま、厳密に言うとカミカゼではないんですけどね。私が勝手に感じただけなんで(笑)
2の余韻もそこそこに今日はレッドクリフ1ですね。映画館でも見てましたが、趙雲の活躍が楽しみで~す。

投稿: ひろみ | 2009.04.12 09:44

 ども、使わせていただきましたよ、ひろみさん♪
そーいえば獅童くんは軍人役が多いですよね。それも考えればカミカゼには妙に納得?というのは考えすぎか。

 あ、今赤壁始まった!
前説はやるが、オープニングタイトルはさすがに切ったか。

投稿: もとはし | 2009.04.12 21:04

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