« 祝赤壁興行成績初登場第一位 | トップページ | 《楊過與小龍女》(1983/香港) »

記念すべき香港映画誕生1世紀の、今年の金像奨に思ふ。

 ここ2、3年は、RTHKのネットラジオ時間差中継を聴きながら、めっちゃ重いシナコムのリアルタイム更新を見て参加していた金像奨だけど、今年は睡眠時間を確保したかったのと、もにかるさんのblogがテキスト中継してくださっていたので(助かりました!&お疲れさまでしたm(_ _)m)、サイバー参加しませんでした。
 受賞作品に関わった皆様、そして受賞された皆様、本当におめでとうございます。

 さて、恒例のツッコミ。
 結論から先に言うと、今年は現在の香港映画界を象徴するような作品が多く受賞したのではないでしょうか。そして、ノミネート数はやたらと多かった『赤壁』が、今年の米国オスカー同様にノミネートだけは多いのに受賞数が…なんて結果に終わらず、技術系メインだけどちゃんと最多受賞をしたのは、なんのかの言われても認められたからじゃないかと前向きに考えたいもんです。
 この受賞会場にエイベの社員がどんだけいたかは知らんけど、「レックリ通信」最新号では「香港フィルムアワード、最多5部門受賞!」とだけでもいいからちゃーんと書いておくこと>担当の方よろしく。岩代さんが会場に来られていなかったようなので、とても残念だったよ…。

 先に書いたように、作品賞は好きな『生きていく日々』に獲ってもらいたいと願っていたわけだけど、《葉問》の評判がずいぶんよかったので、もしかしたらこっちか?と密かに思っていた。結果は案の定だったわけで…。もしかしたら観られる機会あるかも?と思ってソフトを買ってこなかったんだけど、日本では観られるのか?そして、この受賞で《一代宗師》に課されたハードルがまた高くなったんじゃないのか?そのへんは大いに気になる次第である。

 先日読んだキネ旬では、HD撮影である『生きていく日々』はもともと金像奨のノミネート対象に当てはまらなかったらしいのだけど、その出来があの通りだったので、規定を変更してノミネートされたという経緯が紹介されていました。もしかして特例的なノミネートだったから、かえって作品賞への点数が低かったのか?なんて勘繰ってしまったりして(苦笑)。でも、アン・ホイさん、貴姐のパウ・ヘイチンさん、おばあちゃんのチャン・ライワンさんと、この映画を象徴するベテラン女性3人が揃って受賞したのは、誠にあっぱれ!ですよ。 
 男優賞は2人とも《証人》。下積みが長かったニック・チョンの受賞にも大納得。帰りの飛行機で《証人》を観ていたひろみさんは「ニックっていえば『決戦紫禁城』でのコミカルな役のイメージが強いから、シリアスな役やってるのにビックリだよー」と言ってたけど、ここまで来るにはいろいろ苦労したんだろうねぇ…。 
 新人賞はジュノ・リョンくんに獲ってもらいたかったが、やっぱりチャオチャオの男の子演技は強烈だったか…。アンディ先生との共演映画も撮っていたチャオチャオだけど、今後は香港映画界でどこまで活躍できるかな?
 技術系は先に述べたのでおいといて、主題歌賞は、作曲を担当した藤原いくろうさんが来られていたんですねー♪blogでご本人によるご報告がありました。いくろうさんファンの方にもうれしい受賞ですね。おめでとうございました。
 
 今年の金像は、題名にも書いたように香港映画1世紀の年らしく、地元で作った香港映画をきちんと評価し、映画界の未来に繋げようとしている作品が選ばれたんじゃないかと感じましたよ。昨年作品賞の『ウォーロード』や、今年ノミネートの『赤壁』は台詞も北京語で、香港ではなく大陸をメインとした中華圏に目を向けた作品だけど、そういう作品ばかりではやっぱりバランスも悪くなるし、ここ数年続いてきた大陸向き映画の製作も、いいことばかりじゃないということもわかってきたようだから、やっぱり地元に根を下ろした、しっかりした映画を評価して盛り上げねばという意向があるんじゃないかと勝手に思う次第なのである。これが今後の香港映画界にプラスに働いてくれればいいんだが、当の中国映画界では、今後も香港俳優を主演に迎えた大作の企画が続いているんだよねぇ…。何しろあちらも今年は建国60年だし、日本人としては複雑な気分にさせられるような映画もいくつか出てくるというしなぁ。それがどう影響してくるんだか。

 まぁ、あんまり悲観もせず、かといって楽観もほどほどに、今後も香港映画界を見守り続けますか。
 香港映画、加油~♪(某小姐様、決め台詞使わせていただきました)

〇最優秀作品賞
  《葉問》
     
〇最優秀監督賞
  アン・ホイ『生きていく日々』  

〇最優秀脚本賞
  呂筱華(生きていく日々)

〇最優秀主演男優賞
  ニック・チョン《証人》

〇最優秀主演女優賞
  パウ・ヘイチン(生きていく日々)

〇最優秀助演男優賞
  リウ・カイチー(証人)

〇最優秀助演女優賞
  チャン・ライワン(生きていく日々)

〇最優秀新人賞
  シュー・チャオ『ミラクル7号』

〇最優秀撮影賞
  アーサー・ウォン《畫皮》

〇最優秀編集賞
  ヤウ・チーワイ《保持通話(コネクテッド)》

〇最優秀美術デザイン賞
  ティン・イップ『レッドクリフ』

〇最優秀衣装デザイン賞
  ティン・イップ(レッドクリフ)

〇最優秀アクション指導賞
  サモ・ハン・キンポー他(葉問)

〇最優秀音響効果賞
  呉江他(レッドクリフ)

〇最優秀視覚効果賞
  クレイグ・ヘインズ(レッドクリフ)
  
〇最優秀音楽賞
  岩代太郎(レッドクリフ)
  
〇最優秀主題歌賞
  「畫心」byジェーン・チャン(畫皮)  

〇最優秀新人監督賞
  デレク・クォック(郭子健)《青苔》

〇最優秀アジア映画賞
  『戦場のレクイエム』(中国)

|

« 祝赤壁興行成績初登場第一位 | トップページ | 《楊過與小龍女》(1983/香港) »

海外の映画祭」カテゴリの記事

香港映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/14197/44738824

この記事へのトラックバック一覧です: 記念すべき香港映画誕生1世紀の、今年の金像奨に思ふ。:

« 祝赤壁興行成績初登場第一位 | トップページ | 《楊過與小龍女》(1983/香港) »