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2008年10月

ホーチョン&チャーリーのミッドナイト・ティーチイン

 新聞各紙を見ると、東京国際映画祭の総評が掲載されている。
ワタシは朝日と読売で総評を読んだけど、コンペ部門と全体に関しては朝日が好意的な文章で読売が批判的(記事がウェブにないので図書館等でチェックを)と真逆。でも、庶民的でお祭り好きそうな読売が批判的で、お堅い朝日が肯定的に捉えたのはちょっと意外だったな。ワタシの意見としては…、偉い人ばかりが目立つようじゃダメだろ(ローゼ〇閣下、アナタのことですよ!あと現チェアマンと元チェアマンも) というわけで、読売の論調に同意。

 そんな両紙とも意義を認めていたのが、東京国際名物となった「アジアの風」部門。
ホントは香港や中華電影だけじゃなく、国際の常連であるマレーシアのヤスミン・アハマドや韓国のキム・ギヨンの作品も観てみたい。自分が地方在住じゃなければ、せっせと通っていたのに違いない。だけどアタシは悲しき地方在住の電影迷というマイノリティ…(泣)。
 回を重ねるごとに充実している部門なんだから、そろそろ地方巡回上映を企画してもいいのではないでしょうか。そうしないとアジア映画の地位はもちろん、東京国際の知名度も上がらないんじゃないの?どうかご検討をお願いします、ディレクターの石坂さんに前ディレクターのテルオカさん。

 しょっぱなから話題がずれて申し訳ない。本題です。
 先に挙げたヤスミンさんと共に東京国際アジアの風名物となったのが、我らが美肌監督パン・ホーチョン。グリーンカーペットを歩き、2回の作品上映では必ずティーチインを行って、ついでに新宿でさかなクン帽子を買ってみたりして、すっかり年中行事と化した東京国際を今年も楽しんでいるかのように思えた。うらやましいぜ。
 コンペや特別招待作品、日本映画ある視点部門などに比べてウェブやメディアで紹介される機会が少ないこの部門だけど、ホーチョンがさかなクン帽子を、カメラマンのチャーリー・ラム(参考としてこの記事を)がキツネのマフリャーをして臨んだ2回目のティーチインの様子はムービーウォーカーで紹介されていた。…やっぱり、昼間の上映の方が盛り上がるってことか、なんて思ってみる。

 もっとも、ワタシが『些細なこと』を観たのは、最初に上映された日曜のレイトショー。ティーチインが行われたのも11時過ぎていたし、終電を気にして帰られたお客さんも多かったから、取材にも来られないわけか。そんな時のためにティーチインをメモっておいたので、毎年恒例のティーチイン採録。

 まずは、この7編のオムニバス映画ががデビュー7年目の7作品目であること、過去に自分が出版した短編集から選んだこと、同席したチャーリーさんが『AV』以降ずっとカメラを回しているということが紹介された。それに続いて客席からの質問開始。

 Q:この映画を短編集にした理由は何か。
 ホーチョン:自分の会社で製作したので、資金が全然足りなかったから。いろんな人に登場してもらえたけど、それでもお金がなかった。

 ちょっと最後の方の言葉の記憶があやふや。でも「金が足りない」と言っていたことは確か。…しかし、今気づいたんだが、今年国際で観た映画5本のうち、3本が低予算で製作されているんだよな。

 次の質問は実際にワタシがしたもの。ネタバレ質問でホントに申し訳ない。 

 Q:7作品の中で一番印象深かったのが『おかっぱ頭の阿慧』だった。この作品の舞台背景はどうやら90年代初頭のようだが、もしかして監督の青春期にかぶるのではないか?
 ホ:その通り。自分でも全作品のうちこれが一番気にいっている。実際、自分もダニー・チャンの大ファンだったから、彼が死んだ時は本当にショックだった。さらにこの作品のヒロイン、阿慧は自分の青春期がモデルになっている。当時のボクも大切なことは自分で決められず、他人に意見を求めて判断していたんだ。

この質問をして、そしてこの答えを聞いて、ホーチョンが一層身近に思えちゃいましたよ。

 Q:初めて観た『イザベラ』が気に入って、毎年楽しみにしている。でも、日本では配給がつかないのはなぜ?あと、『阿慧』で歌われたダニー・チャンの歌がよかった。
 ホ:配給権が売れている作品はいくつかあるのだが、販売の関係でストップしているらしい。例えば『AV』は(販売契約まで?)売れたのだが、その後、止まってしまって進んでいない。天宮さんがもうすぐ女優を辞めてしまうらしいので、残念だ。

 人気があるのになぜか一般公開されない、ということは、齊藤敦子さんによる石坂ディレクターのインタビュー(from河北新報シネマblog)でも言われていた。独立系の配給会社が(無名の作品を一般に紹介する)冒険をしなくなったという背景もあるらしい。映画公開が二極化しているとはいえ、東京あたりでは面白いものを探している人がいないわけはないのだから、是非とも公開してほしいんだけどねー。FFCの特集上映(観たかったよー)をしたあのシネマートでもやってくれない、というのも残念。
 天宮さんがAVを引退するのは、今回初めて知った次第。まーアタシ女子だから、AV情報なんてチェックしないもん。アクセス解析で見つけたAV系サイトからリンクされても、そっちに飛ぶこともないもんな―。
 「歌」については、後ほど関連する質問が登場するので、そこで改めて。

  Qチャーリーさんに質問。昼間の『生きていく日々』同様に、この作品も早撮りをしたというが、その苦労はどんなもの?
 チャーリー:『天水圍』は10日間で撮ったが、この作品は12日間で撮った。撮影に関しては、監督も熱心に取り組んでくれたので、トラブルはなかったよ。
 ホ:本当は撮影に時間をかけたいんだ。でも予算もないから、どうもそうならない。

 現在の香港映画がいかに低予算・短期間撮影で撮られているのかというのがよくわかる。お金に関しては電影協会やアジア各国のクリエーターズファンドなどから資金が出るらしいけど、それでも充分なものじゃないのね。もっとも『天水圍』の出資者があまりにも意外な人だった(fromキネ旬最新号)のには驚かされたけど。
 お次もネタバレ質問。

 Q:『チャージ』について。
 娼婦とセックスした後、チャッピーが彼女の携帯電話にパスワードを打ち込む場面で、妙に切ない音楽を流していたのが、あれはアリなのか?あの音楽があったから、こっちまで切なくなってしまい、チャッピーの心情に何か変化があったと思ってしまった。
 ホ:あの場面では、取引としてのセックスが終わった後、男が彼女を助けたいと思うようになった。そこで、音楽をつけて変化を出したんだ。

 本来は笑って済ませられる場面なのに、あえて切なさを出す。一見ベタだけど、演出としては間違っていない。ラストのチャッピーが妙にいい男と化していたしね。

 Q:今回は短編だったが、長編と短編ではどっちが撮りやすいか?そして、今後はどっちを撮りたいか?
 ホ:ボク自身は短編が好き。今回は7つの短編を撮ったが、それは長編を7本撮ったくらいエネルギーを消耗した。長編を撮る時には、ひとつのジャンルにこだわるのでなく、いろんな要素を含んだものが作っていて楽しい。

 もともと短編から出てきた人だもんね。『夏休みの宿題』は面白かったし。
 ここから後半は短編話で盛り上がる。

 ホ:短編を撮り始めたきっかけは母親だった。彼女は歌って踊るのが好きで、ボクや兄弟にその姿をビデオに撮れって強要してたんだ。それが嫌で別のものを撮っていて、後に短編を撮るようになった。ボクの作品には歌って踊る場面(『イザベラ』や『阿慧』など)が出てくるのは、その当時のすりこみかな。
 そのころの短編を集めて、イタリアの映画祭で上映したらウケたんだ。香港でも上映したんだけど、来年はそれを持ってくるよ。

 その短編集とは、ちょうど香港亞洲電影節で上映したばかりだった作品のことかな?
 昨年からティーチイン時の“次回予告”が恒例となっているみたいだけど、長編もよろしくねー(^.^)。

 ティーチインの最後は、ホーチョン&チャーリーが語る香港映画への思い。

  ホ:香港映画を中国へ売ろうとするとつまらなくなるから、自分の映画を売るつもりはない。だから、セックスや殺し屋など、中国では絶対できないことをいろいろやったんだ。ちなみに『祝日』で「中国のたんぱく質記念日」って記念日が出てきたけど、あれはウソだよ(笑)。
 チ:この映画はセックスに殺人にホラーと、いろんな要素が入った作品になって面白かったね。
 ホ:そうそう、えぢがやってたあの“公共マナー”は自分もやっているんだ。だからボクも道徳心のある人間だよ(笑)。

 公共マナーはともかく(苦笑)、彼もまた、現在の香港映画の状況を憂いているのね。地元に愛される映画を作るなら、やっぱり大陸市場なんて狙わずに、根気よくやりたいことを続けていかなきゃいけないのかな。まぁ、そんな彼を愛し、支持してくれる人だっているのだから、今後の活躍が楽しみだ。と、どっかで書いたことを繰り返してスマン。

 恒例のスペシャルプレゼント、3名にポスターがもらえました。めでたくその1人になりました。質問できただけで満足だったけど、これまた嬉しかった。この日は朝から嬉しいことばかりで、とにかく幸せだった。

 いつも来てくれてありがとう。来年も作品が決まったら、また観に行くからよろしくねー。
あと、どこかで「パン・ホーチョン作品日本公開誘致委員会」なんてーのが結成されたら、喜んで参加させていただきますよー。

 以上、この記事をもって、今年の東京国際映画祭報告を終了いたします。失礼しましたっ!
 さーて、次からはレッドクリフ祭りだー、わはははは(爆)。

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陽もまた昇る(2007/中国・香港)

 姜文が帰ってきた。監督として帰ってきた。
しかも、大陸政府に文句をつけられた『鬼が来た!』から7年、映画製作は禁止されていたのに、なぜか俳優として積極的に活躍していた姜文。それでいいのか姜文。
 しかし、まさに満を持してとしかいいようがないこの監督最新作『陽もまた昇る』は、先の2作品とは全く違う作品であり、あまりにもとんでもない作品だったので、混乱しながらもなぜか「もう1回観たいかも…」と思わずにはいられないのだった(注・意見には個人差があります)。

 観た人(もちろん自分含む)に共通する意見としては「話がわからん」なんだけど、英皇娯楽による香港公式サイトで紹介されたあらすじを元に頭の中で話を再構成すると、以下のようになるらしい。

 文革後期(多分)の雲南省の山村。
 夢にでてきたという髭の生えた魚の形の靴を買った女性(チョウ・ユン)がいた。彼女はレンガを運ぶ青年(ジェイシー)の姿を見かけて、すぐさま後を追いかける。この二人、一見姉弟のようだが実は親子。母親は白髪混じりの頭にもかかわらず異常に若く見えるのだが、その息子はもうすぐ20歳になる。この村は彼女の愛した男の生まれた地で、夫を失った後、生まれたばかりの息子を連れてここで暮らしていた。
 母親は道の途中で、「わかってる、わかってる」と鳴くインコが飛ぶのを見る。そのインコが飛び去った後、買ったはずの魚の靴がなくなってしまう。そこから、母親はおかしくなり始めた。毎日村一番の高い木に登っては「アリョーシャ!赤ん坊が笑ったら太陽が出たわー!」と叫ぶようになり、その木から飛び降りる。学校に通って会計の勉強をしていた息子は勉強どころではなくなり、母親の後を追いかけて村中を走り回る。村人の一人を「あの人は死んでるのよ」と言ったり、亡き父から送られた手紙を読むように強要され、さらにそれを燃やしたり、屋根で走り回ったり、母の奇行は日増しに過激になっていく。
 ある日、母は石を拾うようになり、息子は森の中に石で作られた家を見つける。その中には母が家から持ち出したものが数多く隠されていた。父との思い出のために、この家を作ったのだろうか。母は父を「アリョーシャ」と呼んでいるが、ロシア人ではないという。
 やがて、母の捜していた魚の靴が見つかり、それと共に母が正気に戻った。息子は村から小隊長に任命され、下放される人々の世話係を任ぜられることになる。親子二人の穏やかな暮らしが戻るのかと思いきや、ある日、息子は仲よしの子供たちから母が川に落ちたという知らせを聞く…。

 時と場所は変わり、舞台は大学のある村。
 この大学で教師をしている梁先生(秋生さん)はハンサムで歌が上手く、学内外の女性の憧れの的。梁先生は食堂の手伝いをしながらギターで「ブンガワン・ソロ」を歌い、厨房でパンをこねる5人の少女たちは、それにあわせて踊りだす。ハンサムなだけじゃなく頼りがいのある先生だから、食堂にかかってきたイタズラ電話にもひるまず、「ファックユー!」といって相手を撃退する。
 食堂で指を切ってしまった梁先生は、校医の林先生(陳冲)に手当てをしてもらう。しかし、林先生の態度が妙におかしい。まるで16歳の少女のようにモジモジしているのだ。確か、林先生は同僚の唐先生(姜文)といい仲だったんじゃなかったっけ?
 その夜、村では野外上映会が行われる。梁先生も楽しみを求めて出かけていった。しかし、突如闇夜に響きわたる「痴漢よ!」という女性の叫び。その声のした方向に、運悪く梁先生がいたものだから、彼は村人全てに追いかけられる。学校に逃げ込み、唐先生の部屋から逃げ出そうと窓から飛び降りようとしたら、なぜか隣にいたのは林先生。そして、梁先生は転落して足を骨折してしまう。
 痴漢の被害者は5人いて、そのうちの1人が林先生だった。彼女の証言を元に容疑者を確認させたところ、自分の尻を触ったのは梁先生だと言う。警察は問答無用で彼を容疑者と断定する。しかし、痴漢騒ぎが起こったとき、梁先生の近くには林先生はいなかった。しかも、梁先生はその騒ぎのどさくさに、ナンパしようとしていた女性の尻を思いっきりつかんでいたことを今さらのように思い出したのだ。加害者であるのは確かだが、林先生の尻は触っていない。混乱する梁先生。
 雨の夜、林先生が彼の元にやってくる。そこで彼女は、梁先生を愛しているからこそ、あんなことを言ってしまったと告白する。彼女は本当に彼を愛していたのだ。そんなことだとは全く気づかなかった梁先生だった。
 数日後、梁先生は退院し、痴漢事件の真犯人も明らかになった。晴れて自由の身になった梁先生だが、その後に彼がとった行動に、唐先生と林先生は衝撃を受ける…。

 やがて、唐先生は雲南へ下放される。梁先生からもらった銃を携え、ずっと離れて暮らしていた妻(孔維)と共に村にやってきた彼を迎えたのは、「小隊長」と呼ばれるあの息子だった。彼が唐先生夫妻を迎えに行った日、母親が川に入ったまま行方不明になっていた。
 小隊長は唐夫妻の身の回りの世話をする。不自由ない生活をしていた二人にとって、村の生活は厳しい。しかし唐先生と違って、唐夫人は妙に気楽だ。唐先生は子供たちと共に森に入り、ラッパを吹いては鳥を撃ち、小隊長に渡した。そんな毎日が続いていた。
 ある日、唐先生は森であの石の家を見つける。興味を示してたびたび足を運ぶようになるのだが、数日後の夜、その家で誰かが抱き合っているのを見かける。男は小隊長、そして女は自分の妻…。
 翌日、小隊長は唐先生に「ベルベットって見たことがない」と言う。唐先生が妻を抱く時によくささやいていた「お前の腹はベルベットのようだ」という言葉を、妻は小隊長とセックスしたときに話をしていたからだ。唐先生は夫人と離婚し、わざわざ北京まで出てベルベットの布地を手に入れた。そして村に戻り、小隊長に銃口を向けた…。

 唐先生の銃が火を噴いたとき、終幕が始まる。その舞台は北の果て、ゴビ砂漠。
 唐夫人が身重の少女と共にラクダに乗って砂漠を行く。夫人はこれから「果て」で待っている、愛する男と結婚するのだという。二人は砂漠の真ん中で「果て」と「果てに非ず」と書かれた標識を見つけ、夫人は「果て」へ、少女は「果てに非ず」の方向へと向かう。
 「果て」と書かれた、手のひらの形の看板にたどり着いた夫人。そこに待ち受けていたのは、まだ若い唐先生だった。もともと中国の外で育った先生は、戦争が終わって新中国が成立したと聞き、そこに冒険を求めて旅をしていたのだった。そして彼は夫人と結婚を決意する。その日の夜、唐先生は鉄砲を打ち鳴らし、やはりまだ若かった梁先生も彼らの結婚を祝福する。
 「果てに非ず」に向かった少女がたどり着いたのは、とある駅だった。そこで彼女はロシア人女性から、アリョーシャという男の死を知らされ、遺品を渡される。それは確かに彼女の夫のものであったが、夫は林不忘という名の中国人であって、ロシア人ではなかった。臨月の腹を抱え、少女は決意する。自分の夫の名はアリョーシャで、これからは夫のために歳をとる、と。そして、少女は夫の生まれ育った雲南に向かうことにする。
 長距離列車はどんどん走り、唐夫妻の宴の脇を通り過ぎる。どんちゃん騒ぎは夜を徹し続き、かがり火にテントが燃やされ、空を飛ぶ。それを見た少女は、自分が子供を産み落としてしまったことに気づく。機関車を止めてもらい、線路を逆走すると、鮮やかな花に囲まれて、生まれたばかりの赤ん坊が笑っているのを見つける。彼女は自分が産み落とした子供を抱き、平原を見つめると、地平線の彼方に、今まさに太陽が昇らんとしている。少女―雲南のあの母親は、そこに向かって力いっぱい叫ぶ。
「アリョーシャ!赤ん坊が笑ったら太陽が登ったー!」と。 

 …ああ、こう書いても話がわからん(爆)。
それでも、妙な魅力を持つ映画だった。
 観終わって最初に感じたのは、「これがマジックリアリズムか…」だったんだが、はたして自分がマジックリアリズムをちゃんとわかって言っているのだかは不明(おいおい)。えーと、小説でいえばガルシア=マルケスとか、莫言とか、日本なら古川日出男がよく書いているよね。で、映画でいえばやっぱりクストリッツァ?そーいえば宴会の場面がクストリッツァっぽかったぞ。つーかわかってないじゃん。あれこれ書いてごまかしているけど。
 (この映画、葉彌という作家の『天鵞絨(velbet)』という小説を原作にしているそうだけど、もしかしてその小説自体がマジックリアリズムなのかもしれない、なんて無理やりこじつけ気味に考えてみる)

 メジャーもインディペンデントも、張芸謀はもちろん王家衛まで、だんだん作風がわかりやすくなってきているこのご時世に、あえてわかりにくい物語を作って監督に復帰した姜文って冒険家だなぁ~。またはスカしているともいえそうだが(苦笑)。
 一見前2作からガラッと作風を変えたようにも思えるけど、実は監督作で描いているテーマは最初から一貫されてるんじゃないかな。それは、「人間のおかしさ」を描くということ。『太陽の少年』でどんちゃん騒ぎをしていた少年たち、『鬼が来た!』でお互いおっかなびっくりしながらも触れあっていった日本兵と村人、それぞれが迎える結末は必ずしもハッピーエンドではないけど、ドタバタしながら物語を生きていた。そんなおかしみがグレードアップした挙句、スケールがあまりにもでかくなりすぎて物語がよくわからなくなった、というのが、この映画なんじゃないだろうか。そして、あえて物語をわからなくすることで、わかりやすさに向かおうとする昨今の映画界はもちろん、実は大陸政府にも挑戦を試みているんじゃないか、なんて思うのは、深読みしすぎかな。

 そんなわかりにくい物語を補っているのが、豪華なキャストとスタッフたち。
俳優としての姜文さんは役得だからあえて何も言わんが(笑)、最近とみにいい仕事している陳冲さんの、歳を重ねた女性だからこそ醸し出せるエロティシズム、それと対極にあるチョウ・ユン(周迅の従姉妹だか姉妹だったっけ?)の無邪気と狂気が背中合わせになったエキセントリックさ、そんな彼女に振り回されるジェイシー、そしてこの映画で最もハンサムな秋生さん、誰もが魅力的。この映画に英皇が出資したのは、まさかこの二人を出してもらうため?というより、この二人を出したかったから出資してもらったのか?(この話、ティーチインに出たのかな?)
 亞洲電影大奨で最優秀美術賞を受賞しただけあって、美術(特にエピローグ!)と衣装もいいし(字幕を見た限りだと、欧米の方のようだった)、リー・ピンビンとチャオ・フェイという、中華圏最高のカメラマンによる撮影もいい。もっとも、文革の時代の山奥の村に、あんなオサレな服(たとえば、お母さんが着ていたボーダーのシャツなど)があったかといえば疑問なんだが。
 そして、今や脳内でループしまくっている(笑)久石譲さんの音楽。
 彼が音楽を担当する経緯は、久石さんの事務所スタッフさんがblogで紹介してるのだけど、もしかして、『西遊記リローデッド』での縁?

 なんのかの言いつつも、実は結構気に入っている作品なので、アジアの風でスペシャルメンションに選ばれたのは喜んでいる。日本公開されればいいな。でも、難しいのかな。そしたら今度香港に行ったときに、VCDかリージョンフリー版のDVDでも買ってこようか。

Sunalsorises2

この写真は昨年のヴェネチアの時のもの。
 
原題&英題:太陽照常升起(The sun also rises)
製作&監督&脚本&出演:チアン・ウェン 製作総指揮:ヨン・サウセン 製作:アルバート・リー 原作:葉 彌 撮影:チャオ・フェイ リー・ピンビン ヤン・タオ 音楽:久石 譲 
出演:ジョアン・チェン チョウ・ユン ジェイシー・チャン アンソニー・ウォン コン・ウェイ

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梁朝偉&金城武対すぽーつみゅーじっくあっせんぶるぴーぽー(こらこら!)

梁朝偉&金城武対すぽーつみゅーじっくあっせんぶるぴーぽー(こらこら!)
 地元映画館でもやっと張り出してくれたわ、周瑜&孔明。

 実は今夜、某ロシアン人形アニメを観に行っていたので、すぽーつみゅーじっくあっせんぶるぴーぽー(検索除けのため正式名称)によるこの番組をリアルタイムに観られなかった。でも、HDD録画をかけていて、帰ってきたらちょうどやっていたので、追っかけ再生してすま厨房のみ観た。他のコーナーは申し訳ないけど、全部無視。
 今回のオーダーは和食で、それぞれ創作和食に挑戦していた。

 二人の私服、なんかものすごく性格出てるんですけど…。ここしばらくの雑誌記事で、二人が一緒に出ると、金城くんがジャケットで出ればトニーがTシャツ(しかし、Cut&SPURではアメコミ柄のTシャツ着ていたけど、あれは2誌の合同取材だったのか?)って具合だけど、それはなんかコンセプトがあった…わきゃねーか(苦笑)。ナカイ支配人に「質素ですねー」と言われていたのに苦笑しながらちょっと頭抱えてみる。
 料理中のトークは日本語のできる金城くんがメイン。まあそれは正しい。しかし支配人、金城くんの「最初、(トニーの)目を見ていられなかった」という言葉はつっこみどころだと思ったのに、いいチャンスを逃してますわよ!日本男子にトニーの眼神っぷりは通じないのか?
 しかし、トークでは結婚ネタにまで言及されてましたねー。ここまで私的ネタを引っ張られる外タレ(笑)はちょっといないんじゃない?

 先に料理を仕上げた方に挨拶に行ったら、トニーを見たごろーちゃんの眼差しが妙にキラキラしてませんでしたか?すんごく会いたかったんだろーなー。前言撤回。一人眼力が通じてた。
 彼とコンビを組んでいたのはあの方、つまりきむらさんなんだが、…やっぱりワタシ、苦手だわ。コメントすると暴言になっちゃうこと請け合いなのであえて書かない。ゴメン。そんなワタシの想いを横に(爆)、トニー先生は彼にもいい言葉をかけていた。ああ、なんて謙虚なんだ。やっぱり素敵だわ。
 もう一つのコンビ(しんごくう&ちょなん)の方は、金城くんとのトークがメイン。ここでは『十面埋伏』での撮影秘話を披露してくれて、昨日観たあの場面のことかな?などと思いだしてみた。しかし、先日のすまステでしんごくうが「ほとんどしゃべらなかった」と言ってたのが改めてよくわかったわ。

 しんごくう&ちょなん組は、すき焼きとてんぷら。ごろーちゃん&きむらさん組は馬刺し・トロ・牛肉のにぎりと豚しゃぶ。和食というより、やっぱりどっかに洋食っぽい雰囲気があるんだけど…。そんな料理をモリモリ食べてた二人はかわいかったっす。ずっと写してほしかったっす、ってホストを無視してしまうけど。そこでいきなり登場したのが、しんごくう改めしん孔明だったんだが、ああいうコスプレギャグっていつもやってるの?いや、最近この番組観てないからね。

 判定は二人一致でごろーちゃん&きむらさん組。
 実際、これはおいしそうだなって思ったので、この勝利には納得。よかったね!
 金城くんの勝者へのお土産が台中名物太陽餅だったのもナイス。相変わらずパイナップルケーキは嫌いなんだろうなぁ。

 血圧上がらない扱いだったので、それはそれで嬉しいものでした。まぁ、映画のPRのためなら、どんどん出なきゃいけないもんねぇ。ホント、お疲れ様でした。

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スペシャルメンションって、要するに次点?

 ども、ただいま『十面埋伏』観てます。
 国際で観た映画の感想が書き途中だけど、速報です(笑)。

東京国際映画祭 | 【速報!】ドヴォルツェヴォイ監督『トルパン』、東京サクラグランプリと最優秀監督賞の2冠達成!

 この見出しだけなら夜のNHKニュースでも伝えられていたけど、中華趣味的にはやはりこれでしょ。

スペシャル・メンション 【アジアの風部門】

「陽もまた昇る」(チアン・ウェン監督)
「ムアラフ-改心」(ヤスミン・アハマド監督、マレーシア)
「生きていく日々」(アン・ホイ監督)

 ちなみに最優秀アジア映画賞はトルコの『私のマーロンとブランド』

 …ところでスペシャルメンションが3作品もあるってことは、今年のアジアの風はレベルが高かったってことなのか?それとも審査員さんのあいだでもめたのか?

 などと思いつつ、早いとこ『陽もまた昇る』の感想を書かねば。

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ビューティフル・クレイジー(2008/台湾)

ビューティフル・クレイジー(2008/台湾)
オリジナルポスター。うまく撮れずスマン。

 映画祭は発見の場である。毎年国際に来るたびに、どうも香港映画ばかり優先して観てしまうのだが、やっぱりめったに観られない台湾の若手の映画も観てみたい。そんなふうに思ったのと、ちょうど時間もあいていたので、チケットを取ったのがこの『ビューティフル・クレイジー』だった。
 ちなみにこの映画の監督の前作で、3年前の国際で上映された『チョコレート・ラップ』は未見。

 ジャ・ジャンクー作品でお馴染、半野喜弘氏が手掛けた音楽がゆったり流れるオープニング、未成熟な体を制服のブラウスときわどい長さのスカートに包み、晩夏のひまわり畑をさまよう少女エンジェル(エンジェル・ヤオ)が現れる。その物憂げな表情が、この映画を象徴しているかのようだ。

 現在。小歩(エミヤ・リー)はルームメイトの親友アミ(リャオ・チエンホイ)に、高校生時代の親友だったエンジェルとの思い出と別れを語る。
 2年前の過去。小歩がたばこを吸っている時、それを奪い合って喧嘩になったことがきっかけで、二人は絶交した。それより前、二人で洞窟に隠れ家を作ってはたばこを吸ったり踊ったり、小歩がエンジェルにお気に入りの映画『プルートで朝食を』のあらすじを聞かせてあげたりして、友情を深めていた。ところが、公園の大きなブランコの上でいつものように小歩が映画の話をしている時、エンジェルはスカートの下に手を入れて自らを愛撫し、小歩の手を取ってそこに触れさせようとする。

 エンジェルは父親と二人暮らし。元ボクサーで、今はでっぷりと太ってしまった彼女の父親は、家に閉じこもりきりで一歩も動かない。学校から帰っても二人は会話も少なく、彼女は一言声をかけるだけでさっさと出かけてしまう。家にいるのを避けるようにエンジェルは次々と付き合う男を取り換えた。高校の頃は自分の父親と同じ年代の“ブラザー”と呼ばれる男と付き合い、時には電車の中でレイプするような男にも平気で抱かれた。

 現在。小歩とアミはいろいろなところへ出掛ける。ある日、海岸沿いのプールに出かけたら、すでに水が抜かれていた。それでも構わず、小歩はプールで泳ぎまわり、二人で水平線を眺め、雷の音を聞く。
 小歩には今、ボクサーの恋人がいて、3人で遊園地に出かけた。その時、彼はアミを見て、高校時代に彼が一目ぼれした後ろ姿の少女と同一人物であることに気付く。それ以来、彼とアミは急接近する。アミの誕生日、ケーキを持って彼女のアパートに急ぐ小歩は、彼氏がアミにケーキを渡している場面に遭遇する。アパートの屋上に上がり、二人で食べるはずのケーキをやけ食いする小歩。
 3人で夕食を取ろうとしたある夜、彼氏は来なかった。一寸の間、アミが席を外すと、待ち構えていた彼に愛を告白される。小歩は、二人の仲がすでに深くなっていることに勘付いていた。彼女はアミを問い詰め、彼と寝たのかと尋ねる。アミが肯定すると、彼女はアミにキスをして部屋から立ち去った。

 2年たっても、エンジェルの家の状況は変わらない。いつものように出かけた彼女は、鍵を忘れてしまったことに気付く。父親を呼んで鍵を持ってきてもらおうとするが、持ってきてもらえない。いくら父を呼んでも、返事ひとつくれない。キレた彼女はアパートの壁をよじ登って開け放たれた父親の部屋の窓から入り、彼を罵倒しながら開けっ放しの窓をテープで固定してしまう。彼女が去った後、父はそのままの姿で涙を流す。
 絶望のあまり、夜の街をさまようエンジェルは、ブラザーに電話して、昔行ったことのあるアイスクリームショップに連れて行ってくれるようにねだる。しかし、別の女性と不倫しているブラザーにとって、エンジェルとのことは過去のことだった。店にたどりついたエンジェルは、そこでアミと出会う。アミもまたこの店を知っていた。実は、ブラザーはアミの父親だったのだ。小歩や男たち、そして父親から愛を求めてやまなかったエンジェルと、小歩を裏切ったことで彼女から愛を奪い去られたアミ。青春のカオスに放り込まれた二人の少女は、どうしようもない気持ちで夜の街に取り残されていた…。
 
 一見しての印象は、この監督、多分岩井俊二好きだろーなーってこと。映像はともかく、雰囲気が似てるかなって思ったので。
 しかし、物語が入り組んでいる…。過去と現在が混在するこの構成は、ティーチインによると「時間、記憶、愛は人間の中にどうあるのかということを撮ってみた。それが3人の登場人物の中にどう残るかということをやりたかった」(by李監督)とのこと。まぁ、考えるより、感じる映画ってことですわね。

 ティーチインには李監督のほか、エンジェル役のエンジェル・ヤオ、アミ役のリャオ・チエンホイも参加。会場では千慧ちゃんの人気が高かったな(日本でデビューしたいらしいです)。二人はこれがデビュー作だそうで、小歩役のエミヤ・リーも含めたこの3人は、撮影前には監督とディスカッションを重ね、それぞれ自分の経験を各自の役柄に重ねたというらしい。まるでブエノスでのレスリーを彷彿とさせるような(と思った)自由奔放さをもったファム・ファタルのエンジェル、友情に愛を求める小歩、そんな彼女を陰で支えながらも、話が進むごとに存在感も行動力も広がるアミ。この3人のキャラクターが豊かなものに仕上がったのは、監督(千慧ちゃんには「先生」と呼ばれていた)と彼女たちの信頼関係がしっかり築かれていたからなのか。特に興味深かったのはアミとエンジェル各々の父親との関係に、やはり父子家庭で育ったというエンジェルと父親を亡くしているという千慧ちゃんのそれぞれの思いがあったというところ。友情に焦点を置くとかすみがちな家族関係描写だけど、エンジェル親子の間に横たわる冷淡さ(実際のエンジェルの親子関係はそうじゃないそうで、演じるのに抵抗があったらしい)、アミ親子の間にある親しみが見事に対照的であり、映画の中でも際立って見えた。
タイプの違うお嬢さんだけど、今後の活躍には期待かな。

 原題は乱れた青春ではなく、混沌とした青春という意味らしい。
 恋愛と友情は別に考えたいけど、恋人も友人も手放したくない気持ち。
 最近の台湾映画は、女子の濃密な友情を同性愛的に描くけど、そう描くことで人間関係の濃密さと青春の危うさを照らし出そうとしているのだろうか。
そこを聞きたかったんだけど、時間切れで聞けなかった。残念。
 
原題:亂青春
監督&脚本&編集:リー・チーユエン 音楽:半野喜弘 撮影:レナード・ヘルムリッチ
出演:エンジェル・ヤオ エミヤ・リー リャオ・チエンホイ カオ・ピンチュアン チアン・ハオ リー・ユアンイー グレン・チン

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些細なこと(2007/香港)

些細なこと(2007/香港)
 ポスターは国際版。コピーは"GOD IS LAUGHING AT EVERYONE".

『大丈夫』『AV』を観ると、パン・ホーチョンは大人になっても男子高校生の心を持っているよなぁ、ということを思ってしまう。それは別の言い方をすれば「30過ぎても子供っぽいのよね」ってことでもあるんだが(暴言っぽくてスマン)、そこが彼の作品のいいところであり、毎年支持されている所以なんだろう…なんちゃって。それでいて、『イザベラ』みたいにベタすれすれでも心に沁み入る涙モノ映画をサラッと撮ってしまうんだから、やっぱりただ者じゃない。…ああ、なんで未だに『出エジプト記』が観られないんだよ。と去年と今年の夏の個人的な恨み(大人げない>自分よ)をここで蒸し返してみる。
 それがあったからこそ、今年のホーチョン枠、『些細なこと』のチケットは是が非でも取りたかったのである。無事に取れてよかったです、ハイ。

 今回の映画は小説家でもあるホーチョンが、自ら書いた短編集『破事兒』を原作とし、そこから7編を選んで撮ったという、監督デビュー7年の作品7本目(つまりスリーセブンだ!)。今回は各短編ごとに感想(またはツッコミ)書きます。
 長くなりそうなので、ティーチイン記録は別記事にて。

『不可抗力』
 精神科医(ジャン・ラム)が恩師をカウンセリングすることになる。ビデオカメラに向かって教授が話した心の悩みは、妻(クリスタル)とセックスが上手くできないこと。精神科医は夫人のカウンセリングも試みたが、彼女もまた夫とのセックスに不満を感じていて、平行線を辿ってしまう…。

 某ス〇ィー〇ン・〇ダ〇バー〇監督のデビュー作を彷彿とさせ…るわけないでしょ(笑)。
 生真面目な顔で性の不一致を語る教授と「まったくもー」的雰囲気で同じことを語る夫人の姿に、「こりゃ確かに性の不一致は起こるわ」と思わせられる。
 教授に「頼むからワタシのセックスを想像するな」と言われてまったく別のイケメンくん(笑)とギャル(しかもちく…もとい両點チラ見えだよ、きゃー)のベッドシーンを見せられるのはサービスだろうけど、クリスタル姐さーん、別にイケメンくんと絡んでもよかったんじゃないのー?なんて思ったりする。あーでもやっぱりチャッピーがいいか?

『道徳心』
 クラブで女子をナンパした男子(えぢ)。
 口説き文句曰く、「オレは公共マナーを守る男なんだ。だって、便器にこびりついたう○こをシ○ン○ンで流してんだぜ」

 …えぢ、オマエどこの男子高校生だよ。
 ちなみに、この“公共マナー”はホーチョン自身も実践しているとか(fromティーチイン)。ホーチョン、オ(以下えぢに同じ)

『祝日』
 惚れた女子(イザベル・チャン)とルームシェアを始めた男子(イーソン)。しかし、いくらセックスしたくても彼女の貞操は固く、結婚するまで体を許してもらえそうにない。せめてブロウジョブを…と彼女にやってもらうと、やっぱり嫌な顔をされる(当たり前)。しかし、クリスマスイヴの日になんとやってもらうことに成功。記念日なら許してもらえる、ということに気付いた彼は、大晦日、春節、端午節のたびにやってもらう。しかし、性的欲求に果てがないため、世界中の記念日を利用してはほぼ毎日彼女にブロウジョブ。そんなことばっかりやっているから、ある日悲劇が訪れ、彼には恐怖がやってくる…。

 ったくオー○ル○ッ○ス(エロトラバ除けの伏字…ってあんまり意味なし?)かよ、男のセックスってどーしよーもないよねー、と苦笑しつつ、オチに驚愕。これまたティーチインでの談話だけど、劇中の記念日は“蛋白質記念日”を除いてすべて調べた実在のもの。
 ここまででセックスネタとシモネタが続いたので、「そうか、“些細なこと”ってそーゆーことか」と思い込んでいた。

『タッガー星』
 銀河の彼方にあるタッガー星。この星の名付け親になったのは香港人の学生阿池(ケニー・クワン)。彼が好きになったクラスメイトのタッガー(アンジェラ・ベイビー)のために、星の命名権を得て彼女に捧げたからである。それが今やタッガー星の伝説になっていた。

 …しまった、「タッガー」の漢字を覚えていない。
 あと、星の命名権を募集していた雑誌の編集長が、お久しぶりのたむ子さん(俳優の方のパトリック・タム)だったんだけど、ホントに久々だったから、観ているときに気がつかなかったよ…。

『おかっぱ頭のアワイ』
 90年代初頭。女子高生のケイ(ステフィー・タン)は眼鏡におかっぱの阿慧(ジル)とよく一緒にダニー・チャンの「puppy love」をカラオケで熱唱していた。ケイは阿慧を親友とは思っていなかった。それは阿慧が何かする時、自分自身で決めずに必ず意見を求めてきていたからだ。
 ある日、阿慧は自宅近くの自動車修理工場で働くイーグル(ジュノ・マック)に交際を申し込まれる。当然阿慧はケイに「どうしよう?」と聞くが、彼女を遠ざけたかったケイは「付き合えば?」とあっさり言う。たちまち二人は恋に落ちるが、案の定阿慧は妊娠。中絶したいからお金を貸してほしいとケイに聞くが、意中の彼氏と東京旅行を計画していた彼女は「結婚して産めば?」と突き放す。阿慧は高校を辞めてあっさり結婚するが、そこから二人の人生が大きく変わっていく…。

 自分の高校時代もこんなことあったっけ…(ただし、妊娠した友人はいません)と思い出させてくれ、親しみもあれば切なさもある作品。個人的にはこれが一番印象的だった。時代背景からすれば絶対ホーチョンの青春期が背景にあるよね、とティーチインで聞いてみたら、案の定だった。詳しくは後ほど別記事で。
 そーいやジュノ・マック、名前は聞いていたけど顔を初めて見たよ。意外と今時の若者顔(?)なんだな。

『チャージ』
 “不是兄弟”のオフィスで、短編『祝日』の打ち合わせを主演のイーソン(本人)としていたプロデューサーのチャッピー(当然本人)のもとに、「新しい車が入った。日本車、上海車、その他もろもろ…」と連絡が入る。打ち合わせを切り上げて外出するチャッピー。
 実は「車に乗る」とは「娼婦に会ってセックスする」という隠語。某とっつぁんと某○春の紹介でこの組織を知った彼は、そこから斡旋された“上海車”、実は河北出身(と思った)の娼婦フェイとホテルで密会する。
 セックスした後、彼はフェイにある頼まれごとをされる。それは組織から逃がしてほしい…ではなくて、広東語がわからないので、携帯電話のチャージをしてほしい、ということだった。チャージしている間、チャッピーの心に微妙な変化が訪れる…。

 冒頭から『祝日』の打ち合わせ、と楽屋オチ的に始まると思いきや、突然『大丈夫』のその後か?と思いたくなるような驚愕(オーバーすぎ)の展開に。しかも一部実名で登場だから(もちろんフィクションなんだろうけど)、これが結構ビビる。そして幕切れはちょっと切ない。
 またしてものセックスネタですが、ここで男のセックスの悲しい性(ってこんな言い方しないか)と感じたりするのであった。なんつってー。

『ジュニア』
 散髪中のウォン氏(音楽担当、ピーター・カム!)の元に突然やってきたのは、殺し屋を斡旋するエージェント(香港映画にやたらと出たがる大陸のフォン・シャオカン監督)がやってきて、「キャンペーン中につき今なら無料で殺し屋を派遣する。それにうちはジュニアも養成しているんだ」と熱心に営業活動をする。
 そのころ、その“ジュニア”の殺し屋(ショーン)が、標的を探しにボーリング場にいた。指示で標的を見つけ、ボーリングレーンの裏側に潜り込む。標的となった張(コンロイ)にジュニアの拳銃が向けられた時、張は水パイプでアヘンを吸ってラリっているところだった…。

 最終エピソードは豪華キャスト。
 ピーター・カムさんを見て、某北の将軍様みたいなんて思ったのはワタシだけだろーか。しかしフォン・シャオカンって、ホントに出たがりだよな。これに関するエピソードがあったらしいんだけど、ティーチインでは聞けなかった。残念。
 ショーンとコンロイの掛け合いは楽しかったなぁ。これぞホーチョンマジックよね、という展開で嬉しかった。

 確かに、どのエピソードのテーマも、ホントに“些細なこと”。だけど、それが意外な展開を見せ、とんでもない結末を迎える。意味深だけど大したことない、だけどそれが面白いんだよね。
 そんなわけで、今年も大いに楽しませていただきました。いつもありがとね、ホーチョン。

原題(英題):破事兒(Trivial Matters)
原作&製作&脚本&監督:パン・ホーチョン 製作&出演:チャップマン・トー 撮影:チャーリー・ラム 音楽スーパーバイザー&出演:ピーター・カム
出演:ジャン・ラム クリスタル・ティン エディソン・チャン ステファニー・チェン イーソン・チャン イザベラ・チャン ケニー・クワン アンジェラ・ベイビー パトリック・タム ステフィー・タン ジリアン・チョン ジュノ・マック フォン・シャオカン ショーン・ユー コンロイ・チャン 

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愚公移山(2008/中国)

【愚公移山】yu2 gong1 yi2 shan1
[成語]愚公山を移す。
いかなる困難もひたむきに努力すれば、必ず成し遂げられるたとえ。
(小学館 中日辞典より)

 今年初参加した東京・中国映画週間のオープニング作品の題名は、この故事成語がそのまま題名になった『愚公移山』。これは『山の郵便配達』 『故郷の香り』、そして近日公開の『初恋の想い出』を手がけた霍建起(フオ・ジェンチイ)監督最新作。

 1983年、山西省太原。この街で最大の製鉄所で班長まで務めた李双良(王慶祥)は定年を迎えた。当時、製鉄の際に大量発生する廃棄物―鉄鋼スラグが工場の歌にうず高く積まれており、それによって生じる煙霧が街じゅうに立ち込めており、公害問題になっていた。それに心を痛めていた双良は定年退職を機に、スラグの処理を始めることを決意した。スラグの山の見回り人と部下を仕事に誘い、会社の力を一切借りず、出稼ぎ農民を労働力に雇う。スラグの山を崩して再利用のために専売し、それで得た収益で給料を払い、会社として形を整えていった。やがて10年がたち、製鉄所の裏にはスラグがすっかりなくなり、街から煙霧が消え去っていった。

 某プロジェクトえーっくすを地でいくような、街を守るために立ち上がった、鉄の男たちの物語。思わず心の中で「地上の星」を口ずさみたくなってしまうくらい。
 老年の李双良がテレビ番組のインタビューに答えるという場面を挟みつつ、ことの発端から結末までを丁寧に追い、その途中に双良の青年期(郭小冬)やその妻(青年期は董潔)との愛情も交え、仕事人として、また良き家庭人としての姿を追った伝記映画。
 いい映画です。
 でも、あまりに生真面目て、整然としすぎて物足りないのも確か。人々の姿を温かく描くのが霍建起作品の魅力なんだけど、この作品ではテーマがあまりにも大きすぎて、そのスタイルが発揮されていない、ようにも感じたな。あえてそれが出ていたとしたら、ラスト近くの新婚の妻との場面だったのだが、果たしてこれは必要だったのか。しかし、この場面のためだけに董潔を起用したとしたら、これってかなりの贅沢だよね。

英題:Li Shuangliang
監督:フオ・ジェンチイ
出演:ワン・チンシャン グオ・シャオドン トン・ジエ

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チャーリーさん、天水圍で撮った日々を語る。

 東京国際の我的トップバッター鑑賞となった『生きていく日々(天水圍的日與夜)』。
 日本語字幕がついて細かいところがわかるようになったせいか、8月に香港で観た時以上に深い感動を味わった。HD撮影も効果的で、劇映画でありながらドキュメンタリーのような臨場感をもっているし、なにより厳しい生活の切なさよりも、ただ日々を過ごすことのいとおしさ、人々への優しさが強く感じられた。この映画、やっぱり好きだわ。

 この感動を直接アン・ホイ監督に伝えたい!と思っても、彼女は来日せず。先月のアジア映画祭授賞式で充分だったんですかアンさん、でもなぜかティーチインがあるぞ、いったい誰が来るんだ?などと心の中で独り言を言っていたのだが、会場にやってきたのは30代半ばぐらいの黒いジャケット姿の香港人男性。
 彼こそがゲストの撮影監督、チャーリー・ラムだった。以下、チャーリーさんと呼ばせていただく。

 チャーリーさんはこの作品で初めてアンさんと組んだそうだけど、これまでには『ベルベット・レイン(江湖)』や昨年香港で公開された《兄弟》、台湾映画の『花蓮の夏』、そしてパン・ホーチョン作品を手がけていたとか。
 この作品は予算もスケジュールも限られており(撮影期間10日)、HDカメラとスペアレンズ2台で全て撮りきったらしい。

 せっかくのティーチイン、何か質問しなきゃしなきゃと考えて挙手し、最前列にいたこともあって真っ先に当てられたのだが、ワタシがしたのは実に平凡で、今まで香港でも何度も聞かれたんじゃないかと思われた、以下のような質問だった。ホントに平凡ですみません。

 Q:8月に香港で観てから調べたところ、舞台となった天水圍は、香港でもここ数年社会問題となっている場所だと知った。そこでこの作品を撮ったのはなぜか、また撮影時のエピソードは?
 A:天水圍は10年くらい前から開発されていた政府直轄の住宅地だが、交通網が不便で、市の中心部に行くのに1時間もかかるので、中心部に働きに行けない。そのため、低所得者や失業者が多く、世帯のほとんどが生活保護を受けている。また、青少年犯罪や飛び降り自殺も続出しているので、“哀しみの街(悲情城市)”と呼ばれているくらいだ。監督はここで作品を撮ることにより、この社会問題を抱えている街の人々も、普通の人々と同じであるということを言いたかった。
 撮影はほとんどが隠し撮りだった。だから、俳優のそばを通り抜ける人々は全て天水圍の住民だ。カメラに気がつかれなかったので、自然に撮ることができてよかった。

 ええ、お答えはだいたい予想しておりました、はい。
 最初の答えについては、以前書いた感想とぶれることがなかったので二度は書かないけど、隠し撮りしてたのかな、というのもある程度予想していた。でも、アングルがあまりにいいんだよね。そして、貴姐と老女役の俳優さんがプロの方であるのに、それを気づかせなかったのだから、いかに自然にやってたのかってのがよくわかる。

 無気力だけど実は孝行息子の張家安(ジュノ・リョン)。大きな目でハンサムな彼に注目した人はもちろん少なくなかった。というわけで次の質問。

 Q:主人公である母親も熱演していたが、それ以上に強烈な印象を残し、作品の世界観を作っていたのは息子の家安ではないだろうか。中学5年だと普通は思春期真っ盛りで不安定かつ反抗期であるのに、あれだけおとなしく、母親に対して従順なので、かえってドキドキさせられた。家安の人物像に求められたものはなんだったのだろうか。
 A:家安の俳優はアマチュアで、これがデビュー作となった。言葉ではなく動きで物事を伝える力に優れていた、それを監督が高く評価していた。
 最初は家でゴロゴロしていてただ無気力なのだが、話が進むうちに母親の手伝いをしたり外に出たりと、だんだんと自分で動くようになってくる。その変化が強烈だったのではないだろうか。

 日本に限らず、世界中のハイティーン男子はだれもが揺れ動き、不安定で、盗んだバイクで突っ走り教室のガラスを全部叩き割るようなイメージ(オザキユタカ?)があるが、案外家安のような男の子も少なくないんじゃないか。そういえばラスト近く、スクールカウンセラー補助員を依頼された家安が「いろんなことにむかついたりしないの?」と聞かれて「怒る理由がないもの」とクールに答えるところで、家安がこの物語で見せた姿や行動は、決して無気力から来るのではなくて、彼自身の性格によるところが大きいんじゃないかなどと思ったりして。 

 Q:映画の中には何度もドリアンが登場し、貴姐は「いいにおい」といいながら食べている。でも、ドリアンってくさいのではないか?本当にいいにおいなのか?
 A:ドリアンは人によって好き嫌いが分かれる果物だ。貴姐役の女優はもともとドリアンが大好きで、どんどん食べていた。でも、家安役の俳優は実は大嫌いで、母親と一緒に食べる場面では、一口ほおばってから「おえー」としていたよ。

 貴姐が青果売り場で働いているからか、ドリアンがまるで象徴のように何度も出てくる。これはフルーツ・チャンの『ドリアンドリアン』じゃないだろ?と言いたくなるくらい(笑)。貴姐は熟しすぎて割れたドリアンをトレイで挟み込んでラップをかける。お客さんに「割ってね」と頼まれたらすぐ割って包む。持ち帰ったドリアンを家安に割らせようとしたら悪戦苦闘しているので割り方を教えてやる…。ホントによかったよ、この映画がにおいつき上映じゃなくて。 

 次は撮影についての質問がいくつか。

 Q:低予算・短期間で撮ったとのことだが、人々が非常に自然だった。これはリハーサルを重ねて撮影するのか、それともいきなり撮ったからこうなったのか?
 A:貴姐役と老女役はベテラン俳優だったので、その二人に関して監督は特に演出はつけず、彼女たちに演技を任せていた。しかし、二人の演技が監督の演技プランとあわなかった場合は、何度も何度もディスカッションを重ねた。なにせ低予算にして撮影期間は10日間。十分な準備はできなかったのだ。

 Q:劇中に二度(祖母が貴姐の過去を話す場面とラストの中秋節で)、古い写真が挿入されていた。あの写真はそれぞれどこで撮ったものか。
 A:女性の勤労状況など、60年代香港の一般生活を撮ったものを集めた。また、中秋節はかつて家族がそろって公園に行き、ろうそくを灯してお祝いしていたのだが、今はラストの貴姐親子と老女のように家の中で祝ったり、公園にいったとしてもろうそくではなくライトで祝うことが多く、すっかり変わってしまった。中秋節で行く公園と言えば、まずヴィクトリアパークなので、写真も多分そこだと思う。  

 ラストで公園の全景が映し出されたとき、あれ?ここも天水圍?と思ったのだが、写真と同じ建物が立っていたようにも見えたので、あの場面だけがヴィクトリアパークなのだろうか。ワタシは中秋節を経験したことがないのだが、このときのヴィクトリアパークは賑やかかつ穏やかなのだろうか。

 次の質問はティーチインの進行を務めた方からのもの。

 Q:この作品のほか、『江湖』《兄弟》などのギャング映画や、ホーチョン作品など様々な作品でカメラを回しているが、今までの作品とは何か違いはあったのか。
 A:私は映画が好きで、いいカメラマンになりたいと願っている。だから若手とはもちろん、ベテラン監督とも積極的に組みたいと思っているので、いろんな作品に参加している。
 どんな作品でも、まずは脚本を一通り読み、何か新しいスタイルで撮れないかどうかと一通り考えている。この映画では実際の天水圍のありのままの姿を撮りたいと思った。そこで照明は極力使わず、自然光だけで撮影をした。

 カメラマンへのティーチインということもあり、最後の質問も撮影のエピソード。

 Q:この映画では俳優たちだけでなく、あの高層アパートの全景を温かく、まるで住んでいる人々の姿を映し出しているように撮っているのが非常に印象的だった。この撮影で苦労したことは何か。
 A:最も苦労したのは、アパートの部屋が狭いこと。例えば、老女の住むような単身者の部屋はだいたい20平米くらい。ここでカメラを回すのはとても大変だった。また、外で撮る時は、中心部に比べて障害者が多く住んでいることを撮りたいと思ったので、車椅子の人が通るまで待って撮影した。これも時間がかかって大変だった。

 ああ、低予算&隠し撮りの苦労が偲ばれるなぁ…。アマチュア映画と同じ悩みがあるのね。
でもさすがにプロの仕事なので、完成した作品は非常にいい出来だ。素晴らしい。

 チャーリーさんはアンさんの次回作も手がけることになっているらしい。再び天水圍を舞台に、今度は各地からそこに集まってきた女性たちの話になるらしい。これもあわせて、天水圍の話はアンさんのライフワークになっていくのだろうか。彼女の今後の作品に期待したい。
 
 香港映画界には名カメラマンが多い。アンドリューさん、ジングルさんのような自分でカメラを回す監督はもちろん、ドイル兄さん、アーサー・ウォンさん、プーン・ハンサンさん、ピーター・パウさんと海外でも活躍するベテランも充実。彼らに比べれば、チャーリーさんもまだまだ若手なのかもしれないけど、その姿勢には今後に期待したくなるし、是非応援したい。目指せ金像奨、なんて言ってもいい?

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陽もまた昇る、我もまた戻る。

♪ちゃーらーらー、ちゃっちゃらー、ちゃっちゃらー、ちゃーららー。
ああ、ぽにょぽにょさかなの子じゃあるまいし、『陽もまた昇る』の久石讓サウンドが耳から離れない…。(その曲はここで聴けます。3分の1の割合でだけど)

たった今、最終の新幹線に飛び乗ったところです。姜文さん7年ぶりの監督作『陽もまた昇る』のマジックリアリズムっぷりは、我的映画祭のトリに相応しい作品でした。
この数日間、トニーも取材攻勢で大忙しだったのかなぁ。今朝のJ-WAVEでのインタビューも聞けたし、個人的にはかなり満足しています。

明日からまた仕事の日々、いつもの生活に戻るけど、トニーに会えたり、ホーチョンに質問できた嬉しさを糧に、当分頑張るぞ。
現地でお世話になった東京&関西組の皆様、本当にありがとうございました。またご縁があったら、お会いしましょう。
なお、『生きていく日々』の昨日分のティーチインと、その他4作品の感想は、これから改めて書きますね。
まだまた続く映画祭がどうか盛況で終わりますように。そして、ホーチョン作品が、早く日本公開されますように…(^人^)。

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Beautiful crazy/カオスな(位置の)サイン

Beautiful crazy/カオスな(位置の)サイン
我的映画祭は本日最終日。忙しかった昨日と比べると、今日は余裕あります。

本日最初の映画は台湾の実験的青春映画『ビューティフル・クレイジー』。カオスな構成の中に青春のひりひりした傷みが感じられた作品。ティーチインは監督と二人の主演女優が参加。これがインターナショナルプレミアとのことで、かなりのやる気が感じられた。台湾側プロモの方にフライヤーをもらったけど、もったいないのでサインは手帳にしてもらった次第。

これからちょっと散歩して、4時頃ヒルズに戻ります。

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東京湾岸で、赤壁ほぼオールスターズに遭遇す。

 どーもー、映画祭満喫中です。

 二度目の『生きていく日々』、日本語字幕入りであらためて静かな感動を味わいました。
その後、予想外のティーチイン(ゲストは撮影監督のチャーリー・ラムさん、パン・ホーチョン作品でもカメラ担当!)があり、質問しながら次の移動手段を気にしていた次第
 ティーチインの様子は後ほど別記事でまとめますね。

 その後は、大江戸線→ゆりかもめと乗り継ぎ、悪戦苦闘しながらも10分遅れでお台場のメディアージュに向かった。ここで開催される中国映画週間オープニングセレモニーに行ったのだ。
 そこで出会えました!赤壁のほぼオールスターに!
 もちろん、トニーにもね!

 実は中国映画週間はほとんどノーマークだったのだけど、オープニングのゲストで赤壁の皆さんが来るらしいと聞き、某ルート(教えていただいた方、本当に感謝しています!)でチケを獲った次第。本来なら『生きていく日々』の上映後、余裕で移動できたはずなんだけど、ティーチインを聞いてしまったので移動時間は40分!周知の通り、ヒルズから大江戸線の駅は離れているし深いのでひるすからダッシュするはめになり、汐留乗り継ぎでもダッシュ、台場駅からもアクアシティを疾走し、10分くらい遅れて会場入りしたのだ。
 ちょうど、「東京中国電影周、現在開始!」と開会宣言があったばかり。急いで座ると、まだ始まったばかりだというので一安心。最初は偉い人の挨拶があったが、来賓には文化庁長官で実はアジア映画に造詣も深い青木保さんもいらしていた。実はファンなんです(笑)。
 その後はオープニング作品『愚公移山』(感想は後ほど)を始めとした、この部門のゲストの皆さんが登壇し、赤壁の予告(今劇場で流れているのと同じヴァージョン)が流れた後、やってきましたよ、赤壁ほぼオールスターズが!
 なぜ「ほぼ」なのかというと、前日も不参加だった胡軍に加え、今日は金城くんがいなかったから。「撮影のため」と言われていたけど、契約に入っていないか別スケジュールだったからなのか、と思う。
 トニーったら、メンバーのほぼ中央というおいしい位置(ちなみにこっちは真ん中の席だったのでほぼ正面)といたのに、ウーさん(舞台に向かって右側にいた。隣は張震)がしゃべっている間、相変わらずの落ち着きのなさ(苦笑)で、右隣にいる張震に耳打ちしたり、左隣の張豊毅に話しかけたり。いったい何をしゃべってたんだよー。
 その落ち着きのなさはフォトセッションでも発揮され、来賓の皆さんの間に見え隠れするし、青木さんとは挨拶するし(羨ましいよ青木さん、とか言ってみる)、会場大興奮なのにあくまでマイペース、だったのであった。あはははは。
 でも、オープニング上映に外れ、グリーンカーペットでも一瞬だったわけだから、ここでしっかり姿を見られたのは、ホントに嬉しかったぞー。

 夜はヒルズに戻り、美白監督ホーチョンの『些細なこと』を鑑賞。
 これも後ほど感想とティーチインを記事にしますが、初めてホーチョンに質問できましたー。そしてポスターもらっちゃいましたー♪

 さて、明日はいよいよ最終日。
 これから台湾映画『ビューティフル・クレイジー』を観て、姜文の新作『日もまた昇る』 でオーラスになります。
 疲れにも負けず、もうちょっと頑張ろうっと!

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梁朝偉対しんごくう(おいおい!)

 そんなわけで(またこの書き出しかよ)、すまステ観てます。
  なにこの中途半端な表記。

 あ、トニー、パーティー抜けてきましたよって感じのボウタイ解いた姿。なんか意外。そんでももちろんかわいい、っていっちゃうけどね(爆)。

 ワタシはあの方のみならず、あのグループ自体も苦手なので、この番組はいつもスルーしてしまうの、すまん(シャレじゃないよ)、ほんとすまん。
 初めて観たよ、月イチごろーも。

 今回の特集は「次世代アジアンスターベスト10」だそーで。
 ほー、ニコが8位でジェイシーが5位か…。え、ショーンが圏外なの?ってこの三人、もろに『インビジブル・ターゲット』組やん(笑)。張震が入ったのは偉い。
 しかし、ベスト3には納得いかん。F4まとめて1位なのかよ(苦笑)。ジェリーだけじゃなくて?そりゃ4人まとめてなら1位になるよ。あと、ジェイ(3位)はもっと上でいいんだぞ。もっともジェイは歌手として評価してほしい。そして2位の人にはまったく興味がない(暴言)。

 もうちょっと書くと、しんごくうが「なんでトニーさんとキスシーン観なきゃいけないんだ…」とぼやいていたのがなんか笑えた。まぁ。キスシーンばかりなのは編集さんの意図もあるってことはわかってるし♪

 そんでもって、すますまも観なきゃいけないのね。トニーが出るのって明後日?…じゃなかった、よかった。

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2年ぶりに、六本木の中心で香港映画への愛をさけぶ。

 そんなわけで、ただいま東京にいます。
 こうやってぐじぐじぐじぐじ文句は言っても、やっぱり国際が始まればそっちに流れちゃうのはいうまでもなく、ね(笑)。

 どーやってもやっぱりオープニングには潜り込めないので、今日はグリーンカーペットを観覧。しかーし、仕事が終わってすぐ新幹線に乗り込んでも、ヒルズにたどり着いた時にはすでに4時半過ぎ、すでにテレ朝前は黒山の人だかり…。あちこち歩き回って、J-WAVEけやき坂スタジオが見える、ちょっと奥まったところが見やすかったので、そこに陣取った。
 アリーナを通りかかった時にトニーの顔がモニターに映っていたので、もしかしてすでに?と思ったけど、トニー以外のメンバーが登場してなかったから、こりゃ改めて大大トリに登場だな、と悠長に構えることにした。その間、ぶっきーや阿部ちゃん、みっちーや特命係長、そしてあおいちゃんなどが通り過ぎるのを楽しむ。その間にどっかで見たような体型の兄さんが通ったな、と思ったら、やっぱりパン・ホーチョンだった!あーっ、「ホーチョーン!」って叫んどきゃよかったよ!
 そーいえば、カレーナを見逃しちゃったよぉ…。アイヴィ・ホー監督と一緒に入ってきたらしいんだけど。
 (ちなみにこんな人々がグリーンカーペットを歩いたらしい。fromVARIETY)

 周囲がにわかに湧いたのは、審査員の皆さんが通り過ぎた後。
就任間もないロ○○ン閣下(伏字かよー)がご登場とのことで、警備が厳しくなった。そんなものものしい中に閣下が登場、とおもったらそれからすぐ、

 ウーさんとトニーが来たー!

 そしてさっさとアリーナに入っていったー!

 あっという間で、写真なんて撮ってる暇なかったよ。ははは…。

 (追記)そのときの状況は写真で見るとこんな感じだったみたい(from毎日Jp)。
 なーんだ、こんなんじゃものものしくなるのもわかるわよ。
 トニーたちと一緒に歩いたのは○ーゼン閣下だけじゃなかったんだ。

 その後はアリーナ前の巨大モニターで赤壁ほぼオールスターズの挨拶を楽しみ、同好の士の皆さんとの再会を楽しみましたよ。

 グリーンカーペットアライビングはホントにあっという間だったけど、ちゃんとトニーが来てくれたし、張震もヴィッキーもチーリンも見られたのは嬉しかった。しかし、金城くんの姿が私のいた位置からはきちんと見られなかったのは惜しいかな。ま、いっか(こらこら)。

 さて、今夜はすまステも観なくちゃー♪

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冷静と情熱、もとい文化と商売のあいだ

 いよいよ週末から東京国際映画祭
今年のテーマはエコで、カーペットもグリーンになるのは以前から言われていた通り。
 久々の上京なので楽しみといえばもちろん楽しみなんだけど、不満もないわけではない。たとえばせっかくのオープニング作品なのに、なぜ『赤壁』はあんな狭い劇場でやるんだ、とかね。その他、言い出したら当然きりがない。今の体制になっては毎年、最初に国際に参加して10年が過ぎたけど、これでいいのかなぁ、と思うのである。
 自称「4大映画祭」とか言ってるけど、規模としてはカンヌやヴェネチアに全然追いついていないのは、かの3大映画祭に行ったことのない素人でもよく分かる。そんなときに読んだのが、朝日新聞のこの記事。

第21回東京国際映画祭、18日開幕 「4大映画祭」になれるか

 コメントされた方の意見は、さすがにプロだけあって、映画祭の問題点をうまくついている。元東大総長某氏(って誰だかわかるやん)のものすごい意見も、ある意味手段ではあるよな、とも思う。
 しかし、同じ記事の中にある今年のチェアマン(元エイベ、現ギャガ会長)の談話のラスト、これが気になったよ。

 「東京」が大きくなるには「世界の信頼感を醸成しなければ」と話す。「コンペのグランプリが必ずしも興行に結びついていない。受賞作が日本公開され、ビジネスになれば、おのずと作品も集まってくると思う」

 なんだよ、結局は儲け優先かよ(爆)。さすが元エイベ会長。←うわ、久々に暴言。

 ところで、河北新報サイトに掲載されている昨年の東京国際映画祭レポート(by齋藤敦子さん)を読んで、今まで知らなかったことを知った。映画祭を主催している団体は、文部科学省じゃなくて経済産業省の管轄下にあるのだという。つまり、政府は映画を芸術作品じゃなくて商品として扱っているってことか。それなら儲け優先に走りたくなるのもわかるし、作品上映前のコマーシャルにケイリンとかパチンコとかが入っていたってわけ?いや、昨年観た作品に「あなたと…合体したい…」などという台詞のある某アニメのパチンコCMがもれなくついていたのがなんとなく気になって。
 それなら映画祭以外でも、最近の新作映画(特にプロモーション)が妙に“商品”扱いを受けているような、という、今まで感じていた違和感も、もしかしてそれが原因なの?とちょっと納得した。

 こんなことをつらつらぼやいてみたけど、とりあえず始まるからには映画を楽しまなきゃ。 せめてティーチインが充実していて、いろいろ話が聞けるといいんだけどね。

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どこでも映画祭の秋、ですから。

 ♪やーんさんや~ん、とさっきまで歌いながら(笑)、NHKBSでチャイゴー(チャイニーズ・ゴースト・ストーリー)観てました。久々だったので楽しかったわ~。
 感想は、また後で。

 んで、その後第9回NHKアジアフィルムフェスティバルの予告が入った。
このラインナップが結構よかったな。台湾の『orzボーイズ!(囧男孩。この原題もかわいい!)』、nancixさんがご紹介してくださったジェイコブ・チャン監督の新作『追憶の切符(車票)』、そして第二次大戦直後の旧満州を舞台に、旧満映の映画人が中国の映画人をサポートする『キネマの大地』と、中華圏映画が目立つ。
 これが1本500円で観られるとは!…まぁ、映画館じゃなくて、NHKのみんなの広場ふれあいホールでの上映だからね。
 11月1日から5日までの上映、ちょうど連休ではあるけど…さすがにアタシは上京できまへん。affで上映された作品は比較的早くNHKのBSで放映されるので、それを楽しみにするしかないか。

 しかし、この秋は純粋な香港映画を映画祭で観る機会が少ないのがなんともはや…。
 東京国際とちょうど期間がかぶる、「香港亞洲電影節」では、香港映画はもちろん、台湾や韓国、シンガポールやマレーシアの興味深い映画もたくさん上映されるのね。
 国際や中国映画週間をパスして、シアターNの「香港エンタテインメントシネマウィーク」に行く人が案外多いんじゃないかと思うけど、時間が制限されている地方組にとっては時間割がかなりきつすぎ…(泣)。だからパスしました。カルト系も大の苦手だしね。ごめんなさいFREEMANさん
 地方上映、ないですよね、やっぱり…。

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アゲイン 男たちの挽歌Ⅲ(1989/香港)

 先々週はNHKのBSで、『男たちの挽歌』に始まる“挽歌シリーズ”を放映していた。
 ウーさんの新作でもある『レッドクリフ』日本上映を控えての特集放映かな?いや、違うのかもしれないな。普通挽歌というと、ウーさん自身が監督した1とをさした2部作として語られることがほとんどなのだけど、今回は珍しく、プロデューサーの徐克がメガホンを取った『アゲイン』が放映される。実は観たことがなかったんです、どーもすんません。

 続編といいながら、挽歌1の12年前―1974年のベトナムから物語が始まるので、独立した物語としか思えないんだよねー。前日譚だからキャストもユンファ以外は一新されているし、ユンファ演じるマークのサングラスとロングコートの秘密が明かされるといっても、実質上挽歌2部作とはほとんどつながりがないと思える。
 でも、これはやっぱりシリーズだよなーと思うのは、ユンファがひたすらホモソーシャル全開であること。梅姐演じる裏社会の女性キットとのロマンスがあってラブシーンしたとしても、前半は彼女に一目ぼれした従兄弟のマン(このころはまだ“トニー・レオン”だったカーファイ)のために気を遣い、後半は彼女のかつての恋人だったホー(当時は24時間戦ってたトキトー。ところで彼の口の動きと広東語吹替が全然あってないというのは聞いてた話だけど、本人はいったいなんて喋っていたのか知りたい)と彼女のつながりに思い悩む(っけか)。恋していても結ばれることにためらいを見せるストイックさも、前2作で見せた義理人情に通じるスパイスになっている。正編で見せるやんちゃさよりも、若さで押しきるように演技していると思ったけど、このときのマークっていくつの設定だよ(笑)。

 ◎以下はネタバレです。旧作なのでわざわざ断らなくてもいいんだけど、今回はあらすじを書いていないもんでね◎

 この作品は監督が徐克なので、ウーさんが不得手とする女性とメロドラマがふんだんに盛り込まれているし、最初の方の学生デモと軍部が街の中で衝突する場面や、香港でキットがホーと面会し、それと同時進行で店を開いたマークたちが狙われる場面を交互に映し出すカットバックも効果的で、80年代の黄金期香港映画の醍醐味を十分に堪能した。
 でもやっぱり徐克だよなー、と思ったのが、クライマックスで軍部のボスとマンが一騎打ちをするくだり。傷を負ったマンはマシンガンを抱えて仁王立ちで乱射するし、それに対してボスは戦車で彼を追いまわし、瀕死の重傷を負ったキットを抱えたマークがベトナム人少年チョーパとともに加勢してけりをつけるんだけど、なんかその場面が緊迫すべきなのに妙に楽しそうに撮ってないか?というか、アクションシーンにおける徐克のやりたい放題っぷりってすでにこのときから始まっていたのか(詳しくはこちらで)、と改めて気づかせてくれたのかというか。

 実質上“徐克まつり”といえる今月のBS2の衛星映画劇場、火曜から始まるチャイゴー(チャイニーズ・ゴースト・ストーリー)3部作もちゃんと観ようっと。実はトニーが出ているのにもかかわらず、アタクシは3を観たことなかったんですよん。

 原題:英雄本色Ⅲ・夕陽之歌
製作&監督:ツイ・ハーク 撮影:ウォン・ウィンハン
出演:チョウ・ユンファ アニタ・ムイ レオン・カーファイ シー・キエン 時任三郎

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やればできる子じゃないの、a○exったら!(笑)

やればできる子じゃないの、a○exったら!(笑)
 本日の讀賣新聞朝刊より。
 最初からこのビジュアルでいけばよかったのにね。
 そして最初から素直に「Part1」っていえばよかったのに。
 ちなみに上面インタビューはへーぞーちゃんだった。何故に。

 ここしばらく、連続出張やら仕事で青春スーツ再装着したり(意味不明)で、新聞やテレビどころか、ネットサーフィンもろくにできない日々(特に今週始めは)を送っておりました。
 そんなわけで今さらながらの小ネタに愛とツッコミを。 

ケリー・チャンさんが結婚、実業家と16年の恋実らせ : ニュース : エンタメ : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

 すびばせん、かーなーり遅いネタだってことはわかっております。
でもやっぱり、これは祝いたいのよね。ケリーが日本で知名度を上げる前から付き合ってきたのなら、特に彼女のスキャンダルがあれこれ取り沙汰されることも少なかったのか。(ニコとちょっと噂になったってくらいか?)。旦那さんのアレックスさんは、いやー実業家だなってそのまんまな感じの人ですが、彼女との愛をずっと育んできたのだから、きっと幸せになってくれるでしょう。ケリーは今後も仕事を続けるというし、これからも楽しみ。
 その他にはジャンユーにBBちゃんが誕生したりと、上半期の暗い話題を吹き飛ばすがごとく、明るい話題が多いこのごろの香港芸能界。迷としても嬉しいね。

 この前の記事で『闘茶』のことを書いたのだが、観た日はちょうどタイミングよくえふすーコンサ@武道館。で、どーだったのだろうか、と改めて毎日のこの記事を見る。
 なるほど、コロシアムのようにマルチステージを組んだのか。それは賢い。楽しかったんだろうなぁ。いつか機会があったら行ってみてもいいかも。…ワタシのことだから、転ぶことはないと思うけどね(苦笑)。

 今さらのように舞台挨拶つき上映会@東京国際のプレゼントなんて告知するんなら、会場を一番広いスクリーンに設定しろよといいたくなった『赤壁』
 あ、水曜の『その時、歴史が動いた』観ましたよ。映画本篇がふんだんに使われてました。NHKでCMやる気かav○x、なんて思わず毒を吐きそうになったけど(もっともその他に、大陸で放映された三国志ドラマの映像も使われていた)、曹操・孫権・劉備の人生を変えた、それぞれの“その時”に焦点を当てた構成はコンパクトでよかった。
 今月のNHKは三国志づいていて、BS熱中夜話でも取り上げるらしい。掲示板も立ち上がっているけど、熱いわー。しかし、ゲームから入った人のなんて多いこと、と改めて思う次第。
 でもワタシは久々に人形劇が観たいです。どーか再放送してくださいまし。

 で、今週の水曜はNHKを観たおかげで『おーえる日本』は見逃した。てかこんなドラマが始まっていたことすら知らんかったよ。あ、でもこの時間、ケーブル経由で某ドラマを観ている時間だ。しかも来週はNHKBSでチャイゴーだし…(泣)。
 ま、縁があったら観ます。

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闘茶~Tea Fight~(2008/日本・台湾)

 中国茶に限らず、日本茶でも西洋紅茶でも、いいお茶を飲むとホッとする。
こんなワタシに限らず、お茶を愛する人間であれば、これは誰もが経験することである。
些細だけど大切なこと、それをテーマにして、荒唐無稽な物語を繰り広げたのが、ムービーアイが製作にかかわった『闘茶』である。
 ワタシがこれを観たのは、ちょうどえふすーが武道館でコンサートしていた日。えふすーに愛がないのと(迷の方本当にゴメン)、かなり大きな仕事を控えていたのと、東京国際を前にしてお金をセーブしたい気持ちがあってコンサートに行くのはやめたんだけど(言い訳がましい?スマン)、そのぶん銀幕で仔仔の演技を楽しむか(笑)、と思って出かけた。

 京都の老舗茶屋「八木茶舗」の一人娘で大学生の八木美希子(戸田恵理香)は、母(藤田陽子)を事故で亡くして以来、茶を作ることも売ることもしなくなった父・圭(香川照之)に呆れつつ、大学を出たら、台湾でお茶を学ぶことを夢見ていた。
 父は彼女に「お茶には一切かかわるな。災いが起こる」と繰り返し言うのだが、それはなぜなのか。美希子に思いを寄せる友人・村野(細田よしひこ)と共に茶屋の蔵に忍び込んだところ、そこで見つけた書物に興味深い記述を発見。
 古代中国、最高の茶といわれた「黒金茶」。その茶は「雄(公)黒金茶」と「雌(母)黒金茶」とに分かれ、それぞれの茶葉を育てる部族がいた。茶を学ぶために日本からやって来た八木宗右衛門が雌黒金茶に惚れこみ、それを高く評価したことから雄黒金茶を育てる部族が激怒し、闘茶をしたことで争いが起き、雌黒金茶が一部を残して滅亡してしまったのだ。それ以来、八木家には「黒金茶の呪い」がかけられてしまったといい、父の無気力もそれが原因だということを美希子は突き止めた。しかし、家にある古い茶樹が、どうやら先祖が中国から持ち帰った最後の雌黒金茶だということに気付く。雌黒金茶を復活させ、雄黒金茶と闘茶に挑めば呪いが解ける―そこで美希子は台湾に飛ぶ。
 まずは黒金茶を知っているというチャット友達の「茶男」に会いに行くが、それが台湾マフィアの一員と知って逃げ出す。そんな彼女を助けてくれたのは、謎の美青年楊(仔仔)だった。一方、父は娘の後を追って台湾に飛ぶ。そこで謎めいた美女如花(チャン・チュンニン)と出会い、その魅力に幻惑される。
 美希子は茶芸学院にたどりつき、主宰の老老爺(金士傑)から黒金茶をめぐるとある物語を聞く。雄黒金茶は60年ほど前に大陸から台湾に持ち込まれ、暴力沙汰を起こしながら財をなした。しかし、一族の跡取り息子がそれを嫌がり、茶芸学院の門をたたいた。そこで出会った少女と恋に落ちたが、彼の正体を知った少女は暴力沙汰を嫌って彼を遠ざけてしまった。それ以来、彼は姿を消し、茶の闇市場を仕切るマフィアと化したという。そしてその跡取りこそ、雌黒金茶を狙って美希子を罠にかけようとしていた楊であり、彼のかつての恋人とは、雌黒金茶の部族の末裔だった如花であった。雌黒金茶を手に入れるためならどんな汚いことも厭わない楊に対し、美希子は闘茶で決着をつけると申し出る。

 闘茶とは、中国で茶文化が栄えた宋の時代に誕生した、茶葉を持ち寄ってその抽出法から精神性までを競い合うことである。全編にわたって登場する茶神・陸羽(エリックとっつぁん)はこう語り、黒金茶をめぐる古い物語がアニメで語られる。さすがく黒金茶はフィクションだろうけど、闘茶ってーのも創作だろ…って、ええーっ!?ホントにあったの?でも、それが今では茶の品質を競う「評茶」となっていると聞けば、なんとなく納得できる。
 物語自体は、結構アナもある。いろんなところでつっこみたい。言い出すときりがないのでとりあえず以下のことだけ。
 そもそも同じお茶でも美希子が目指すのはいわゆる日本茶道で、これは煎茶の茶道とはもちろん違うし、工夫茶でもない。中国語もおぼつかないのに、よく台湾でお茶留学なんて考えたなぁ(苦笑)。まぁそれはいいとして。あと、ラストの闘茶では美希子はいいとしても楊も如花も茶葉を粉末化して泡立てる日本茶道方式で戦っていたわけなんだが、平等性をかんがえてもちょっとそれは違うんじゃん?とも思ったりして。あれ、でも古代中国では茶道のように入れていたんだっけか。すみません、後で調べておきます。中国茶好きで一応日本茶道もかじっている身として、あまりにも知らなさすぎるので恥ずかしいわ。

 物語はつっこみがいがあるけど、キャストは申し分なし。
 わかっていることだけど、照之はやっぱりうまいわ。うますぎて文句のつけどころがないよ。中盤までは娘に主役の座を譲っているかのようだけど、クライマックスシーンではちゃんと画面をさらうもんね。いいぞー照之、今度は香港映画にも出ようよ(笑)。
 戸田恵理香ちゃんは今まで全然知らなくて、でも年明けに見た劇『IZO』(リンク先は別blogで書いた感想。参考としてどーぞ)でいい演技をしていたので好感は持ってます。スクリーン映えは、んー、どーかなーというのが正直なところだけど、関西弁(京都弁か)ではきはきしゃべるコメディセンスはなかなかいい。お茶会で昏倒した時の父親との掛け合い「蘇ったか美希子」「寝てただけやん」は笑ったよ。
 仔仔は珍しく悪役。でも陰があってちょっとひねた好青年、というのが正しいところか。『胡蝶飛』は残念ながら未見だけど、銀幕でもちゃんと美青年なのは嬉しい(ははは)。チャン・チュンニン(『シルク』『ザ・ホスピタル』『ハチクロ』台湾版)は初見。このところ日本に紹介されている台湾映画に出ているというけど、観ていないのが残念。
 でも、やっぱり香港電影迷としてはエリックとっつぁんの神出鬼没ぶりが嬉しいなぁ。台詞も本人の声っぽいしね。

 そして、かつて台湾で青春を送った身として嬉しかったことは、台北だけではなく、淡水でもロケがされていたこと。こちらでも上映が決定した『言えない秘密』も淡水ロケが敢行されたけど、この街角、どこかで見たことがある、と思ってたらそこが自分がいた淡水だったというのがホントに嬉しかった。4年前の台湾旅行で行った紅楼も使われていたみたいだし、久々に台湾に行きたくなってしょうがないです。この冬に行ってくるかなー。

 ごめん、最後にもうちょっと蛇足。
 ここしばらく見てきた合作映画としては、特に肩肘張らずにリラックスした気分で作っているなぁ、センスのいい音楽(エンドタイトルに流れるSUPER BUTTER DOGもいい!解散したけど。そーいえば彼ら、「Funkyウーロン茶」って曲を歌っていたっけ)も含めて、と思ったら、プロデューサーのオノコースケさんはどうやらあのオノヨーコさんの甥御さん、さらに監督の王也民(『エドワード・ヤンの恋愛時代』でローラーブレードを履き、「アトム大好き」と書かれたTシャツを着ていたロン毛の劇作家バーディーだ!)は奥さんがかつての部下(つまり日本人)で親交があり、さらにショーン・レノンとはいとこ同士だから音楽を依頼でき、さらにそれつながりで数々の映画で音楽監督を務めたZAK、バッファロードーター、原田郁子(fromクラムボン)、高田漣などそうそうたる面々が集結したらしい。うわー、アットホームなくせになんてゴージャスなんだよ。

原案&監督:ワン・イェミン 製作:オノコースケ 脚本:山田あかね 音楽:ショーン・レノン アニメーション制作:スタジオ4℃
出演:香川照之 戸田恵理香 ヴィック・チョウ チャン・チュンニン 細田よしひこ ほんこん 藤田陽子 チン・シージエ エリック・ツァン

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ま、行けるだけ幸せと思おう。

 ども、チケ獲りの結果です…。
 先の記事のコメントにも書きましたが、根本的なミスを犯してしまったことが原因かどうかわからないものの、『レッドクリフ』は3分で終了でした(大泣)。負けたぁ、地獄だぁ、へんひょおぉぉ(オーバーかつ意味不明な叫び)。
 なお、取るつもりだったアジアの風チケは無事に取れたのですが、ワタシの後ろに並んでいた「日本映画・ある視点」の某歌手主演作品を狙っていたお嬢さんは取れなかったみたい。仕事を終えて帰宅し、いろんなblogを回ってみたら、玉砕した方も少なくないようで、今年はラッキーだったんだ、と思ったもんです。

 しかし、国際上映作品のほとんどの上映館が小さいってのはなんなんでしょうね。入手困難率を引き上げてプラチナチケットにしてどーするっちゅうねん。映画祭で盛り上がっても劇場公開されない作品が多いアジアの風こそ、一般客にも見てもらえるような小屋でやるべきじゃないのー?

 まぁ、ぶつくさ言っててもアレなので、アジアの風の希望作品が無事ゲットできたことには素直に喜んでおります。
 あとはグリーンカーペットよね…。例年通り、けやき坂から敷いてくれるのなら、我々のようなチケ獲りの敗者である一般ピーポーにも見やすいようにしてくれる…わけはないのか。でも、まぁね、トニーのアライビングを見る幸せは分けてほしいよね、事務局さま。

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はい、明日チケぴに並びます。

 どうも、お久しぶりです。仕事に追われていました。
 明日の昼から1週間ほどイベントのために市内出張するので、かなり忙しいです。
 日曜の朝も出勤ですよ(泣)。

 さて、今年も東京国際のプレリザーブに申し込みました。
 アジアの風は希望エントリーが全部当選。
 なによりも、去年取れずに悔しかったホーチョン作品が取れたのは嬉しかったわ。
 今年もまたホーチョンが来てくれるのはいいけど、『生きていく日々』でもアン・ホイさんのティーチインがあってほしかったなぁ。聞きたいことがいろいろあったんだもの。

でも、希望したものはすべて取れた…というわけではありませんのよ。
 ええ、あれは外れました。『レッドクリフ Part1』は(泣)。
 あんな狭い会場なんだから、プレリザでも争奪戦になるのは当然だよなー。

 そんなわけで、明日出張の合間を縫って(運のいいことにチケぴが出張先の近くにあるのだ)チケぴに並びます。なんか思い出すなー、4年前の『2046』の時の緊張を。
 もし当たらなかったら、しょーがない、グリーンカーペットに張り付いているか(爆)。

ところで、今年は映画と映画の合間がかなりあいているので、香港エンタテインメントシネマウィークの『ファーストミッション』でも観ようかな、と思ったら、上映開始時間が結構微妙なんですよ。えー、どーしよー。これならやっぱり新宿で『パティシエの恋』を観るべきかしら?でも、これもまた時間が微妙…。

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