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愚公移山(2008/中国)

【愚公移山】yu2 gong1 yi2 shan1
[成語]愚公山を移す。
いかなる困難もひたむきに努力すれば、必ず成し遂げられるたとえ。
(小学館 中日辞典より)

 今年初参加した東京・中国映画週間のオープニング作品の題名は、この故事成語がそのまま題名になった『愚公移山』。これは『山の郵便配達』 『故郷の香り』、そして近日公開の『初恋の想い出』を手がけた霍建起(フオ・ジェンチイ)監督最新作。

 1983年、山西省太原。この街で最大の製鉄所で班長まで務めた李双良(王慶祥)は定年を迎えた。当時、製鉄の際に大量発生する廃棄物―鉄鋼スラグが工場の歌にうず高く積まれており、それによって生じる煙霧が街じゅうに立ち込めており、公害問題になっていた。それに心を痛めていた双良は定年退職を機に、スラグの処理を始めることを決意した。スラグの山の見回り人と部下を仕事に誘い、会社の力を一切借りず、出稼ぎ農民を労働力に雇う。スラグの山を崩して再利用のために専売し、それで得た収益で給料を払い、会社として形を整えていった。やがて10年がたち、製鉄所の裏にはスラグがすっかりなくなり、街から煙霧が消え去っていった。

 某プロジェクトえーっくすを地でいくような、街を守るために立ち上がった、鉄の男たちの物語。思わず心の中で「地上の星」を口ずさみたくなってしまうくらい。
 老年の李双良がテレビ番組のインタビューに答えるという場面を挟みつつ、ことの発端から結末までを丁寧に追い、その途中に双良の青年期(郭小冬)やその妻(青年期は董潔)との愛情も交え、仕事人として、また良き家庭人としての姿を追った伝記映画。
 いい映画です。
 でも、あまりに生真面目て、整然としすぎて物足りないのも確か。人々の姿を温かく描くのが霍建起作品の魅力なんだけど、この作品ではテーマがあまりにも大きすぎて、そのスタイルが発揮されていない、ようにも感じたな。あえてそれが出ていたとしたら、ラスト近くの新婚の妻との場面だったのだが、果たしてこれは必要だったのか。しかし、この場面のためだけに董潔を起用したとしたら、これってかなりの贅沢だよね。

英題:Li Shuangliang
監督:フオ・ジェンチイ
出演:ワン・チンシャン グオ・シャオドン トン・ジエ

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