『100%香港製造』原 智子
香港好きをやってはや10年が過ぎた。
同時に中国回帰して10年過ぎたわけだが、ちょっと思ったのは、返還当時、いやそれより前から香港を愛していて、今でもそれは変わらないと言っている先輩方は今どれくらいおられるのだろうか、ということだ。
それを思いながら、この本を読んだ。
原智子さんといえば、香港返還を控えた12年前の香港ブームの際に『香港中毒』という本を出されていたのだが、惜しいことにワタシはそれを読んでいない。ずいぶん久しぶりにお名前を聞いたなぁと思ったら、なーんだ、韓流、ジャニ、華流の方にも手を出されていたのか。それじゃお久しぶりのはずだ。香港ブームのころに知り合った友人たちは、今や大韓明星や日本アイドルに行ったりして香港からすっかり離れてしまった人が多いし、当時ご活躍されていたライターさんも、香港映画や香港明星の動きが一段落するとすっかり退いてしまって、主に大韓方面に行ってしまった。ライターさんの中でもまるで掌を変えたかのように香港芸能の悪口を言った人もいたりして(さあ誰だ!)、香港一筋のワタシをがっかりさせてくれちゃったりしたのだが、原さんが香港に戻ってきてくださって、中国に回帰しても“香港らしさ”を追及したようなこういう本を出されたのは嬉しい。
この本で述べられている事柄は、香港通いをしている人なら周知の事実も少なくないんだろうけど、それでも知らないことはあったので、読んでいて教えてもらったこともいろいろあったし、序章では噂には聞いていた“九龍皇帝”がどういう人だったかということも丁寧に紹介されていてためになった。記憶にあるもの、彼の書いた書が。不思議だったもんなぁ。
実はワタシは北京語使いのくせに、最近香港へ行くとどうも北京語でしゃべりたくないと思ってしまうことがよくある。それは大陸の旅行客が増えてきて、街の仕様がそっち方面になっちゃっているのに寂しさを感じているからとか、大陸の人間だと思われたくないとか(誰も思わないって)いろんな理由があるのだが、この本を読んで、自分もまた香港が香港たる所以の“香港らしさ”が好きなんだなぁと思ったのであった。そういうことを確認させてもらえただけでも、この本の価値はある。
ところで、旅行前にこれを読んでおけばよかったと思ったのは、これで初めて「GOD」がなんだか知ったからである。よし、今度の香港行きでは、絶対GODに行くぞー。
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コメント
私はまだ読み終えていないのですが・・・
近代化が進んでどんどん建物が壊されているという部分を読んだだけでも焦りを感じます。
あの、雑多な感じのする町並みでなきゃ。整然としたビルだけ並ぶ香港ではイヤ~~
投稿: 藍*ai | 2008.09.26 03:05
香港のスクラップ&ビルドも以前から進んでいましたが、ずいぶんと雰囲気も変わってきてますからね。今回牛頭角に行けたのはラッキーでしたが、今度は絶対サムソイポーに行きたいと思っております。
町並みの保存を求める運動もおこっていると以前新聞で読んだことがあるので、香港人も決して新しいものばかりをありがたがっているわけではないと気付き、ちょっとホッとした記憶があります。
投稿: もとはし | 2008.09.27 00:35