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2007年10月

父子(2006/香港)

父子(2006/香港)

 ファーストシーンをもとにしたポスター。映画を観終わったあとにこれを見ると、胸がいっぱいになる…。

 パトリック・タムという名前は、10年来の香港電影迷にとってもはや伝説のようなものだった。若きエリック兄貴を主演に東京でロケをしたという(確かそう聞いた。実は未見)『最後勝利』や、トニー&ジョイ&阿Bが繰り広げるドラマティックな『風にバラは散った』など、人気のある作品も多い。しかし、『風にバラは…』以降、タムさんはメガホンを取らなくなり、彼の弟子筋に当たる王家衛作品や、ジョニー親分の『黒社会』などの編集を手がける傍ら、マレーシアなどの映画学校で後進を育てていたという。
 それを知ったとき、「もしかしてタムさんはもう二度と監督に復帰しないのかも…」などと思っていたのだが、昨年の東京国際映画祭アジアの風にて上映され、最優秀アジア映画祭及び芸術貢献賞を受賞した。それを始めとして台湾の金馬奨ではアーロンに主演男優賞をもたらし、金像奨では作品賞・監督賞・脚本賞・助演男優賞&新人俳優賞(ン・キントー)と5部門を受賞。今回は堂々の凱旋上映だけど、それなら一般上映で観たかった…って贅沢かしら。

 舞台はマレーシアの川沿いの集落。マレーシア華僑で小学生の楽園(ン・キントー)は料理人の父(アーロン)と母(チャーリー)の二人暮らしだが、ある日楽園は母が家を出て行こうとする姿を見て衝撃を受ける。実は父と母は正式に結婚しておらず、母には結婚を約束した相手が別にいたのだ。母が苦しんでいることを知った父は、ギャンブルに溺れて借金まみれの自分が家にいないせいだと思い、給料日に楽園と母をクルーズに誘うが、母は腹痛で同行を拒否する。仕方なく2人でクルーズに出かけるが、帰宅するとすでに母は家を出た後だった。借金取りに追われ、父は料理店をクビにされる。親子の生活はますます困窮を極め、楽園は学校に通えなくなる。
 借金取りから逃れるために、2人は家を出て街の安ホテルに身を潜める。一度は再就職を決意した父だが、ホテルの隣室に住む女性(ケリー)に心を奪われ、仕事をせずに肉欲に溺れる毎日を過ごす。堕落した生活に耐えられなくなった楽園は、再婚した母に助けを求めてジョホールバルまで行くが、新たな命を宿して幸せそうにしている母の姿を見て、ここに自分の居場所はないと悟る。
 父の元に帰った楽園だが、父は彼に盗みを働くように強いる。もとの家の近くに住む幼馴染の家や裕福そうな家に忍び込んで盗みを働いては、その日限りの生活をするまで堕ちていく2人だったが…。
 
 湿気を含んだようなマレーシアの郊外の色合い。香港やマカオ、そして中国大陸とも違う風景が印象的。川はゆるやかに流れ、夕日は空を赤紫色に染める。その風景はまるで何度も立ち直ろうとしてもどうしても堕ちてしまう父と、家庭の崩壊で悲しみに押しつぶされそうな息子の心を代弁しているようだ。リー・ピンビンのカメラとタムさんの編集がこの映画の全体的なトーンを見事に作り上げている。さすがだ。
 しかし、映画としてはこれほどになく完璧なのに、物語があまりにも辛く、重苦しい。暴力的で傲慢、金と女にだらしないDVな父親と、両親が一緒にいることだけをただ望む息子(“楽園”という名前にはちょっと皮肉がこもっているのか?)がどんどん転落していく姿は観ていて心が痛い。母や自分に手をあげ、自分に盗みを強要する父親ははっきりいって父親失格だ。息子は追い詰められるまで父親に従うが、ついには自分を見捨てて逃げられたことで感情を爆発させる。しかし、そんなダメ親父を息子は捨てられない。あれから十数年が経って故郷に戻ってきた息子は、伝え聞いたことからついつい父の姿を追おうとするのだ。どんなにひどい関係でも親子関係は不変であり、ひどい仕打ちをされても子供は父を簡単に捨てられない、というのが、タムさんがこの映画にこめたメッセージなのだろうか。辛くて痛い映画なのに、いろんなことを思い返しては考えこんでしまう。

 『ディバージェンス』でのエキセントリックさをひきずりつつ、荒々しさが前面に出た役柄を演じたアーロン。かつてのアイドルぶりが嘘のように消えている。もともと彼は10年くらい前から、映画ではワイルドな役どころが多かったので(あるいはちょっとチャランポランな風来坊など)、その延長線上で演じたのかもしれないけど、なんかくどいを通り越して怖いの域まで行った気が…。もっともジョニー親分映画の常連の域まで行かないのは、40越えてもまだ若々しくハンサムなあのルックスのせいか。もっともルックスを差し引いても、日焼けで真っ黒で筋骨隆々なああいうオヤジさんは実際にいそうだ。あと、ラブシーンも濃かったなぁ(照)。女優の“三点”はしっかり隠すというお約束をしっかり守りつつ、うおーアーロンったら、服の下から直に胸をつかんでるよ!とちょっと驚く。
 そして、それ以上に素晴らしかったのは息子のン・キントーくん。噂通りの好演だよ。黒目がちの瞳で親をじっと見つめるその姿、父親のひどい仕打ちに耐える姿、とにかくけなげだ。助演男優&新人賞は大いに納得。今後が楽しみであるけど…もしかしたらなかなか出てきてくれないのかもしれない。

 タムさんが監督から一線を退いていたこの17年間、香港映画界は大いに揺れ動いた。彼も編集などで現場には関わっていたとはいえ、返還を挟んで状況がどんどん変化する映画界の不安定さに自分がどう対処するか、本人もきっと不安だったに違いない。そんなこともあって、マレーシアで後進を育てていたのだろう。そして時は過ぎ、マレーシアでも自国製の映画が評判を得るようになり(観る機会がないのが悔しいんだけど)、香港映画も返還10年を前にしてある程度の道ができたと判断したのか、ようやく監督に取りかかれたのだろう。なにはともあれ、「お帰りなさい、タムさん」と言ってあげたい。そして、願わくば監督には、これからも心に染みる映画を香港やマレーシアで作っていってほしい。

英題:After This Our Exile
監督&脚本&編集&美術&音楽:パトリック・タム 製作:エリック・ツァン 撮影:リー・ピンビン
出演:アーロン・クォック ン・キントー(ゴウ・イアン・イスカンダール) チャーリー・ヤン ケリー・リン ヴァレン・シュー チン・ハイルー

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ちょいワル映画監督ジョニーさんに、愛とツッコミを!

 そんなわけで『マッド探偵』ティーチインのこと。
前日のオープニングセレモニーでのジョニー親分たちのはしゃぎっぷりを聞いていたので、こっちでもブイブイいわせるのかな?なんて思った次第。

 ジョニーさん(以下J)から最初の一言:
 こんなに早く集まってくれて、どうもありがとう。朝早い上映だから朝ごはんを食べずに来た人もいるんじゃないかな?もしいたら、これが終わった後に食べてくれよ。

 朝10時台上映なんて、香港じゃ確かに早い時間かもしれないな(笑)。でも日本は朝が早いからね。続いて質問タイム。

 Q(男性):今までにないタッチの映画で楽しみました。質問は2つあって、この映画はきちんと整合性が取れているかということと、いつも90分台でまとめているのは、意識してこの時間でまとめようとしているのでしょうか?
 J:…(15秒ほど無言)時間のことは別に考えていないし、特にそうしようとは思っていないよ。
 今回の映画は挑戦的なところがあって、あえて観客に考えてもらいたいと思って作ったんだ。劇中で登場人物の姿がなぜ変わったか、ということは、各自それぞれで考えてほしい。

 整合性についてだけど、確かにこういうトリッキーな作りの映画で恐れられるのは、物語が破綻してしまうのではないかということだろうね。画面中に現れる人物は、パンの眼から見ると全く違って見えるし、それを了解しないと「つじつま合わないんじゃないの?」と思い込んじゃいそうだもんね。

 Q(女性。おそらくもにかるさんかと):ひとつの場面を違うキャストで撮ることで、どれくらい時間がかかったのでしょうか?そして、監督の心の中には、いったいどんな“鬼”がいるんでしょうか?
 J:今回は他の作品より大変だった。一人の人間が持っている人格(=“鬼”)をどう表現するかが要だった。ロケ現場で全てを撮ることは無理と思ったものの、やるだけはやってみようと思って考えたことは全て撮ったけど、それは全て没になったよ。撮りながら考えられるかと思ったけど、自分ではとても決められなかった。物語に関係あるものもあればないものもあって、それらもいろいろ撮ったんだ。これは確かに複雑な物語なのでどう思うのか難しいと思ったが、ワタシとワイ・カーファイであれこれ考えてシーンを取捨選択して作り上げたのが今回のヴァージョンだ。でも、これでいいのかまだ迷っているんだよ。この映画は撮り終わってもう1年経っているんだけど、まだこの映画を引きずっているところがあるね。
 誰の心の中にも“鬼”はいると思うけど、ワタシは皆さんよりも“鬼”の数は多いと思うよ(笑)。

 メモが走り書きだったので、ちょっと変な文章になってしまって申し訳ない。やろうと思えばいろいろと盛り込めたのかもしれないけど(コーの7つの人格全てに活躍の場を与えるとかね)、それをやるとおそらく2時間以上超えてしまって、ますます整合性がなくなってしまうのかもしれない。この映画にとって幸いだったのは、ジョニーさんだけじゃなくワイさんがいることで、双方向から映画を作ることでベストの場面を選べたことじゃないかな、なんて思ったりする。
 ジョニーさんについている“鬼”の数は、確かに彼が言うように多そうだけど、いったいどんな“鬼”なのか、ひっじょーに気になるねー。

 次はネタバレ質問。未見の方のためにネタバレ部分は白抜きしておきます。

 Q(男性):犯人のコーの、支配的性格である女性の“鬼”が、ラストのホーの場面に、彼の新たな人格として登場し、狡猾な性格を象徴しているかに見えたのですが、監督自身の女性観はいかがなのでしょうか?
 J:女性の“鬼”の登場のために、ホーは変わってしまった。彼についた子供の“鬼”は、ホーの恐怖を表しているのです。女性観については、…あとで言いますか。

 …これ、後の方でちょこっと言った気がしたんだけど、あーやっぱそんなもんか、と思ってメモるの忘れてしまった(苦笑)。でも、映画を観れば彼の女性観って一目瞭然…ってちょっと暴言かしら?

 Q(女性):最後までハラハラさせられました。ラウ・チンワンとアンディ・オンはそれぞれ演じるのに非常に苦労したのではないかと思いましたが、監督は二人にどういう演技を要求したのでしょうか?
 J:キャストには「あまり考えすぎるな。わからなくなるぞ」と言っておいた。撮影中は自分でもあれこれ考えていたのだが、ある時からあれこれ言ったらみんな混乱してしまうから、自分でも考えないようにしたんだ。あと、パンのようないきなり自分の耳を切ってしまうような刑事が実際にいたら社会はどうなってしまうのか?ということなどを、あれこれ試しながら撮っていたよ。

 「Don't think! feeeeeeel!!」ですかい、親分。
 自分の耳を切って人にプレゼントしちゃうのはゴッホだけでいいよ(苦笑)。不祥事さらすアホな刑事がいるのは日本でも香港でも変わらないとおもうけど、パンみたいな刑事がいたら確かに「こんな刑事はいやだー!」って言いたい。

 Q(男性だったかも):『鉄三角』も観ました。監督は非常に多くの映画を作られていますが、現在企画中の作品は何ですか?また『PTU2』を撮影中と聞きましたが、できましたか?
 J:『PTU2』はワタシじゃなくて、別の監督が撮っている。ワタシはプロデュースに回った。帰港後は書きかけの新作の脚本を仕上げて年末までにクランクインしたい。そのほかの企画はまだ確定していないので、今題名は言わない。

 ちなみに『鉄三角』もこの映画も、まだ香港公開が決まっていないらしい。つまり両作品ともアジアンプレミアってことになるのか?相変わらずジョニーさんは多作だけど、もし来月フィルメックスで来日することがあって、その場で同じ質問が出たら、彼はなんて答えるんだろう?

 Q(男性):本作の製作プロセスはどうなっていたのですか?『鉄三角』もこれも共同監督作ですが、共同監督のメリットとデメリットを教えてください。
 J:『鉄三角』は特殊な例で、3人の監督でゲームをしているような感覚で撮ってみた。各自他人の撮っている内容は知らなかったんだ。一つの映画を三分の一ずつ撮り、その撮り方は各監督が自分で考えて撮り、誰にも相談しなかったんだ。ワタシがラストパートだったので他の2人は全く結末を知らなかったんだよね。
 一方、ワイ・カーファイとの共同作業は、2人の間に暗黙の了解と同じような考えがなければできない。2人が一心同体でなければいけない作りなんだ。他人と協力するチャンスがあると、自分の考えが広がるから刺激的だ。

 こういうことを聞いちゃうとますます観たいよ、『鉄三角』(泣)。
 最近の香港映画で特徴的なのが、この共同監督制。例を挙げずともいいとは思うけど、ハリウッドはともかく、日本ではあまり見られないんだよね。このへんの話はもーちょっと詳しく聞きたかったし、相方のワイさんからも是非聞きたかった。うーん、残念。

 こんな感じでバタバタと過ぎていったティーチイン。ジョニーさんったら、鉄三角トリオでランチの約束をしているからと慌しく去っていったけど、いったい当日は何を食べにいったんだか。そしてランチでは徐克さんやリンゴさんとどんな話をしていたんだか?

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マッド探偵(2007/香港)

 そーいやあアタシ、金像ウィナーになって以来、初めてラウチン主演作品を観ることになるんだなー。《我要成名》観ていないんだもんなー、なんて思いながら観たこの作品の相変わらずどーでもいい前振りにまずはお付き合いを。

 ラウチンがアンディ先生と対決する『暗戦』が日本で公開されたのは、確か2000年の秋から2001年にかけてだったような気がする。この映画は『東京攻略』と一緒に仙台フォーラムが上映してくれていたので、2001年の春に友人と一緒に仙台まで観に行った。その当時、この映画を紹介したとある新聞記者が、記事中でラウチンを「The BOOMの宮沢和史(以下ミヤ)に似ている」と紹介していた。
 それよりちょっと前、某富士電視台の月9ドラマ『二千年の恋』に、ミヤが金城くん演じるテロリストを追う刑事役で出演していたときに、ワタシを含めた香港映画好きがネット界隈で「あのドラマのミヤってなんかラウチンっぽくない?」と話題にしていたので、おそらくその記者さんもそれを見ていたのかなー、なんて思ったりしたっけ。それ以降ワタシはミヤに「歌うラウチン」なんていうふざけたあだ名をひそかにつけていた(こらこら)。
 で、先日、地元で行われた野外フェスにて久々にミヤを見たのだが、「やーっぱ似てないかぁ…あ、でも、目の大きさが違うだけで顔の骨格は近いものがあるか」なんて思いながら踊っていたのであった(おいおい)。
 というわけでこの二人を見分けるには目の大きさであり、目が大きければラウチン、小さければミヤである。…って何しょーもないこと書いているんだワタシ。さっさと本題入れ。

 刑事のパン(ラウチン)は容疑者の行動をそっくりトレースすることができる不思議な能力があり、その力を捜査に生かして難事件を次々に解決していた。新人刑事のホー(アンディ・オン)は初出勤日で彼の捜査を目撃し、彼を尊敬するようになる。しかし次の日、定年退職する署長にパンは自分の耳を切って差し出すという奇行に走り、警察をクビにされる。
 それから5年後、捜査に出た2人の刑事が森の中で失踪し、1人は行方不明のままでもう1人が帰還する。そして、行方不明の刑事の拳銃を使用した強盗殺人事件が連続して発生する。捜査担当になったものの行き詰ったホーは、探偵として生計を立てているパンに捜査の協力を依頼する。パンには人には見えない人間の内的人格-いわゆる“鬼”を見る能力があり、それに加えて自分にしか見えない妻(ケリー・リン)と常に話をしていた。あまりにもエキセントリックなパンの姿に不安を抱くホーだが、パンは重要参考人としてマークされている帰還した刑事コー(カートン)の姿を見て、彼には7人の“鬼”(林雪他)がついている、と呟く。そして、現金輸送中のセキュリティや茶餐廳の店員にいきなり襲いかかる。犯人がとったであろう行動をトレースし始めたのだ。
 しかし、ホーはパンの自宅で元妻だった刑事と出会い、パンに精神病院の通院歴があることを知り、彼の捜査方法にますます不安を抱くようになる…。

 ここ3年ほどはお互いに単独作品を発表してきた“香港の藤子不二雄(?笑)こと、トーさんワイさんコンビが帰ってきた。ワイさんがどちらかといえばコメディ作品ばかり作っていたのに対し、ジョニーさんは見事に我が道を行くシリアスかつハードで痛ーい作品を量産し、カンヌやヴェネチアで上映されては国際的知名度を高めてきた。『大事件』や『柔道龍虎房』、黒社会二部作なども確かに面白いけど、どシリアスすぎて痛いのもちょいとね…(苦笑)。親分のワイルドさにワイさんが加わると、幾分ユーモアが加味されるかな。
 ストーリーはとってもサスペンスフル。このところの香港映画では無間道三部作や傷城の例を挙げずとも、ハリウッドリメイクのオファーが殺到するような手に汗握るサスペンスが多く、本作もその例に漏れない。
 「ボクには死んだ人が見える(from第六感)」もとい「オレには人につく“鬼”が見える」というパンの超能力者的設定は、まーリアルなサスペンスを求める御仁には思いっきり反則な設定だよねー(苦笑)。でも、人間に潜む自覚できない内面がもしこうやって他人に見えたら、そして自らの中に新たな内面が生まれてしまったら…そんなことを考えると、これが人間の業ってものなのかな、などとぼんやり考えた次第。

 ラウチンは以前見たときよりずいぶんとスリムになってギョロ目がひときわ目立つ。髪は伸ばしっぱなしでボサボサ、衣装はぴったりめのスーツ(でズボン丈が短い)と外見からも奇人変人振りが強調されている。非常にエキセントリックなこの役は、ここ数年のジョニー親分作品の主演を務めてきた古天楽やヤムヤムだとちょっときついかもしれない。カーファイならできそうだけど、少しくどさが出るかもしれない。それを考えればラウチンはさすが金像ウィナーなので(それが理由か?)ユーモアもたたえて演じてくれたような気がする。
 相方のオンくん。彼はアクションスターとしての印象が強かっただけあって、こういうアクションを封印した役どころはどうかなぁという気もしたけど、意外な健闘を見せてくれたのが嬉しい。
 カートン演じた“7人の鬼”は、林雪とリーダー的人格の女性(演じていたのはジョー・コックじゃなくて劉錦玲だそうです)が際立っていたけど、他の人格ももうちょっと表に出してもよかったような。森に置き去りにされたホー本人の人格が、憑依しながら捜査中のパンと出会う場面も印象的だった。

 香港での公開が決まっておらず、今回が実質上のアジアンプレミアだったというこの作品、上映の後には“ちょいワルオヤジ”として登場したジョニー親分のティーチインがあったんだけど、この要約とツッコミはまた後日別記事にて。ちなみにこれが今年唯一のティーチインでしたよ。 

原題:神探
監督:ジョニー・トー&ワイ・カーファイ 
出演:ラウ・チンワン アンディ・オン ケリー・リン ラム・カートン ラム・シュー ジョー・コック

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東京国際映画祭は終盤戦だが、映画祭の秋はこれから。

ただいま新幹線の中です。
今日の映画は『天堂口』だけのつもりでしたが、諸事情で女性映画祭の『女人本色』も観ることができました(好多謝、我非常感謝)。新幹線の時間があったので、残念ながらティーチインまで観ることができませんでしたが、バーバラ・ウォン監督は元気っ子のような香港女子でした。
個人的な東京国際は今日で終わりましたが、来月のフィルメックス&中国映画祭も行く予定なので、明日からまた倹約の日々になりそうです(笑)。同好の士の皆様にはまたそこでお会いできるでしょうか。お世話になった皆様、本当にありがとうございました&お疲れ様でしたm(__)m。

最後に、今回初めてもにかる様とお会いできました(#^.^#)。ご挨拶しかできませんでしたが、嬉しかったです。

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六本木の中心で、何度香港映画への愛を叫べばいいんやら(笑)

六本木の中心で、何度香港映画への愛を叫べばいいんやら(笑)
 おはよーございます。
 朝もはよから六本木を散歩中です。

 写真にある『出エジプト記』を観なかったため、こっちに来る予定はなかったはずなのですが、ヒルズに国際の20回22年分の写真があるというので来たのでした。
 いやぁ、懐かしかった…。まだ若い家衛やレスリーやホウちゃんやカーファイ、チャイナドレスの靖子ちゃん、『花様年華』(つまり前回の香港映画祭時)の家衛&トニマギ、2年前のステ監督など、その時々を思い出しちゃいました。
 これから渋谷に戻ります。

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本日はアンディ・オン祭りでした。

本日はアンディ・オン祭りでした。
…あ、違った、東京国際映画祭&香港映画祭でした。
結局『出エジプト記』を観なかったので、ずーっと渋谷にいました。朝もはよからジョニー親分のちょいワルぶりを堪能し、マレーシアで堕ちていく華僑父子の姿に切なくなり、ニコ&ショーン&ジェイシーが彼らなりの正義を貫く姿に喝采を贈りましたよ。やっぱり楽しい一日だったわ。
明日は『天堂口』だけなので、ゆるゆるしながら過ごすことになりそうです。

あ、なぜ題名がオンくん祭りなのかというと、『マッド探偵』と『男児本色』の両方に彼が出ていたから。特に『マッド』では珍しい刑事役。もちろん(?)悪役だった『男児』では、いつもながらのシャープなアクションを披露してくれましたよ。

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では、本日出陣ざんす。

 おはよーございます。
 これから新幹線に乗って、東京に向かいます。
 ああ、きちんと時間通りに起きれてホントによかった(安堵)。

 本日は『出エジプト記』が観られないのが残念だけど、その分『男児本色』で楽しんできましょうか。昨日のオープニングセレモニーにも出た主演三人組には来てほしいなぁ。

 ところでさっき起きたばかりのときに、ラジオ「wake up Tokyo」で「東京・中国映画週間」について取り上げられていました。

 とりあえずそんなところで。
 なにかあったらモブログ投稿いたしますね。

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大阪で牛頭角の味を食べる。

大阪で牛頭角の味を食べる。

 東京国際が始まったこの週末、ワタシはなぜか関西にいました。
 ちょいとお勉強しに神戸&大阪で飛行機で行ったのですが、その時にnancixさんたちのお誘いを受けて、香港人の茶餐庁の2代目黄さんが牛頭角から大阪に移住して開いたという香港料理店「The Dim Sum Bar」に行ってまいりました。
 この写真だけ見ると外みたいに見えるけど、壁の外は厨房です。

 ここで食べて嬉しかったのは腸粉でしたよー。さすが香港伝来の味。ちゃんとした腸粉でよかったです(ってありふれた感想ですみません。それだけおいしかったんですよ)。その他の飲茶メニューやお粥も香港テイストでよかったです。好食好食好好食♪
 ここに今は亡き「Cina」のパイナップルパンや香港茶餐庁的メニューがあればもっと完璧だと思うけど、実際どーなんでしょうか?

 今度大阪に来られるのがいつになるのかわからないけど(駅周りがえらく歩きにくいのが難点…)、また来るときまであってほしいなぁ、このお店。

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中華ミュージカルラッシュの中、こ、これは!?

   香港映画はさっぱり来ないのだけど(こらこら)、来年の春は中華ミュージカルラッシュの様子。
 先日、主演のケリーのけがによる降板でどうなるの?と思いきや、代役がなんと張恵妹(A-Mei)と聞き驚くやら喜ぶやらの『トゥーランドット』。もしかしてA-Meiは本格的に日本に紹介されるんじゃないの?公演は春休みというので、なんとか休みを取って観にいけないかなぁ…。
 また、同時期にステファン・クラーク作、ディック・リー音楽による『Forbidden City ミュージカル西太后』も上演されるとのことで、かけもちしなきゃ観られないなぁ、なんて嬉しい悲鳴(笑)。

 で、ダメ押しにこれなんだが…。

asahi.com:ヒガシ初女形で同性愛貫く - 日刊スポーツ芸能ニュース - 文化・芸能.

 香港でも音楽劇として上映されていたよね、『覇王別姫』。
 確か2年前に文化中心でポスターが貼ってあったアレの翻訳版か?
 しかし、ヒガシの蝶衣って、なんとなく、ええっとぉ…、
 あえてコメントしないほうが賢明かしら?

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映画祭もいいけど、もっと一般上映もほしい…(泣)

 また慌しい週末がやってきました。
今日は11月後半の3連休に開催される中国映画祭のチケ発売日だったわけでしたが、…寝坊してチケぴには行けず、結局電子チケットぴあで1回券×3枚を取った次第。3回券が即ソールドアウトだったし(泣)。3連休ならJRの割引券もあるので上京も楽だし、宿泊も実家を頼るつもりなのでいいけど、問題はこの時期に開催されるフィルメックスで何が取れるかかな。とりあえず『それぞれのシネマ』『放・逐』『アイ・イン・ザ・スカイ』を取るつもりだが。

 しかし、確かに今年は香港返還10年&日中国交樹立35年だからとは言いつつ、なんでこんなに香港映画の映画祭上映が多いのだろう。それぞれ観たい映画が目白押しとはいえ、あちこち重なっているので、断念した作品も数知れず…。結局『出エジプト記』の追加販売チャレンジもギブアップしたもんな。まーさー、お祭り気分でわいわい観られるのはうれしいけど、どーしても開催地と時間が限られて、田舎もん香港電影迷には苦しいところがあるのよね。東北でもアジア映画祭があればいいんだけど、なかなか企画は難しいみたいだし。(新潟の長岡アジア映画祭は行くの大変だし、東北最大の映画祭といえば山形国際ドキュメンタリー映画祭だけど、劇映画好きとしては…)

 そんなわけでワタシの今一番の願いは、映画祭上映作品を一般公開まで降ろしてもらって全国巡回で上映してもらえることなんだけど、映画上映をめぐる状況は10年前より厳しくなっているから、ますます難しくなっているのかなぁ。やっぱり今後の香港映画は、こういう映画祭上映での日本公開がメインとなってしまうのだろうか…。

 ところで、今一般上映されている香港映画といえば『私の胸の思い出』
周知の通り、これは毎年10月に行われているピンクリボンフェスティバルのサポートを受けて日本公開が決定したわけだけど、よく考えればこれって全国的なフェスティバルではないのね(泣)。開催地のひとつである仙台では、東北ローカルの映画チェーンである仙台フォーラム(何度か香港映画を観に行ったことがあります。いい映画館ですよ)で上映されているんだけど、それでもこっちまでこないのかなぁ…。観に行きたいけど観に行けないのが非常に残念ですよ。
 So-netもピンクリボンフェスティバルをサポートしていて、ポスペのモモ妹ちゃんもこの映画をご紹介していたので、下にリンクを。

So-net blog:モモ妹、PRESS腕章が入りません。:ピンクリボンの映画

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セックスと罠とモーションピクチャー

 タイトルは今をときめくスティーブン“オーシャンズ”ソダーバーグのデビュー作(&パルムドール受賞作品)からひねってみた。…ってかなり意味不明。このタイトルだけでエロトラバスパムがバンバンきそう…(苦笑)。

 地元新聞の岩手日報10月2日夕刊「映画プラス」にて、《色、戒》の記事が登場。まだ日本公開の正式日も決まっていないというのに、やることがすごく大胆だな共同通信よ!あ、でも日本配給のワイズポリシーを通しているのか、それならわかるぞ。

 見出しは「必然性ある性描写 『ラスト―』リー監督 わな、そして愛に」
…はー、そうですか。やっぱり日本でも紹介にあたっての視点はそこなんですね。この見出しについては、「政治的な使命を忘れるほどの心情の変化を表現するには、過激な性描写が避けられなかった」と文中で受けていて、つべこべ言っても話はそっちにいっちゃうのね、と改めて思った次第。
 しかし、この記事がwebにないのが残念。共同通信の47NEWSにもなくてねぇ。とりあえずちょっとしか紹介できませんが、共同通信の記事が配信される地方紙には確実に掲載されているはずですので、興味のある方は地元図書館にてバックナンバーの検索をお願いします。(岩手日報のほか、北海道新聞、河北新報、茨城新聞、千葉日報、神奈川新聞、埼玉新聞、京都新聞、神戸新聞、西日本新聞等にあたってみればありそうです)

 もうひとつ、こんな記事も見つけたけど…、うーむ、あまりコメントしたくない(苦笑)。スマン。 

「ラスト、コーション」のトニー・レオン、全裸大胆ラブシーンへの挑戦に後悔?―香港(Record China). 

 しかし、この記事の配信元であるRecordChina、最近妙にブイブイ言わせているなぁ(こらこら)…はははははと意味なく笑ってみる。

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『Sandy'94』林憶蓮

Sandy94 Sandy'94

 来月、香港で演唱会を行うサンディ姐さんの、ロックレコード移籍直前(だと思った)に出された広東語アルバム。
 これ、思えばずいぶん前のアルバムだよなー…。最初に買ったのはカセット版で(あとで買い直した)北京で購入。海賊盤だったかどうか知らないんだけど、ビミョーに曲順が違ったのよ。ちなみにこのとき一緒に手に入れたのは、どーもバッタもんくさいとしか思えなかった某梁朝偉先生のカセット。どこにあるかなー(苦笑)。

 えーとー、この時代で覚えていることといえば、サンディ姐さんは日本デビューして、♪どーぉおーしてーよーぉ、なんて日本語で歌っていたんだが、運の悪いことにワタシにとっての初姐さんの歌声体験がそれだったもので、えーっなにこれー!と思ったものであった。
 そんな思い出があってしばらく忘れていたんだが、北京でこれを買ってみて聴いたら、日本語曲でできた彼女への偏見がかるーく吹っ飛んでしまったのだ。あーいいじゃん!ごめんよ姐さんと思った次第。
 おそらくこのころの流行だったと思うんだけど、かなりアップテンポのナンバーが多い。ファーストトラックの『多些那些…』や、リミックスも収録されている『決心』はカッコいいし(この曲が一番お気に入り。イギリスの歌手、リサ・スタンスフィールドの曲にちょっと似ているかなと当時思っていた)。このへんの曲のスタッフには日本人音楽家がかかわっているようだし、クレジットに藝神集団ことアミューズの名前も見えるから、日本デビュー時でできたつながりだろーか?当時、藝神集団も中国進出を本格的に狙っていたもんね(結局この約10年後に大韓方面に行ったが)。この後結婚して離婚する彼女のサウンドパートナー、ジョナサン・リーももちろん何曲か提供しているのはいうまでもない。

 ジョナサン・リーといえば、彼は確か台湾のサラ・チェンもプロデュースしていたんじゃないっけ。サラは大好きな歌手で、いつか彼女のことも書きたいと思うけど、このアルバムでサンディがアンソニー・ロンと歌っている『對不起了愛』が、サラの『愛的進行式』と微妙に似ていると感じたのはなんでだろう?今両方のアルバムともジャケットが出せないところにあるので調べられないけど、もしかして両方ともジョナサン作曲だったか?…後で調べておきます、ハイ。

 このアルバムには入ってないんだけど、この曲も大好きだったなー。
「レスリーの曲でしょ?」と言われると、「違ーう、これはサンディとレスリーの曲!」と無理やり訂正した思い出あり(苦笑)↓



from某ちうぶ。
ココログの形式上、右端が切れてますが、一応ちゃんと観られます。
この画面じゃいやーん(苦笑)というお方はこちらを。

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愛と笑いの日本放送電視版『北京バイオリン』

 思えば3年半前、NHK土曜午後11時台の海外ドラマが、某冬のなんちゃらに変わってしまったとき、いったい何があったもんだと思ったものだ。それがあの韓流の始まりであるのは言うまでもない。
 しかし!これにはどーしてもなじめなかったのよねー。だって某冬のなんちゃら、HDD録画も合わせて三度繰り返してみても、どっかで途中で寝ちまうほどつまらなかったんだもの。だからいくら父親がハマッているといっても、ワタシはダメだった。まーちゃんぐむくらいは多少観たけど…。

 そうこうしているうちに時と季節はめぐり、いつの間にか韓流は下火になっていた。つい最近までしつこく韓流していたNHKも、さすがに手を引く潮時かと思ったらしく、この春からBSで、そしてこの秋から地上波で大陸ドラマを放映するようになった。それが、あの陳凱歌の同名映画をもとにしたドラマ『北京バイオリン』である。ちなみに映画版の感想はこちら。ドラマ版では主役を父親の劉成とし、映画と同じリウ・ペイチーが演じることによって映画より詳細に血のつながらない親子の絆を描く、といった感じか。
 しかし、長めの連続ドラマってきちんと観られないんだよなー(苦笑)。日本の民放ドラマはともかく、今までも『流星花園』やいくつかのF4ドラマをギプアップした経験があるもんな。同じNHKでも、放映回数の短い土曜ドラマとか、『ER』『スター・トレック』ならなんとか観られるんだけど…。そんなことを思いながら観てみた。

 だーっ、主題歌日本語字幕つき!!さらにエンドタイトルも!…なんかクサいなーなんて思ってしまうのはワタシだけか(笑)。しかし劉成、かなりの暴れん坊です。彼女(…映画にいたっけ?)殴ってます。シスコンです。単純です。なんか映画よりダメダメじゃないの、劉成よ?…でも、かわいそうなやつです、はい。
 そんな彼が“息子”と出会ってどうなっていくのか。何のかのツッコミ入れつつ、できる範囲で観ていこうと思います。
 …しかし日本語吹替、中国語ドラマでは見慣れない…。そこが挫折にいたるポイント(?)かも知れん。

そして、BSではジェリーのホワイトビッグタワー…じゃなくて『ザ・ホスピタル』が始まったか。マンガ原作じゃないからNHKが手を出せたんだな(こらこら)。これもいずれは地上波で放映されるんだろうな。そしたら観るだろうと思う。この冬から放映開始という某ぺ様の広開土王ドラマなんか地上波でやらんでいいぞ(最後の一文に関してはご意見無用。わーっはははははは)

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今年もまた、東京国際チケは…。

 3勝1敗でした。去年と同じ結果とは。グランドスラムって難しいのね(泣)。

 実はチケぴのプレリザーブに挑戦しました。もう結果が出ちゃっているので書きますが、24日の『マッド探偵』『男児本色』、25日の『天堂口』が当たりました。そして、外れたのは『出エジプト記』…。これってもしかしてキャパの関係か?とりあえず今あれこれ裏工作しています(こらこら)。明日は出勤日なのでチケぴ窓口に並べるかどうかがちょっと微妙なんですよ(汗)。

 そうそう、これまで忙しくて書けなかったのですが、来週発売される中国映画祭も狙うつもりではあるんですよ(もちろんフィルメックスもね)。そのときにもしキャンセル待ちが出ていれば買えるんじゃないかなーという気も。
 この秋は香港映画関係の映画祭が多いのは嬉しいけど、ここまで一気に出ると結構大変だよなぁ…。
 ともかく、24&25日にお会いできる皆さん、よろしくお願いします。
 さて、明日は職場に有給届を出すか…。ホテル&足も取らねば。

(追記)『出エジプト記』、一般発売でも取れませんでした。
でもチケぴのサイトを見たら『父子』はあったなー。これを取ることにするか。

 

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