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2007年6月

タケちゃんよ、軍師の前に死神か。

 いきなり話題が非中華で申し訳ございませんが、ただいま伊坂幸太郎を集中して読んでおります。読んだ作品の感想は日記blogに書いているけど、面白いですー。と、ここで語るわけにはいかないので、本題へ。

金城武が「死に神」で6年ぶりに邦画復帰 - シネマニュース : nikkansports.com.

死神の精度
死神の精度
posted with 簡単リンクくん at 2007. 6.28
伊坂 幸太郎著
文芸春秋 (2005.6)
通常24時間以内に発送します。

 この『死神の精度』はまだ読んでいないんだけど、これに金城くんがでると聞いて大いに驚きましたよ。実は先日某方面からこの映画のロケが密かに(というか堂々と?)行われていて、金城くんの姿が目撃されていると聞いてまして。まだ中国入りしていなかったのね(^_^;)。
 まだまだ撮影が続いているみたいなので、きっと水曜日のプレミアまでやっているんだろうな。その後『赤壁』に入るんだろうけど、バテないかしら?

 ところで同じく4日にはアンドリューさんも参加されるらしいけど、彼のハリウッドデビュー作『消えた天使』も来月公開なんですよね。そのへんのプロモもまとめてやるんだろうか?

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梁朝偉先生誕辰四十五年、香港回帰十載電影界大型晩会、そして香港返還十年。

  今年の北京(正確に言えば河北省か)は日本と同じくめっちゃ暑いんだろうなぁ…。《赤壁》撮影中に熱射病で倒れたりお亡くなりになる人が出ないことを祈りますよ、ウーさん。そして、前の記事でも書いたけど、今年の誕生日は北京なのね、トニー先生…。
 さて、親愛なる同好の士の皆さんは、トニー先生のお誕生日を存分に祝われたでしょうか?

@nifty:NEWS@nifty:香港返還10周年の祝典、チャン・ツィイーら100名近いスターが集結―北京市(Record China).

 今年はちょうど香港返還(大陸側から見れば回帰)10年で、しかも来週末にはきずしろこと『傷だらけの男たち』日本上映開始ってこともあり、トニーの誕生日でもある日には、10年前の思い出から、月曜日に北京で行われた《香港回帰十載電影界大型晩会》からなんやらと香港に思いをめぐらすことかぎりなしな一日だった。今週は日本の各紙でも国際欄で香港返還10年を検証するシリーズ連載が掲載されていたり、紀平さんの『銀幕閑話』(at毎日新聞)に傷城と香港返還を絡めたコラムがあったり、さらに朝日新聞のアジア欄には、かつて90年代前半に『ハードボイルド』を始め、何作かの香港映画に出演した芋たこなんきんの健次郎さんこと國村隼さんが香港映画への思いを語っていて、興味深く読んだ次第。(そうそう、これがあったからこそ、ダンディな國村さんの動向が気になったこともあったっけ。河瀬監督の『萌の朱雀』でもお父さん役で出演していたような)香港での日々を語り、映画界の復活を信じると好意的なコメントに結んでいたけど、國村さん、数年前に香港で撮っていたって…。何だったんですかー?
 それはともかく、衰退した(と思われている)香港映画を救ったのは、やっぱり2004年1月に施行されたCEPAがきっかけなのかなぁ。確かに中国&香港合作がこの頃から増え、興行的にも成功(それも大陸で)してきているので、続々と超大作が製作されているもんな。しかし、そのへんの大作も…なものがあるのもまた事実であり、大陸側としては「香港のスタッフ&キャストと一緒に働けてラッキー!我々が香港映画を救ったんだ!」とかなった気していて、いずれは完…ってこれ以上言ったら暴言かしら?まー、もちろん香港側にも意地はあるんだろうし(何のだ?)、アンドリュー&アラン組やジョニー親分のようにあくまで香港にこだわって映画を作る面々も健在だけど、以前はそういう映画ほど日本でもそれなりに認められたとしても、最近は全く注目されず…(泣)だもんな。
これってやっぱりシネコンの全国普及により、大規模な(儲け優先とも言う?)映画ばかりがかかってしまい、特定の映画を偏愛する映画ファンを蔑ろにしている(って自分でもひどいことを言っているよなぁ!)ことが原因になっているのかしら?無間道三部作も日本に来たときは「ハリウッドリメイク決定!」が煽り文句だったし、当のリメイクはあんなん(超暴言)でオスカー作品賞獲っているし、宣伝材料もこれでいいのかよって思うことがある。まー、拡大公開に愛をこめるには忙しすぎる公開スケジュールだってーのは充分わかっているけどさ。

 まー、いつもながらの愚痴はこんなところにして、それでもワタシはこれからも香港映画の動向に期待を失わないのは確か。だから大手映画会社さん、香港単独で作られる作品にもっと注目してください、成龍作品ばかりじゃなくて。そして我々はもちろん、一般ピーポーにも充分アピールするような適切なプロモーションをお願いします。儲けは二の次でいいんですから。

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Tanti auguri per il tuo compleanno,Tony!

Buon compleanno,Tony!!

ボンジョールノ。
去年はドイツ語、一昨年はフランス語だったので、今年はイタリア語で「お誕生日おめでとう」を書いてみました。来年はスペイン語かな。

ともかく、梁朝偉先生、45歳のお誕生日おめでとうございます。今年は北京で誕生日を過ごすのでしょうか?
これからの1年
(といってもほとんど《赤壁》にかかりっきりか?)が、トニー先生にとって実り多く豊かな年でありますように。

 下の写真はシナコムにあった、月曜に北京で行われた例の香港返還十周年映画人晩会(ってえらく適当に書いてしぃーましぇーん。検索除けになるかも)に出席したもの。
 
Tonyatbeijing0625

 ほぉー、髪は思ったほど短いわけではないのか。もっと短いかと思った。『ハードボイルド』くらいの。
 こんな忙しいスケジュールの間を縫って来日するとは大変だよなー。
 
まず、カラダを壊さないようにと祈るばかりです(こらこら)。

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『ザ・ベスト・オブ・ジャッキー・チュン』張學友

『ザ・ベスト・オブ・ジャッキー・チュン』張學友
 あの興奮と感動の演唱会からはや一週間、まだまだ學友モード続行中〜(^O^)♪
 というわけでこのCDも忘れちゃいけない。99年の友個人・演唱会の日本公演を前にユニバーサル…じゃなくて当時のポリドールから発売された来日記念盤。そんなわけでジャケットは友個人のポスターからのフォトだったりする。曲のセレクションは御馴染の関谷元子さん。

 これを買った当初は全くの初心者だったわけだが、関谷さんが書かれたライナーノーツを読むと、当時すでに8枚も日本盤を出していたとは…(テレサ・テンの所属レーベルだったトーラスからも出している)。まー10年前に、『愛是永恆』が『愛は永遠に』のタイトルでNHKスペシャル『疾走アジア』シリーズのメインテーマになっていたし、当時の香港ブームを考えれば別に不自然じゃないんだけどね。

 このベストアルバムの構成は、前半4曲がロックテイスト、中盤最初が『雪狼湖』からの曲、それに続いて気楽に聴ける軽めの曲、そしてフィナーレが美メロバラード系。アルバム的には90年代後半からセレクトしているので、『李香蘭』や『毎天愛[イ尓]多一些』などのカバー系がないけど、まーそのへんはしょうがないとして。
 オープニングの『地球人』はもう名前からしてスケールがでかいが、そのスケールのでかさ(詞もスケールがでかい)がまさに歌神様的。『頭髮亂了』は大韓ポップのカヴァーらしいけど、その曲知らんなー(そりゃ当たり前や)。『紅色』はよく聴いていたのに、演唱会の後に聴きなおすとこんなにセックスィーな曲だったとは気づかなかった。ミュージカルナンバーでは悲しみ漂う『葬月』がすごいなー、これは位置的には『如果・愛』にある歌だよな、これ舞台で歌われると絶対泣くよなと。
 後半では友個人の開幕曲だった『釈放自己』や『逃亡』で捉まれ、怒涛のバラードに投げ込まれて感動のうちにフィナーレって勢い。改めて聞き直したら、うまい構成だよなーって思った次第。

 こんな感じですっかり學友モードなので、そのうちなんか一枚買ってもいいかな、なんて思うんだけど、最新盤は手元にあるし、『雪狼湖』だと「舞台観たい!」とか言ってしょうがなくなるのでちょっと前のオリジナル盤でも欲しいけど、買うんだったら今回の演唱会で「ギターを取って娘と奥さんのために曲を作りましたー」が入っている2002年のアルバムかなぁ。今度香港に行く時まで忘れないようにしなきゃな(いや、絶対忘れるって。気をつけろ>自分よ)

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雲南の少女 ルオマの初恋(2002/中国)

雲南の少女  ルオマの初恋(2002/中国)

 恵比寿ガーデンプレイスにある東京都写真美術館は、上京したらよく足を運ぶ美術館だ。最近は今年始めに、細江英公氏の写真展を観に行った。ここは写真のみならず、プロモーションビデオの展覧会を行ったり、映像ホールで劇映画も上映されている。中華圏的にはあのF4映画祭が行われた場所として有名か。
 このホールで観たのが、雲南の少数民族ハニ族の少女が主人公の映画『ルオマの初恋』『モンゴリアン・ピンポン』『ココシリ』と、少数民族もの映画に弱いワタシのツボを見事についている映画だなぁと思って美術館へ行き、まず目に入ったのが日本の写真家、橋口譲二さんが手がけたというモノクロのポートレイトポスター。それを見てまず思った。

「…おお、ヤムヤムの娘さんか?」

 すいません、本当にすみませんm(_ _)m。でもヤムヤムといえばモデル出身だし、濃ゆいけど美男だからそれでも問題ないんじゃ…って大いに問題あるよその発言が。

 雲南省元陽県、ハニ族の村は標高約2000mにある。世界遺産に申請をしている雄大な棚田を擁する村で暮らすハニ族の少女ルオマ(李敏)は17歳。毎朝早起きして、街の市場までトウモロコシを売りに行っている。この地を訪れる外国人観光客は美少女のルオマと一緒に写真を撮りたがるが、彼女は写真を撮られるよりも焼トウモロコシを買ってもらいたい。そんな彼女を見つめていたのは、市場を仕切るクオルオ親分の家に間借りして写真館を開く昆明の青年アミン(楊志剛)。カメラマンを志す野心がありながらも貧乏で親分に家賃を催促されている彼は、トウモロコシの代金の代わりとしてルオマに携帯カセットプレイヤーを渡す。イヤホンから流れる音楽に心を奪われるルオマ。
 ある日、アミンはルオマに「観光客と写真を撮ってお金を稼ごう」と提案する。二人は毎日棚田がきれいに見える場所に行っては、そこを訪れる欧米人や日本人の観光客相手に写真を撮る。トウモロコシを売るよりもたくさんの収入が得られたが、ルオマのおばあちゃんは「そんな商売しちゃいけないよ」と警告する。しかしルオマは毎日アミンと一緒にいられるのが嬉しく、その気持ちはやがて恋となる。 しかし、アミンには昆明にリリという恋人がいた。彼はリリが家賃を立て替えてくれるのを待ちわびていたが、街にやってきたリリは彼のふがいなさに腹を立て、昆明に戻そうとする。しかし、アミンはルオマと自分の夢を選び、リリは彼を見捨てる。
 アミンの資金はいよいよ底をつき、クオルオ親分も彼を追い出しにかかる。ついにアミンは夢を諦めて昆明に帰ることにし、ルオマに昆明に来るように言うのだが…。

 この作品のチラシに曰く、『初恋のきた道』以来の初恋映画の傑作だそうだ。そーゆージャンルがあるのか、中国映画よ(笑)。ただ、同じ初恋を描いていても、これとあれとは全然違うし、ワタシゃこっちの方が好きだわ(爆)。舞台が同じ地方でも、かたや1950年代の山西省、こなた現代の雲南省。かたや母親の遠い思い出でこなた若い娘の比較的新しい恋の記憶。恋の相手を比べると、アミンの方が現代的なややイケメンだから観てる分には嬉しい。こーゆー時にイーモウのらぶらぶ邪念って…なんていうときりがないか。
 まー、切り口としては田舎の少数民族の純朴さと都会の漢民族のすれっからしさなど、お約束的な二項対立があるんだけど、それはこういう映画には避けられないことであるし、何よりもこの映画にでてくる現代文明(こらこら)が極端じゃないのがいい。ルオマはアミンのプレイヤーから流れてくるエンヤの『Caribbean Blue』の美しい音色に心をときめかせ(棚田をバックにこの曲が流れるのはなんかいかにもだよねーと思いながらも見とれてしまったわ)、昆明で暮らしていた友人のルオシアから聞いたことから、エレベーターに憧れて一度乗ってみたいと願うくらいなのだから。パソコンや携帯電話がなくても、実際はそれくらいの文明で充分なのである。

 美しい細工がちりばめられた帽子をかぶり、シックだけど凝った作りの民族衣装を着て棚田のあぜ道を歩く背の高いルオマ。その仕草に、一挙一動についつい目が行ってしまう。撮影当時ホントに17歳の高校生だったという李敏小姐のルオマは、動くとさらに魅力的。ヤムヤム似なんて言ってゴメンよ、とすぐに反省しました(^_^;)。写真撮影の時には刺繍で飾られた衣裳を着るだけど、そこでかぶる帽子もかわいいしよく似合っていてよい(帽子星人なのでつい目がいく)。しかし帽子を取ると髪はセミロング、そして途端にフツーになっちゃうのはなぜ(こらこら)?
 そんなルオマの恋のお相手、アミンもまた現代的な青年。『初恋の…』や『スカイ・オブ・ラブ』などの大陸恋愛故事電影を観るたび、ツーイーやジジのようなヒロインの恋のお相手が、どーも垢抜けずハンサムといえない野郎ばっかりなのはなぜなんだ?かといってリウイエほどの美青年じゃない、適度にイケメンな若手俳優はおらんのか?と思うところがあったのだけど、アミンを演じる楊志剛君(当時は電影学院の学生で、本作唯一の演技経験者だったそうだ)は張震の顔を崩したような感じで長髪もそこそこ似合う。野心はあってもダメダメなので挫折にあえいでいる青春くんな感じをよく体現していたと思う。
 そして、さすが写真美術館で上映されているだけあって、この映画のキーポイントとなるのが写真。ルオマは大好きなアミンに撮られることで、最高の笑顔を見せる。棚田をバックに笑う写真がとても気に入った彼女はそれを宝物にするが、最終的にはその写真が挫折したアミンを救い、二人の絆を結ぶ。ルオマにとっての初恋は○○○○○○○が(ネタバレにつき伏字)、彼の撮った写真は思い出として残り、永遠に美しさを留めるのだろう。

(蛇足)実は公式サイトでハニ族の解説を書いていたのが、かつてのワタシのゼミ担当教授だったので驚きました。うう、アタシもマジメに研究に没頭すればよかった…と役立たずな後悔をしてみたりする。K先生、お元気そうでよかったわー。

原題:[女若]瑪的十七歳(When Ruoma was seventeen)
監督:章家瑞(チャン・チアルイ) 脚本:孟家宋(モン・チアソン) 撮影:馬東龍(マー・トンロン) 音楽:黄枕宇(ホアン・チェンユー)
出演:李 敏(リー・ミン) 楊志剛(ヤン・チーカン) 祝琳媛(シュー・リンユエン) 李翠(リー・ツイ)

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インビジブル・ウェーブ(2006/タイ)

 香港映画で登場する外国で一番目につくのは日本かもしれないけど、それと同じくらい目につくのは実はタイだったりする。そういえば韓国からは俳優が出演しても、舞台としては意外とクローズアップされないよね(『ソウル攻略』は別)。
 例えば無間道三部作にて、命を狙われたサムボスは香港からタイに逃げ、そこで培ったネットワークを生かしてタイのヤクザと取引をしていたし、タイと香港の両映画界で活躍するパン兄弟の作品は、それぞれ香港とタイが舞台になる(『The EYE』や『ツイン・ショット(ひとりにして)』などを見ればよくわかる)。それはなぜかなぁと考えてみたのだが、この映画を観た翌日の學友演唱会にて、彼が「ワタシは船乗りの家で育ちました」と語った言葉がヒントになった。ああ、そうか。香港もタイも大部分が海に面していて、船乗りたちが多く寄港していたんだっけ。ということはお互いに“海の民”としての結びつきが昔からあって、その絆が今映画界で息づいているのかな、なんてずいぶん飛躍した結論に至った。…何へんなこと言ってるんだオマエは、とどうか遠慮なくつっこんでくださいませ。(そういえば思い出したけど、最近の香港映画はポストプロダクションをタイで行った作品も多いよね)

 翻ってタイを見れば、パン兄弟作品にトニー・ジャー作品、コメディの『アタック・ナンバーハーフ』からアート系の『トロピカル・マラディ』まで、実にバラエティ豊かな作品が紹介されているけど、タイといえばこれ!という決定的な作品がどうも見つからないような気がする。最近はアジア映画=みんな韓国になってしまって、以前に比べると香港映画はおろか、タイやインドの映画も簡単に一般上映されなくなってしまっているのが原因かも。東京国際のアジアの風で好評を博しても、やっぱり一般上映に降りて来てくれて話題を作ってくれなければ、見られないもんなぁ。
 その東京国際で製作作品が上映されている、大プロデューサーアンディ先生率いるフォーカスが製作(スタッフには製作総指揮で盟友ダニエル・ユーさんが参加)し、昨年のベルリン映画祭に出品されたタイ映画『インビジブル・ウェーブ』は、ペンエーグ・ラッタナルアーン監督が前作の『地球で最後のふたり』に続いて浅野忠信くんを主演に、ドイル兄さんをカメラに迎えて撮った作品。しかし、全篇タイで撮られた前作よりスケール感はアップし、舞台はホンコン・マカオ・プーケットの3ヵ所となり、キャストも韓国からカン・ヘジョン、香港のエリック兄貴が登場して、アジアンミックス度はぐっと高くなった。最初はこの作品の感想をここで書くつもりじゃなかったけど、映画における香港とタイの関係を考えているうちにこっちで書くほうがいいなと思ったので、取り上げた次第。

 ハマモトキョージ(浅野くん)はマカオに住み、香港のヴィクトリアピークのレストランに務める日本人シェフ。キョージのボスはタイ人シェフだが、彼はシェフの日本人妻セイコと不倫関係にあった。それを知ったボスはキョージに自分の妻を殺させ、しばらくタイに逃げることを命ずる。中環の小さな廟の僧侶(エリック兄貴)から金と必要なものを受け取り、キョージは香港発プーケット行きのフェリーに乗り込む。二等客室の不便さに悪戦苦闘しつつ船の旅を過ごすキョージは、ニドという赤ん坊を連れた女性ノイ(ヘジョン)と出会い、興味を覚える。プーケットに着いた二人は再会を約束する。
 安ホテルにチェックインしたキョージは強盗に襲われて有り金を全部奪われる。ボスに連絡したところ、世話人のリザード(光石研)に金を手配してもらえることになった。リザードと面会したホテルで彼はノイに再会したが、そこで彼女がボスの新しい恋人だったという事実を知る。自分がボスに始末されようとしていることにようやく気がついたキョージに、リザードの銃口が向けられる…。

 実際、ストーリーはあってなきの如しかな。つっこみたい場面もいっぱいあった(例えばマカオから香港まで船で通っているって設定はどーよとか)。前作でもタイに逃げて日本交流センターの図書室で働く主人公の正体がどーやら若いヤクザだったっていう設定にツッコミ入れたくなったけど、おそらく細かい設定は気にせずに作っているんだろうな。ラッタナルさん(ってすげー略称だな)、ジャームッシュや王家衛がお好きなようで、あーこの人、ロードムービーとフィルムノワールも大好きなんだな、ってのが観ていてよくわかった。その自分が大好きなものをステキなスタッフ&キャストで思いっきり撮るってことに文句はないけど、ただ雰囲気に流されすぎちゃってないかな?ってのが気になるわけで…。これは王家衛作品だと『天使の涙』だったり、ドイル兄さん&浅野くんの『孔雀』でもそういう印象があったので。そういう映画が嫌いってわけじゃないけど、ちょっと時代的には遅すぎるのかな?

 しかしドイル兄さん、浅野くんにラブラブだね。香港女子は正直だから、彼や獅童くんのようなハンサムとは言いがたい個性派よりも、某木○さんや某竹○内くんのようなハンサム系が好まれるらしいけど(今ならジョーやぶっきーも人気なの?)、『2046』に浅野くんを出しても文句はなかったよアタシは。むしろ○村さんより適役では…ってかなり暴言めいた個人的希望を今さら書くなよ自分。
 ちなみにワタシは浅野くんはそんなに嫌いじゃありませーん。この映画でもわかるように、ここ数年の定番だった落ち武者のような長髪も悪くないって思ったし。今はオカッパなんだよね(苦笑)。さすがに30過ぎたせいかどうかしらんけど、二の腕が妙にたくましくなったよね。…それは時代劇等の出演が続いていたからか。あと、日本語のセリフより英語のセリフのほうがはっきりしていて聞きやすかった。これは意外。
 キョージは日本人にはもちろん日本語で話すけど、香港やプーケットではガイジンなので、それ以外には英語で話す。ボスやノイは彼に英語で話しかけるけど、それでも広東語で返答するツワモノがエリック兄貴。いやーさすが映画の多言語化が進む香港映画人(爆)。少ない出番ながら存在感をしっかりアピールしてましたよ。しかしそれ以外に強烈だったのは光石研さんなんだけど、あれは彼にアテられた作られたキャラなのか、それとも演じる際にどんどん膨らませていったのか?
 ヘジョン嬢は大韓女優の中でもわりと好みなんだが、華がないなーと感じたのは扱いがあまりにも…だったせいか?キョージに接近しようとしてもなかなか接近せず、どっか中途半端な感じも。それならキョージの家のご近所さん、マリアを演じたマリア・コルデロ(名前は知ってたけど初めて演技を観た…)の包容力ある大人の女性の方がわずかな出番の中にも存在感があってよかったんだけどなぁ。

 最後に感心したのは、タイ映画なのに悪役(?)をタイ人に設定したこと。これは偉いというか思い切ったというか。
 でもボスも前の妻を殺して新しい恋人と幸せになろうとしている極悪人のわりには、なんか妙にキョージに対して優しさや思いやりがあったりするので、単純な悪役とは言い切れないか。だから、キョージは復讐しきれなかったんだな。

監督:ペンエーグ・ラッタナルアーン 製作総指揮:ダニエル・ユー 脚本:プラーブダー・ユン 撮影:クリストファー・ドイル 衣裳:タケオ・キクチ
出演:浅野忠信 カン・ヘジョン エリック・ツァン マリア・コルデロ 光石 研

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まだまだ學友演唱会。

 演唱会の興奮冷めやらぬうちに同好の士の皆さんと合流して打ち上げし、ほろ酔い気分で深夜バスに乗り込み、昨日は朝からテンションの高いまま過ごした反動がいま出ています。つまり今日はつぶれてます、ははははは…。今回のツアーで観たインビジもルオマも早いところ感想を書かなきゃと思いつつも、まだまだ學友モードが抜けません。そんなわけで昨日の感想に書き忘れて、そのあとからあれこれ思い出したことを今日は徒然に。

 昨日は演唱会の感想を書く前に、5年前に行われたPOP ASIA2002のビデオ(今は亡きBS2のエンタメ番組『新・真夜中の王国』を録画したもの)を観てみた。その前に杏子(元バービーボーイズ、現福耳メンバー)とジョイントしたライブもビデオに撮っていたんだけど…行方不明だったわ(泣)。この時には2曲(Corason de mezanoと吻別ロックヴァージョン)しか紹介されていなかった。もっと歌ったはずでしょー(苦笑)と思いつつも楽しんで観た次第。
 このジョイントライブ行きたかったんだよな~。彼と同じ舞台に立った某日本女性歌手のデビュー時からの迷(ちなみに彼女のキャリアは偶然にも學友さんと同じ年数で、このライブがきっかけで自分のソロコンサでも蛍光棒をグッズに取り入れるようになったという有名な話がある)ってこともあったし。でも日程が連休で、ちょうど大連旅行とかち合ってしまって泣く泣く断念したのよ。

 そのときの學友さんは無精ひげ&髪をライトブラウンに染めていた(前月の『音楽之旅』の時もそうだったな)けど、今回の演唱会では銀髪にシルバーのラメを散らしてなかった?裸眼で見てもオペラグラスでのぞいても髪が妙にキラキラしていたので。しかし、ヒゲはよく見えなかった…。また生やしていたよね?無精ヒゲの學友さん、好きなんだ。

 今年46歳になってガンガン踊る彼もすごいけど(個人的に見習わなければ)、ラストで紹介された還暦ベーシストさんってのもすごいね。中華ポップスのスタジオミュージシャンにはそれほど詳しくないけど、当日はジュンの他、かなり有名なヴェテランまで参加してみたいらしいので、まさに中華ポップスのドリームチーム状態だったんだなー、と思った次第。

 過去2回の演唱会と比べると、広東語の曲より北京語の曲のほうが多かった気がする。まー最新アルバムが北京語版だし、『雪狼湖』も北京公演しているし、『ウィンターソング』も香港映画なのに全編北京語だからね。せっかくの香港人歌手だから広東語で歌ってほしいという気持ちは多少あるけど、個人的には広東語より北京語のほうがまだわかるし、こっちとしても歌いやすいから歌う言語にはこだわらないかな。なんといっても中華圏、そしてアジアは広い!そんなアジアで全面的に支持される歌神様だもんね。

 しかし、これまでに観た演唱会にTVで観たジョイントライヴ、そして昨年暮れのドーハ・アジア大会と、どんな形のステージでも歌にかける姿勢はいつも一緒で、ホントに楽しそうに歌っているんだよね、學友さん。5年経っても、10年経っても(そしたら四捨五入で60歳じゃないの!)変わらない姿が見られれば、またまた嬉しいものだなぁ。

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學友光年日本演唱会at東京国際フォーラム

 えー、無事に東京より帰還しました。心地よい疲れだったわ…。
 まずは多分唯一だった新聞記事にリンク。 

ジャッキー・チュンが世界ツアー日本公演 - 芸能ニュース : nikkansports.com.

 5年前のPOP ASIA2002(そして単独公演は同年の『音楽之旅』演唱会)以来となる張學友さん日本演唱会。今回の演唱会は日本で1日だけの公演ということもあるせいか、えらい混んでいたわ(って当たり前のこと言うな)。しかし、会場に到着したのが開演20分前で、それでも長蛇の列がフォーラムの外まで長く伸びていたってーのは…。もっと早く入っておくべきだったか。その列の横では「おこめミュージアム」の館員さんが「ジャッキー・チュンさんのコンサートにおいでの皆様、こんにちは!コンサート同様おこめミュージアムもよろしくお願いします!」と便乗PRしてたし(微笑)。
 席はなんと一番右側(ちなみに列は30番台。去年2月のジェイ演唱会より前の列)。おそらく開演はちょっと遅れそうだなーと思ったら案の定だわ(苦笑)。

 オープニングは日本の『Bomber Girl』のカヴァー、『愛火花』。うわー初っ端からテンション高いぞー!オリジナルが同僚のカラオケの十八番なので、歌詞はわからなくてものれるぞー(こらこら)。銀のスーツに身を包み、ダンサーを従えて、踊る踊るとにかく踊る!うおおおおおおおおーーーーーーーーっと吼えたくなったよ(吼えてません)アタシは。
 キメキメで踊りまくったその後は、日本公演じゃすっかり御馴染の日本語MC。いやー今回は「國語」とか「広東話ー」とか中華圏観客から声をかけられても、ほとんど意地?で日本語を通しましたねー(除くアンコール)。あれはほとんど丸暗記なのかな?と思っても、なんか前方を覗き込んで言い直していた仕草もしていたので、どこかにプロンプでもあったのかな?
 前半は御馴染の『頭髮亂了』や『在[イ尓]身邊』の『聴天由命』など、ノリノリのロック色が強いナンバー(このへんは好みなのよねー)から、自分に起きたここ5年間を振り返るコーナーへ。上の娘さんに捧げた『搖瑤』、奥様に捧げた『講[イ尓]知』、4年前にこの世を去っていった友人たちを偲ぶ『給朋友』(以上3曲は日本語訳つき)、そしてまだ幼い2番目の娘さんへの『在(イ尓)身邊』と、しみじみしながら聴き入りました。

 シルバーやモノトーンから一転し、真っ赤×黒の衣裳で登場してダンサーと絡みながら歌った『紅色』からの中盤はセックスィーな曲がしばらく続き、『毎一天多ー些』や『吻別』、『情書』の代表曲も登場。いやーいいなぁ、一応歌える曲(あやふやだけどね)だ。
 そして後半最大の山場、30分のミニミュージカルパート。『雪狼湖』と『如果、愛』での使用曲をミックスさせながら展開したのは、『ウィンターソング』に登場の『毋忘我』逆ヴァージョン?って印象。特に『如果、愛』はいろんなアレンジで(アクションシーンとか)歌われたのでなおさらその印象が強いのかな。あと、『愛是永恆』は北京語版の『愛是永遠』で歌われていて、あまりこのヴァージョンを聞いたことがなかったので新鮮だった。ヒロインと敵役のダンサーさん(二人とも顔を薄い布で覆っていたんだよね…大変そーう)も好演。

 アンコールは99年の友個人・演唱会でもノリのよさが今でも忘れられない、大好きな曲『今晩要盡情』でスタート。ダンサーの皆さんはおそろの黒Tシャツでストリートダンサー風、大将は…なんかヨガのインストラクターみたい?と一瞬思った(爆)グレーのライダージャケット&黒バンツ、インナーのシャツはレースリボンつき?というスポーツテイストな衣裳。なんか日本語カンペもなくなったようで、このパートは広東語&北京語だった。
 そういえばあの曲がまだだな…と思ったら、グランドフィナーレ手前で来ましたよ『李香蘭』!そうか、ここに持ってきたか!と一緒に歌ったのは言うまでもなし。涙が出なかったのは感動で胸がいっぱいだったからと思おう。そしてオーラスの『祝福』。これは中国語字幕のおかげで一緒に歌えました。

 そうそう、 ドラムがあのイケメンドラマー(って言っていいよな)、ジュン・コンだったのもヒットだったわ。曲は忘れたけど、アウトロで超絶なドラムテクを拝見できたのが嬉しかった。やっと彼の本業が拝めたー。

 やっぱり、行ってよかったなぁ。99年の友個人ももちろん思い出深いんだけど、その時以来の感動と興奮で。そして學友さんの歌声は全地球の宝だわ、って本気で思いましたよ。ここしばらくは手持ちの曲を聴きまくっていそうです。

 謝謝學友先生、我表示非常感謝!

 なお、セットリストはgicchaさんのトロント演唱会記事を参考にしました。
 日本公演はこれよりちょっと曲目変更があって数が少ないくらいですよね?

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あと2時間で學友さん。

あと2時間で學友さん。
あと2時間で學友さん。
ただいま恵比寿のシノワカフェでお茶してます。『ルオマの初恋』観てきましたよ。これからちょいとお買い物して有楽町に向かいます。

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ただいま東京ツアー中…。

 いよいよ明日(というよりもうすぐ今日か!)は、張學友先生の演唱会!
 そんなわけでワタクシも、今日から東京入りしておりますよ。

 昼は美術館めぐりをしておりましたが、夜はシネマート六本木で『インビジブル・ウェーブ』を鑑賞。これはタイ映画だし、主演も浅野くんだけど、一応舞台の一つが香港だし、エリック兄貴も出演しているので感想はこちらで書く予定。
 来週からパン兄弟の『リサイクル』が上映されるみたいで、予告がやっていたけど、なんかCGで描かれる“死界(鬼域)”のイメージばかりが強烈で、あんまり怖いとは思わなかったような…って前売予告の怨念ピンバッジはこえーよ!地元に来ても絶対観ねーぞ(泣)。

 明日は日中に写真美術館で『ルオマの初恋』を観に行きます。さーて、思いっきり楽しんでくるかなー♪
 そして、もしかして明日国際フォーラムでお会いするかもしれない同好の士の皆様、思いっきり楽しみましょうねー(はぁと)。…まずは蛍光棒を忘れないようにしなければ。
(宏ツアーで忘れた時の教訓を生かさねば)

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張學友Live in Concert 1999 [友個人・演唱会]

友個人・演唱会

 気がつけば、學友さんの演唱会まであと4日。そんなわけで暇があれば、手元にある彼のCDをいくつかかけて予習代わりにしている。
 自分の手元にあるのは、香港で買ったこれと、8年前の来日時にユニバーサルミュージックから発売された『ベスト・オブ・ジャッキー・チュン』、そしてその時のコンサートツアーの香港公演の音源を納めた、題名の『友個人・演唱会』のライブ盤のみ。…実は5年前の夏に行われた『音楽之旅』東京公演にも足を運んでいたんだけど、このときは香港エンタメに対するモチベーションがめっちゃ落ちていた時なので、ライブ盤もCDも買わなかったのよ(泣)。そんなわけで今回は8年前の東京公演の思い出と、このライブ盤のご紹介を。

 香港エンタメには映画から入った人間であるワタシだけど、学友さんについては、最初のうちは映画での熱演は認知できても、歌をあまり聴きこんでいなかったので、なぜ彼が歌神と称されるのかということをイマイチ理解していなかった。10年前、地元の香港映画サークルに学友さん迷の友人がいたので、彼女にいろいろ教えてもらっていた。そして彼女を始め、映画サークルの有志で観に行ったのが、1999年7月に東京国際フォーラムにて行われた演唱会。友人のおかげで席も一桁台の真ん中よりと、非常によい位置で嬉しかったし、香港明星お約束のコスプレ&ダンサーを引き連れたショータイプではなく、ロックテイストのナンバーを中心にひたすら歌を聴かせるライブ形式だったので、なおさら印象に残っていたし、やっぱり彼が“歌神”と呼ばれる由縁がよくわかるなーと思ったものだった。だから、その翌月に渡港(ちなみにこの時の目的は、アンディ演唱会に行く友人の御伴)の時に、速攻でライブCDをゲットした次第。

 コンサートは当時の最新アルバムと往年のヒット曲(日本のカヴァーも多い)、そして日本ではNHKスペシャルのテーマ曲にもなった、ミュージカル《雪狼湖》のテーマまでが歌われていて、今思えば非常に初心者向きのライブだったよなー。まー日本では《雪狼湖》が上演されていないし、ワタシ自身も結局香港で件のサントラを買い忘れたので(今思い出したよ、とほほー)、そのへんはまーなんとかしましょう。(何をするのだ?) 個人的お気に入りは前半部分。特に『早已離開我』の伸びやかなサビが今でも印象的で。
 あと、日本公演では『李香蘭』のオリジナルである『行かないで』を日本語で歌ったのに驚かされたっけ。『李香蘭』というと、『0061』で星仔が口パク&なんちゃって演奏でこれを歌った(で、音源は当然ご本人の)場面がどーしても思い浮かんじゃって、ジーンとしつつも心のどっかでぷぷぷーってなってしまっていたんだけど。この時のMCはなんと全部日本語。頑張って覚えたんだろうなーって思ったけど、それがかなり大変だったのか、音楽之旅の時には日本語・広東語・英語のミックスだったような気がする。

 今回はどうなるのかな?まーセットリストは基本的に変わらなくて、多少日本向けの曲も交えているのでしょうが、あとはMCがどう来るか、かな。去年のジェイや宏くんの演唱会では北京語にあとから翻訳をつけたりしていたし、舞台設備もステージ後方にスクリーンを用意していたから、そのへんが取り入れられていたら嬉しいかな(歌っている姿はもちろん、コメントに日本語字幕を出してくれるとかね)。オペラグラスを使うのは結構しんどいのよ。
 後の心配は、歌詞を忘れないでくれることかしら…。
 これ、確か昔からそうだったような気がするので…(苦笑)。

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テレサの人生と、20世紀後半の東アジア史と。

 姉さん、事件です!
 
ボク、舟木がプロデュースした忘れられない人、テレサの一生を有田芳生さんが描いた『私の家は山の向こう』を原作とした『テレサ・テン物語』が先日放映されました。

 …っていきなり『ホテル』風ですみません。ここまでのBGMは当然「Let the river run」です(爆)。
 だってさー、高嶋弟(政伸)演じるレコードプロデューサー舟木さんが語り手だったから、ついついそういう妄想が湧いちゃってさぁ(って知らない人ほんとにすみません)。
 実はこのドラマが放映された日は、ちょうど『プロジェクトBB』を観に行っていたので、録画していたんですよ。でも、帰宅して録画時間をチェックしたら…1時間21分で切れていましたの。そして、そこまででいいからと思って改めて観たところ…、

うーーーーーーーーーーーん(-_-;)。

 途中まで観たにしても、やっぱり、予想通りの展開だったか。日本製作だから仕方ないと諦めるべきか、せめてミニシリーズか二夜連続スペシャルにしてもらいたかったというべきか。
 で、途中まで観た程度で語る生意気な感想。
新聞のテレビ欄にあった視聴者の「感動した」「改めて彼女の歌のすごさを知った」という称賛コメントはわかる。でも、有田さんの原作を読む以前に中華圏でのテレサの軽やかな歌の数々を知り、彼女が大陸での悲劇に涙を流していたという事実を多少なりとも理解していた身としては、中華圏でスターとして活躍する姿を是非とも入れてほしかったと思う。日本側の視点だけで語られたのは残念。有田さんの本ではもう少し中華的視点もあったと思うし(それでも香港芸能人が出てきてなかったが)、不倫を歌う演歌歌手ではなく、平和を歌うアジアの歌姫の姿を伝えてほしかった…。時代考証もおいおいって言いたくなったし。せめてifcビルはCGで消すぐらいしてほしいよ。
 こういうネタこそ日台合作でやるべきでしょう!香港も交えて映画化してもオッケイかと。主演はもちろん台湾か香港からオーディションで選び、脇は日台港で固め、考証と監修をエリック兄貴に頼むのさ。それでぐっとよくなると思うんだけど、どう?
 あ、でもネックは大陸か…。

 木村よしよし(と主演の女優さんを呼んでます)は、全然テレサのイメージと違うけど、当初は小雪がキャスティングされていたと聞くと、そっちもなんかだよなーと思った次第。別によしよし自身はキライじゃないし、サバサバしているけど大根じゃないよなーって評価しているけど、熱演しすぎ…。
 
いや、日本にきたとたんに日本語のアクセントがおかしくなるのが悪いってわけじゃないけど、日本人的な熱演がちょっと気になっちゃって。非常に思い入れを持って熱演していたことを、有田さんはちょっと前の『AERA』で誉めていらっしゃったけど、なんか、華人俳優の持つ空気に慣れている身としては、日本人が台湾人(それも外省人だ)を演じると、こんなにウェットになっちゃうわけ?うむむって感じである。
 他の台湾人キャストもほとんど日本人だったし、さっきも書いたように高嶋弟の語りだとどーしても『ホテル』になっちゃうし、たとえ制作費が厳しくても、もーちょっと台湾&香港にリスペクトしてくれよーと思った次第。いや、決して香港&台湾サイコーってわけじゃないけど、日本視点ばかりだと行き詰まらない?

 で、最終的に思ったこと。
 テレサが活躍したのは昭和の末期で、一応ワタシも青春を過ごしたバブル期にも及んでいる。このところ昭和ブームだけど、ついに記憶に新しい、ほんの20年前のバブル期までが懐かしの対象に入っちゃったのね。でも、この時期と中華圏の戦後激動期(文革・香港の暴動・台湾の戒厳令)は見事に重なっており、テレサの人生にはまさに両地域の時代が反映されている。
 
そういう点において、彼女の人生や彼女の生きた両地域の芸能史を辿ることで、東アジアの20世紀後半を回顧し、未来に向けることがもしかしたらできるのかもしれない、なんて思ったけど、それに手を出すのはあまりにも厳しいかな…。

と最後わけのわからないままで終わります。いやー書き逃げすんません。

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梁朝偉先生官方網站,上台!

 今朝、nancixさんからの情報&もにかるさんのblogで梁朝偉先生の公式サイトができたと知り、早速飛んでいく。

えへへへへへへへへへ。

 …とか舞い上がってる場合じゃねーよ>自分。会員登録もしてきました。

 ここ数日、頭脳&肉体労働に従事している間に、すっかり会員制forumが盛り上がっているようで、全部読むのは大変そう…。
 そして、やっぱりちゃーんと英語&中国語をマジメに勉強しなきゃと思った次第。(うちのパソは未だに98なので、おそらくbig5は見ることができても打てない可能性大)イベントの投稿もかなーりアイタタタ&トンチンカンなことやらかしていたもんでして。

 しかし、公式サイトってありがたいっすねー。なんといっても正確なニュースリリースが発表してもらえる。これなら情報としても大いに信用できるし、安心してblogに記事書けるもんね。そんなわけでちょこちょこのぞいていこうっと。
 『傷城』も地元で同時公開されるしねぇ♪

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ウーさん、多分銃弾抜きで子供たちを撮る。

 カンヌも終わり、BBも観たら、衣替えと共にいきなり仕事が忙しくなり、気がつけば學友さん演唱会東京ツアーまであと約1週間じゃないか!という日々。ちなみに『夜宴』はこちらでは7月初旬公開なんだけど、『傷城』はいつやるの?仙台が来月7日公開だというので、遠征して観に行っちゃおうかしら…。

 それはともかく、nancixさんのところで《赤壁》製作の進捗状況を知るたび、トニーの撮影期間があまりにも短くて、だいじょぶかなー(^_^;)とかなーり心配。心の中で、あの人形劇三国志のテーマ(細野晴臣氏作曲。題名は知りません)をBGMにしてじっと見守っております…ってなんじゃそりゃ。
 しかし、ウーさん映画もかなり観ていないし、こんな状況じゃなんか待ちくたびれちゃうよーと思ったら、これがやってくるのだった。↓
映画 『それでも生きる子供たちへ』 公式サイト.

 作品内容はサイト紹介だけで省略しちゃうけど、実はこのオムニバス映画の存在は知っておりまして、去年のベルリンだかヴェネチアだかで上映されてんじゃなかったっけかな?(カンヌじゃないのは確かだ)。参加監督がウーさんのほかにも、スパイク・リー、エミール・クストリッツァ、リドリー・スコットの娘さん(withお父様)と結構いいメンツだし、それで気にとめていたってこともあって。でも内容は知らなかったんですわ、はい。
 東京ではちょうど明日から公開とのことで、おお、これなら學友さん演唱会のついでに観られる!と思ったんだけど、調べたらうちの街でもやるようなので、後回しにしても大丈夫かな?(とりあえず、上京したら『インビジブル・ウェーブ』『ルオマの初恋』が観たいんだが)

 ところでオムニバスといえば、やっぱり観たいのが、例の『それぞれの映画』中華圏監督編5本。カンヌの開会式で紹介されたデヴィッド・リンチ作品と、例のバカ監督の作品(これは敬称です念のため。その短編の感想はこちらに)は観たんだけど、それだけじゃ絶対的に足りないよーってわけなので。どーですか某プレ〇ン〇ッ〇ュさん、5人のうち3人の作品を配給した経験で買い付けていただけませんかね?(そりゃ無理無理)

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水無月の中華菓子とお茶

水無月の中華菓子とお茶

梅雨入り前の貴重な晴れ間、暖かくなってきたので、週末は窓を開けて風を入れてました。そんな週末にいただいたお茶とスウィーツを。
最初の写真は地元のよ市で買った豆乳入りマンゴープリン。
味は牛乳と違うのかと言われれば、特にそういう部分はなく、安心して食べられました。
でもやっぱりマンゴープリンは糖朝が最高よね(笑)。

水無月の中華菓子とお茶

 これは友人からおすそ分けしてもらった工芸茶。緑牡丹かな?と思っていたら、茉莉百花仙子らしい。味は緑茶にしては濃い目で何杯も飲める。

 ただいま陳皮作りに挑戦しております。といっても単に夏みかんの皮を干しているだけだけどね。うまくいったら緑豆陳皮湯を作ろうっと。

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プロジェクトBB(2006/香港)

 やっと観られましたよー『プロジェクトBB』
 …しかし、上映2週目のレイトショーだったからかどうか知らんけど、観客はワタシと友人だけっていったいどういうこと?もうわが街には香港電影迷はいなくなってしまったの?
ああ、先月公開の『龍虎門』も、1週目は都合が悪いから2週目から…と後回しにしていたら、あまりにも人が入らなくて1週で打ち切られたらしいからなぁ。地方の香港電影迷にはまだまだ試練が続くぜ。

 泥棒3人組、サンダル(成龍さん)、フリーパス(漢字では八達通/古天楽)、大家(房祖公/マイケルさん)。サンダルとフリーパスはとある巨大病院に忍び込んで現金や薬を大量に盗み出すが、ヘマをやらかしてセキュリティに追われるはめに。この病院には香港有数の富豪、李氏の息子(連凱)の嫁マニ(チェリー)が赤ちゃん(マシュー君)を出産したばかりだが、マニの元彼氏マックス(テレ)が彼女に復縁を迫るべく赤ちゃんを強奪、大パニックを起こす。そこに居合わせたサンダルが落ちそうになった赤ちゃんを救い、そのどさくさにまぎれて脱出するが、一緒に転落したマックスは地上からあの世行き。
 盗みに関しては腕利きのはずなのに、私生活はとにかくダメダメの3人組。カジノのオーナーを夢見るサンダルは素人賭博で負けまくり、高利貸しのマックダディ(コンロイ)に借金を作っており、郊外でゴム草履を作っている父親(谷峰)からも見放されている。若気の至りで早婚したフリーパスは何とか妻のパッイン(阿Sa)と離婚してセレブの婿になろうとしているが、コスプレしてバイトしながら生計を立てているパッインに「妊娠したの」と言われて動揺する。サンダルとフリーパスに部屋を貸し、名前通りに生計を立てている大家の心配は、若い頃に産まれた子供を失ったショックで赤ん坊人形を手放せなくなった妻(杜麗沙)の存在。盗みの分け前を貯め込んで老後に備えていたが、ある日家に空き巣に入られてしまってスッカラカンに…。
 そんな彼らのもとに届いたのは、あの李氏の赤ちゃんを誘拐せよという黒社会のボス(陳寶國)の依頼。実は彼は、あのマックスの父親で、もしマックスが赤ちゃんの父親だということが証明されたら、死んだ息子の代わりに跡取りにする野望を持っていたのだが、3人組はそんな裏は全然知らない。誘拐や殺人は絶対しないという掟を破って赤ちゃんを誘拐した3人だが、運悪く検問に引っかかって大家が逮捕される。依頼主との連絡法を知っていたのが大家だけだったため、サンダルとフリーバスは道交法違反で10日ほど留置される彼が出てくるまで、仕方なく赤ちゃんの面倒を看るはめになる。
 子供を持ったことがない二人はう〇この始末やミルクの作り方に悪戦苦闘。ゲイカップルを装ってトイざラスに買い出しに出た際、ここの育児教室でインストラクターを務めていた北京出身の看護師メロディ(高圓圓)と出会い、いろいろと助けてもらう。そうして面倒を看ていく中、二人は赤ちゃんに対して愛情を抱くようになってくる…。しかし、いつまでも赤ちゃんが届かないボスは手下(ロー・ワイコン&葉山豪)を放って二人を襲い、愛しのベイビーをめぐって、海洋公園にあるボスの屋敷で最終決戦が繰り広げられる…!

 香港へ帰ってきてからの成龍さん映画は、アクションだけじゃなくてストーリーもちゃんと練られているし(ハリウッドで撮った作品より中身は充実していると思うぞー)、ニューポリではニコ&彦、そして今回は古天楽と現在の香港映画を支える明星達にちゃーんと花を持たせ、さらには成龍集団所属の俳優たちから大ヴェテランまで登場させて娯楽電影の王道を行く作りをしているのが好ましい。
 さらに面白いのが、ここ2作品での成龍さんの役が無敵の熱血ヒーローではなく、人間味豊かで共感を得る役柄になっているということ。ニューポリのチャン警部は部下を失ったトラウマで苦しんでいるし、サンダル(これはあだ名だけど、役柄上の本名はいつもの「陳」姓じゃなくて、成龍さんの本当の本名と同じ「房」姓だそうだ)は親にも見放されたダメダメな博打好き。日本の宣伝で言われたような「悪役」なんて言うもんじゃなく、悪役なんていうのが恥ずかしいくらいのヘタレな小悪党。ついでに彼とつるむ二人も同じくらいのヘタレ。
 そりゃさー、ヘタレなジャッキーなんて見たくない!なーんていうオールドファンもいるのかもしれないけど、彼だっていつまでも昔と同じ人間じゃない。いつも満身創痍で決死のアクションに挑む彼も、隠し子問題があったり、出自の新事実が明らかになったり、息子のジェイシーくんが自分と同じ俳優になったりといろいろあったわけだから、その今まで表に出てこなかった自分の歴史と経験が彼の演技にも滲み出てきて、ハリウッドから帰ってからはアクションコメディにも人間的な深まりを出そうという、今までになかった挑戦に取り組んでいるんじゃないのかなー、なんて思った次第。
 そんなわけで年齢と経験を重ねて進化していく成龍作品なんだけど、それが日本ではどう取られているかというと…、宣伝面ではむしろ退化してるんじゃないかなんて思うんですが、その詳細は後ほど。

 その他の皆さんについて。
祝!古天楽全国デビュー(大爆発)!!ああ、思えば『OVER SUMMER』日本公開から6年、名前と顔だけはみんなに認識してもらえてもどーも映画が地元に来ないと悩んでいたのに、やっと自信を持って「どーだ!コイツが古天楽だ!」と威張れる時が来たよ、嬉しいよー。…いや、これでも全然惚れてないですよー(爆)。実はコメディの古天楽を観るのはこれが初めてだと気がついた(『恋ブラ(仮)』観ていないのよー)。んーまールックスこそ王子様キャラの白ルイス(『忘れえぬ想い』 《生日快楽》)じゃなくて、イケイケ極悪黒ルイス(『バッドボーイ』『エレクション』)だったけど、そのイケメンなルックスに器量が追いつかないというお笑いヘタレキャラのフリーパスとしては黒で精解ですね。阿Saがいつもとうってかわってヨワヨワな妻だったのはビックリ。登場時は常にコスプレっていうのは誰の趣味ですかベニーさん?
 マイケルさんのヘタレキャラってーのは定番ですよね。そのヘタレっぷりは哀愁スレスレのとこまで行きながらもちゃんとわらかせてくれるから、香港映画黄金期の爆笑王はまだまだ健在。
 大陸から登場の高圓圓ちゃん。王小帥監督の《青紅》の主演女優…ってことはこの子ですか!大陸女優のわりには野暮ったさを感じさせないのと、どっかゆんれんれんに似ている大きな目が印象的。
 豪華なゲストではAlive総出演が嬉しかったー。一番美味しい役どころはコンロイだね!(ところで、彼がラストシーンで抱いていた赤ちゃんはジョシーとの間にできた子か?明らかにマシューくんじゃなかったのよ)ニコ&彦のブロークバック運び屋くんも面白かったんだけど、彦よ、なんでそんなにゲイっぽい役どころが好きなの?とくどいけどつっこむ。あと、救急士のカートンさん、刑務官のシウホンさん(多分)など、華仔&ジョニーさん関係者のまさに意外なゲスト出演も楽しかったざんす。エンドクレジットをきちんと観れば見逃した人も多いだろうに。
 忘れちゃいけない、“ベイビー” ことマシューくんを!ものすごくかわいいのはいうまでもない。しかーし、世に赤ちゃん映画数あれど、まさかここまで激しいアクションに何度も挑戦することになった(?)赤ちゃんは彼くらいなんじゃないか!…まー、あと数年もすればそんなことがあったことすら覚えていないくらい成長しちゃうってのはわかっているが。

 そんな感じで久々に地元で観る香港映画に大はしゃぎしたわけなんですが、先に書いたような淋しい人の入りって…(泣)。ちゃんと宣伝やってくれよーと叫ぼうとして思い当たったのが、往年の明星とのコラボ復活をメインにした公開開始当初の宣伝活動。別にそれを諸悪の根源だと決めつけるわけじゃないけど、さっきも書いた通りに、成龍さん×マイケルさん×ユン・ピョウという往年の明星3人組を大々的にフィーチャーして古天楽を“期待の新人”呼ばわりした宣伝は退化してるんじゃないかって思ったもんで。こういう娯楽作品こそ、ワタシたち香港電影迷はもちろん、ここ10年のハリウッド作品でしか成龍さんを知らない若い観客に向けてアピールすべきなんじゃないかな。
 もちろん、成龍作品以外にも、近頃の香港映画の劇場作品の宣伝もそれってどーよと言いたくなるのはいっぱいあるんだが、それをいうときりがなくなるので、いずれ日を改めて言おうか(ってアンタ、そのことについてはいつも吠えてるじゃん)。

英題:Rob-B-Hood
製作&監督&脚本:ベニー・チャン 製作総指揮:アルバート・ヨン
出演:ジャッキー・チェン ルイス・クー マイケル・ホイ マシュー・メドヴェデフ カオ・ユエンユエン シャーリーン・チョイ テレサ・カービオ クー・フェン コンロイ・チャン ロー・ワイコン 葉山 豪 チェリー・イン アンドリュー・リン キャンディ・ユー チェン・バオクオ テレンス・イン ニコラス・ツェー ダニエル・ウー 樋口明日嘉 ラム・カートン ホイ・シウホン ユン・ピョウ

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