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《北京樂與路》(2001/香港)

聽説北京的秋天很美麗(北京の秋はとても美しいそうだ)という文章を、中国語を始めたばかりのころに覚えた。こうやって教科書の文章にもなるくらいだから、北京の秋はホントに美しいんだろうと思うのだけど、ワタシは秋の北京に行ったことがない(行ったのも11年前で、しかも春だった…)
香港で買った《北京樂與路》のVCDのジャケットは、彦祖たち主人公3人が紅葉に染まる小道を歩く姿があしらわれていた。ほー、キレイだねぇ。それじゃあこの映画も秋に観るかねー、と今の今までとっておいて、やっと観たのであった。

マイケル(彦祖)は香港生まれで米国で教育を受けた音楽家。自ら“Mexican Jumpin' Beans”というインディーズロックバンドを率いていたが、才能の芽が出ずに悩んでいた。父親(リチャード・ン)に呼び寄せられて北京に来たが、傷害事件を起こしてしまって香港に帰れなくなってしまう。
ある夜、ふと立ち寄ったライヴハウスで、マイケルはインディーズバンド“望月”のリーダー、平路(耿樂)の歌声と、それに合わせて踊る女性にひきこまれる。ライブ中にトラブルを起こして脱走したメンバーたちとマイケルは合流し、杯を交わす。女性はダンサーの楊穎(すーちー)で、平路の彼女だった。いざこざを起こしながらもメジャーデビューを果たしたい平路と、短気だが自由奔放な楊穎に興味を持ったマイケルは、“望月”のメンバーに加わり、楊穎のいるダンスグループと共に郊外の村を回るツアーに出る。
とある街でのツアーで、突然平路が歌えなくなってしまう。実は彼の父親がステージを観に来ていたのだ。平路はメジャーデビューするまで、父親に顔向けできないと思っていたのだ。彼はプロになることを決意し、ツアーから離れてレコード会社へ売り込みに向かう。彼のいない間、マイケルは楊穎にひかれていくのだが…。

北京といえば揺滾(ロック)である。これは80年代末の崔健を例に挙げるまでもないか。ファンキー末吉氏が北京揺滾に魅せられたって話も有名だもんね。
中国の首都で、政府の締め付けがきついこともあるせいか(?)、体制への抵抗や現状への不満を激しく歌い上げるロックがこの街で根付いたのはよくわかる。そして、青春の疾走を描くのにも、ロックは適している。(ってこう言う時点で自分が古い人間だってことを実感するよ…)ワタシは北京ロックの熱心なリスナーじゃないけど、この映画に流れる唐朝や子曰などの実在のロックバンドの曲は非常に印象的だった。ところで平路を演じた耿樂って、本業のロッカーじゃ…ないのかな?すまん、よーわからん。
すーちーは北京語ネイティブなので、北京の街にすんなり馴染んでいたなぁ。今や中華な大女優(笑)と化した彼女だけど、久々にかわいさ爆発だったので嬉しかったなぁ。
彦祖は…歌だけじゃなくて(証拠:四大天王)やっぱり北京語もヘタ?なのか?まー彼も香港生活が長くなったから、広東語は結構聴けるようになってきたよなーというような気がするのだが。

映画の出来としては、まー多少お約束的展開かなと感じるところはあったけど、観てよかったと思う。北京の街の撮り方も『ウィンターソング』より洗練されていた印象だったし(なぜ?季節と時代が違うからか?)
しかし、これが日本公開されなかったのは不思議だよなぁ。メイベルさんって、やっぱり『宋家の三姉妹』や『玻璃の城』のような岩波ホール的イメージがあまりにも強いから、なんで青春もの?って思われて買われなかったのかしら?

英題:Beijing Rocks
監督:メイベル・チャン 製作&脚本:アレックス・ロー 撮影:ピーター・パウ 編集:ダニー・パン
出演:ダニエル・ウー スー・チー コン・ルー リチャード・ン

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コメント

こんばんは。
買ったDVDが不良品で、途中から動かなくなってしまって見終えていない作品です。

つい最近OSTを買いまして、結構楽しんで聞いています。この中に「國際歌」という曲が収録されているのですが、『春田花花同学会』でも登場するこの歌は中国(香港)でポピュラーな曲なのでしょうか?

この作品の日本版が出るという噂を聞き、心待ちにしています。

投稿: 藍*ai | 2006.11.26 00:09

えー!やっと日本盤DVD出るのですね!これは『百年恋歌』効果か、それとも《天堂口》製作決定記念でしょうか(笑)。

「國際歌」は天安門事件直前の民主化運動でテーマソングのように歌われていた「インターナショナル」ですよね。「♪起来~」で始まるアレですね。もともとは海外で反戦運動か学生運動でうたわれていたということをどこかで聞きましたが、詳しいことはわかりません。すみませーん。

投稿: もとはし | 2006.11.26 00:42

もとはしさん、これを取り上げて下さって嬉しいです。
ひこ初期の未公開作品の中では、お気に入りなんです。
ブログでも最初の方に載せた位に。
なんたってベース弾いて、歌もちょっと聴けましたから。
「四大天王」を見るまで、ひこの歌が聞けるのはこれが唯一でしたからね。
これで下手な事を知ってましたから、aliveの活動は冗談だと、ずっと思ってました。

確かにDVDとしては公開されるようです。
今年中という話だったのですが、今だに無しの礫ですね。。。
ところで、耿樂は俳優さんでロッカーでは無かったと思います。
バンドの他のメンバーは皆本職さんですが、主役の3人は俳優のプロだった記憶です。
この時のひこは、あまりの北京語の台詞の酷さに、スーチーに「もっと勉強しなさい」と一喝されたようです。
私のひこファイルによると、当時の記事にそんな事が載ってました。

投稿: usako | 2006.11.26 17:33

さすがは彦迷のusakoさん!
劇中の彦の歌は下手でも聴けないことはないと思ったけど、もし四大よりこっちを先に観ていたら、ちょっと印象が変わっていたかもしれません。すーちーの『月亮代表我的心』は結構よかったと思いますが。
耿樂は本職ロッカーだとしてもちょっと芝居うますぎないかと思ったので、やっぱりロッカーじゃないよな、と疑ったわけで。他のメンバーでは彦の買った朝食を取り上げるメガネの彼がいい味出していました。

DVD、出るとしたら来年でしょうかねぇ…。
公開時に日本で買われなかったのは、彦もすーちーも圧倒的に日本での知名度が低かったからか?と思ったのですが、今ならDVDを出しても大丈夫でしょうからねぇ…。

投稿: もとはし | 2006.11.26 23:37

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