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『ドラゴン・プロジェクト/精武家庭』再び!andステ監督、大いに語る。

…なぜ「再び」なのかというと、実はこの春香港で観ていたからであって、感想はこちらを参照。
で、今回は2回目鑑賞の感想なんだけど、もー初回鑑賞とほとんど同じように楽しめたわ。おしまーい。…おいおい。もーちょっと書くか。

アクション映画なので台詞自体はそんなに難しくなく、初見時の中国語&英語字幕でもわかりやすかったんだけど、アンソニーさん演じる小寶パパの英国情報部香港支部での任務とか、彦祖の正体なんかはよく理解していなかったので、日本語字幕で助かったのはそのへんかな。あとは『七剣』の肉弾系な迫力アクションと比べてみると、袁和平さんの指導するアクションって、決めのポーズをきちっととるのでモダンダンスみたいに見えるし、キアヌみたいな西洋人より東洋人向きのアクションの振り付けなんだよなーって思った次第。いやアタシさ『マトリックス』観たときにさ、「キアヌのアクション重い…。なんであんなにキレがないの?」って思ったもんで(さりげなく暴言失礼)。

それはともかく28日(金)上映でのティーチイン。Q&Aに答えるのは当然香港の若き新星監督、スティーブン・フォン(以下ステ)監督。詳録はTIFFホームページからも見られるけど、こちらでは例によって例の如くツッコミ入れながら書いていきます。いや、実はワタシも質問したくて挙手したんだけど、当てられずに終わっちゃったのよん。

Q:なぜ、監督と主演を両方務めたんですか?
A:それはお金が欲しかったから(笑)。予算も少なかったからね。だから両方やって、限りあるお金を有効に使いたかったんだ。

いきなり「カネ」かよ、ステ監督。ちなみに「カネ」は、このティーチインのキーワードである(笑)。

Q:アクションシーンについて、苦労した点は?
A:製作前の準備が大変だった。特に袁和平とは入念な打ち合わせを繰り返したんだ。
Q:映画を観る限り、監督もジルも自分でアクションしているように思えたけど、スタントはどれくらい使ったの?あと、ショーでイルカと触れ合うシーンがとっても自然な感じだったけど、それについては?
A:アクションについては、90%は自分でやった。顔が映らなかったり、背中を向けて戦っているシーンはスタントだよ。でも10%くらいだ。イルカのシーンでは、演技指導をしてうまくいったら、えさをあげてなつかせたんだ。この方法はなんにでも応用できるからね(笑)。

この映画の要は確かにアクションシーン。でも、たとえスタントでもほとんど不自然さを感じなかったから、うまく作っていたんだよねー。

Q:この映画といい、デビュー作の『エンター・ザ・フェニックス/大イ老愛美麗』(祝、日本公開決定!)といい、監督作品がかなり香港ローカルでドメスティックなエンターテインメントになっていたのに驚いた。なぜ映画で“香港らしさ”にこだわるの?
A:監督作品ではいろんなことにチャレンジしたいんだ。そして、全てのアジアの人が理解できる映画を撮りたい。

ステ監督って、音楽ユニット「DRY」から芸能人キャリアを始めて、ニコやイーソンの音楽をプロデュースしたり、香港オシャレ系タレントのエリック・コットと付き合いがあったり、自分でコンセプトデザインをしたりしていたし、王家衛作品に出演要請があった(でも消えた)という過去もあるから、てっきりオシャレ&アート系の人だったと思ってんだけど、意外にもエンタメ志向が高いのにはビックリした。いや、これはマジでね。でも、このステの答え、なかなかいいよねぇ(^_^)。

Q:以前、渋谷の某大型CDショップで監督の姿を見かけた。日本語字幕の香港映画DVDを熱心に物色していたようだったので声をかけられなかったんだけど、監督自身にとって、日本はマーケティングリサーチなどで気になるところなんですか?
A:そんなことあったかなぁ…。あ、そのときは自分の出演作のDVDを見ていたんだ。自作にしか興味ないもんで(笑)。

…監督ったら、もーう。

Q:ラストに登場して棒術で対決するアメリカ人の男の子(ロッコの息子ネルソン)、あの子はホントに棒術が得意なの?
A:彼は成龍(事務所のボスで今作のプロデューサー)が米国で仕事をしていた時に見つけてきた子。あの棒術はホントに本人がやっていて、うまいんだよー。

あの生意気なガキ…取り消し、やんちゃ少年ネルソンは成龍さんの秘蔵っ子なのか!おおおおお。じゃあきっと、今後の成龍作品には出てくるな。

Q:俳優としての監督のファンです。今後、監督に専念してしまうってことは…ないですよね?
A:まーねー、お金も欲しいもん。だから俳優は辞めないよ。

またカネっすよ、カネ。そんなにビンボーなのか、ステ監督よ。

Q:香港映画でのアクションシーンって、殴られた後は痛そうな表情をするけど、なぜ?米国映画ではありえないのに。
A:でも、成龍は米国映画でもそういう顔をするよ。『ラッシュアワー』でもそうだったでしょ。

…それは質問の答えになっていないような気がする。いくら米国映画だからといっても成龍さんは香港人じゃないか、ステ監督よ。

Q:昨日は何を食べましたか?
A:配給会社の人に食事につれてってもらって、寿司と刺身を食べた。でも、高そうだったなぁ。
Q:マジックやってください。
A:今、道具がないからダメー。でも、劇中ではジルにマジックを指導したよ。

毎回出る 「マジックやってください」リクエスト。2年前のみちのくの質問でも出たもんなぁ。ステ監督よ、マジック披露の準備してくれてもいいんじゃないの、たまには。

Q:登場人物の中で唯一アクションしていないのが阿Saだったけど、ポスターでは彼女もカンフースーツを着ていた。なぜ?
A:阿Saは人気タレントなので、ポスターに登場させると広告的に効果があるので、カンフー服を着せて登場させた。でも、アクションについては最初からやらせるつもりはなかったんだ。

なるほど、広告効果か。オサレなポスターだったけど、本編を観た後「ちょっと嘘つきかもー」と思ったのは言うまでもなし。ところであの配色やロゴデザイン、仙台がホームの某新野球チームを思い出させたのは自分だけだろうか。
では、最後の質問。

Q:監督として、今回の出演俳優たちをどう見ていますか?
A:アンソニーは役者としてとても尊敬している人なので、是非主演にとお願いした。彼は演技の際に110%の力を出してくれるんだ。あと、彦祖はいい友人だから頼みやすくて、他のキャストもよかった。それから夏に撮影したんだけど、大変だった。ワイヤーで吊られる時は服の中にパッドを入れるので、みんな長袖を着て演技する必要があるんだ。とにかく暑くて大変だったね。

ほー、なるほど。そー言えば半袖や上半身裸の人が吊り下げられて宙を舞う場面って観たことないや…。

で、ワタシのしたかった質問は、実は「ストーリーのアイディア」か「次回監督作の予定」だった。1年に1本のペースで作っているから、多分次回作ももう撮り終えてるんだろーなーって思っているんだけど、なにか情報聞いていませんかね>ステ迷の皆様。

生のステに会うのはこれが2年ぶり4回目だけど、監督としての貫禄もそろそろ出てきそうな感じ。いや、もちろんアイドルでいてくれてもいいんだけど、成龍さんに見込まれて香港映画の未来を背負っちゃってるステ監督だから、今後もクリエイターとして(もちろん俳優としても)応援したいなぁ。というわけで、ステ監督の今後に期待しよう(ってまた同じ締めかよ)。えぢやショーンの無間序曲&イニD世代から見れば年上だけど、このへんのジェネックス世代(なぜかニコも含む)にももーちょっと頑張って欲しいもんね。

でもでも、最後の最後にちょっとだけ文句言っていい?
確かにさー、一般受けを狙ってカタカナタイトルをつけたいのはわかるんだけど『ドラゴン・プロジェクト』ってあまりにも平凡すぎない?せっかく原題とオリジナル英題が『ドラゴン怒りの鉄拳(精武門/fist of fury)』のパロディになっているんだから、ここはステ監督と同じく李小龍に敬意を表して『ドラゴン怒りの家庭(「ファミリー」と読ませても可)にしてもいいんじゃねーのか?

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