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陳國榮という名前の男のことなど、『香港国際警察』についてもーちょっと。

昨日アップした『香港国際警察』のあまりにも長い(いつものことながら)感想文に書けなかったことを、今日はいくつか。

先の記事にTBいただいた、お馴染DriftingcloudsのKEIさんの記事にもあったのですが、字幕では「チャン警部」となっていた成龍さんの役名は「陳國榮(チャン・クォッウィン、台詞を聞くと確かに『阿榮』と呼ばれている)」…。これは改めて説明しなくてもいいかもしれないけど、レスリーの名前と同じなんだよね。この名前はワタシも、一緒に観た友人も気づいたので、鑑賞後、成龍さんとレスリーってかつて共演あったっけ?なかったよね…という話になった。共演はなかったけど、香港は狭いから何かしらの接点はどっかであっただろうね、ということもでた。

昨年出た『レスリーの時間(とき)』にも書いてあったけど、レスリーは著者に「香港芸能と香港に失望している」というような話をしたと書かれていたとき、正直言ってショックだった。歌手活動を再開させ、自分の思うとおりに何でもやっていたというイメージがあったからこそ、あの自殺以前の不安定な様子(話には聞いていたけど…)が信じられなかったから。香港ではその言動や行動がスキャンダラスにとらえられており(それを真に受けた日本メディアも多数)、自分のしていることが好意的にとられなかったりなんだりで心を痛めすぎていたんだと、今思うのだけど、香港映画でのレスリーが好きだったワタシみたいな人間にとって、その発言はホントにショックだったし、事実、彼がそその発言をしていた頃の香港映画や芸能界の状況がどうしようもなかったのは確かなんだろうな。
成龍さんもまた明星として、レスリーのそういう気持ちを案外理解していたんじゃないか、とふと思った。彼もハリウッドで仕事をして、思い通りにならなかったりで悔しい気持ちになったこともあったんだろうし、やはり自分も香港映画で育った人間であったから、香港映画の衰退や事実無根のゴシップがまかり通ったり、映画や芸能をダメにする海賊版の横行などに心を痛めていたのかもしれない。これはあくまでもワタシの勝手な考えなんだけど、主人公に「國榮」って名前をつけたのは、レスリーはもちろん、共演作も多いムイ姐さん、そのほか自分と同時代に生きながら若くして亡くなった明星たちや映画人をしのび、彼らの思いを背負って香港映画を復活させよう!という姿勢を、どうしようもなく堕落した後に復活を遂げるこの映画の主人公に託して名づけたのじゃないかな、なんていう気がするのだ。…なーんてえらそうにぶってみたけど、どうか遠慮なくつっこんでください。

3月に香港へ行き、スターフェリーから香港コンベンションセンターを見てこう思った。
この時点では当然観ていなかったんだが、監督が「香港の爆発王(今考えた)」のベニーさん、ニコラス刑事(これはシャレ)、彦祖が悪役(注)、決戦はコンベンションセンター…って『ジェネックスコップ』と全く同じじゃん!それに成龍さんが加わっただけじゃん!と。でも、本編を観たときは、これは『ジェネックス』の焼き直しではなかった。
そこでまた考えた。
『ジェネックス』で製作も務め、さらにラストの大爆発シーンの後、ヴィクトリア湾に放り出されたニコ・ステ・サムの3人組に向かって、「ボクの若い頃はもっと大変だったんだぞー」と声をかけた釣り人役でカメオ出演した成龍さんとしては、弟分たちの成長を見て彼らに未来を託したくなったのはもちろんだけど、若者俳優たちには「いいか!コンベンションセンターでのアクションはこう使うんだ!」という手本も見せたかったんじゃないかな、もしかして。…すみませんこれまた妄想でしたね。
(注)この映画で彦は途中死んでしまうので、最後のコンベンションセンターでの対決には登場しない。

そうそう、さっき監督のベニーさんを「香港の爆発王」と書いたけど、『ジェネックス』以降のベニーさんの作品ってホントに爆発シーンてんこ盛りなんだよね。『ジェネックス』はトロさん(仲村トオルの愛称)によって仕掛けられた爆弾でコンベンションセンター大爆発。『ジェネY(ジェネックスコップ2)』ではヴィクトリア湾で大爆発、『ヒロイック・デュオ』では真空ルームが大爆発。今回は警察の保管庫が大爆発していたけど、さすがに成龍さんのアクションに遠慮気味で、そんなに派手なもんではなかった。
そのベニーさんの新作といえば、現在香港で公開中のアーロン&彦祖&イーキンという素晴らしい3人組がそろいぶむ《三岔口》。リーガル(法廷)アクションという噂も聞いたんだけど、この映画には大爆発シーンはあったんでしょうか?

というわけで、『香港国際警察』にまつわることは以上。

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コメント

私も今日やっと京都で見てきました(2回目)
最初から全国一斉公開にしなはれ!(笑)

終極を見てから見ると
「あ、おんなじエスカレーター上ってる!」
「あ、水飲んでるよ~! 大丈夫か!?(笑)」などなど
 ちがう楽しみ方(←?)が出来たような・・・。

途中で「元緑寿司」とか日本料理店がガンガン壊されていくので
おいおい!と思ってましたが、あれって成龍さんのお持ち物なのですね。知らんかったわ(汗)

レスリーに関しては、私自身いろいろと思うところがありますが
せめて、いつまでも人の心の中には生きていてほしいと思います。
役名の國榮というのも、香港映画人の方々の愛が込められているのなら嬉しいです。
林嘉欣ちゃんが最近のインタビューで、「カルマ」の時は明るくて優しくて、役に入り込んで死んだなんて嘘だ!みたいに言ってたので私はちょっとだけ救われた気になってたのだけど。
いろいろ映画をみるたび、生きててほしかったなーと思います。(すいません長くて)

投稿: grace | 2005.05.18 01:28

>graceさん
コメントで思い出しました。
警察署とチャン警部が飲んだくれてるバーって、無間道三部作(特に終極)ではお馴染みの場所ですよね。
チャン警部がCID(だと思うが)で犯罪者相手にバリバリやっていた頃、内部調査課ではラウが自らの保身のためにあれこれ裏工作してて、保安課ではヨンがヤン殺害の真相を突き止めようとあれこれ調べてたってことがあったんじゃないかと(こらこら)。

レスリーのことも、香港芸能界ではあまり語られなくなってしまっているのかもしれないけど、やはり、もっと生きてほしかったです。ワタシもホントにそう思う。
そういう気持ちがあったから、チャン警部の「國榮」という名前に思いを寄せてしまったんだろうな。

投稿: もとはし | 2005.05.18 21:53

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