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2005年5月

…しかし、この老婆餅はありなのか?

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昨年末の台湾旅行にてもらったお土産で、両親等周りに受けがよかったのは台中銘菓「老婆餅(ラオポーピン)」だった。老婆餅は同じく台中銘菓「太陽餅」の表皮がしっとりした太陽餅ゴージャスヴァージョン(そうかぁ?)である。ちなみに太陽餅はあのボロボロこぼれる表皮が不評だった。
ああ、もっと食べておけばよかったよ老婆餅、なんて思ったところ、某所にて久々に老婆餅をいただくチャンスにめぐり合えた。しかし、その老婆餅、なんだか見た目が違うぞ。

あれ、もしかして、のりが入っている?においでわかるんだけど…と思い、食す。

うううう、のり、いらねぇ(T_T)。

そう、台湾って不思議なところで、 「いくらなんでも、それはお菓子の味わいをぶち壊すだろーが」というようなお菓子を平気で作ってくれるんだよねぇ。月餅もしかり。

しかし、ひさびさに味ぶち壊しのお菓子を食べたから、またまた台湾に行きたくてしょーがなくなった自分がここにいます。ははははは。

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《大[イ老]愛美麗》(2004/香港)

2年前の秋、『the Snows』をひっさげてみちのくミステリー映画祭にやって来たステに、ワタシはこんな質問をした。もちろんティーチインで。
「そーいえばこの間得意のマジックをテーマにショートフィルムを作ったと聞いたけど、映画製作などの予定はあるの?」と。すると彼は「今度初めて長編映画の監督に挑戦する。これから撮影に入るんだ。主演は彦祖とイーソン(この時点でカレンの出演は決まっていなかった)」と答えた。その映画がこの《大[イ老]愛美麗》である。

危篤状態に瀕したマフィア“赤義堂”のボス洪一は、弟分の八爺(カーイン)とその息子阿堅(チャッピー)に、勘当した跡取り息子のジョージ(彦祖)を探し出すように命じる。八爺と阿堅はタイに飛び、フレンチレストランでシェフをしているというジョージの家を探し当てるが、そこにいた彼のルームメイト(恋人に非ず)のサム(イーソン)をジョージだと勘違いする。もともと孤児で黒社会映画が大好きなサムはその気になってしまい、ジョージ本人に入れ替わりを頼む。ゲイであるジョージ自身もマフィアの跡目を告ぎたくないという気持ちがあったため、その申し出を承諾。そんな時、洪一逝去の知らせが八爺たちに届き、彼らはジョージとサムを連れて香港へ戻る。
洪一の死とその息子の跡目継ぎの知らせを聞いて色めき立ったのが、かつて洪一の次にボス継承の権利を持っていた雷輝。彼の片腕、秋(ステ)はそれを警戒する。一方、輝の娘ジュリー(カレン)は親の商売を嫌って保険のセールスレディとして自立していたが、契約者が自分の父親の名前の威力に負けて契約してしまうのが気に入らなかった。ジョージの身替わりとしてマフィアのボス生活を謳歌(?)するサムは、クラブで出会ったジュリーと意気投合するが、一夜明けた朝方、サムたちは秋の手下ども(葉山豪ほか)に襲われる。応戦したジョージを見て、ジュリーは彼に一目ぼれ。
赤義堂の継承式も無事終わったが、パーティーに刺客が潜入し、大混乱。さらに輝はサムにジュリーとの婚約を申し出るが、彼女が好きなサムは自分がジョージとしてジュリーと結婚するのに戸惑っている。そして、ひそかにジュリーに好意を示していた秋は、自分の父親が洪一のせいで殺されたと思いこんでおり、その復讐としてサムに手をかけようとする…。

《精武家庭》の時にも書いたけど、この映画のネタは「黒社会とゲイ」。つーことは黒社会映画のホモソーシャルな部分をパロっているのか?うふうふー(*^~^*)なんて思ったものなんだが、実はホモネタ(すまんあえてこう書く)はそんなにたいしたことがなかったりする。八爺親子が「ゲイを探すならタイだ!」というくだりがあるが、タイってそんなにゲイが多かったっけ?とふと思った…。あ、そーいえば『アタック・ナンバーハーフ』にはおネェさんたちの他にゲイのバレーボールプレイヤーがいたか。本来はストレートであるはずのサムをずーっとゲイだと思い続けていたこの親子が面白すぎる。特にチャッピーがサムに「もっと口をあけろ」という屈辱(?)の命令をされてしゃがみこむくだりはおかしすぎ
彦&イーソンというコンビは初めて見た(ニコ&イーソンとか金城くん&イーソンというパターンなら見たことあるが)けど、結構かわいいコンビではないか。それでも彦はゲイっぽく見えてイーソンはちゃーんとストレートに見えるんだけど…って彦!キミはそれでいいのか?さんざんいろんなところでゲイネタ振られて!『美少年の恋』はもちろんだけど、しょっちゅうヌードになって肉体美を誇示するやらなんやらで(苦笑。あ、この映画では脱いでいません。念のため)。
ヒロインがカレンというのは意外というかなんというか…。彦やイーソン、もちろんステと比べてちょっとお姉さんなカレンなんだけど、今回はなんだかかわいくてよかったなぁ。最近のカレンは『クローサー』の刑事役が印象深いんだろうけど、その時のりりしさとはまた違った魅力があって○。

これまでニコと共にオムニバス短編《恋愛起義》の一編を手がけたり、冒頭に書いたような特技のマジックをテーマに自作自演の短編を作ったキャリアを経て、満を持して長編映画監督デビューを果たしたステ。英題のロゴが笑いたくなるほどしゃれていたり、車上の会話をマンガ風に展開させたり、ラストシーンになんと事務所のボスである「あの方」を登場させたり(!他にはニコやサミーもカメオ出演。…ところでサム、どこに出ていたんだ?)と結構こった演出も随所に見える。初監督だからかなり気負ってる?という風な印象も無きにしも非ずなんだけど、それは香港国際電影節にて栄えあるオープニングナイト上映作品にも選ばれた、2作目の《精武家庭》を見れば、さすがに成長したじゃんというように感じたもんだから、デビュー作としてはあんなもん(こらこら!)でいいのかも。いつまでも「美少年」とか言ってられないね、もう30歳だし(苦笑)。

若手映画人がなかなか育たないというのが現在の香港映画界の課題だと思うけど、「香港の宮藤官九郎(だから一般受けを狙ってのその肩書きいい加減やめろよ>自分)」ことパン・ホーチョン(今年32歳)やステのような若手監督(今年《江湖》で金像奨の最優秀新人監督賞を受けたウォン・チンポーや《六壮士》《見習黒薔薇》のバーバラ・ウォンもか?)が出てきたってことは喜ばしいことではないか、ねぇ?果たして今後のステの作品が日本公開されるほどの大ヒット作になるかどうかはわからないけど、その時は是非「香港のイケメン映画監督(自分で書いてて恥ずかしい…)」とかなんとかいって来日させて大いに香港映画をアピールしてもらわねばねぇ。今後も頼むぜ、ステ監督!

そうそう、エンドロールにはNGシーンがついていたんだけど、ラストのステ監督の笑顔、かわいかったっす(*^~^*)。

英題:Enter the Phoenix
監督&脚本&出演:スティーブン・フォン 製作:ジャッキー・チェン アルバート・ヨン 撮影:プーン・ハンサン
出演:ダニエル・ウー イーソン・チャン カレン・モク チャップマン・トゥ ロー・カーイン 

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『七里香』周杰倫

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三度目のトライで購入できたジェイの(今のところの)新譜。『頭文字D』も完成したことだし、今日はこのネタ。

以前買った『葉恵美』と比べたら、こちらは同じヒップホップ系でもかなり聴きやすくなっていると思うんだけど、どーだろうか。ダークに感じる曲が少ないからという印象もあるんだけど。ラストに入っている『止戦之殤』は、このアルバムのコンセプトフォト(軍服姿のジェイと少女)に合わせたような反戦歌。VCD収録のPVとあわせて聴くと、戦争のもたらす悲しさについていろいろ考えたくなる曲だ。あと、『乱舞春秋』は間奏に日本のアニメ(またはゲーム?)っぽい台詞がサンプリングされて入っていたりするのが面白い。日本のヒップホップは本家アメリカのブラックカルチャーをリスペクトしていることもあって、悪い子カルチャーまでも全面的にパク…もといフィーチャリングしている(そこが気に食わないっていえばそうなんだけど)ような印象があるんだけど、ジェイの場合は同じヒップホップでも日本のアニメやゲームなどのポップカルチャーをネタにしているから日本のそれより親しみやすいのかなーって気もする。

ラップといえば、今回は歌詞を見ながら聴きこんでいたんだけど、漢字五音のフレーズでラップのリズムに乗せているのね。それをみたら五言絶句とか五言律詩とかが展開しそうでちょっと受けた。あと、作曲にみたことのある名前があると思ったら、 『山田太郎ものがたり』の杉浦先輩こと劉畊宏(ウィール・リュウ)じゃないか!噂には聞いていたけど、多才なんだなぁ、杉浦先輩(笑)。ジェイのPVにも出演しているという話も聞いたので、今度チェックしてみよう。ライヴ映像も見たいかな。

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オペレッタ狸御殿(2005/日本)

映画には「自分が今までに観たことがないものを見せてくれる」という魔力がある。
それはリアリスティックなものであったり、ありえねー!なものだったり、さまざまだ。
この『オペレッタ狸御殿』を観た後に感じたのは、まさに「…ああ、今まで観たことのないものを見せてもらったよ、セイジュンさんm(_ _)m」ってな思いだった。

いつだかわかんないけどとにかく昔の日本のどこか。がらさ城城主安土桃山(ヒラミキ)は、自分がこの世で一番美しいなんて考えている白雪姫の継母みたいな城主。気に食わない輩を人間家具にしてしまうというものすごい趣味を持つ彼が手下にして預言者のびるぜん婆々(由紀さおり)に「この世で一番美しいものは誰じゃ?やっぱりワシじゃろ?」と尋ねたところ、婆々の予言鍋の中に映った姿は彼の世継ぎ雨千代(ジョー)。激怒した父はあろうことか実の息子を霊峰快羅須(かいらす)山に捨ててくるように手下の駝鳥道士(山本太郎)に命じる。ところが道士はマヌケなことに狸罠にかかり、雨千代は「ワタシ、お姫サマー」と名乗る娘に助けられる。そのお姫サマこそ、わけあって唐の国から狸御殿に招かれた御殿の主・狸姫(ツーイー)だった。突然の出会いでたちまち恋に落ちる二人だが、雨千代は姫の身を案じた狸たちにとっ捕まる。
毎日が宴会でどんちゃん騒ぎが繰り広げられる狸御殿。美男美女の二人の恋を狸の腰元たちは応援するが、姫の乳母であるお萩の局(薬師丸ひろ子)は狸を脅かす存在である人間を恐れ、二人の恋路を徹底的に邪魔する。しかーし、障害が多ければ多いほど当たり前なんだが、二人の恋は激しく情熱的に燃え上がるのであった。そんな二人に次々と過酷な試練が襲い掛かる。はたしてこの恋の結末は…?

なぜ狸御殿?と問われたら、こう答えるしかないだろう。

「狸御殿だから」

いや、別に投げているわけじゃないです、はい。
なんせワタシは狸御殿がなんであるかよく知らない。自分が生まれる前に作られている映画だからってこともあるが(狸御殿について、詳しくは以前コメントをいただいたたんたん様のサイトをご覧下さい)、狸御殿とは、狸と人間の恋という、人間とアンドロイドの恋(from2046他いろいろ)以上にありえないシチュエイションを、悲恋ではなくなんでもありで絢爛豪華なラブコメディとして描く、日本映画界が産んだ極上のエンターテインメントである、と解釈していいんだろうか。なんでもありで絢爛豪華だからこれでいいのだろうなぜ日本の狸姫が唐国から来た狸なのかとか、なぜ城主の名前が安土桃山なんだとかいうことを問われても「それは狸御殿だから」としか答えられないだろうし、そんなことでいちいちツッコミ入れてたら、全部にいちいち「狸御殿だから」と答えることになるだろう…って相変わらずわけわかんなくて失礼します。

んじゃキャストについての感想。
狸姫ツーイー。さすが日本映画ってこともあって、日本語の台詞回しはおいといても(こらこら)、着物姿には違和感なかったな、これは意外なんだけど。今回はらぶらぶ邪念爆発なイーモウでもなければ女優に愛のない王家衛の演出でもないから、はねっかえり演技も女の情念もなかったけど、やっぱり「お姫サマー」なので、お姫サマーな演技だったと。…すまん、こんな感想で。
「雨千代公子(ユィチエンタイコンツー)」ことジョー。…確かに美男だ。しまい。ってここで終わってどーする。もっと言うか。美男だがどっかマヌケ。…おい、自分ホントにジョーが好きなのか?疑わしいな。あと、やっぱりニコ(ニコラス・ツェー)に似ているとはどーしても思えない(参考:香港国際警察の感想)。
でもこの二人、並ぶとかわいいなぁ。『恋する炭酸水』のシーンがお気に入り。
自分のかつてのアイドルだった薬師丸ひろ子嬢、さすが狸顔だ。はまり過ぎだ。なんか嬉しい(ってそんなんで喜ぶなよ)。今後この路線を突っ走ってもアタシは許す。なんてったって彼女、マギー・チャンとカリーナ・ラウと同い年だし。いや、そんな理由でいいのか?
彼女をはじめ、脇役の演技が意表をつきまくっていると思ったのだが、どうだろうか。ヒラミキさんはまぁ演劇でもこんな役どころしたことあるからわからなくはないけど、由紀さおりさんの婆々は…。しかもラップやってるよ、婆々…。きわめつけは美空ひばり御大の役どころなんだが…。いや、あえてコメントしません。別に変な意味じゃなくて、アタシにひばりを語る資格がないからです、はい。

さて、最後に、以前書いたように我が岩手県でこの映画のロケが行われたんだけど、観てみてどこが使われたのかが判明されて嬉しい限り。予告編に出てくる一本桜が松尾村にあり、市川実和子と篠井英介が演じる狸猟師の夫婦が住む家が沢内村にある家だとか。いやぁ、どちらもいい雰囲気で使われているではないか。それを観られたのは嬉しい限り。…あれ、でもエキストラで出た知り合いの英語講師さん、どのシーンで登場したのかな?

監督:鈴木清順 脚本:浦沢義雄 原案:木村恵吾 プロダクションデザイン:木村威夫 音楽:大島ミチル&白井良明
出演:チャン・ツーイー オダギリジョー 薬師丸ひろ子 パパイヤ鈴木 山本太郎 市川実和子 篠井英介 由紀さおり 平幹二郎 美空ひばり(デジタル出演)

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祭りは終わった。これから何を観ようかな。

カンヌ疲れに見舞われているうちに、昨日の深夜NHK-BSで放映されていた『香港映画のすべて』を見逃してしまった…(ToT)。ああ、再放送してくれないかしらん。

そんなわけでカンヌも終了し、新たな香港映画の日本公開も9月の『頭文字D』までなさそうな今日この頃。このblogは基本的に映画の感想を中心に書いているので、今後もこの方針で書いていくのは確か。一応スタンスとしては「中華明星出演作なら製作国不問」なので(でなきゃここにファイズの感想なんてアップしないよん。大笑)、まず新作は今月末の『オペレッタ狸御殿』と、来月公開されるリンチェイ&オスカー俳優モーガン・フリーマン共演の『ダニー・ザ・ドッグ』(脚本&製作はリュック・ベッソン)の鑑賞&感想アップを予告。

また、わが街では6月に中国映画『故郷の香り』が、そして7月下旬に待望の『愛の神、エロス』上映が決定したので、これも鑑賞次第感想をアップ(『恋の風景』も上映が決まってくれれば嬉しいんだけどなー。無理かな?F4映画祭も無理だろーし)。そして、ヒマな時は小ネタと一緒にまだ観ていない作品をせっせと観て感想をアップするとしよう。そういえばまだジェイの『七里香』の感想を書いていなかった…。

あ、6月はトニー&星仔の誕生月だから、誕生日記念鑑賞もできるし。あとは中華スウィーツつくりも再開させるべ。

そんなわけで、今後は以下の作品を観て感想をアップする予定。

○今すぐ観られる最近10年間の作品

  大[イ老]愛美麗(2004)
  マジック・キッチン(2004)
  ワンナイト・イン・モンコック(2004)
  神経侠侶(2004)
  ひとりにして(2004)
  ビヨンド・アワ・ケン(2004) 
  北京樂與路(2001)
  バイラン(※韓国映画。セシリア出演)
  ポートランド・ストリート・ブルース(1998)
  週末凶熱
  偸吻

○そのうちDVDで観たい最近作
  
  マッスルモンク(2003)
  インファナル・アンフェア 無間笑
  レディ・ウエポン
  爆裂都市(2004)
  アルマゲドン(1997)
  ムービング・ターゲット
  DEAD OR ALIVE FINAL(※日本映画、テレ&ジョシー出演)

○トニーの出演作(6月鑑賞予定)

  韓城攻略(2005)
  韋小寶'93摩登闖情關(1993)
  反斗馬[馬留](1993)
  忠義羣英(1989)
  
○星仔の出演作(6月鑑賞予定)

  詩人の大冒険(1993)
  超級学校覇王(1993)
  ハッピー・ブラザー(1992)

○今すぐ観られる旧作

  豪門夜宴(1991)  
  ワンス・アポン・ア・チャイナシリーズ(1991~)
  極道追綜(1991)
  レッドダスト(1990)
  川島芳子(1990)
  何必有我

この他、オンラインDVDレンタルに新旧取り混ぜてガンガン予約入れまくったので、そのへんも観たら感想を書いていきます。
あとは何か面白い中華ネタがあり次第だなぁ…。これからもがんばろ。

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カンヌ映画祭は参加することに意義がある、ということで。

カンヌ映画祭:パルムドールに「ザ・チャイルド」(リンク: MSN-Mainichi INTERACTIVE 芸能.)

いま、これまたHDDに観てもらっていたムービープラスのカンヌ映画祭授賞式を観ている。まーねー、非中華日記で「パルムは何がとってもいいよ」と投げていたので、この結果には何も文句は言いませんよ。
とりあえず、王小帥監督&《青紅》、審査員賞受賞おめでとー!と。

まず、短編部門&シネフォンダシオンの受賞式があったんだけど、ここで登場したのが審査委員長ヤンちゃんこと楊徳昌が登場!5年も見ない間にすっかり銀髪になっちゃって、ヤンちゃん…。そろそろ新作見たいですわ。あ、新作はアニメでもいいです(ヤンちゃんは手塚治虫ファンとしても有名なので)。ちなみにカメラドールの審査委員長はイランのアッバス・キアロスタミ監督。
長編部門では、脚本賞のプレゼンターに狸姫ツーイーが登場。昨日の「それは裸か?それともビキニか?」ってツッコミたくなるドレスから、今日は肩を出した黒のシックなドレスでちょっと安心したんだが、彼女ってばやっぱりデコルテがないから貧弱に見えるわ…。でもいい肩してるよねー、ツーイーって。
グランプリを獲ったジム・ジャームッシュ。彼のスピーチ、「ワタシはコンペというものを信じない、表現に競争があってはいけないと思っているからだ」という言葉はよかったなぁ。一緒にコンペに登場した監督の名前(もちろん、ホウちゃんもジョニーさんも!)を全部挙げ、「ワタシは彼らの生徒であると思っている」と言ってたけど、彼らの作品は全部観たのかな、ジャームッシュよ。(あ、忙しくて観られないか)

授賞結果はその年ごとの審査委員長の趣味が出るという。だから傾向と対策を立てるのは難しいという。去年はクエタラの趣味、そして今年はクストリッツァの趣味。だから「ああ、クストリッツァはこういう趣味なのねー、なるほどねー」と納得するしかない。

ま、題名どおりだけど、今年のカンヌはオリンピックと同じく、参加することに意義があるってことで。来年も何かいい中華電影(もちろん日本映画も!)が出品されること、そして、トニーの出演作品がまたいつかカンヌ映画祭に出品されるのを楽しみに待っていようかな。

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ああ、カンヌも終盤かぁ…。

思えば去年の今頃はホントに大騒ぎだった。朝もはよからネットサーフィンしてカンヌ公式をのぞき、普段は絶対観ないワイドショーを観て『2046』のレッドカーペットを見ては、不自然に挿入されていた(だってカンヌは招待客しか入れないんだもの、あれは絶対やらせよね)あの方の名を呼ぶキンキン声がうざかったりでドキドキしていたもんだなぁ。そして今日は『狸御殿』の公式上映だったんだが…、中継してないのかよ、ワイドショーよ!これこそ中継するに値する作品だろうが!

そんなわけでまずは《最好的時光》のレッドカーペット。すーちーも張震もかわいい(はぁと)。ところで、すーちーってば痩せたか?いや、胸が淋しいのが気になって(おいおい)。

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ところで、狸御殿はどうだったんかいな?…あのぉ、カンヌ公式サイトの紹介写真どーみても韓国映画なんですが(プチ怒)。
そしたら今日のスポニチアネックスで紹介記事があったので詳しくはそちらを。

しかしレッドカーペット…ジョーのタキシード姿は2年前よりおとなしめでホッとしたけど、ツーイーそのドレスはいったいなんだ。(リンクfromスポニチのカンヌ写真特集)

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『王家衛的恋愛』(北小路隆志)に思ふ。

ひとが香港映画を好きになるきっかけって、なんだろう。小さい頃に李小龍さんや成龍さん、リンチェイのカンフーものを通った人、ホイ3兄弟の《Mr.Boo!》が好きだった人、長じてウーさんとユンファとティ・ロン、レスリーによる愛と裏切りの“香港ノワール”映画だったりと、入り口はいろいろあるんだろう。
もちろん、王家衛の映画もいまや香港映画への入り口として認められている。王家衛の映画に出演したトニーやレスリーにひかれて、彼らの出演作品をあれこれ観てハマっていった女子迷も少なくないはずだ。

だけどその一方、王家衛を香港映画の主流と一切切り離して見る傾向もまだまだある。王家衛映画の人気は東アジアから欧州に広がってきているという事実があるからというのもあるが、それは成龍さんや星仔、そしてジョニーさんなどの香港メインストリーム映画の焦点人物や作品も同じように欧州に紹介されているのだから(だってジョニーさんの作品は2年連続でカンヌに登場したもんね)、王家衛だけが特別というのはないだろう。だけど、なぜか特別視されてしまうのだ、王家衛の映画は。それは日本だけなのかもしれないけどね。

何度かこのblogで書いてきたけど、かつて王家衛の作品は香港ブームの真っ最中に、熱烈な香港映画ファンからは「王家衛なんて香港映画じゃない」と拒否される一方、彼の映画(特に『恋する惑星』&『天使の涙』の2部作、あと『ブエノスアイレス』もか?)に耽溺しまくったオシャレ系の人々はそれだけを語り、ほとんどの人は他の香港映画にまで触手を伸ばさなかった(ような気がする)。香港映画がブームになり、悲しいけれど今やすっかり下火になっていたのは、一般のオシャレ系映画好きが王家衛だけを追っかけ、『ブエノスアイレス』と『花様年華』の3年のブランクを待ちきれずに(&その前に発表された『2046』の方に一般大衆が過大な期待を抱いたため)ブームとして消費してしまったからじゃないかなんて思うのだが、どうだろうか。

そう、王家衛の映画はオシャレ系に評判が高い。で、そのオシャレ系と呼ばれる人々にも定番があるような気がする、昔からね。服ならアニエスb(そーいやぁ自分、アニエスの『花様年華』Tシャツを持っているっけ)、ケーキならキルフェボン、そして映画はフランス映画、それもヌーベルバーグ。まぁ、自分がオシャレ系じゃないからあくまでも独断と偏見でイメージとしてのオシャレ系ブランドを羅列してみただけ。
ところで自分、ヌーベルバーグって意識して観たことないです。ゴダールだって『勝手にしやがれ』しか観たことないし(“足のない小鳥”のエピソードが登場する『はなればなれに』ってゴダールだったっけ?)、オシャレとは思ってものめりこむまでには至らなかったなぁ。むしろ個人的にはイギリスやアメリカンインディーズのほうが好きってこともあるんだけど…。
そんなこんな言っているとますます脱線していくのでやめておこう。

ともかく、こんなblogやっている自分は、昔から王家衛を「全くコイツ、なった気(岩手弁でかっこつけるの意)しやがって…」とかなんとか言いながら、その作品を愛してきた。…え、オマエの場合は作品じゃなくてトニーだろ?ハイ、ごもっともざんすm(_ _)m。そして、そんな王家衛もまた、生まれこそ上海だが香港で育った子で、一見ステロタイプな香港映画と一線を画した作りに見えながら、実はオーソドックスな香港映画や中華文化を下敷きに、これでもかこれでもかとスターを投入してゴージャスに作っている(だから時間と金がかかる)香港の映画人だとワタシは考える。だから彼もまた“香港映画の子”なんだよねー、なんて、いつぞやの金像奨授賞式で、成龍さんと家衛が並んでプレセンターを務めていた図を観て思ったことがある。(ふっふっふ、香港映画界をよく知らない映画評論家だったら驚くだろーね、全く接点のなさそうなこの二人が並ぶなんてさ)

王家衛的恋愛

そんな自分の認識を自覚しながら、この本を読んでみた。…すぐ読めた。そして気がついた。
なぁんだ、この本は序章にある通り、“王家衛論”じゃなくて、“王家衛の映画にインスパイアされてあれこれ書いてみた随想集”なんだ。それならあう人がいればあわない人がいるのは当然だよね。だからちょっと紛らわしいよね。

この本が題名どおり“王家衛映画の恋愛論”に終始していれば、キルケゴールとかドゥルーズとかのフランス哲学(すみません、西洋哲学はよくわかりません)や、ヌーベルバーグやポストモダンなどの小道具を使いこなさなくても、「自分はこれを見てこう思う」という結論に収められるのに。でも、そうしようとして収まりきれず、いろいろと引用してみたのかなぁ、なんて。比較文化論などでこの小道具を使われたら、それはそれで興味深いんだけどね。
かといって政治云々もどうかなぁ。『2046』や『花様年華』に政治的背景を見出して云々言うのは嫌われるのかもしれないけど、それはそれで考えの材料にはなる。政治が及ぼす物事の考えも理解の一助になるから。でも、哲学や思想は決してやさしく要約できるものではないから、それがわかっていないと辛い。だからすみません北小路さん、第2章はきちんと理解できたかどうか自信ありません。

あと、王家衛の映画では結果や過程がぼかされて描かれている事柄が多い。例えば、『ブエノスアイレス』ラストのモノローグ「オレは確信した。逢いたいと思えば、いつでもどこでも逢える」の『相手』が具体的に示されていないとか、『花様年華』でチャン夫人が連れていた子供はチャウの子なのか否か(そうしたら、チャウとチャン夫人はいつどこで関係を結んだのか)とか。後者については、初見時に「あの子はチャウの子じゃない?」と断定して、あの二人がどこで寝たのか自分の意見をいろんな人に延々とぶったことがあったんだけど、思えばそうじゃないのかも…なんて考え直したりもしたな。その、あいまいに描かれた部分を北小路さんはやや断定気味に「こうじゃないか?」と書いているけど、まぁ、そういう意見もあるもんね、と思った次第。うん、人はいろんな考えがあるからね。
北小路さん、この本の中で取り上げられた王家衛作品の中では、もしかしたら『ブエノスアイレス』がお好きなのかな?なんて思ったんだけど、よく見たらそれは公開時に書かれていた論だった。『2046』については書き下ろしで論じられていたけど、まぁ、こういう取り上げ方や観点、考えもあるよね、ということで。では自分がそれらに納得できるかできないかと聞かれると、もちろん、できないと答える(苦笑)。

最後に、この本のタイトルだけど、英題の「外宇宙よりの愛(直訳)」を先にして、副題で「王家衛映画から考える恋愛」というようにした方がよかったんじゃないすか?

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やっとカンヌに登場、《最好的時光》

みんなが心配していた(って一部だけか?)ホウちゃんの新作《最好的時光(Three Times)》、やっと Cannes Film Festivalに登場。フォトコールと記者会見が公式サイトにアップ済み。

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ちょっと坊主頭がのびてきている?張震、シックなすーちー、そしてホウちゃん。

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なんかすーちー、雰囲気がいつもと違わないか?

この映画、1911年、1966年、そして2005年に生きるメイ(すーちー)とチェン(張震)という同じ名前を持つ3組の男女の姿を描く作品らしい。もーちょっと文章読みこんだら詳細書きますか。レッドカーペットは今夜かな?

あと今夜は『狸御殿』もある!今夜が個人的映画祭の最高潮か!…んじゃもう寝よ(笑)。

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《黒社会》カンヌヴァージョンは香港じゃ観られないらしい…。

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香港マフィアのカンヌ遠足…じゃなかった、濃ゆい面々のフォトセッション。

先ほど、ムービープラスのカンヌ映画祭ハイライトを観ていたら、ジョニーさん&この濃ゆいメンツがドドーンと登場していた。

インタビューによると、《黒社会》のカンヌヴァージョンは、黒社会の儀式等を描いているため、香港では上映禁止らしい。まぁジョニーさんのことだから、別ヴァージョンを作っているんだろうけどね。東京国際にでもこのヴァージョンを持ってきてほしいような。

しかし、一部だけ流れたハイライトを観る限りでは…人がガンガン殺されまくっている(しかも刀でグリグリと刺されていた!)ので、結構覚悟を決めて観なきゃかなぁ(^_^;)、なんてねー。

そうそう、ジョニーさん、インタビューでなかなか興味深いこと言ってましたよ。
「マフィアの起源は清王朝を打倒し、明朝の復興を目指そうとした秘密結社だ」と。
てーことは、金庸の武侠小説に出てくる秘密結社あたりなんかまさにそうか!…なるほど、なぜかつて香港で武侠片が流行ったのかがやっとわかったよ(ってそれは関係ないと思うぞ自分)

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カンヌもいよいよ後半戦。

フィルム到着が遅れていて、もしかして昨年の『2046』の悪夢再び?となっているホウちゃんの新作《最好的時光》が非常に気になる今日この頃、そんな状態でもカンヌはさくさく日程を消化しているようで。

で、中華blogをうたっているくせに、当の中国映画についてまったく触れてなくて申し訳ございません。昨日、中国からコンペに出品されている王小帥(ワン・シャオシュアイ)監督の《青紅(Shanghai Dreams)》が公式上映されたそうで(fromロイター)。

写真は王監督&キャストの皆さんinレッドカーペット(fromカンヌ公式サイト)。女優さんのミニスカドレスがすごい!と思ってつい載せてしまいました(^_^)ゞ

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しかし、内容は結構しんどそうなのね。

 政治色は控えめだが、監督自身の経験を基に、1980年代の貴州の工場労働者を写実的に描いた作品。物語は、婦女暴行と殺人の罪に問われた男たちの処刑で幕を閉じる。

そうそう、ムービープラスのカンヌ特設サイトの速報ページにて、《黒社会》の速報が出てましたよー。これは嬉しいっす。

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陳國榮という名前の男のことなど、『香港国際警察』についてもーちょっと。

昨日アップした『香港国際警察』のあまりにも長い(いつものことながら)感想文に書けなかったことを、今日はいくつか。

先の記事にTBいただいた、お馴染DriftingcloudsのKEIさんの記事にもあったのですが、字幕では「チャン警部」となっていた成龍さんの役名は「陳國榮(チャン・クォッウィン、台詞を聞くと確かに『阿榮』と呼ばれている)」…。これは改めて説明しなくてもいいかもしれないけど、レスリーの名前と同じなんだよね。この名前はワタシも、一緒に観た友人も気づいたので、鑑賞後、成龍さんとレスリーってかつて共演あったっけ?なかったよね…という話になった。共演はなかったけど、香港は狭いから何かしらの接点はどっかであっただろうね、ということもでた。

昨年出た『レスリーの時間(とき)』にも書いてあったけど、レスリーは著者に「香港芸能と香港に失望している」というような話をしたと書かれていたとき、正直言ってショックだった。歌手活動を再開させ、自分の思うとおりに何でもやっていたというイメージがあったからこそ、あの自殺以前の不安定な様子(話には聞いていたけど…)が信じられなかったから。香港ではその言動や行動がスキャンダラスにとらえられており(それを真に受けた日本メディアも多数)、自分のしていることが好意的にとられなかったりなんだりで心を痛めすぎていたんだと、今思うのだけど、香港映画でのレスリーが好きだったワタシみたいな人間にとって、その発言はホントにショックだったし、事実、彼がそその発言をしていた頃の香港映画や芸能界の状況がどうしようもなかったのは確かなんだろうな。
成龍さんもまた明星として、レスリーのそういう気持ちを案外理解していたんじゃないか、とふと思った。彼もハリウッドで仕事をして、思い通りにならなかったりで悔しい気持ちになったこともあったんだろうし、やはり自分も香港映画で育った人間であったから、香港映画の衰退や事実無根のゴシップがまかり通ったり、映画や芸能をダメにする海賊版の横行などに心を痛めていたのかもしれない。これはあくまでもワタシの勝手な考えなんだけど、主人公に「國榮」って名前をつけたのは、レスリーはもちろん、共演作も多いムイ姐さん、そのほか自分と同時代に生きながら若くして亡くなった明星たちや映画人をしのび、彼らの思いを背負って香港映画を復活させよう!という姿勢を、どうしようもなく堕落した後に復活を遂げるこの映画の主人公に託して名づけたのじゃないかな、なんていう気がするのだ。…なーんてえらそうにぶってみたけど、どうか遠慮なくつっこんでください。

3月に香港へ行き、スターフェリーから香港コンベンションセンターを見てこう思った。
この時点では当然観ていなかったんだが、監督が「香港の爆発王(今考えた)」のベニーさん、ニコラス刑事(これはシャレ)、彦祖が悪役(注)、決戦はコンベンションセンター…って『ジェネックスコップ』と全く同じじゃん!それに成龍さんが加わっただけじゃん!と。でも、本編を観たときは、これは『ジェネックス』の焼き直しではなかった。
そこでまた考えた。
『ジェネックス』で製作も務め、さらにラストの大爆発シーンの後、ヴィクトリア湾に放り出されたニコ・ステ・サムの3人組に向かって、「ボクの若い頃はもっと大変だったんだぞー」と声をかけた釣り人役でカメオ出演した成龍さんとしては、弟分たちの成長を見て彼らに未来を託したくなったのはもちろんだけど、若者俳優たちには「いいか!コンベンションセンターでのアクションはこう使うんだ!」という手本も見せたかったんじゃないかな、もしかして。…すみませんこれまた妄想でしたね。
(注)この映画で彦は途中死んでしまうので、最後のコンベンションセンターでの対決には登場しない。

そうそう、さっき監督のベニーさんを「香港の爆発王」と書いたけど、『ジェネックス』以降のベニーさんの作品ってホントに爆発シーンてんこ盛りなんだよね。『ジェネックス』はトロさん(仲村トオルの愛称)によって仕掛けられた爆弾でコンベンションセンター大爆発。『ジェネY(ジェネックスコップ2)』ではヴィクトリア湾で大爆発、『ヒロイック・デュオ』では真空ルームが大爆発。今回は警察の保管庫が大爆発していたけど、さすがに成龍さんのアクションに遠慮気味で、そんなに派手なもんではなかった。
そのベニーさんの新作といえば、現在香港で公開中のアーロン&彦祖&イーキンという素晴らしい3人組がそろいぶむ《三岔口》。リーガル(法廷)アクションという噂も聞いたんだけど、この映画には大爆発シーンはあったんでしょうか?

というわけで、『香港国際警察』にまつわることは以上。

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香港国際警察 NEW POLICE STORY(2004/香港)

予告編の上映が終わり、ユニヴァーサル(!)と東宝東和のクレジットと日本版タイトルクレジットが映し出されてすぐ、画面に現れたのは「英皇集団」のクレジット。いやぁ、いろんな意味で曰くつきのこの事務所のクレジットを日本で観られるとは思いもよらなかったわよ(苦笑。ちなみに『メダリオン』は未見)。

思えば香港返還後、俳優としてはハリウッドに活躍の場を求めていった成龍さんは、地元では自ら映画会社を立ち上げて『ヴァーチャル・シャドー』『ジェネックスコップ』をプロデュースした後、現在は英皇集団とタッグを組んでJCEピクチャーズを立ち上げて(第1回作品はステ初監督作品《大[イ老]愛美麗》)、沈滞する香港映画を救おうと尽力してきた。でも、語弊があるかもしれないけど、日本人は香港映画にしろハリウッド作品にしろ、彼のすごいアクションだけ注目して、このような映画人としての側面には全く注目してこなかったのはまずいんじゃないかな、なんてふと思った。だいたいの日本人にとっての成龍さんのパブリック・イメージって、彼とサモハン、ユン・ピョウがトリオを組んで大暴れしていた80年代前半のメインストリーム映画の頃で時が止まっているような印象だ。それだけイメージをぶれさせずに、清廉潔白を押し通す成龍さんは決して悪くないと思うんだけど、彼のこの素晴らしい業績がステロタイプの香港映画像を作り上げてしまったのは確かだ。だから、骨の髄まで香港映画オタクのワタシみたいな人間にとって、彼は香港映画の未来を考える偉大な大哥であると同時に、香港映画の固定イメージ化の元凶(表現悪くてすみません、要するにnancixさん言うところの“ジャッキー・チェン・ジレンマ”です)であるという複雑な思いを抱かされてしまう大明星であったのだ。

香港返還から7年、ご当地では『ゴージャス』や『アクシデンタルスパイ』、『メダリオン』に出演してきた彼が、80年代に一世を風靡したあの《警察故事》シリーズの名を引き継いだ新作『香港国際警察』を作り、しかもニコラス・ツェーやダニエル・ウー、シャーリーン・チョイなど自らのプロデュース作品に出演した若手俳優たちとコラボし、さらにあのチャーリー・ヤンまで復活させてしまったと聞いたとき、これはただのリメイク映画じゃない、えらく気合が入っているぞ成龍さん、と思ったものだった。

香港警察のヴェテラン陳國榮警部(以下チャン警部、成龍さん)は格闘技と銃器扱いに長け、どんな悪にもひるむことなく立ち向かうことで同僚や部下に信頼されていた。彼は部下ローの姉ホーイー(チャーリー)と婚約し、公私共に満たされた日々を過ごしていた。…それはほんの一年前のことだった。彼の運命を一転させたのはアジア銀行を襲撃した若いギャングたちだった。ギャングの逮捕に部下9人を引き連れてアジトに向かったチャン警部は、敵の罠にはめられ、リーダーのジョー(彦祖)を始めとしたギャングたちに、ゲーム感覚で警官を殺されてしまったのだ。一人生き残ったチャンは停職処分を受け、ホーイーとの仲もギクシャクし、生きる気力を失って酒に溺れる日々を過ごすばかりであった。
助けの声を聞いて捕まえようとしてたスリの二人組(Boys、残念ながらすでに解散…)にもバカにされ、路上でゲロゲロ吐きながら倒れこむチャンに、一人の若者が近づく。彼の名はシウホン(ニコ)。自ら「巡査1667でチャン警部の相棒」と名乗る彼は、部屋の掃除から現場への復帰までチャンの面倒を見て、強盗犯に再び立ち向かうように焚きつける。同僚のクワン警部(于榮光)の挑戦に乗り、コンピューターに詳しい若手警官ササ(阿Sa)の協力を得て、チャンとシウホンは強盗犯の行方を追う。しかし、1年前の虐殺をゲーム化してオンラインに流すという非道徳的行為をしている彼らも、チャンに次々と挑戦してくる。それは香港警察だけでなく、ホーイーまでも巻き込んでしまった…。

実は、オリジナル(とあえて言おう)の『ポリス・ストーリー』の詳細をよく覚えていない。おぼろげな記憶や資料を基に書いてみるとこんな感じか。これはちょうど20年前の作品で、身体を張って悪に向かい、おきゃんな恋人(今やカンヌの影后、マギー・チャン!)に振り回されながら頑張る成龍さんの80年代を代表するシリーズだ。
今回の《新警察故事》は確かにこの人気シリーズの名を引き継いではいるものの、その趣は80年代に作られた成龍作品とは大きく異なる。
それがよくわかるのはオープニング。だって、あの成龍さんがデロンデロンに酔っ払ってゲーゲー吐いているんだぞ!とにかくその醜態は観ているだけで痛い。さらにそこから突入する回想シーンはさらに痛い。だって、愛する同僚たちを目の前で惨殺されると考えると、気が触れなかったのが幸いと思うくらいの悲惨さなのだから。
彼の演じるチャンも痛みを抱えながら生きてきた人間だが、そんな彼に立ち向かう強盗犯たちは彼の痛みを脚で踏みにじるが如く、部下を奪い、チャンの名誉を失墜させ、それに飽き足らずに彼の最愛の者まで奪おうとする。そこまで執拗に彼を追い詰める強盗団の目的は、チャン個人ではなく、彼の所属する警察に憎しみを抱いている。
しかし彼らも、全員が裕福な家庭に生まれながらも決して両親に愛されず、特に警視正の息子であるジョーは幼少時に父親から児童虐待すれすれの折檻を受け、その憎しみと母親に甘やかされながら成長してきたということが描かれることもあり、みんなが現代っ子特有のアンバランスさを抱えている。彼らはその心の痛みを警察の憎しみにすりかえて、極悪非道をつくす。…まぁ、ありがちな設定ではあるけど、これもまた痛いと思ってしまった。彼らの理由なき虐殺は、ヴェテランのチャン警部にとっても恐るべき敵であることは確かだ。それがお互いに痛いと感じるのだから、複雑な時代になったものだと感じたりもする。とちょっとずれてきたかな。
一方、同じ若者でも、強盗犯たちと全く正反対な生い立ちのシウホンは違う。身分を偽ってまでチャンに同行し、彼を助けていく(最後には助けられるけど)シウホンは、決して裕福ではなかった頃に起こった事件が元でできたチャンとの“縁”を大切にしていて、その想いに動かされていったような印象を受けた。この二つの若者像を見て思ったのは、人の生き方は、幼少時に人とどう触れ合っていったかで決まるのかな、なんてことだったりする。ってまたずれてきたな。
まぁこれ以上書くとまだくどくなるので、強引に裏テーマを見つければ、この映画は成龍さんから若者たちへのエールなんじゃないかな、なんてことを考えたのよ、はい。でなけりゃ、彼の作品でここまで若者スターが目立つことってないもの。今までもなかったもんなぁ、こういうケースって。すーちーやトニーと共演した『ゴージャス』だって、見事なまでに成龍さんの映画だったし(まぁすーちー大活躍映画でもあったけど)。だけど日本じゃ…ってこれ以上は言えないな。

では、各キャラもろもろへの愛とツッコミいってみよう。我らがチャン警部については先に書いたコメントにて代えさせていただこう。
ニコ演じるシウホン。実は今回、珍しくニコにやられました(もちろん惚れないから、迷の方は安心してね)。ああ、何度心の中で「かかかカワイイよ、ニコ…」と呟いたことか(大笑)。メチャクチャ深刻なストーリー展開の中で唯一のコメディリリーフ(ラスト近くのあの白目も含めてか!?)ということもあるし、『ジェネックスコップ』 『トランサー』のようなイケイケオレ様路線でもなければ、 『わすれな草』 『ティラミス』のようなナイーブ路線でもない、第3の路線の可能性を観た気がした。いや、キャラ的傾向としては、パンフレットで宇田川幸洋さんの書かれていたように「オヤジを助ける役だと輝く(例:わすれな草)」っていう土台があるのは確かなんだけど…。やっぱりいろいろあったから確実に成長しているのね、キミは。嬉しいぞおねーさんは(大笑)。…しかしニコ、最近は日本の迷の皆さんに「王子」って呼ばれているんですって?えー?なんか…(すみません以下略)。あと、一部で「ジョー(もちろんオダギリ)に似ている」と言われているのもなんか…(これも以下略)。
彦祖。悪役としては『ジェネックス』以来かなー。この間観た《精武家庭》もやや悪役入り気味であったもののヘタレだったからね。でも、相変わらずクレイジーでひねくれた役はハマるなぁ、キミ。そんな彦ももう30歳だけど、昔からいわれていた頭髪は…、あ、まだなんとかなってるか。(おいおい!)今度『レディ・ウェポン』が観たいかも(笑)。
彦祖と同い年だけど、7年ぶりの銀幕復活が嬉しいチャーリー!おかえりー(^o^)丿。成龍さんの年齢設定にあわせたように大人の知性的な女性として登場してくれたのがさらに嬉しい。多少ブランクを感じさせる表情も見せるけど、今後の活躍に期待。なにせこのところ、香港映画では彼女のようなタイプの女優になかなか出会わないよなぁって思っていたので。
敵方ではテレもいたし、ゴツい身体でカンフーを繰り出すアンディ・オン(《少年阿虎》でなんと主演のヴァネスをさしおいて金像奨新人賞を受賞!)の初勇姿も拝めたし、警察側でも、あ、あれがサモハンの息子ティミーかな?で連凱はどこ?トニー・ホーはどこ?とかあれこれ探していたもんだった。
そうそう、忘れちゃいけないのが阿Sa。キミ、ショートの方が絶対カワイイな。ニコと一緒にカップめんを食っていたり、オフィスにペットのトカゲ?(本人曰くカエルらしいが)を持ち込んでたりしてるのがウケた。あと「パパのバカバカー、警官なんかならなきゃよかったー!」のシーンもね。それに乗せられて留置所の鍵を彼女に預けてしまうつくづく親バカちゃんなパパである。

成龍さんの次回作の中には、これまでJCEで2本映画を撮ってきたステが監督を担当する作品もあるとか。今後は成龍さんと若手とのコラボもどんどん増えそうな予感。例え未だにアクションばかりで彼を語られたとしても、香港映画を愛する我々は、成龍さんを今後の香港映画における道を照らしてくれる灯火として、改めて大哥とリスペクトしていかなきゃねー、と思いを新たにさせてくれたのであった。ホント、期待通りで嬉しかったよ!でもラストのNGは香港ヴァージョンを観たかったよ(苦笑)。

原題:新警察故事
監督:ベニー・チャン
出演:ジャッキー・チェン ニコラス・ツェー ダニエル・ウー チャーリー・ヤン シャーリーン・チョイ テレンス・イン アンディ・オン デイヴ・ウォン

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野郎だらけの赤絨緞、《黒社会》

election_3

ま、題名通りの画像(fromカンヌ公式)ということで。
左からラム・カートン(だよなぁ、ヒゲがあると雰囲気違うなぁ…)、レオン・カーファイ(英語名表記だけを見てトニー・レオンと書かないで下さいね>日本マスコミ様)、ジョニーさん、ヤムヤム。

…あれ?ところで古天楽はどこ?
黒ルイスだからもしかして闇にまぎれてしまった?(冗談)

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本日上映、《黒社会》@カンヌ

今朝のスポーツ紙各紙に《無極》予告編上映@カンヌの記事が載っていたけど(fromスポーツ報知日刊スポーツスポニチ)真田さんはわかるとしてなんでニコやリュウ・イエの名前はないの…(T_T)。○ンなんてどーでもいいんだよなぁ、なんて言ったらいったい何人に怒られるんだろーか。そう思うワタシは今夜『香港国際警察』を観てきたのであるんだけど。ま、やっぱりサーチナに頼りますか。

そんな今日の Cannes Film Festivalはいよいよ《黒社会》が公式上映。

election_1 予想通り、こゆーい面々がレッドカーペットを歩くようで嬉しいわ(こらこら)。レッドカーペットは夜のソワレになるんだっけ?よくわからないんだけど。
古天楽、今は白ルイスだって聞いてたのに黒いぞ!まさかこの日のためにまた黒くなったのか!

下はヤムヤム&ジョニーさん@プレスコンフェレンス。
フォトコールの画像もUPされてる様子。
インタビューによると、いずれ3時間版の完全版をDVDで出したいとのこと。おお、以前フィルメックスで言ってたのはこれか、ジョニーさん。
カンヌ現地での評判が気になるなぁ。

election_2

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楽しかったよ、仔仔の『山田太郎ものがたり』

この連休は前半でF4が4人揃って来日したので、やっと日本でも知名度が上がってきたか、この調子で韓流を蹴散らしてくれよキミたち(でもブームにならなくていいから、そもそも“台流”って呼び名もキライだから)って思ったけど、それほど熱狂的になれなかったのは言うまでもない。彼らの日本初アルバム『流星雨』がオリコンで上位に入ったり、ヴィック(仔仔)の最新主演ドラマ『戦神Mars』(リンクは公式)の日本放映が始まっている中、同じく仔仔主演ドラマ『山田太郎ものがたり~貧窮貴公子~』(公式リンク: F4.TV.)のBS日テレでの放映が今週終了。

流星シリーズも『恋のめまい愛の傷』『部屋においでよ』もどーかなぁ…と思いつつ観ていたり途中で挫折したりしてたんだけど、これはホントに面白かった。途中観られなかった回もあるんだけどね。
2001年の製作だったというから結構前の作品なんだろうけど、このドラマの仔仔の天然っぽいところはカワイイと思ったわ(もちろん惚れないけどね)。シリアスな恋愛もんじゃなくて、コテコテのコメディ(そーいえば吉本の島木譲二がゲストしていた。パチパチパンチやってたで~)だったってのもあるし、ビンボーでお金にがめついって設定でも痛々しくないし、仔仔が演じた太郎以外にも脇役に至るまでみんなキャラが立っていたから面白かったんだな。

例えば、劉畊宏演じる杉浦先輩なんて最初は悪役で登場したくせに、太郎のかわいさと健気さにメロメロになっていくので大爆笑。お金持ちの御曹司と思い込んでいた太郎の正体を知った後でも「やっぱり、オレはオマエを愛してる!」ってな勢いでいるからまた面白い。太郎の親友御村くん(高浩釣)も、クールでいながら太郎の妹でかわいいよし子ちゃん(確か中学生って設定だっけ?)とちゃっかりデキちゃっているのもおかしかった。最終回、よし子ちゃんの作ったクッキーを受け取って、「ごめんな太郎、オマエんちの大事な食料を取っちまった」とか言ってるし、御村くん。
イノチンちゃんの綾子ママとケンの和夫パパ、なんでそんなに若いんだよキミら!って最初はツッこんだけど、その馴れ初めもかなり強引で大爆笑。わかった、わかったからもう好きにしていいよって思ったのは言うまでもないよ。
かなり強引な展開は香港コメディにも通じる(そうかな?まぁ、人がぶっ飛んだりシモネタなどではないが)ようにも感じたので、楽しめたってのもあるかな。

これ、日本放映版では全20話から13話セレクトしたこともあってか、他の話はどうなんだろう?なんて思うこともあり。DVD化されたらもう一度観て笑おうかな。もっとももっかい観ても仔仔にハマるとは思えないけどね、自分。

ところでBS日テレさーん、来週からは日本初上陸の上海ドラマ(主演:ピーター・ホー)を放映するそうですが、『ママレードボーイ』や『あすなろ白書』の放映はないんでせうか?

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第58回カンヌ国際映画祭開会式に思ふ。

11日深夜にHDDに観てもらっていたムービープラスのカンヌ開会式番組を、昨日観た。
レッドカーペット前のトークでは、キネ旬の編集長さんが「ジョニーさんの《黒社会》にも期待ですよー」と言ってくれたので、いやぁ今回トリアーだのヴァン・サントだのジャームッシュだの日本で人気の常連監督作品ばっかだから、注目されないだろーなジョニーさんっ、と思っていただけにちょっと一安心。(ホウちゃんの候の字も出ていなかったが…)

レッドカーペット。これは米国アカデミー賞のときにも感じたけど、カメラってきれいな女優ばっか追いたがるよねー。セクシードレスのアリシュワイヤ・ライやサルマ・ハエックばっかり映していたよ。
ウーさんを含む審査員団は、皆さんまとまってご入場されていた。ウーさんって肩幅広いんだって思ったけど、身長はそんなに高くもなく低くもなくだな。最初、奥方(白×紺の花の刺繍のチャイナドレスを着ていたような気がした)と一緒に歩かれていたウーさん、お嬢さんも一緒だってアナウンサーが言っていたんだけど、どこにいたんだお嬢さん?てゆーかウーさんにお嬢さんがいたとは初耳だったけど、これって有名な話なんですか?>どなたかご存知の方教えて下さいまし。
開会式は去年のも観たんだけど、これがあっさり始まってあっさり終わるんだよねー。だから感想が細かく書けない(苦笑)。ところでウーさんが「中国の映画監督」って紹介されていたけど、カンヌは出身地で人を紹介するのか?でも香港じゃなくて中国なのねー、というのはちょっと違和感もあったりして。いや、間違っていないんだけどさ、中国で。

そうそう、この番組内でやっと『狸御殿』の予告を拝見。狸姫ツーイーと雨千代ジョーが一緒にいた桜の一本木の場面、もしかしてこれが岩手ロケか?(違う)
唐国から来た狸姫は北京語で喋るので、予告では「雨千代公子ー(字幕:雨千代様ー)」を連発。北京語じゃ長いよ、この名前。
予告冒頭の「タランティーノが、王家衛が、ジョン・ウーがリスペクトする、Seijun Suzuki!」というものすごい字幕スーパーに笑っちまいましたとさ。

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今夜からカンヌ国際映画祭だ。

カンヌといえばここ!のムービープラスが今年も開会式を生中継してくれるけど、時間が遅いのでHDDのお世話になる予定。去年あれだけはしゃぎまくったので、今年はコンペの《最好的時光》《黒社会》、そして『オペレッタ狸御殿』の公式上映前後と開・閉会式にポイントを絞って記事を書く予定。でもまだ上映時間がアップされていないんだよねぇ。誰が行くかもわかんないし。

今年のカンヌは保守志向で、コンペもクローネンバーグとかラース・フォン・トリアーとか、常連さんばっかでイマイチ盛り上がりに欠けそう(これらの監督のファンの皆さんすみません)。まーホウちゃんだって常連だもんなー。いつものメンツばっかりじゃなんかつまんないんだけど(多分、昨年のクエタラ審査委員長の趣味の受賞結果が評判悪かったのかもなー)、是非ともコンペ初出品のジョニーさんには頑張ってもらいたい。

今年のチェックポイントはこんなトコかな。

審査委員ジョン・ウーさんの登場@開会式
短編部門審査委員長ヤンちゃん(エドワード・ヤン)。ヤンちゃんったらほんとに久々だからお元気な姿が見たいんだ。…でも、ここ5年間はガンで闘病していたって噂、ホントなんだろうか。
ホウちゃん&すーちー&張震のレッドカーペット。すーちーのゴージャスなドレスが見たい。あ、そういえばホウちゃん映画に張震って初出演じゃないか?
前にも書いたように、ジョニーさん&黒社会なこゆい奴らのレッドカーペット。確かヒロインは《柔道龍虎榜》のチェリー・インだったと思うけど、麻薬不法所持で逮捕されちゃった(ってずいぶん前?)彼女、果たして出国できるのか?
ツーイーとジョー@non-noカップル(大笑)のレッドカーペット。これまた以前も書いたけどね。

ではこれからはしばらくのんびりアップしていきますわ。…とかなんとかのんびり構えていたら、なんと《無極》の予告編がプレミアムイベントとして流れるんだって!当然取材するんだよね日本マスコミよ!もちろんニコにも注目してくれよーん。

リンク: カンヌ映画祭開幕へ、12日『無極』初のお披露目 .(from中国情報局)

主な中華関係映画の公式上映

《黒社会》 5/14
《青紅(Shanghai Dreams)》 5/17
『オペレッタ狸御殿』 5/20
《最好的時光》 5/20

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PTU(2003/香港)

祝!ジョニーさんカンヌ殴りこみ、もといコンペ参加決定記念鑑賞&感想第2弾は、現在東京で公開中の『PTU』 。思えば昨年は、ジョニーさんはこの映画と『マッスルモンク』で金像奨を制し、ジョニー組香港(ここ)にあり!と高らかに宣言したようなものだった(ウソ)。…でもなんで『マッスルモンク』が作品賞他複数受賞でこれが監督賞ひとつだけなんだ?いや、観てないからよくわかんないのよ『マッスルモンク』のすごさが。誰か教えてちょー。

香港の映画番長、ジョニー・トウ。昨年はこの作品がベルリン、『ブレイキング・ニュース』がカンヌ、そして《柔道龍虎榜》がベネチアの各映画祭に招待され、世界でも知名度が上がってきている。彼の映画には同じ“香港ノワール”系列でもジョン・ウー作品のような美しいバイオレント描写もなければ、王家衛のようなこだわりのカメラワークと即興的な演出術もない。あきらかに先の二人とは違う個性を持つ彼なのだが、作り上げる作品はギャングものから脱力コメディまで幅広い。その「こだわりのなさ」がジョニーさん映画の魅力ではないかとワタシは考えるのだが、どうだろうか。各映画祭で注目されたのはたまたまノワール風味の作品が揃ったけど、そのうち世界の映画人も彼の節操のなさ、いや違った、ジャンルを問わない作風に驚かされる時が来るんだろうな。

では本題。この映画、冒頭は香港警察特殊機動部隊(Police Tactical Unit=以下PTU)のあるチームが尖沙咀(以下チム)の繁華街に降り立つところから始まる。夜の街をパトロールする彼らが歩く裏道は、香港を旅した者なら馴染みがあるに違いない道だ。ワタシ自身もこの界隈の中級ホテルを拠点に街歩きをしているので、日本にいながらにして彼らと共に香港の夜の裏道を歩いている気分になった。…しかし、その道行きは穏やかではない。彼らの行くところ、硝煙と血の臭いがたちこめているのだから。

2000年9月14日深夜のチム。ホー隊長(サイモン)率いるPTUの小隊が警邏を始めた頃、とあるレストランではいざこざが起こっていた。マフィアの若き幹部マーの手下たちと組織犯罪課のサァ刑事(林雪)が鉢合わせする。サァとマーの手下たちが店を出た後、マーが殺し屋に刺される。一方、サァはマーの手下に車を傷つけられてキレ、彼を追う最中にバナナの皮で滑って(!!)全身を強打。ホーたちに助けられたサァは拳銃をなくしてしまったことに気づく。そこでホーたちはサァの拳銃探しを手伝うことになり、マーの手下を探す。やがて、マーがタクシーの中で絶命しているのが発見され、その日の朝発生した強盗事件を捜査していたチョン警部(ルビー)率いる特捜課(以下CID)が、事件との関連性を調べるために到着。本来は非番のはずのサァの挙動不審な動きに気づいたチョンは彼をマークする。
PTUはマーの手下を追い、サァはマーの父親でマフィアのボス・ハゲ(しかしすごい翻訳だなぁ、鈴木さん…。本人まさにその通りなんだけどね)に接触。ハゲは息子殺しの犯人を敵対組織のギョロメ(『やりび』のサイモン兄役、エディ・コー。しかしこの翻訳もすごいよ…)のしわざと決め付け、復讐を誓う。しかし当のギョロメは全くのシロで、警察に保護を申し出る。さらに「ギョロメをおびき出せば拳銃を返してやる」と脅迫され、サァは大ピンチ。
銃を探すサァとPTU、彼らの行動を不審に思うチョンたちCID、対立するハゲとギョロメ。彼らが集まった午前4時の広東道で起こったのは…?

ジョニーさんの手がける“ノワールもの”の魅力を考えてみると、『やりび』や《柔道龍虎榜》に見られるような夜の街の描写の美しさ、『ブレイキング』やこの作品でも詳細に描かれた警察組織の対立関係のリアルさ、そしてキャラクターのクールさにあるんじゃないかな。今回はマフィアじゃなくて警察官がメインキャラ。そんなこともあって、PTU、組織犯罪課(香港風に言うと“O記”でよかったっけ?)、CIDという、香港ポリスムービーによく登場する人々(といってもサァは全くの単独行動なんだが)のの動きを追っていくと、一切カッコつけたところがなく、本当にこういう仕事してるのかもしれない…とリアルに感じたものだった。ま、ホー隊長は時に任務を逸脱してチンピラをリンチしまくったりしてるけど、実際のPTUにこんな人は…いない…よね…?

チムの美しい夜に展開する、リアルで痛い(だってマーの刺された後の行動とか…バナナですべるサァとか…痛いじゃん)出来事。面白いんだけど地味。撮影に2年かかったそうなんだけど地味。そりゃそうだ、キャストが渋すぎだもん。シブ男優シブ女優大集合ムービーだし。
シブ男優その1はジョニー組常連その1でもあるサイモンさん。寡黙で終始無表情、そしてアーミー色の制服とベレー帽がよく似合う。頼りがいのある隊長だけど、無表情でリンチするから不気味。渋谷の裏街とかうちの街の裏通りとか警邏して、なった気したチンピラ君どもを無言でにらみつけていたぶってほしいもんだ(おいおい、物騒なこと書くなよ…)。シブ男優その2&ジョニー組常連その2はもちろん林雪。相変わらずの林雪なんだが(なんだそりゃ)、こーゆー刑事はマジでいそうだ、香港にも日本にも(笑)。ドジで庶民派で泥臭いオッサンだけど、ラスト近くでチョン警部に見せるちょっとした心遣い的アドバイスをするくだりで、おおー、コイツ意外と紳士だなぁなんて思わず感心(…そうか?)
チョン警部役のルビーとPTU隊員役のマギー・シュウ。この2人の女優もジョニー組常連なんだけど、これまた華がないから地味で…(^_^;)。ま、この映画にサミーやセシリアは必要ないから、彼女たちで充分オッケイ。それに二人とも男前なのだ。特にチョン警部は『ブレイキング』でケリーが演じたレベッカに通じるエリート警部なんだけど、『踊る大捜査線』に登場した女性キャリアのように冷酷なくせにヒステリックじゃなく、他人に厳しくてもちゃんといろいろ考えて行動している。そして、その実力も他の部署の警官たちは認めている。それだから先に書いたように、サァが銃撃戦で腰を抜かした彼女に気を遣って共犯関係(苦笑)を結んだくだりはうまいなって感じたのだ。実際それは彼女のプライドを傷つけたようには感じなかったし、彼女もわかっていただろうからね。このへん、日本のポリスアクションものの製作者(某○る関係とか)には是非参考にしてほしいものだなー。つーか日本の警察もこーゆーふーになんなきゃダメよ。(うわー、それってかなり暴言だよ!)

うーむ、いい映画だ、カッコいい。
でも地味。ものすごーく地味。
これでいいのか、ジョニーさんよ。…ま、いいんだろうな。そういうことにしておこう。ははははは。

製作&監督:ジョニー・トウ 脚本:パトリック・ヤウ&アウ・キンイー 
出演:サイモン・ヤム ラム・シュー ルビー・ウォン マギー・シュウ レイモンド・ウォン エディ・コー

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ツーイーよ、キミもビッグになったなぁ…。

ただいま関西から帰還中のもとはし。なにげに車内吊り広告を見たら、non-noの広告が目に入った。そこで微笑んでいたのはチャン・ツーイーだった。
ものすごく驚いた。かつてこの雑誌の読者だった自分だけど、中国人女優はもちろん中華系モデルがこの雑誌のカバーを飾ったことは記憶にないもの。(そーいえばnon-noモデル出身のはなちゃんは中華の血を引いているのは有名だったな)
明日、帰盛するときにでも見てみるかnon-no。

(5/8追記)コメントを寄せていただいたKumiさんからの情報によると、初めてnon-noの表紙を飾った中華明星はケリー・チャン(2000年)だそうです。うう、当時も中華趣味だったくせに気がつかなかったです…。

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