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悲劇的な男二人、抱えるには重すぎた秘密。

今回のタイトルは海外向けポスター(ポストカード)にあったコピーの直訳というか意訳。なんか『無間道』の記事にいいタイトルが考えられなくてねー。

土曜のレイトショーで見た翌日、つまり日曜の昼にもう一度『終極無間』を観に行った。なんかねー、やっぱりどうしようもない気分になっちゃって。一般的には厳しい意見が多いような気もするこの映画なんだけど、ずーっと待ってたからには、批判も受け入れながら何度も観て考えようって気になってしまったので。とりあえずこちらではあと1回観よう…。

今日は、再見して気づいたことをあれこれとフラッシュで書くか。当然ネタバレなのでご注意を。

○先のエントリーでは訂正したのだけど、冒頭のヤンぶち切れシーンはボコにされたんじゃなくて、ボコにした挙句にまぶたを切っていた、というくだりだったのね。しかしまぶたの上の傷は…この後はなかったなぁ。
○台湾人ヤクザを接待して、ヨンに「こいつらボコボコにしろ」と命令されたナイトクラブ店長を演じたのは、アンドリューさんの代表作『欲望の街・古惑仔』シリーズに出演していたヴィンセント・ワン(尹揚明)だった。この人が出てくると、アンドリューさんが『古惑仔』の監督だったってことを思い出させてくれるのだ。あと、ヨンに追い詰められて自殺(?)したチャン巡査部長、レイ・チーホン(李子雄)だったんだって?ロングカットばっかりで顔を確認できなかったんだけど、「李子雄=裏切り」という公式ができていることもあって、この役での起用に思うところがあった香港電影迷は多かったんじゃないでせうか?
○いかにも倶利伽羅紋紋とした台湾ヤクザに比べて、シェンたち大陸マフィアが妙にスタイリッシュだったのはなぜ?大陸だからもっとダサくても(偏見?)いいんじゃないか?それとも実際に大陸マフィアはあんなにオサレなのか?それともシェン個人の趣味か?
○ラウが配属された庶務課…あんなに広いオフィス見たことねーぞ。あそこに一人じゃ淋しかろう。
○再見して気づき、かつ印象深かったのは、『終極無間』ではサムがかなり非情な性格の持ち主であったこと。それは『無間序曲』で描かれたように、今の立場を築いたのは仲間だと思った人間にことごとく裏切られ、最愛の妻たちを失いつつ手に入れた地位だからということを考えれば納得した。また、ヤンへの冷たさもことさら強調されていたけど、それはヤンがもしかして裏切り者と疑いをかけられていたのではないか?ということと同時にンガイの血を引くことで信用されなかったからなんだよね。それが『無間道』ではヤンがサムの腹心としての重要な位置に上り詰めていたわけだから、今回の(この映画の中での)ヤンの物語の結末がいかにサムに評価されたのかってのもどこかしらでわかるような…。
○ラストシーン、ラウが見るサムの妻マリーの幻影。これ、『無間序曲』を観ていない人にはわかりずらいのでは?
○アンドリューさんといえば、初日に一緒に観た『古惑仔』好きの友人Hさんが「アンドリューさんがカメラ回して監督してるんだってのはわかるんだけど、これってなんか、アンドリューさんの映画っぽく見えないんだよねぇ…」と言っていた。うーむ、そういわれれば…。『無間道』の時はアンドリューさんらしいアクションシーンの撮り方があって「さすがだアンドリューさん!視覚効果顧問のドイル兄さんにも負けてないカメラワークだぜ!」なんて感心したもんだけど、終極はストーリーで見せる映画ってこともあって、脚本を書いたアランさんの演出の力のほうが大きかったのかもね。
…他にもいろいろ考えているんだが、とりあえず今日はここまで。

昨年香港で買った『終極無間』の小説(原作:アラン・マック&フェリックス・チョン ノベライゼーション:李牧童 星島出版)を読んだ。とりあえず、わからない単語は飛ばしまくって読んだ。そうしないと読めないし、わからん単語も再読したら後で調べるつもり。内容はねー、映画とほとんど変わらないから、読む分には楽だったし、すぐ読めたわ(笑)。
これ、次回感想書きます。

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コメント

こんにちわー。
「序曲」ひっかかっていたんです。
ラストでショーン(ヤン)がサムの車に乗っているのを、複雑な思いで見ていました。

どうして面倒見る?
ヤンってンガイの若様(笑)じゃないですか。
恩もあるが、殺されそうになった人の身内ですから。

「無間道」での信頼関係って、トニーちゃんならではの、アイドルモード(笑)でもなければ、築けない立場ですね。
そうしたら「終極」では一転、スケープゴートにされてしまって。なるほどねえ。さすが笑顔の怖いサムボスです。

マリーの登場は当然としても、発砲する必要はないでしょう。
ショーンやらエジやらまで出してしまうと、登場人物が多すぎて、誰が誰やら分からなくなってしまいますね。やっぱり
1も2も見て行かないと、キビシイでしょう。

投稿: 多謝 | 2005.04.19 10:26

今『無間道』小説版を読んでいることもあわせて、ワタシも改めて考えました。
記事にも書きましたが、各作品を通して見ると、サムのキャラクターが最初と最後(終極)ではずいぶんイメージが違って見えるなぁという印象を持ったのですよね。ヤンに対するサムの扱いも3作全部違うので、サムに考えがあってのことかなーなんて思う一方、実は単に思いつきでああいう扱いをして、結果として丸く収まっちゃったのでは?などと思ったりして(こらこら)。

マリーの登場&発砲は、ラウとしての精神が完全に封印されるための引き金かなーなんて気がしました。結局、彼が一番愛したのがサムの妻の方のマリー(でその次がヤンだった…ん?違うか?)だったということなんでしょうかねぇ。
(追記)↑の事を書いたあとネットサーフしていたら、某映画感想サイトのBBSに類似したようなことを書いていた人がいました。ビックリした…。

投稿: もとはし | 2005.04.19 23:10

 なんと、私も「無間道3」の小説版を読み返しているところです。
 うう、出てこない。確か香港警察と中国公安部の合同掃討作戦の話をどこかで見たのに…(汗)。いろいろ忘れてるもんですねえ、人間。
 小説版で「ここを映像化すれば、もっと話がわかりやすくなったのに」と歯がゆいところも多々ありますが、これだけは映像化しなくてよかったよかったと思うシーンもありますね。「ズボンを脱げ!」「おお、脱いでやらぁ!」と彼らが屋上で……爆笑&赤面。「インファイナル・アンフェア/無間笑」になっちゃうよぉ。

投稿: nancix | 2005.04.20 08:12

>うう、出てこない。確か香港警察と中国公安部の合同掃討作戦の話をどこかで見たのに…(汗)。
…あれ、それって、なかったような?
っていうか単に読み落としていただけ?
もっかい読み返そう、辞典片手に(-_-;)

これから小説の感想をアップしますが、けっこう映像化されてない部分も多かったですね、確かに。

投稿: もとはし | 2005.04.20 22:03

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