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第24回香港電影金像奨授賞式と、その結果に思ふ。

香港電影迷やっててそろそろ10年になるワタシであるが、これまで金像奨(香港アカデミー賞または香港フィルムアワード)というものをこの目で観るチャンスはもちろん、レッドカーペットの入り待ちすら体験したことすらなかった。だから、今回一般入場でも金像の授賞式を観覧することができると聞き、さらに今年はイースター休暇の関係で比較的まとまった休みがとりやすい(日本の)年度末に実施されると知って、行くことに決定した次第。だってなんてったってさぁ、今年は『2046』に『カンフーハッスル』、『ブレイキングニュース』に『香港国際警察』と日本でも話題になった作品がノミネートされてるんだもんねー。たとえ何が受賞しても、主演男優賞がトニーじゃなくて星仔や成龍さんでも文句は言わないもん、自分自身が受賞者じゃないから(当たり前じゃ)楽しみたいもーん!という気持ちで香港へ飛び、授賞式観覧に臨んだのであった…。

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ボケててすまん(その1):ブルーカーペット前にあったのであろう立看板。誰かさんのボーダージャンパーが目立ちすぎ(爆)

まずは受賞結果に愛とツッコミを。

予想では『カンフーハッスル』が最多部門受賞、その次『2046』か『香港国際警察』と予想していたんだけど、蓋を開ければ『功夫』と『2046』が仲良く6部門受賞。そして『香港国際警察』は受賞なし…。ま、その分成龍さんに専業精神賞(特別功労賞みたいなもの)が与えられたからそれでよし、と思ったんだろうけどね。
意外だったのは星仔に監督賞が与えられなかったのと(『少林サッカー』の時も男優賞はもらっても監督賞は受賞してなかったよね、確か?)、ツーイーの主演女優賞受賞。香港映画界ってツーイーに冷たいという印象があるから絶対受賞はないと思ってたんだけど…。あ、助演男優賞受賞の元華さんはダンディさんでした。
個人的にこの賞を獲ってほしい!と願っていて、受賞が嬉しいのは『2046』の音楽賞。梅林茂さん!是非ホンハムまで来ていただきたかったです!同じ日本人として、あの方よりアナタを誇りに思いたいです、梅林さん!(こらこら!)
星仔が獲れなかった監督賞は、俳優出身のイー・トンシン監督(《旺角黒夜》)に。長いキャリアを誇りながらも浮き沈みの激しい監督で、『つきせぬ想い』という珠玉の名作を作りながらもその後はスランプに陥っていたそうだ。それが昨年の《忘不了》あたりから復活し始め、今年の監督賞受賞に至ったとか。決して駄作ばかりの監督ではないと思うので、今後も低調の香港映画界の中で安定した作品を作っていって下さい、トンシンさん。

月曜日に英字紙のサウスチャイナ・モーニングポストを買ったとき、1面に「カンフーが中国語映画百年の年を制す」(記事うろ覚え)みたいな事が書いてあって、トニーたちの受賞者の写真と並んで李小龍の写真もあった。そう、今年は中国語映画誕生記念100年であり、特別賞の「世紀之星」賞はその李小龍に与えられた。(賞は小龍さんの娘、シャノン・リーが授与。詳細はこちら)確かに、作品賞の『功夫』、専業精神賞の成龍さんと合わせて、香港映画=カンフーアクションという目で見られてしまうのが日本に限らず世界的な認識なんだろう。でも、それだけではない。中国語映画の1ジャンルとして香港映画を捉えると、その全体から中国語映画を眺めれば、決してカンフーアクション映画ばかり作っているわけではないし、王家衛やスタンリーさんの作品のような文芸映画に加え、昨年金像奨に嵐を吹かせたジョニーさん(今年は受賞なし、式にも来ていなかった…)の作るエンターテインメントの王道を行くような映画群も、世界に知られるようになってきている。もちろん、香港=カンフーorアクションという定型がいけないってわけではない。でも、今後香港映画が進歩していくためには、王道路線ももちろんだけど、バラエティ豊かな作品群を生み出せるような製作体制が整えられることが必要なのではないかなぁ。(50歳になった成龍さんだっていつまでも20年前と同じようなアクションが出来るってわけじゃない。だってもう息子のジェイシー君が芸能界デビューしちゃっている年頃なんだよ。サモハンの二人の息子も芸能界デビュー済みだしねぇ)と、あれこれつっこんだり暴言を吐きながらも、これからも香港映画を見守っていきたい、と感じたワタシなのであった(^_^)。

次はブルーカーペットアライビング&授賞式に愛とツッコミをフラッシュで。最初はブルーカーペット。

○マスコミ群が我々の反対側に構えていたので、明星の皆さんの背中ばかり観るはめに。しかし、タトゥ(シール?)をバシバシ入れた白霊さんの背中はセクシーだった。
○我的ベストドレッサーは上品に黒のドレスを清楚に着こなしたパクチー、もといセシリアと、ブルーグリーンのドレス&ミディアムショートが若々しいカーリン姐。マギーは?いや、あの文字通りの“パンクヘア”は好きだけどさぁ…(笑)。
○リヨン迷の叫びにも似た声援のなかを通り過ぎるリヨン。大物のはずなのにさりげなーく歩いていた成龍さん。そして華仔、その歩き方は映画引きずりすぎ。(注・誉め言葉です。笑)
○李安監督はダンディだった。早く中華電影界に戻ってきてください。『ハルク』とかどーでもいいので(こらこら!笑)。
○ファン・ジーウェイ、結構目立っているなぁ。チェン・ボーリン、いたの?ごめん、気がつかなかったよー(泣)。ツーイーをエスコートしてた張震、全身白のスーツを着こなしていい感じ。そのツーイーのドレス、アカデミー賞のときよりこっちの方が断然いい。キミは肩が張ってるわりに胸上部が薄い(だからデコルテが貧弱に見える)から、胸がガッと開いたものよりホルターネックやチャイナドレスのカラーのほうがよく似合う。

おつぎは授賞式フラッシュ。

○前半のプレゼンターは香港映画人+台湾or大陸映画人というコンビ(例:リヨン&『功夫』特別出演の馮小剛監督など)が多かったせいか、掛け合いは北京語中心。いや、個人的には確かに聞くにあたって北京語のほうが便利だけど、それでも聞き落としはいっぱいあるのよねぇ…。
○面白かったプレゼンター組み合わせはアンソニー&林志玲(台湾の美女と香港の野獣!)、リッチー&羅大佑(「小斎~」コールが意外と目立っていた)、セシリア&周迅(二人ともハスキーボイス!)、そしてアンドリューさん&張震&鈴木杏ちゃん!思わず「アンちゃーん!」と叫んだワタシら(笑)。アンドリューさんが北京語、張震が日本語、杏ちゃんが広東語でおかしなクロストークをしたり、杏ちゃんの日本語を張震がアンドリューさんに広東語で通訳(あ、逆だったか?)したり。でも杏ちゃんはほんとに度胸のある子だなぁ、と感心。さすがハリウッド映画出演経験者。そうそう、杏ちゃんは金像前の現地マスコミインタビューに「一番逢いたいのはトニー・レオン」と言ってたそうだけど、ゆっくり話をする機会が持てたのかなぁ?
○賞後半は大物明星&映画人プレゼンターが続々登場。ツーイー&田壮壮監督(田監督、想像したのと違った感じのフツーのオッサンだった…勝手に陳凱歌似のオッサンかと思っていたのだ、追記長くてスマン)、カーリン姐&華仔(う、麗しい~二人ともっ)、そしてトリを締めるは我らが(大笑)トニマギ!このときはヘナチョコなオペラグラスでステージをのぞくよりも上方のモニターばかり見てましたわよ。ホホホ。
○賞授与の間には「中国語映画100年記念」ということで、ジェイシー、ボーリン、ジーウェイなどの若手くんたちが中国語圏各地の映画の歴史を紹介。…ま、いま政治的にヤバい状況にある大陸と台湾だけど、イデオロギーは違っても映画を愛する気持ちは同じよね。たとえ政府の仲が悪くなったって文化交流だってどんどんするわよね。そんなことをちょーっと思いながらスクリーンに映し出される往年の中国語映画を観ていましたわ。(すんませんね、政治的に複雑なことはあまり考えたくない単純な発想の持ち主なんで、何はなくても争いはキライなんす)後半になって映し出される『覇王別姫』でのレスリーのあでやかさ、『悲情城市』でのトニーの淋しそうな顔、これらはたまらなく懐かしかったなぁ。
○今回の授賞式は生中継じゃなかったそうだけど、録画中継とはいえ、式の最中にいちいちCM休憩がはいるのが面白かった。あれって中継時に客席は映してなかったかな?…ま、そんなことはどーでもいいか。

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ボケててすまん(その2):授賞式終了後、乾杯の瞬間。誰が誰だかわからんが、とりあえず左側の方にいる白い上着に黒いスラックスがトニーだ。…とか書いてもやっぱりよーわからん。

初めてライヴで観た金像奨授賞式(ついでに初めて参加したコロシアムイベントでもある)は、本当に面白かった。香港人や各地の迷の皆さんと一緒にごヒイキ明星や映画人たちの受賞の喜びをわかちあえるなんて、ちょっと前までは信じられなかった。一般市民観覧参加という形式も今回初めてらしく、何はともあれ来年もこの方式でやってもらいたいなぁ、なんて思った次第(観に行けるかどうかは別にして)。

最後は超個人的なことで締めたい。この季節、香港は復活祭(イースター)休暇の真っ最中。偶然だったのだが、金像ツアーのお土産としてワタシは岩手大船渡銘菓「鴎の玉子」春限定ヴァージョン(黄身餡にイチゴジャム入り)を持っていき、みんなで分けあってコロシアムで食べていた。この玉子が我的ごヒイキ明星陣&映画たちにとってのイースター・ラッキーエッグになっていたのだったら、それは嬉しいこと限りなし(笑)。

 ○第24回香港電影金像奨 受賞結果○

  最優秀作品賞
 『カンフーハッスル(功夫)』
  
 最優秀監督賞 
  イー・トンシン《旺角黒夜》
 
 最優秀脚本賞
  イー・トンシン《旺角黒夜》
 
 最優秀主演男優賞
  トニー・レオン『2046』
 
 最優秀主演女優賞
  チャン・ツーイー『2046』
 
 最優秀助演男優賞
  ユン・ワー『カンフーハッスル』
 
 最優秀助演女優賞
  バイ・リン《餃子》

 最優秀新人賞
  ティエン・ユエン『蝴蝶』

 最優勝撮影賞
  クリストファー・ドイル、ライ・イウファイ、クワン・プンリョン『2046』

 最優秀編集賞
  アンジー・ラム『カンフーハッスル』

 最優秀美術賞
  ウィリアム・チャン&邱偉明『2046』

 最優秀衣装デザイン賞
  ウィリアム・チャン『2046』

 最優秀アクション指導賞
  ユエン・ウーピン『カンフーハッスル』

 最優秀作曲賞
  ペール・ラーベン&梅林茂『2046』

 最優秀主題歌賞
  「[口甘][口甘][口甘]」The Pancakes『マグダル・パイナップルパン王子』

 最優秀音響賞
  『カンフーハッスル』

 最優秀視覚効果賞
  『カンフーハッスル』

 最優秀アジア映画賞
  『オールド・ボーイ』(韓国)

 最優秀新人監督賞
  黄精甫《江湖》

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