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ミッドナイトエクスプレス(1997/香港)

ははははは…ついにこの映画を観るときがやってきたかぁ。今までこれを観ずにえらそうなこと言いながら偉仔迷を約10年やってきた自分、まだまだ若輩者っすね。

この映画の正式な日本語タイトルは『トニー・レオンのミッドナイトエクスプレス』。…だいたいタイトルに主演俳優名がついてしまうと、どーゆー雰囲気の映画か容易に想像つくんだけど、本blogでは記事タイトルには俳優名を省略した題名で掲載します。だから、今後『アンディ・ラウのアルマゲドン』の感想を書く時も、『アルマゲドン』で書くのでご了承を。
ところで香港好きにとって“ミッドナイトエクスプレス”といえば、『恋する惑星』で有名な蘭桂坊にあるデリだったり、沢木耕太郎氏の代表作である『深夜特急』だったりする。しかし、この名前は1978年に製作された、アラン・パーカー監督の映画と同じタイトルである。その同名映画は、異国の刑務所に投獄され死刑を宣告されたアメリカ人の苦難を描くものだ。ちなみに原作は実話で、脚本はオリバー・ストーンが担当。
そう、今回の映画はその元ネタにならって、監獄ものなのだ。年代的には『ブエノスアイレス』の後にあたる。この頃から『ロンゲストナイト』&『フラワーズ・オブ・シャンハイ』までのトニーはとにかく作品を選ばずにとんでもない映画にも出まくっていたという。王家衛の拘束&過酷なアルゼンチンロケの反動だったのか?その中でもトニーファンには“踏み絵”的な作品として言われていたこの映画、ワタシも香港へ行った時はパッケージを見るたび買おうかどうか迷っていた。…いやぁ、買わんでよかった。まさか日本でソフト化されるとは。

60年代の香港は、警察の腐敗が蔓延していた。正義と真理を追い求める新聞記者チェン・オン(トニー)は警察の腐敗を次々と暴いては記事に仕立てていた。ある日、彼の恋人であるクラブ歌手チー(ピンキー)が、オンを目の仇にするジョー警部に目をつけられる。二人はジョーの申し出を断るが、ジョーはオンに罠をかけ、麻薬所持で逮捕させる。オンは全くの無実の罪で自分が逮捕されたということはわかっていたが、家族を守るために麻薬所持を認め、彼には3年の服役が命じられる。
刑務所に入ったオンを待っていたのは、さまざまな屈辱だった。入所早々、囚人を仕切る“親分衆”(呉志雄ほか御馴染「元本職」の皆さん)に虐待され、シャワー室ではレイプされかかる。百叩きの刑にもあい、通称「人でなし」の看守長に意見を申し出れば頭髪入りの紅茶を飲まされる。さらに弟から、母親が精神に異常をきたして事故死したことを聞き、オンは我を失い、独房で自殺未遂を図る。そんな彼を助けたのは、“羊”と呼ばれる新入りの受刑者の面倒を代々見てきた“羊頭”ことフェイ(マンタ)だった。彼のアドバイスを守り、なんとか自分を取り戻すオン。さらに人権のないムショの環境を改善しようと役員に英語で直談判した願い(それはパンツを支給してくれという願い)が通り、やはり「人でなし」に不満をもつ“親分衆”にもその度胸と学のよさを見こまれる。オンと囚人たちは一致団結する。
オンたちが気に入らない「人でなし」は囚人のひとり、“三本足”ことマック(徐錦江)が自分の妻と情交していたことを知り、野外作業中にマックを罠にかけて殺す。復讐を誓った囚人たちはハンストに入り、オンは新聞社に刑務所の実体を手紙で送る。もちろん、「人でなし」も彼らをなんとか屈服させようとする。痺れを切らした親分衆は「人でなし」を殺すことを決意したが、実行直前に警察が刑務所に入り、「人でなし」は逮捕される。
オンの逮捕後、ジョーはチーをレイプして屈服させていたが、ジョーの同僚ホウ警部(ヴィンセント)と知り合い、オンの仇を取るためにジョーの悪事を暴く計画を立てる。作戦は成功し、ジョーは逮捕。しかし、ジョーも刑務所内でオンを殺そうとしていたのだ…。

いやぁなんせ、とにかく“踏み絵”的な作品と聞いていたので、どんなにひどい映画かと思えば…、まぁ、多少のあらはあるものの、ストーリーはちゃんとしていたなぁ(苦笑)。トニーも刑務所ではガンガンと虐待されるのか!これ観てますます血圧が上がったらどーしよー、なんて思ったけど、…ヒヤヒヤしたのは最初のうちだけだったか。いつの間にか親分衆にかわいがられてるしさー。監獄に入ってもやっぱり瞳はキラキラしているのであった、この人は(苦笑)。一番の見せ場は「お願いだからパンツ下さい」と英語で直談判するところでしょう。
あと、トニー以外の見所といえば、この映画には壮々たる香港オッサン俳優たちが勢ぞろいしていることでしょう!
ご存知マンタおじさん(久々に星仔映画以外で観たわ)、B哥を始めとした愛すべき(こらこら!)元本職の皆さん、なんか『色情男女』(それ以外もか?)を引きずったような役どころだった錦江さん、渋ーいヴィンセントさん、終盤に登場するカーインさんと、とにかく知ってるおっさん俳優てんこもりで嬉かったっす。これだけステキなオッサン俳優陣が揃っていればヒロインいらんわ。(おいおい!!)

そうそう、音楽が《地下鉄》のリンカーン・ローだった。結構キャリアのあった方だったのね。ま、いかにも香港映画的なわかりやすく軽ーいメロディだったけど。

原題(英題):黒獄断腸歌之砌生猪肉(Chinese midnight express)
監督:ビリー・タン 音楽:リンカーン・ロー
出演:トニー・レオン ン・マンタ ピンキー・チョン チョイ・カムコン ン・チーホン ヴィンセント・イン ロー・カーイン

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コメント

私も、香港版もってますが、まだ見てません。
むこうで買ってからすごい経つけど。
題名(原題)もコワイですよね。。。

でも、ちょっと見る勇気が出てきました。
いつの日か、見たら報告させていただきます(笑)

投稿: grace | 2005.03.13 11:46

ええ、この映画については私もいろんなこと聞いていたので、今までずーっと手を出せないでいたのですが、思ったほど悲惨でもなくトホホでもなかったので安心した次第です。
あ、でも、前半の虐待シーンはちょっとつらいかも…(T_T)。

マンタを始めとしたおっさんたちもいい味出してるので、そちらにも是非ご注目を!

投稿: もとはし | 2005.03.13 23:09

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