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2005年2月

ニコと彦と成龍さんがいま日本に来ている。

昨日、ラジオで『OH! MY RADIO』を聴いていたら、インフルに倒れたパーソナリティースガシカオのピンチヒッターとして杏子姐さんとスキマスイッチ(アフロヘアが目印のピアニスト常田くんとヤサ男のヴォーカル&ギタリストの大橋くんのデュオ)が登場。
ここで大橋くんの言葉に耳を奪われた(うろ覚えだけどね)。

 大橋「そうそう、ボク今日ジャッキーに会ったんですよ!」

大橋くんの言う「ジャッキー」は当然我らが成龍さん。成龍さんが大好きだという彼は昨日、『香港国際警察』の試写会(and成龍さん記者会見)に行ったとのことだが、上記の言葉に対する杏子姐さんの言葉がすごかった。

 杏子「え、ジャッキー・チョン?」

…杏子姐さん、ナイスボケ(こらこら)。さすが學友さんと共演したキャリアを持つだけあるわ。ラジオの前で大爆笑したのはいうまでもない。

そんなわけで、ただいま『香港国際警察』のプロモのため、成龍さんがニコことニコラス・ツェー、彦祖ことダニエル・ウーを引き連れて来日中。

 ジャッキー来日会見、来年新宿舞台の映画(from日刊スポーツ)

おお、この記事の写真、彦とニコも一緒に写してくれた!嬉しいわ。
ニコは髪の色をちょっと濃い目に染め直したのかな?こーやって見ると、大人になったなぁニコ、なんて改めて思う。彦祖は基本的にあんまり変わらないねぇ(まぁ、ニコよりは映画でよく見かけるからってのもあるけど)。
そういえば今日はニコのファンミーティングがあるんだった。今まさに真っ最中なのかな。

ワタシの住んでいるところは田舎なので、未だに「香港映画=成龍作品」という固定観念(または時々李小龍も)がある。特に男性が多いなぁ、そーゆー反応をするのは。ジョン・ウーが聖林でメジャーになっても、王家衛作品が全国公開されるようになっても、未だにその公式は崩されない。かつてはそこにやきもきすることもあった。
今思えば、それはしょうがないことだと思う。かつて'70年代後半から80年代にかけて、日本で広範囲に公開された香港製娯楽電影といえば成龍作品だし、許三兄弟のいわゆる“Mr.Boo!”シリーズだった。当時、東京近郊に住む小学生だったワタシは、1年に二、三度父に映画館に連れて行ってもらったのだが、そこで初めて成龍さんの『ドラゴンロード』を観たのだ。(ちなみに当時のその映画館は2本立てが常識で、その時の同時上映は若きダニエル・オートゥイユがアホな予備校生を演じ、リシャール・ボーランジェと敵対していたフランス映画『ザ・カンニング』だった。こんな出会いのせいで、今やフランスを代表するヴェテラン俳優と化したオートゥイユ氏を見るたび大笑いしてしまうのだ。すまん、長くなった)当然、彼のものすごいアクションにビックリしたのはいうまでもない。
それ以来、TVや映画館でチョコチョコと成龍さん作品を観ていた。ファンになることはなかったけど、やっぱりすごいって思ったもんだった。ワタシと同じように感じた子供は多かったんじゃないかなぁ。特に映画というものは当時も今も高価な娯楽。ちょっと田舎になると上映される映画は決まっちゃう。だから、成龍作品で育った子供って全国を見回しても少なくない。
…でも、やっぱりそれだけじゃ栄養は偏っちゃったのだ。そのおかげで、上記のような公式が出来上がっちゃったんだろうな。あまりに成龍作品のインパクトがすごかったから、他の映画会社も、彼の作品以外の香港映画の売出しにはきっと困っていたかもしれない。そう、“香港ノワール”という総称を産み出したジョン・ウー&ユンファ作品に代表される映画たちや、あえて“香港映画”を強調せずに売り出した『恋する惑星』他の王家衛作品も。

日本のスポーツ紙マスコミだと、どーしても対象が映画館で熱心に映画を観る世代とはいいがたい(偏見だったらすみません)お父さん世代ってゆーか、30代以上男性向けになってしまうので、 わかりやすいフレーズやイメージが求められてしまうのだろうね。とにかく総「様」付けの“韓流”関係記事もそうだし、かつてトニーを始め香港明星が来日するたびに「香港の木村さん」「香港のブラピ」とかの枕詞がつけられたのも。   

そんな状況でも、たとえ誰もわかってくれなくてもいいのかもしれない。時代は流れているし、香港映画だって進化している。今回何気なく『香港国際警察』を観に行った人が、すでに若手から中堅へとキャリアをつんできているニコや彦祖やテレ(テレンス・イン)に、旬の香港アイドルである阿Sa@TwinsはやBoy's(残念ながら解散だとか…)を知って、香港映画迷に足を踏み入れるかもしれないしね。
そんな彼らはもちろん、トニーやすーちー、星仔などとも積極的にコラボしていった成龍さんは、ハリウッドより日本より(これはちょっと違う?)も、そして誰よりも香港映画を愛しているんだろうなぁ、と思うのであるよ。

なんだかとりとめもないんだけど、これで終わり。
でもひとつ心配なことが。この『香港国際警察』、もちろんものすごーく楽しみなんだけど、ワタシの街での上映は果たしてあるのかしらん…(^_^;)。いや、最近映画館通いが減っているので、単に上映予定をチェックしていないのがいけないんだろーけど。

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いまさら感想ですんません。『香港スターと広東語』

どーも、広東語学習暦トータル3年、でもブランクを含めれば12年(こらこら!)のもとはしです。

思えば初めて広東語を学習したのは大学での専門課程。そのころは香港電影迷じゃないただの電影迷(当時は確か華仔迷とアーロン迷のクラスメイトがいたような…。今、彼女たちはどうしているのだろう)だったワタシは香港にあまり興味がなかったので、日本における広東語教育の大家である某先生にしごかれ、ヒーヒー言いながらなんとか試験にパスしたのを覚えている。
その数年後に香港映画にハマり、香港にも行くようになり、やっぱり言葉がわかるようになりたいね、とサークルのみんなで広東省出身の留学生に広東語を習い始めたのが今から8年前。この教室は先生が大学を卒業するまで1年半続いた。その後、しばらく学習できない時期が続いたけど、2年前の秋、語学教室で「広東語教室があったら参加しない?」と誘われ、昨年みちのくでロイの通訳を務めた広東省出身のRachelさんを講師に迎えて学習再開、そして今に至るのだった。Rachelさんはこの春で大学院を卒業され、東京に就職されるので一緒に勉強できるのもあと少しだけなんだけど、4月からは語学教室で中国語中級班を担当している中国南部出身の先生が教えてくださる(予定)とのことで今後も(多分)学習継続です。

いくらトータルで3年学習しているとはいえ、ブランクの期間があまりにも長いせいか、単語や発音がおかしいのが楽園の玉に瑕(←意味不明)。もちろん最低限の会話はなんとかわかるようにしたいけど、もしうっかり香港の路上でトニーと会ったらどう言うんだワタシ?英語や北京語で言うのもアリだろーけど、やっぱし広東語だよなー。(…それ以前に自分は意外と臆病なので、なんとかトニーの前でもあがらない度胸をつけなきゃいけないという課題があるんだが)

そんなわけで、やっとのことでこれを購入。

香港スターと広東語
郭文〓共著・高崎篤共著

出版社 三修社
発売日 2004.06
価格  ¥ 1,890(¥ 1,800)
ISBN  4384033044

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広東語のレッスン日に届いたので、教室に持っていってRachelさんに見せたら「あら、これはいいテキストね」とのこと。まぁ、明星&歌星&電影迷限定の内容だけど…。(ワタシもクラスメイトのhirokoさんも香港電影迷だから、それが広東語を学ぶ理由なのでいいんだけど)
しっかり読んでみると、明星にどう声をかけるか、何を話すかということを基本にして、広東語の文法も解説してくれているのは嬉しい。大学の広東語講座では使えないテキストだろうけど(そりゃそーだ)、少人数の広東語サークルなら初級から上級まで使える濃さじゃないかな。ただ、発音表記が香港で語学を学ぶ時に使われるイェール式なので、日本での学習向けの表記に慣れている身としてはいちいち置き換えて読まなきゃいけないのがちょっと大変かな?ま、実は日本式でも6つの発音が完璧にマスターできていないので、もーちょっと努力学習(あ、これは北京語の言い回しだなぁ)なんだけど。
あと、最初の章にあるマンガが楽しかったです。香港明星・鄭風雲のモデルは明らかにあの人(^_^)。Rachelさんに説明する時、どーゆーわけか「劉青雲ってどー発音するでしたっけ?ここにあるのはチンワンのワンに“仔”で“雲仔”なんですけど!」なんて妙に変な説明しちゃいました。
著者は「映画で学ぶ広東語」講座に係わっている香港人の言語学研究者郭さんとライターの高崎さん。東京方面では有名な講師さんですよね?(ほらワタシ田舎もんだから…)
編集スタッフに以前ニフの今は亡きforum等でお世話になった皆さんの名前を見つけて喜んでました。ご無沙汰してました。皆さんお元気なんですねー。

このblogではさんざん言い散らかしているこのもとはし、さっきも書いた通り、実はうっかり本物の明星(トニーじゃなくてもね)に逢ってしまうと、かなり腰が引けてしまって何も言えなくなってしまうのです。こりゃまずいっす。てなわけで、とにかく英語でも北京語でも広東語でも、ちゃーんと明星とお話できるように日々精進したいと誓うのであった。
努力学習、前途光明!(←おいおい、○国共○党のキャッチコピーかよ)

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鈴木京香&王力宏in『真昼ノ星空』

昨年始めごろから、宏くんことワン・リーホンが鈴木京香ちゃんを相手に沖縄で日本映画を撮っているということは耳にしていた。でもその作品、いつ公開されるかはわからないまますっかり忘れていた。それがいつの間にかベルリン映画祭フォーラム部門に出品されていたよ!もうビックリちゃん!!

鈴木京香「真昼ノ星空」韓国、香港、台湾でも公開

中国系米人気歌手、ワン・リーホンの本格的な初出演映画ということもあり、アジア圏も注目。各国との交渉も大詰めを迎えている。日本では今秋公開の見込みだが、交渉次第ではアジア圏が先行公開、または同時期に公開される可能性が高い、という。

 同映画は日本と台湾のハーフの殺し屋が沖縄で、愛に傷ついた過去を持つヒロインに出会うというラブストーリー。

しかしリーホンいいなぁ。初主演の日本映画の相手役が京香ちゃんなんて(おいおい、普通は名前が逆じゃないか?フツーは京香ちゃんをうらやましがるんだろうが)
そして京香ちゃん…ああ、レスリーには某常○さんより彼女と共演してほしかったよ…ってこらこら!!!


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き、気がつかなかったぁ!

benibachiさんの蜂の巣カントリークラブ(暫定版)で指摘されていたのですが、

(うちのblogの)ヘッダ部分のシンチーの写真、結構大きめなんで手相まではっきり分かるんだけど、運命線(手のひらの中心を縦に走ってる線)がすごくまっすぐくっきり映っててすごいなぁって思った。

以前、手相を見るのが得意な人から、運命線が長くてくっきりしてる人は出世するって聞いたんだけどまさにそうだなぁ。

う、気がつかなかった!確かに星仔の手のひらの運命戦、すっごくきれいに出ている!
さらに生命線も長い!長生きしそうね、星仔(^_^)。

とここでじっと手を見る。自分の運命線は…曲がってるなぁ(苦笑)。

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山田太郎ものがたり~貧窮貴公子~

ああ、ついに来ましたねぇ、台流が(爆)。
下記ムックの話題が中華芸能関係サイト&blogでいろいろ出ておりますが、当のもとはしは買うはおろか、まだ実物を見たことすらございません。だってうち、田舎だから…(涙)。台湾芸能といえばホウちゃん(候孝賢監督)を尊敬し、張震やリッチーやリーホンやジェイに親しんでいるというワタシのような中華趣味人間には、はたしてどのように映るんでしょうか、台流明星(そう、“スター”じゃなくてこっちの方を使うべきだ)は。でもさぁ、彼らの売り方も無理して韓流(それもぺ様以外の)と同じことしなくていいと思うんだけどなぁ。

恋してるっ!!台流スター


出版社 TOKIMEKIパブリッシング
発売日 2005.02
価格  ¥ 1,260(¥ 1,200)
ISBN  4048945440

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ワタシは以前、中国語文化圏の芸能一般をまとめて“華流”と呼んで、日本でスタンダードになればいい、っていった記事を書いたけど(そーいやぁ“華流”って呼び名、やっぱり出たみたいだね!それもF4絡みで…)、最近もらったTBに政治がらみから見たらそれってどうよ!といった趣旨の記事があった。確かに中国・台湾・香港は言語こそほぼ同じだが国&地区でも政治的には全く違うし、よくのぞくアンチ韓流サイトでは政治や歴史を持ち出して韓流ブームを批判する“嫌韓派”の意見が目立つけど、ワタシはその国の政治と芸能文化は完全に切り離して見ているし、中国語を学習していても中国の政治(特に日本に対する外交)のやり口は嫌いだし(だから“親中”でも“嫌中”でもないよ。かといってナショナリストでもないからね)。たとえ政治的に対立していても香港・台湾・中国間では映画やドラマに関しては共同制作や合作が増えてきているということに注意してほしい。なのでここでは芸能に関してはそういう政治的な見方は一切しないし、本家本元の政治ネタなんて絶対書かないようにしている。そんなことにつっこんでいたらきりがないからね!

てな政治的意見(おいおい)はおいといて、先週末からBS日テレでスタートした、話題の“台流スター”ヴィック・チョウ(fromF4)主演の『山田太郎ものがたり~貧窮貴公子~』について書きたい。
このblogをずっと読まれている方なら承知かと思うが、ワタシはF4に関しては好感触ではない。特にジェリーが顔的に苦手で…。(おいおい!…かつて、ジェリーがたっくんこと半田健人くんにちょっとだけ似ているとか書いたこともあるけど、よく考えればファイズをずっと観ていたくせに、半田くんの顔はあまり好きじゃなかったりする自分>まぁ余計なことだな!)
そんなわけで『流星花園』シリーズは思いっきり挫折し、『烈愛傷痕・恋のめまい愛の傷』は完全に張學友さん&カレン・モクしか見ていなかったし、『部屋(うち)においでよ』は“地下鉄の天使”ことファン・ジーウェイ(彼も“台流スター”のひとりなんだって?)目当てで観ていたわけであって…。だから今回のドラマはどーなることだろーか、まぁ多分、ジェリーよりヴィックのほうが私の好みには近いだろうし、よく知らないのでちょっとじっくり見てみたいケンも出ているしなぁ、と思ってちゃんと観ることにしてみた。(ちなみに『部屋に…』は途中何話か抜けて観ていた)

大学1年生の隆子(リウ・ハンヤー)は同じクラスの太郎(ヴィック)に片想い。キャンパスの人気者である彼の清楚なルックスにやられた玉の輿志向の隆子は「ああ、彼はきっと大金持ちのお坊ちゃんなんだわ」と勝手に思い込む。実は太郎の家はものすごく貧乏で4男3女にお嬢様育ちで体の弱い母親の綾子(なんと伊能静!)の8人家族。画家である父親の和夫(ケン…ってこれまた若い父親だなぁ!)は家を出て放浪中。さらに綾子は経済観念ゼロ。だから彼は朝もはよからバイトに精を出して兄弟たちを養い、さらに道端に落ちたお金も見逃さずに拾うという超ケチ人間だったのだ…。彼の後をつけ、その実態を知った隆子は大ショック。自分の妄想を棚に上げ「ひどいわ!アタシはだまされたのね!」と勝手に暴走する。実体と見た目のギャップが激しい太郎の詳しい実情を知る人間はクラスメイトで親友のお坊ちゃま御村(ショーン・カオ)だけ。御村もみんなの大騒ぎをどこか楽しんでいる様子。
隆子の他にも複雑な思いで太郎を見つめているのはもうひとりいた。自称モテ男の2年生の杉浦(ウィール・リュウ)だ。旧暦七夕の情人節(日本のバレンタインデーとやることは一緒…っておいおい!)は今年も自分が主役!と思い込むが、太郎の噂を聞きつけてジェラシーめらめら(死語?)。あの手この手で太郎を妨害し、彼の人気を失墜させようとするが、全て裏目に出てしまう。杉浦のあまりに激しい怒りと憎しみはいつしか太郎への愛に変わって…!?

…お、面白い!最初から最後まで腹抱えて笑っちまいました。
最初は「あーあ、また恋愛ものかぁ…」と思ったものだけど、隆子ちゃんが太郎に勝手に思い込みを抱くくだりからとにかく大笑い。彼女や杉浦くんが太郎に勝手に抱く思い込みですべりまくっているドタバタには安心して笑っていられるわ。杉浦くんを演じる劉畊宏、結構マッチョでいい男ってこともあって、ライバル役でも意地悪じゃないのも好印象。何を考えているんだかわかんない御村くんの高浩鈞もクールでいい感じ。ヴィック?ええ、いいっすねぇ。ファンになるかどうかはわからないけど、番組紹介サイトにあったメイドコスプレが大いに気になるわー(笑)。でもそれ以上に気になるのが異常に若い太郎の両親。イノチン(伊能静をこう呼んでいた)ちゃん!久しぶりじゃーん!

今回の放映分は原作の森永あいさんがセレクトした全13話を放映とのこと、全部放映してくれればいいのに…なんて思うけど、それはまた後でフォローしてくれるのかな?
よーし、今日もまた観ようっと♪

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『香港映画の街角』(野崎 歓)に思ふ。

やっぱり、香港映画はやめられない。そして、香港映画はくたばらない。
この本を入手して、まずはざっと流し読みした後に、改めてこう思ってしまった。

香港映画の街角
野崎歓著

野崎さんの文章を読んで感動したのはいつの頃だったろうか。
返還を控えて香港ブームに沸き立った1997年に発行された雑誌「ユリイカ」だったか、あるいは今や韓流ブームにどっぷり浸かってしまった某新聞社系週刊誌での『ブエノスアイレス』評だったか。先のエントリでも書いたが、その流麗な筆致で香港映画を熱く語る姿勢に感動し、この方の文章は必ずチェックしよう、ついて行きます(*^~^*)という決意を抱いたのは言うまでもない。
この当時はブームに乗って数多の書籍が発売されたが、あれこれ買いまくって読んでみた印象は、同じ香港映画本でも「オシャレ系(=王家衛)万歳、ローカル系無視」か、「王家衛なんて屁だ、お笑い&アクション万歳」のどちらかにはっきり分かれていたような気がする。ちなみに当時の香港映画仲間内では、王家衛は所詮ブームだからといわれマイナス評価が大きかったのだが、ワタシはなるべく平等に観たいと思っていた。(というより王家衛映画には一部の例外を除き、もれなくトニーがついてくるから、ちゃんと観なければいけないっていう宿命があったからね)だって、確かに王家衛映画は“香港映画”というよりオシャレなアジア映画♪というスタンスで宣伝され、目新しいものが大好きな若者に飛びつかれたんだけど、それは宣伝がうまいだけであって、やっぱりどう転んでもベッタベタのローカル映画と全く同じ地平にあるってことは、この時点から気づいていたから…。

毎度ながら前置きが長くなったけど(ホンマに悪い癖だな)、自ら「遅れてきた香港映画ファン(fromあとがき)」-う、それをいったらワタシは「ブームに乗せられたまんまここまできた香港映画ファン」ですよ(恥)-という野崎さんが、王家衛から王晶(やっぱり今後は『バリー・ウォン』じゃなくて『ウォン・ジン』と読んだ方がいいのでしょうか?)まで、ここ20年間に作られた、香港映画と名のつくほとんどの映画、およびハリウッドに進出した香港映画人の軌跡を多種多様なテーマで論じた待望の本。
…というか、今まで野崎さんが香港映画本を出されていなかったのがほんとに不思議でならなかった。この本はバラエティに富んだ特集がいつも楽しみな文化雑誌『ユリイカ』を発行している出版社から出されているけど、この雑誌を読んでいれば、野崎さんは香港映画関係以外でもいろんな特集でお名前を拝見するので(手元にある『ユリイカ』では、増刊の「ゲイ・ストーリーズ」で対談に参加されていた)、彼の学生でもないのに、勝手に恩師のように考えていた。さらに香港映画以外の目的で呼ばれても、いつの間にか香港映画の話になってしまっているくらいのオタクさ(失礼)にも親近感を抱いていた。(例えば『AERA』2004/12/27号のミステリー映画特集で野崎さんがチョイスされた「オススメミステリー映画」は全部アジア関係!1位は当然『無間道』だった)

本書に取り上げられたのは日本公開済or未公開作品もあわせて実に多数で数え切れない(笑)。今でも忘れられない、いや、決して忘れてはいけないレスリーの自殺に端を発し、香港の地形の変遷等の歴史を振り返りながら香港映画に多く見られる「屋上」についての考察から、香港映画のトレードマークである黒社会もの、UFO作品を中心とした恋愛映画、その延長線上にある家族の映画とジャンルで香港映画を語るのが前半。特に感心したのは香港映画における家族を語った章。この視点は意外にも日本における香港映画考察としては今までになかったものではないかな?このへんの映画を手がかりにすれば香港における現代風俗&都市民俗学研究なんかも出来そうだよね。
そして後半はお待ちかねの作家論。王家衛、ジョン・ウーの香港映画グローバル化に貢献した両雄をそれぞれ「部屋」と「友愛」をキーワードに愛ある分析と的確な批評を展開し、彼らに対するドメスティック香港映画の両雄、王晶&周星馳の軌跡にも先の二人とほとんどかわらないくらいの愛を込める。(特にこの章は『少林サッカー』から星仔を知った方&王晶作品に激しく抵抗感がある方必読!)
そして、李小龍の挑戦と挫折から始まる、香港映画人のハリウッドへの挑戦。これに関しては嬉しいことも悔しいこともあれこれ思い出して複雑な気分で読んでしまい、ついつい相槌を打つような感じで読んでしまったが、香港人監督と次から次へとコンビを組みたがるベルギー人俳優ジャン=クロード・ヴァン・ダムの香港人監督との作品は全てが駄作でないということを教えてもらった。機会があったら野崎さんオススメのリンゴ・ラム監督作品『レプリカント(ブレードランナーのパロディじゃないよ、きっと)』を観てみるか。
あと、この本がすごいのは本編の後にまとめられた「註」の内容の濃さ。ここでは既発表の香港映画本からの引用なども述べられているけど、さらに本編では述べられなかった情報がぎっしり詰まっていてとっても濃い。注釈だけ読んでいても面白く興味深いという本に出会ったのは、もしかしたらこれがはじめてかも。

再び読み始め、きっちりとあとがきまで読み終えて感じたのは、月並みだけど「う~ん、これは愛だわ」という一言。うん、やっぱりこう言うのが精一杯。
ワタシもこのblogや本館で、思いっきり香港映画への愛を全開にしているけど、それでも「ああ自分、まだまだわかっていないなぁ、若輩者だなぁー」なんて感じることがよくあるし、なんて言っていいのかうまく説明できないと思う時も多い。ありえないと思うけど、もし香港映画をネタに本を出版したり、どっかにコラムを書くとしても、きっとオタク的考察満載になっちゃって、読まれる方には思いっきり退かれちゃうのかも、なんて思いに囚われてしまう。
でも野崎さんはさすがプロの研究者ってこともあって、表現に迷いがないし、好印象を持つ作品でも批判するところはしっかり書き、過去の論調にきっちり異議申し立てもしているという冷静さがある。うーん、本業で文章書き指導している身としては、この姿勢には学ばなければ。
かなりアカデミックな論調であらゆる香港映画を語っていることは、逆に純粋なエンタメとして香港映画のバカさを愛している人からは「なぁにオマエ、なった気してるんだ(岩手弁で『気取ってる・カッコつけてる』の意)」なんて思われちゃうのかもしれない。ま、それはしょうがないんだろーけど、いずれにしろ、新たなる香港電影迷には道しるべの書として、ヴェテラン香港電影迷には香港映画の“再発見”を感じさせる教科書のような本だなぁ、とも感じたのだった。

香港映画に恋をしてから何年経っただろう。香港の返還をはさんで21世紀を迎え、やがて多くの映画仲間は別の国の映画や明星に恋をして、香港映画から去ってしまった。それでもワタシは香港映画がやめられなかった。確かに一時期モチベーションが落ちた時期もあったけど、面白い香港映画に出会えればすぐ復活できる。香港映画はワタシにとっても、元気の源とも言えるかもしれない。
野崎さん、本当にステキな本をありがとうございます。この本のおかげで、ワタシは死ぬまで香港電影迷でいたいって思いましたよ。

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やっと入手しました、『香港映画の街角』(野崎 歓)

本来はフランス文学者でありながら、香港映画に魅せられ、文芸系からエンタメ系まで多くの香港&中華映画を、さすが仏文学者!と思わず納得させられてしまうような流麗な筆致で批評し、最近はどこに登場してもアジア映画への愛を語りまくっている印象がある、東大大学院助教授の野崎歓さん。
カンヌ映画祭初出品が話題になったアニメ映画『茄子・アンダルシアの夏』原作者の黒田硫黄さんによる映画エッセイマンガ『映画に毛が3本!』に寄せられた野崎さんの解説に驚いたもんだったのだが、その野崎さんが黒田さんの出身大学(東大じゃない某国立大学だそーです)で映画論を講義されていた、いわば黒田さんのお師匠さんだったということを知りますます驚いたのを覚えている。(できれば実物を読んでほしいのですが、そのエッセイで取り上げた作品に『フラワーズ・オブ・シャンハイ』や『ドリフト』があって、そのチョイスを青年マンガ誌で取り上げるにはあまりに異色だよなー、と思った次第で)

ちょっと脱線したけど、ワタシのように文章&評論好きな(もちろんそれ以外の)香港映画ファンにとっては強大な味方と言ってもいい野崎さんの、待望の香港映画本がこれ。すでに先週からnancixさんを始め、多くの中華趣味blogで話題になっていますねー。

香港映画の街角
野崎歓著

出版社 青土社
発売日 2005.02
価格  ¥ 2,730(¥ 2,600)
ISBN  4791761693

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今日届きまして、とりあえず仕事の合間に流し読みしました。…いやぁ、濃厚だ。
詳細なる感想は次回アップしますねー。

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日本公開決まったか!『eros-愛の神、エロス』

いやぁ、バレンタインですねー、全世界的に。誰かワタシにチョコ下さい。そこの男子、チョコ嫌いならくれワタシに、って勢いなチョコ好きもとはしです。

まぁ、そんなバカなことはほっとくとして、昨年のヴェネチア映画祭に出品された、我らが(おいおい)王家衛を始め、スティーブン・ソダーバーグにミケランジェロ・アントニオーニが揃い踏みしたオムニバス映画『eros-愛の神、エロス』。公開が決定したのは知っていたけど、まさか王家衛が来日していたなんて知らなかったよ。
しかし、先ほどラジオを聴いていたら(ちなみに聴いていたのはOTこと奥田民生氏の『Oh,my radio!』)で、なんかノーパン云々と言っていたので、なにかと思えばこれですか!

寺島しのぶ、ウォン監督にチョコ手渡し(fromスポーツ報知)

ノーパン&ノーブラがそんなにいいのか、男どもぉ!と意味なく叫んでみたりして。なんかそんなことしかつっこめないです、ハイ。
でも『EROS』の王家衛編は張震&コン・リーという、まず台湾や大陸じゃあまり考えられないカップルの話(またはいつもの王家衛映画でもまず観られない話)だから、楽しみっていやぁ楽しみなのよね。公開劇場も東京ではbunkamuraル・シネマと、『花様年華』的ゴージャス感が味わえそうなところだしね。

エロスといえば、寺島しのぶちゃんのエロスよりぐっと年齢が上がった熟女のエロス漂う松坂慶子姐さんのあの映画、現在開催中のベルリン映画祭に出品されている『桃色』の日本公開も決まっちまいましたよ!

松坂慶子:37年目で海外進出に挑む(from毎日インタラクティブ)

も、もしかして、この春の中華電影のキーワードって、エロス?
てーことは『インファナル・アフェア 終極無間』も男のエロスで勝負するしかないのか?…って変なことを思いついてどーしようもなくなったまま、終わりにするのであった。あははは…

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愛とツッコミの香港電影金像奨(その2)恐れ知らずの受賞予想編

お待たせいたしました。映画評論家でもないくせに妙に偉そうなもとはしが独断と偏見でアナタに贈る、第24回香港電影金像奨受賞予想ざんす!

過去の受賞傾向と実績から考えて、恐らく今回は、このような受賞傾向になるのではないかな。
 ○『カンフーハッスル』…主要部門か技術系部門受賞を独占。
 ○『2046』…過去の王家衛作品の例によって映像系部門を受賞。俳優賞受賞は微妙。
 ○ジョニーさん作品…昨年の複数作品で独占受賞をした反動で、今回の受賞は一つか二つでは?
 ○成龍さん関係…久々のノミネートのような気がするので何か入るかも。

これらを踏まえた上でのもとはしの予想は以下の通りです!

 最優秀作品賞
  『カンフーハッスル(功夫)』
 最優秀監督賞 
  チャウ・シンチー『カンフーハッスル』
 ○いやもうこのへんは、かなり堅いのではないかと。
 
 最優秀脚本賞
  イー・トンシン《旺角黒夜》
 ○この作品は未見なんだけど、何かしら主要賞に絡んできそうな気配。 

 最優秀主演男優賞
  トニー・レオン『2046』
 ○おいおい、『2046』の俳優賞受賞は微妙とか言っていなかったか自分?…でも受賞の可能性は充分にありうると思うよトニーは。「オマエよく五年も王家衛の道楽に付き合ったな、ホンマにご苦労さん」って意味合いの受賞かと、多分(笑)。
 
 最優秀主演女優賞
  ユン・チウ『カンフーハッスル』
 ○イーモウ作品のらぶらぶ邪念入りすぎ演技から脱した感のあった『2046』のツーイーだけど、所詮は小娘、このお方には負けるでしょう。授賞式ではぜひとも映画本編とは全く違う元秋姐さんの艶やかな姿を見たいもんです。

 最優秀助演男優賞
  ダニエル・ウー『香港国際警察』
 ○ジェネックス世代こと『特警新人類』組では、一番堅実に演技者としてのキャリアを築いている感のある彦祖。(ステは監督だしニコはいろいろあったしサムは…あれ?)そろそろこういう場で受賞する機会も出てくるんじゃないかな。…観ていないからえらそうなこと言っちゃいけないのかもしれんが。  

 最優秀助演女優賞
  マギー・シュウ『ブレイキング・ニュース』
 ○すみません、この受賞予想は完全に主観です(爆)。だって確かに『大事件』は面白くて、来年の金像奨で作品賞受賞もあり?とか言ってたけど、他のメンツが強そうだし、予想に反してノミネート数も少なかったんですもーん。

 最優秀新人賞
  ジェイシー・フォン《千機變2花都大戦》
 ○最優秀新人賞は日本アカデミー賞でいう“話題賞”も兼ねていると思う。その話題性からいえば、やっぱり成龍さんの息子ジェイシー君ではないかと。もっともこの映画を観ていないので、彼の演技がどうだかはよくわからないんだけどね。


 最優勝撮影賞
  クリストファー・ドイル、ライ・イウファイ、クワン・プンリョン『2046』
 最優秀衣装デザイン賞
  ウィリアム・チャン『2046』
 最優秀作曲賞
  ペール・ラーベン&梅林茂『2046』
 ○『2046』の技術系部門の受賞は、いつものように(笑)こんなところでしょう。作曲賞受賞は微妙かもしれないけど、梅林さんはこの映画においては、出番約20分のあの方以上に重要な方(爆)だから、是非とも受賞してもらいたいなぁ…。

 最優秀編集賞
  アンジー・ラム『カンフーハッスル』
 最優秀美術賞
  オリバー・ウォン『カンフーハッスル』
 最優秀アクション指導賞
  ユエン・ウーピン『カンフーハッスル』
 最優秀音響賞
  『カンフーハッスル』
 最優秀視覚効果賞
  『カンフーハッスル』
 ○こっちの技術系部門受賞も堅いでしょう。主要部門と合わせると、『カンフーハッスル』は確実に8部門以上は獲れるんじゃないかと。

 最優秀主題歌賞
  「両個人的煙火」レオン・ライ《大城小事》
 ○一番わからないのがこの賞です(涙)。てきとーに選びました、はい。

 最優秀アジア映画賞
  『クイール』(日本)
 ○えー『クイール』?とか言われちゃうかな。確かに面白さとしては『オールド・ボーイ』かな?という気もする。でも香港人&香港映画人にとってあの映画がどう見えて、どう評価されたかを考えたいんだけど、どんな人もつべこべいえないいい映画にして香港・台湾で大ヒットを記録したこの盲導犬映画の方が香港人には案外高評価なのではないかな。授賞式には是非崔洋一監督を呼んであげてください。

 最優秀新人監督賞
  トー・ユエン『マグダル パイナップルパン王子』
 ○そういえばマグダル、あまりノミネートされていなかったねぇ…。

こんな感じだけど、いかがざんしょ?これ、全部当たったら奇跡としか言いようがないけど、半分くらい当たったら嬉しいかな。ま、遊びだからね。半分当たらなかったら頭剃ります!なんてこというくらいマジじゃないからね、念のため。

何はともあれ、3月27日の授賞式が楽しみだわ。…休みとって入り待ちしに行こうかどうかはいまのところ迷っているけどね。

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恭喜發財、萬事如意!2005

というわけで、今日は春節。ってこの書き出し、去年の春節に書いた『恭喜發財、萬事如意!』と似たような書き出しだよなぁ。去年の今頃はひとり香港ツアーしてはしゃいでいたんだけど、今年は諸事情によりこの連休での香港行きはパス。電影迷&明星迷の方でこの連休で行かれる方、おられますかー。

今年の香港での春節片はラウチンの《喜馬拉亞星》、トニーリッチーすーちーの《韓城攻略》が、クリスマスシーズンから快進撃の『カンフーハッスル』に立ち向かうという図式なのでしょうか?そういえば『カンフーハッスル』は香港映画歴代興行収入ランキングトップ(from中国情報局)に躍り出たようで。恭喜恭喜!

恭喜恭喜♪といえば、graceさんも書かれていたけど、ツーイーの誕生日なんですねー。アクエリアスの女か、ツーイー(特に意味なし…)。『さゆり』もクランクアップしたそうだけど、当分忙しそうね。

そうだ、春節(過年)といえば、中国大陸(それも北部のほうか?)はこの時期に餃子を食べる(もちろん焼き餃子じゃないぞ)のが慣わしだって今気づいたわ。うーん、今晩の晩御飯、餃子にするべきだったか。ま、明日にするか。
じゃあ代わりに地元では有名な李さんの中華シリーズの馬拉[米羔]でも食おうか…と思ったらこんな時間だ。今食べたら太るぞ!

あ、「愛とツッコミの金像奨(その2)予想編」はそのうち書きますので…(^_^;)。
ともかく中華趣味の皆様も、そうでない皆様も、“恭喜發財、萬事如意!”

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好香的茉莉花開富貴

市内の中国茶専門店「悠悠」でいただいたのが下の写真のお茶。
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レシピエの東洋茶ブランド、緑碧茶園のオリジナル花茶、茉莉花開富貴を飲んでみたのであーる。

花茶や工芸茶といえば、茉莉一点紅や茉莉メイクイは飲んでいるし、決して苦手ってわけではない。だけど、中国茶専門店だと目で楽しめる工芸茶より何はなくともガンガン飲みたいフツーのお茶を飲むことを優先したいので、普段から工芸茶を飲む機会はあまりなかったりして(ちなみに自分が今まで飲んできたお茶の記録は本館お茶ページにて)。
そんなわけで久々に飲んだ工芸茶なんだけど、このお茶(ベースは緑茶)、ジャスミンがいい感じに香っていた。真ん中の一点紅と緑茶もきれいに開いて目にも美しかった。

ワタシは中国茶好きでもあるんだけど、だいたい主なお茶は飲み尽くしたかなと思い、blogではネタにしてこなかった。でも、いろんなところの中国茶専門店にもよく行くし、まだ飲んでいないお茶(高いものとか。笑)もありそうなので、
これから気がついたらちょこちょこと書いていこうかな。

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愛とツッコミの香港電影金像奨(その1)ノミネート総評編

今年は3月27日に行われるため、いつもより早めにノミネートが発表された第24回香港電影金像奨(日本では香港フィルムアワード、または香港アカデミー賞と呼ばれる)。授賞式まであと1ヶ月以上もあるので、本blogでは随時ネタにしていきたいと思います。ノミネート一覧は前回の記事にアップしましたので、今日はノミネート作品への愛とツッコミを中心とした総評編を。以後、funkin的受賞予想などたてていきます。よろしくねー。

まずは総ノミネート数比較。先の記事にも書いたとおり、最多部門ノミネートは『カンフーハッスル』の16部門(うち助演男優賞は2人ノミネート)、それに続くのが『2046』の11部門。《旺角黒夜》は主演男優賞のダブルノミネートを含む10部門。作品賞以外で目立つノミネートは『美しい夜、残酷な朝』香港編《餃子》の5部門と、香港お耽美派ヨン・ファン監督の新作《桃色》の4部門。
昨年はジョニーさんの複数作品のノミネートと《無間道2&3》の“ジョニー組対アンドリュー組の仁義なき戦い”というのが特徴だったけど、今年の特徴はノミネート数だけ見れば、実はお互いにこだわり派な星仔対王家衛の“単純明快な娯楽対複雑怪奇な芸術”か(ごめん家衛)。でも金像奨の常連、イー・トンシン監督の《旺角黒夜》や久々の成龍さん作品『香港国際警察』に注目すべきかも。

次は俳優部門。今回は面白いノミネートだねー。二人とも常連さんだけど、同い年のトニーと星仔の直接対決って珍しいんじゃないか?あと、もしかしたら祝?初主演男優賞ノミネートの中信さんと、これまた珍しい助演男優賞とのダブルノミネートの彦祖にも注目。あと忘れちゃいけない成龍さん!久々の主演男優賞ノミネートなのでは?
主演女優賞での注目は“ネグリジェの小龍女”こと元秋さん!やっぱヒロインはアナタでしたか!(もっともきれい系ヒロインのホアン・シェンイーちゃんも新人賞にノミネートされているけど)
助演男優賞では“太極拳ダンナ楊過”の元華さん、“踊る組長大天使サム”の陳國坤くんに注目。
助演女優賞では『ブレイキング』から俳優部門に唯一ノミネートされたマギーさん(そーいやぁリッチーもケリーもニックも入っていねーんだよなー)にエールを送りたい。あとはテレンスのママもノミネートされているんですってね。
新人部門ではシェンイーちゃんのほか、なんといっても注目は成龍さんの息子ジェイシーくん!パパとのダブル受賞ってーのももしかしてありか?

技術系はこんなもんかな、と思うけど、出てくるアクションが全て柔道技という『柔道龍虎榜』のノミネートがなんだか嬉しい(おいおい)。
日本がらみのノミネート(最優秀アジア映画賞を除く)は梅林茂さんが『2046』で音楽賞にノミネート。あの方のノミネートは絶対ないだろうと思っていたから安心したけど(こらこら、また怒られるぞ)、梅林さんは香港映画のサントラ界でもすでにメジャーになったので、嬉しかったりするんだよん。
新人監督賞、去年長編監督デビューしたステは入らなかったか…。次回作も控えてるみたいだから来年(というより今年)に期待か。

あと、アンディ&金城くんの『LOVERS』が最優秀アジア映画賞のみのノミネートなのは、作品自体が純粋な中国映画なので金像奨のノミネート規定に合わず、主要部門のノミネートがないのだとか。同じくアンディ主演の中国映画《天下無賊》も同理由。(じゃあかつて最優秀美術賞を受賞した日本映画『不夜城』の立場は…まぁ、この規定ができたのはつい最近なのかもしれんが)

なんだかツッコミが思ったより少なめだけど、まぁいいか。後日書く受賞予想編にてどんどんつっこんでいきますねー。

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第24回香港電影金像奨ノミネート発表。

昨日、金像奨のノミネートが発表されたようです。from太 陽 報
とりあえずこれだけ書きましたので、詳しくは後ほど。
最多ノミネートが『カンフーハッスル』の15部門(16人)、続いて『2046』(11部門)、そして《旺角黒夜》(9部門10人)となっていますね。

 最優秀作品賞
 『2046』
 『ブレイキング・ニュース(大事件)』
 『カンフーハッスル(功夫)』
 《旺角黒夜》
 『香港国際警察 NEW POLICE STORY(新警察故事)』
 
 最優秀監督賞 
  ウォン・カーウァイ『2046』
  ジョニー・トゥ『ブレイキング・ニュース』
  チャウ・シンチー『カンフーハッスル』
  イー・トンシン《旺角黒夜》
  ベニー・チャン『香港国際警察』

 最優秀脚本賞
  ウォン・カーウァイ『2046』
  ゴードン・チャン&鍾繼昌《A-1頭條》
  チャウ・シンチー、ツァン・カンチョン、ローラ・フォ、チャン・マンキョン『カンフーハッスル』
  イー・トンシン《旺角黒夜》
  リリアン・リー《餃子》(『美しい夜、残酷な朝』)

 最優秀主演男優賞
  トニー・レオン『2046』
  チャウ・シンチー『カンフーハッスル』
  アレックス・フォン(方中信)《旺角黒夜》
  ダニエル・ウー《旺角黒夜》
  ジャッキー・チェン『香港国際警察』

 最優秀主演女優賞
  チャン・ツーイー『2046』
  シルヴィア・チャン《20 30 40》
  ユン・チウ『カンフーハッスル』
  セシリア・チャン《旺角黒夜》
  カリーナ・ラム《救命》

 最優秀助演男優賞
  ユン・ワー『カンフーハッスル』
  チャン・クォックワン『カンフーハッスル』
  詹瑞文《絶世好賓》
  ダニエル・ウー『香港国際警察』
  レオン・カーファイ《餃子》

 最優秀助演女優賞
  楊淇《20 30 40》
  マギー・シュウ『ブレイキング・ニュース』
  キャンディ・ロー《六壯士》
  胡燕[女尼]《龍鳳鬥》
  バイ・リン《餃子》

 最優秀新人賞
  ジェイシー・フォン《千機變2花都大戦》
  ホアン・シェンイー『カンフーハッスル』
  黄婉伶《死亡寫真》
  テレサ・チャン《桃色》
  ティエン・ユエン『蝴蝶』

 最優勝撮影賞
  クリストファー・ドイル、ライ・イウファイ、クワン・プンリョン『2046』
  潘耀明《大城小事》
  プーン・ハンサン『カンフーハッスル』
  姜國民《旺角黒夜》
  クリストファー・ドイル《餃子》

 最優秀編集賞
  ウィリアム・チャン『2046』
  デイヴィッド・リチャードソン『ブレイキング・ニュース』
  アンジー・ラム『カンフーハッスル』
  張嘉輝《旺角黒夜》
  邱志偉『香港国際警察』

 最優秀美術賞
  ウィリアム・チャン&邱偉明『2046』
  オリバー・ウォン『カンフーハッスル』
  黄仁達&林青《江湖》
  文念中《桃色》
  ハイ・チョンマン&黄炳耀《餃子》

 最優秀衣装デザイン賞
  ウィリアム・チャン『2046』
  利碧君《千機變2花都大戦》
  シャーリー・チャン『カンフーハッスル』
  黄仁逵&郭淑敏《江湖》
  ヨン・ファン&何子亮《桃色》

 最優秀アクション指導賞
  コーリー・ユン《千機變2花都大戦》
  ユエン・ウーピン『カンフーハッスル』
  チン・カーロウ《旺角黒夜》
  元彬『柔道龍虎榜』
  李忠志&成家班『香港国際警察』

 最優秀作曲賞
  ペール・ラーベン&梅林茂『2046』
  マーク・ロイ《大城小事》
  レイモンド・ウォン『カンフーハッスル』
  ピーター・カム《旺角黒夜》
  Surender Sodhi《桃色》

 最優秀主題歌賞
  「両個人的煙火」レオン・ライ《大城小事》
  「身驕肉貴」ジョイ・ヨン《身驕肉貴》
  「[口甘][口甘][口甘]」The Pancakes『マグダル・パイナップルパン王子』
  「如果[イ尓]有事」サミー・チェン《龍鳳鬥》
  「調情」サミー・チェン《魔幻厨房》

 最優秀音響賞
  『2046』
  『カンフーハッスル』
  《旺角黒夜》
  《救命》
  『香港国際警察』

 最優秀視覚効果賞
  『2046』
  《千機變2花都大戦》
  『カンフーハッスル』
  《死亡寫真》
  『香港国際警察』

 最優秀アジア映画賞
  『LOVERS』(中国)
  《天下無賊》(中国)
  『座頭市』(日本)
  『オールド・ボーイ』(韓国)
  『クイール』(日本)

 最優秀新人監督賞
  黄真真《六壮士》
  黄精甫《江湖》
  トー・ユエン『マグダル パイナップルパン王子』

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