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改めて、英雄外伝(英雄 縁起)。

かの米国では8月27日から、趣味の映画屋クエタラ親分の仕切り(だから「QUENTIN TARANTINO PRESENTS」とついている)によって公開される『英雄』(リンクは公開時に本館で書いた感想)。かの国のセンスのなさがうかがえるだっさいポスターが話題になっている(nancix diaryさんを参照くださいませ)今、先日NHK-BSで放送されたメイキング『英雄外伝』をやっと全部鑑賞。『英雄』公開時には全くチェックしていなかったけど、先日お会いしたMさんによると、このメイキングはT○UT○YAにもあったフリーのプロモビデオだったじゃないかってことですが…ホントっすか?

2001年の晩夏から、中国大陸の各地でロケが始まった『英雄』。そのロケの最中、ロケ隊がTVでNYのツインタワーにハイジャックされた飛行機が突っ込む映像を見つめる場面からこのメイキングが始まる。文明の衝突(と米国の政治学者は言うが…)による世界の対立が始まろうとしているなか、真の英雄(HERO)とはどんなものか?をテーマにしながら、文芸派映画監督張藝謀(以下イーモウ)は新境地のエンターテイメントを作り上げることを決意した。プロデューサーのビル・コン、撮影監督クリストファー・ドイルなどのスタッフ陣、物語の主役であり狂言回しでもある無名役のジェットことリー・リンチェイ、香港から招いたトニー・レオン&マギー・チャン等キャスト陣との事務所での打ち合わせ(なぜかモノクロ)から、中国内陸部でのロケが始まり、年をまたいで2月にクランクアップするまで、カメラはイーモウに寄り添う。イーモウ自身のコメント、リンチェイ、チャン・ツーイー、マギー(マギー以外は吹き替え、ちなみにトニーのインタビューはなし…なんでや?《天下無双》か《無間道》のロケが重なってコメント取れなかったのか?)も交えて、フィルムはある種中国映画界の歴史に名を残しそうな一つの大作の知られざる一面を語っていく。

まー感想って言ってもメイキングフィルムだし、たいしたことは書けないので、あれこれと気づいたり思ったりしたことをフラッシュで。

断言する。やっぱりこの映画のヒロインはツーイーじゃなくてマギーである。なぜなら本編中にマギーのプライベートショットが多いのだ。それもかわいい(笑)。30代後半なのに服装はなんかロック少女みたいだし(私服も昔からソニックユースのTシャツとか、ショートヘアを逆立ててパンクなプリントシャツとか着てたからなー)。ツーイーが観たけりゃ《十面埋伏》を観ろってことか(爆)。
○そのマギーがロケ中に誕生日を迎えた。中国らしいでっかいバースデイケーキを囲んではしゃぐマギー&ロケ隊の皆さん。マギーの横ではしゃいでいる黄色いTシャツの腕をまくって引き締まった二の腕を見せたヒゲ面の野郎が妙に気になる…と思ったらトニー先生じゃねーか(苦笑)!前髪を伸ばしていたかエクステつけていたままなのかよくわからなかったけど、誰だかわからんかったよ。
○ロケの最初でいきなり白の場面(残剣と飛雪の最後の対決とその顛末)を撮影していた。…本編を観ていない人はこのメイキング観ちゃいけないな。
○撮影に20日かかった(&トニーが足を負傷した)九塞溝の対決ロケ。動作指導チン・シウトンさんの苦労がしのばれるくだりだ。しかし、古装の下の靴(ブーツになっている)の中に履くのはナ○キのスポーツソックス。…俳優もまたアスリートであるってことね。しかし、痛かっただろーなー。
○9月のマギーの誕生日を始め、中秋節、クリスマス、大晦日、そしてイーモウの誕生日など、過酷なロケの中でもイベントが催されている。イベントでのスタッフ&キャストのゆったりした姿が印象的。中秋節のランタンを思いをこめて作り上げるマギー、サンタ帽をかぶってクリスマス休日をアピールするドイルにーさんなど…。

低予算で3日で取り上げてしまう映画でも、5年もかかって撮影する(笑)大作でも、一本の映画を作るのってやはり大変。あらゆる映画のメイキングを観ると、いつもそう思ってしまう。イーモウは「この映画は数年経てば忘れられてしまうかもしれないが、こういうことをやった、こういうものがあったというものが残ればよい」といったようなこと(すみません、うろ覚えっす)を言っていたけど、『英雄』という作品自体は、先にも書いたとおり確実に中国映画史には残るんじゃないかなー。

さて、もうすぐ『十面埋伏』が公開される。『赤いコーリャン』からさまざまな作品を作り上げてきたイーモウだけど、『英雄』に続くこのアクション大作が中華圏以外で成功するかどうかは未知数(でも『英雄』は日本全国公開のアジア映画では『少林サッカー』に続いて成功したほうなんだよね)だけど、『十面埋伏』ではイーモウがどのように進化したか、この後どう進化していくかを観てみたいものだ。

英題:cause
監督:ガン・ルー
出演:チャン・イーモウ リー・リンチェイ(ジェット・リー) チャン・ツーイー マギー・チャン トニー・レオン ドニー・イェン チェン・ダオミン クリストファー・ドイル チン・シウトン タン・ドゥン ワダエミ

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コメント

 そうそう、撮影中のトニーさんのインタビューは、こっちになら入ってるかもしれんです。
http://global.yesasia.com/jp/PrdDept.aspx/pid-1003695054/code-c/section-videos/
 日本版「プレミア」にも掲載された、セットでの取材の時だけトニーインタビューもあったみたい。
 甘露さんらのメイキング撮影班の前では、トニーさん寡黙で押し通したみたいですね。どういうわけか。
 マギー誕生日のときのトニーの長髪は地毛でする。総カツラ嫌いのトニーは、あの頃懸命に自分の髪を伸ばしてつけ毛してたんです。
 あの、それでどういうわけかトラックバックが二重になったので、一個消してくださいませ。すいませんm(__)m

投稿: nancix | 2004.08.05 23:51

トラバ一つ消しておきましたよー(いや、しばらくここを放置していたらスパムコメントがバンバン入っていたのにはびっくり)。
yesasiaのほうは後ほど確認したいと思いますが、どうしてこのメイキングではインタビュー受けなかったんでしょうね?不思議だ。
噂の加長版も帰還後にチェックいたしまするー。

投稿: もとはし@出張中 | 2004.08.06 20:33

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映画「HERO英雄」中国・広東加長版(ロング・バージョン)のDVDを入手したので、その第一印象を紹介。もっと日本版との差異があるかもしれないけど、とりあえず。 [続きを読む]

受信: 2004.08.05 17:20

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