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いよいよ、カンヌ映画祭9日目!

 …やはり、順調に遅れていたらしい。さすがだな王家衛、こっちが予想していた通りだぜ。「王家衛はいつも行き当たりばったりなので、いつもウィリアムが切羽詰まって編集している」と認識しているので、王家衛ウォッチャーのもとはしは「ああまたか…」と思ってしまうのだけど、一般の方々や日本マスコミはビックリしているよーですねー。というわけであの方がらみの情報を求めている方は次をどうぞ!

 キムタク真っ青…「2046」カンヌ公式上映ピンチ(fromサンスポ)

 だからこの映画に関してなんでもかんでもあの方の名前を載せなくても…と思ってしまうのであった。この映画はあくまでも「トニー・レオン、チャン・ツーイー、フェイ・ウォン主演の香港映画『2046』」なんだから。やでやでー。

 フランスは日本より9時間遅れているので、『2046』の1回きりのプレミア上映は、日本時間では明日の早朝4時半ということになる。明日早起きしてサイトをチェックしたらレポートが入っているかな。それだったら嬉しいな。

 というわけで今日はここで、この『2046』という映画がなぜ企画され、なぜ紆余曲折を経たのかということについて、手元の情報を全て整理したので客観的に記してみます。もし、「ここは違うよー、実はこうだよー」というところを知っておられる方(nancixさんが一番詳しいでしょうか?)がいましたら、コメントよろしくお願いいたします。

 ○王家衛と仲間たち、2046への道程○

 1996年、『恋する惑星』と『天使の涙』の国際的(中華圏以外?)成功で名を成した王家衛は、『天使の涙』の次回作を2作準備。それはマヌエル・プイグの小説『ブエノスアイレス事件』にインスパイアされた『ブエノスアイレス・アフェア』と香港返還時の香港と北京でロケを行う『北京の夏』だった。本来同時進行で2作の撮影を計画していたが、前者のアルゼンチンロケが予定より長期化。加えてカンヌ映画祭コンペ部門への初出品も決定したため、前者の完成を急ぎ、作品を《春光乍洩》(『ブエノスアイレス』)と名づけて出品。なお『北京の夏』はトニー・レオン&クリストファー・ドイルとともに1日だけ北京入りしてスチール撮影まで行ったものの、結局製作中止となった。
 1997年、カンヌ映画祭に出品された『ブエノスアイレス』は各国の映画人に大きな賞賛を持って迎えられ、王家衛には監督賞が与えられた。ちなみにこの年、トニーは最優秀男優賞の最右翼と言われていたが、審査委員会のジャッジでは僅差で破れ『シーズ・ソー・ラブリー』のショーン・ペンが受賞したと言うのは有名な話。完成された映画は日本でも単館で6ヵ月もロングラン上映され、王家衛の名はますます高まった。
 国内外で次回作が期待された1998年、香港の映画情報誌『電影双周刊』の製作予定一覧に王家衛の新作が2作エントリーされた。題名は『花様年華』と『北京の夏(後に2046…だったかと思う)』。両作品に共通して挙げられたキャストは、トニー・レオン、マギー・チャン、カリーナ・ラウ、金城武(後に金城の名は消える。さらに一時期、スティーブン・フォン出演も噂されていた)。彼らに加え、次の2名の日本人タレントの名前が入っていた。

 竹野内豊、木村拓哉。

 未確定情報でありながら、このエントリーは日本の王家衛迷や香港電影迷、もちろん木村迷を含め、各方面で波紋を起こした。まもなく竹野内の名はエントリーから消えたが、1999年初秋、王家衛の新作『2046』に木村が出演されることが正式に決定してタイロケがスタートし、「キムタク、世界デビュー」などと日本全国的に大々的に報道された…。実はこの映画と同時に『花様年華』もタイで大部分が撮影されており、王家衛の急病や木村のスケジュール調整で『2046』の撮影が中断された合間に編集を行って2000年のカンヌに不完全なまま出品。結果は承知の通り、トニーにアジア人2人目(もちろん香港人初)の最優秀男優賞を、編集・美術のウィリアム・チャン、撮影のクリストファー・ドイル&リー・ピンビンに高等技術院賞をもたらしたのであった。
 次こそ木村が『2046』でカンヌ(=世界)デビュー!と日本芸能界&マスコミ等周囲の期待が勝手に膨らむものの、製作資金は底をつき、加えて日本一忙しいアイドルである木村の結婚とハードなスケジュールがどうしてもロケの予定とあわない。やむなく王家衛はトニーやフェイ、カリーナやマギー、張震などのオリジナルメンバーに加え、チャン・ツーイー、コン・リー、トン・ジエなどの中国女優を次々起用し、できる範囲で製作を続行。ついに2003年秋、上海ロケで木村が本格的に撮影復帰。今年始めにクランクアップし、現在に至るというわけであった。

 こんな感じでつくられていたんです、この作品。主観バリバリで書いてしまうと暴言波動砲が乱れ飛んでしまいそうなので、あえて客観的に述べさせていただきました。作品完成の遅れに監督との不仲などいろいろ書かれているようですが、それが主たる原因ではないでしょう。もっともこれ以前に、王家衛は『楽園の瑕』の完成に2年以上を費やしてヴェネチア映画祭に出品したという事実もあるので、多少遅れようがビビることないんです、年中行事ですから。その辺を押さえていただければと思います。(いや、そーゆーわけじゃないって?まぁまぁ)

 おっと、忘れちゃいけない本日の画像。↓
flying_0519.jpg

アンディの中国服、レザー?

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コメント

こんにちは。いつも楽しみに読ませていただいています。「フィルムが着かねえ」と聞き、それっとばかりに見に来ました。レビューをありがとうございます。なるほどそうだったのですね。実のところ、木村氏にも王家衛にもあまり思い入れはなく(「楽園の瑕」より「大英雄」が好きだし)、LOVERS(すみません、原題を書きたかったのですがうろ覚えで)にこそ!と思うのですが(昨日の写真、よかったです。梅姐がいなくて残念だけど)、いやー明日が楽しみですねえ。

投稿: きたきつね | 2004.05.20 19:52

 い、いま昔の友人とのメールのやりとりやパソコン通信のログを発掘して、そもそも「2046」「花様年華」がいつ製作発表されどんな内容だとされたか思い出そうとしてたんですが、とにかく整理整頓しきれてなく、キネマ旬報のテルちゃんこと暉峻創三センセのアジア映画通信も香港ラピッドのバックナンバーも香港電影通信もブラックホールから出て来ないのでした(T_T)
 発掘の参考にさせていただきます、ありがとうございます。
 そうかあ、98年だったか…(^_^;)

投稿: nancix | 2004.05.20 20:16

どーもプレミアは日本時間2時半開始のようで。そこまで起きていられないのでこれ書いたらさっさと寝ます。明日出勤前にワイドショーをチェックするか…。

>きたきつねさん
はじめまして。書き込みありがとうございます。きむらくんや王家衛に興味がなくともあそこまで騒がれちゃ気にせずにはいられないのでしょう。《十面埋伏》(LOVERS)は今朝のワイドショーでも金城くん中心に映像が流れたそうですが、うっかりチェックし忘れました。
>nancixさん
確か'98年末にはこの話が挙がってきていたと覚えています。日本のメディアには載らなかったはずです。仲間内ではきむらくんと竹野内が共演と言うのは絶対ありえないから両方とも名前が消えるはずだ、と思っていたんですけど、まさか、今日という日が来るとは…って思いです。

投稿: もとはし | 2004.05.21 01:16

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