香港電影迷女子の作られ方。
ここ数日、はてなダイアリーの香港電影系の話題で、「オリーブ」と「映画秘宝」を愛読する女子が香港映画を愛するようになるのは、両雑誌の接点が香港映画をよく取り上げていたからということではないか、との話題が挙がっていた。(はてなダイアリー:本と中華と笑いの日々より)あちらでの話題は一段落したのだけど、香港電影系ココログを代表して(おいおい)こちらでちょいと取り上げたい。
現在30代前半、香港電影迷9年目のもとはしだが、実は両誌ともディープに通っていない。でも、あえてこの傾向を分析したい。
「オリーブ」はかつて80~90年代に一声を風靡した女子雑誌で、映画秘宝は現在発行されている映画雑誌でもB級テイストあふれる作品をこよなく愛している雑誌だ。クローサー3人娘(すーちー、ヴィッキー、カレン)や星仔が表紙を飾った号は私も立ち読みしたことがある。「オリーブ」の香港映画特集は読んだことがないのだが、台湾特集は買った記憶があるし、同じマガジンハウスが90年代後半に発行していた「pink」という雑誌は返還時に香港を熱心に取り上げ、ガーリーな三つ編み姿のカレンが表紙を飾ったり、トニーのインタビューが掲載されていた記憶がある。
推測するに、両者の取り上げる香港電影は、マガジンハウス系が「オシャレでキュート」(王家衛やドイル兄さん製作、トニー&レスリー主演作品中心)秘宝が「ディープでツッコミどころ満載」(ブルース・リーから星仔、時に人肉饅頭のようなB級ホラーも含む?)という感じで、方向性が違うにしろ、両者とも香港映画という点では確かに結びつけられるものなのだろう。しかし、王家衛電影が好きな女子がどんどん香港電影の深みにはまっていくことはあっても、ディープ系香港電影好き男子が王家衛にハマると言うのは聞いたことがない。香港電影界から見ても、王家衛の存在がかなり異端だからだろう。(さらに日本では『恋する惑星』や『天使の涙』が馬鹿当たりした。王家衛の本道は『欲望の翼』『楽園の瑕』『ブエノスアイレス』『花様年華』のラインだと思っているから、先の2作は彼のフィルモグラフィの中でも異色作にあたるって考えているんだけど、どうだろうか。このネタは後日『欲望の翼』を取り上げる時に改めて考えたい)
ただ、ここ数年日本にやってくる香港電影は、秘宝で取り上げられるようなものが多いような気がする。だいたいにして王家衛の新作が遅れている(それもキャストに大物日本明星を使っているから映画以外の一般マスコミが大騒ぎしている)こともあるが、やはり「オリーブ」やかつての「CREA」のように、雑誌全体で熱心に香港電影を取り上げてくれる女性誌がなくなってしまったからだろうか…。現「CREA」や「FRaU」は半年に一度映画特集を組むものの、その中で取り上げられるにしても、すでに香港電影特集ではなくアジア映画特集、それもメインは韓国映画&ドラマという状況だし。
いま流行の「勝ち犬女」のバイブルだったとか言われてる(よく知らないけどねー)女子大生雑誌「JJ」の映画コーナー「C.C.チャット」は編集者が熱心なアジア映画(特に香港エンタメ)ファンらしく、トニーやアンディはもちろん、2年前の香港エンタメライヴで来日したイーソンのインタビューなどを取っていてすっごくディープだと思ったものなんだが、あの雑誌自体ファッションカタログみたいなものだから、あれはちょっと異色だったんじゃないかなぁ…。
そして、当の中華趣味女子もとはしはいかにして香港電影迷になったのかを振り返りたいのだが、これ以上書くと毎度ながらの長文になるので次回に続く。
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