【32ndTIFF2019】『チェリー・レイン7番地』ほか観た映画の感想

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今年も映画祭の秋がやってまいりました。
まずは、先ごろ参加してきました第32回東京国際映画祭で観た映画の感想を。
今年は観たい作品が2日間にまとまっていたので、悩まずにチケットが取れました。

『チェリー・レイン7番地』

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『美少年の恋』『華の愛・遊園驚夢』(TIFF出品作)の楊凡(ヨン・ファン)監督の新作はなんとアニメーション。先ごろのヴェネチア国際映画祭ではコンペティション部門に選出され、最優秀脚本賞を獲得。1964年に台湾から香港へ移住してきた監督の自伝的要素も入っていて、60年代香港を舞台に繰り広げられる、家庭教師のバイトをする香港大学の青年(アレックス・ラム)とバイト先の女子高校生(ヴィッキー・チャオ)、そしてその母親(シルヴィア・チャン)との三角関係を描くヨン・ファンらしい耽美的な作品。

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  1967年香港の風景も空気も再現するにはもうアニメという手法を使うのしかないのだろう。広東語・普通話・上海語が入り混じるダイアログ、愛欲と自由と古今東西の名作も入り混じるムード、シルヴィアさんやヴィッキーからフルーツ・チャン監督に至るまでの豪華声優陣はとても贅沢。
質問はアニメに詳しい方々から多く発せられていた。(今年は話題を呼んだ世界のアニメ映画の一般公開も多かったし、実際にアニメーターさんが多く参加されていた様子)キャラは3Dで作って2D化するという手法を使ったらしいけど、こういうのはあまりないのだろうか?楊凡さん、「アニメはよく知らないし、アニメファンにもアート映画ファンにも観てもらえないような作品」と言われていたけど、これはなかなか面白い挑戦だと思いますよ。完成まで7年かかったとか。

そして、発掘した『美少年の恋』のプレスシートにサインを頂いたのでした。
『遊園驚夢』のパンフや《涙王子》のソフトジャケットを持参していた方もおられました。

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今見ると、なかなか感慨深いものを覚えるこのビジュアル。
彦祖ことダニエル・ウーはハリウッドで活躍中、ステことスティーブン・フォンは映画監督としても順調だし、なんといってもこの映画で初共演したすーちーと夫婦になったというのが一番大きい…。
楊凡さんにこのプレスを見せたら「おお…」と驚かれていましたよ。

『ファストフード店の住人たち』

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アジアの未来部門に出品されたこの映画は、TIFFがワールドプレミア。
主演のアーロン・クォックとミリアム・ヨンは初日のレッドカーペットとプレミア上映にはそろって参加。
2度目の上映にはアーロンとこの作品が監督デビューとなるウォン・シンファン(広東語の発音だとシンファンよりヒンファンの方が近いようですが…)がゲストで参加しました。

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24時間営業のファストフード店にたむろする訳ありの人々と、彼らの困りごとを解決すべく奔走する元投資コンサルタントのホームレス(アーロン)と彼の友人であるカラオケバーの歌手(ミリアム)の物語。このアジアの未来部門を中心にTIFFレポートを書かれている翻訳家・映画評論家の斎藤敦子さんのblog「新・シネマに包まれて」でも触れられています。

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今年一番楽しみにしていたのがこの映画。これまでTIFFでは『父子』 『プロジェクト・グーテンベルク』とアーロン主演作が上映されているけど、ゲストとしてのTIFF参加は意外にもこれが初めてとのこと。
香港では2006年からマックの24時間営業が始まったが、世界で初めてそれをやったのは日本だったという記事も着想のヒントとなったとか。深夜のファストフード店に集まる人々のささやかな連帯感は微笑ましいけど苦難を乗り越えられても貧困は希望を砕く。
最近、ヴォネガットの言う「親切は愛にも勝る」という言葉を何かにつけて思い出すのだが、転落して一文無しになった博(アーロン)が仲間の世話を焼いてはどうしようもないところまで追い込まれてしまうのにも、その言葉は重なった。あとどこか「幸福な王子」的なものも覚えたかな。
ウォン・シンファン監督は新人ではあるけど、助監督などで現場の長い方とのこと。日本でも公開された『誰がための日々』これから公開の『淪落の人』に連なる香港社会派電影系列と見てよさそう。貧困問題はいずれにもある。どうか希望が持てるような世界であってほしい。

『ひとつの太陽』

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『失魂』 『ゴッドスピード』の鐘孟宏(チョン・モンホン)監督の新作で、今年のTIFFでは唯一の台湾映画。
台湾での上映開始日と映画祭が重なったとのことで、モンホンさんの来日はなし。残念だった…。
罪を犯して逮捕される次男と、彼を拒絶する父親。そして長男は思いもよらぬ行動へ…と途中まで観ていて、これは台湾版『葛城事件』だなと思った。父と息子たちの葛藤とそこで起こる悲劇はよく似てはいるけど、ディテールやキャラの性格はもちろん違う。こちらは後半は意外な展開を見せるし、同じモチーフでも作り手が違うと全く変わる。
残酷な一方、ユーモアもあるし、過ちを犯した人間への受容も描かれている。とっ散らかっているという感想も見かけたけど、ラストには衝撃を受けてもどこか希望は少し感じる作りになっているのは受け入れやすい。


『ある妊婦の秘密の日記』

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『レイジー・ヘイジー・クレイジー』で衝撃のデビューを飾ったジョディ・ロック監督の第2作のテーマは「妊娠」。

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これもワールドプレミア上映で、フォ

 

フォトセッションでは製作のジャクリーン・リウさんや、このたび日本に拠点を移して映画製作を行う撮影のジャムくんも大集合。

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周りから過剰な期待をかけられる一方で、妊娠なんかしたくない!出来たら堕ろす!という毒づきから始まるダダ・チャン演じる香港女子の一大妊娠記。日本でも仕事を持つ者の妊娠と子育てで大きな問題があるだけに、ここまでサポートしてもらえるのはうらやましいと思った。
劇中にはルイス・チョン演じる男性の妊婦アドバイザーが登場し、主人公夫婦の周りにやたらと出没。妊娠アドバイザーは実在する職業らしいけど、男性はいないらしい(当たり前か)
面白かったのが、妊娠した妻を持つ夫たちによるパパクラブ。オヤジの会とは似て異なるし、以前ネットに回ってきて話題になっていたメキシコのウィチョル族に伝えられるアステカ法出産(出産時に妻が痛みを感じた時、夫の睾丸に結びつけたロープを引っ張ると以下かいてて痛いので略)がネタになってるのはさすがである。
パパクラブのメンバーには、これまたSNSで話題になった、平成ライダー全変身ポーズを決められる男子・豆腐くん(しかも台詞は一応全部日本語。発音不明瞭なのはまあしょうがない)がいて笑った笑った。妊婦あるあるが詰まっている作品。今回も楽しい作品で気持ちよく笑ってTIFF収めをしました。

次の映画祭は今月23日から行われる東京フィルメックス
ワタシはミディ・ジー監督の新作『ニーナ・ウー』と、いまだに「マギーの元旦那」呼ばわりしてしまうオリヴィエ・アサイヤスによるホウ・シャオシェンのドキュメンタリー『HHH』そしてそのホウちゃんとトニーが再びタッグを組んだ『フラワーズ・オブ・シャンハイ』のデジタルリマスター版を観に行きます。

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【ご報告】『藍色夏恋』デジタルリマスター版盛岡上映会

先の記事でもご案内いたしましたが、9月25日に岩手県盛岡市のおでってホール(プラザおでって内)にて、映画『藍色夏恋』盛岡上映会が行われました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

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主催の〈映画の力〉プロジェクトは、盛岡市内で映画上映のサポートやイベント、ロケ協力を行っている団体。盛岡出身の大友啓史監督の同期生を中心として結成された任意団体で、以前このblogでも取り上げた、大友さんと谷垣健治さんのトークショー&アクションワークショップも開催しています。ご縁がありまして、ワタシもイベントや上映会のお手伝いをしております。

この上映会のことを知ったのは、8月末の某ドキュメンタリー映画上映会の時。そこでティザーフライヤーをいただいて、思わず「えーっ、これやるんですか!それじゃ上映会のお手伝いしますよ!台湾映画の上映ってあまりないから、リーフレット作ってもいいですか?」とPJの人に申し出たのだけど、打ち合わせに参加したらあれよあれよといろいろ決まり、気が付いたらなぜかアフタートークに登壇して、台湾映画のあれこれについて話すことになってしまったのですよ、あはははは…。(実は前回と今回のポスターの写真にしっかり名前が記載されていたのですが、あえて言及しませんでした)
アフタートークで一緒にお話ししたのは、この夏最年少(25歳)で盛岡市議会議員に当選したいわてレインボーマーチ代表の加藤麻衣さん。映画にかかわる話として(ここではあえてネタバレにしませんが)、LGBTをめぐる状況とレインボーマーチのお話をされました。共感するところも大きく、有意義なトークでした。そんなわけでワタシも10月12日に盛岡市内で実施されるプライドパレードに参加を決めちゃいました>実は去年も参加して歩いていました
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当日のお振舞いその1は、市内の渋いコーヒーショップ。漸進社さんよりご提供の台湾コーヒー、阿里山・雛築園のスマトラティピカ。
コーヒー飲めない身としては羨ましい…と言いながらやっぱり台湾茶を飲んでしまうのは言うまでもない。すみません。

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お振舞いその2はおそらく盛岡初のパイナップルケーキ!市内のひだまりカフェさん謹製(ただし非売品)です。
中の餡はパイナップルはもちろん台湾と同じく冬瓜も使用。コーティングにパルメザンチーズを使っているのもなかなかよし。

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当日配布のフライヤーより。左がレインボーマーチ、右が上映会のために作った台湾映画のしおり。おすすめの台湾青春映画、巨匠の青春映画、そして台湾のLGBTQ映画を紹介しました。

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こちらは先週まで台湾を旅行されていた方が持参された豚のランタン。LEDランプ付きでもちろんピカピカ光ります。

トークは30分を2人で分け合う形だったので、何をしゃべろうか考えた挙句、いきなり台湾の歴史からニューシネマの誕生、そして台湾の青春映画やLGBT映画についてざっくり話す構成にし、あとはしおり見てねーということにしました。あれでよかったかなーと思いつつ、いくらかカットしたもののだいたい話したいことは話せたので良しとします。

今回は小規模の上映会ではありましたが、人生初トークも緊張せずに話せたのでとりあえずよかったです。
次に地元で台湾や香港の映画が上映されるのはいつになるかわからないけど、その機会があったら、また何かやりたいと思います。
いや、またトークしたいというわけではありませんが(笑)。

来場された皆様、ありがとうございました。
そして上映に携わった皆様と麻衣さん、お疲れさまでした&ありがとうございました。

☆後ほどnoteの方にも、上映会レポートの別ヴァージョン記事をUPいたします。

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【ZINE】『閱讀之旅』販売ほか、いろいろお知らせ

逃亡犯条例改正案への反対から始まった、香港のデモや政府への抗議行動が100日続いている現在、その行方が非常に気になるところですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
この夏はワタクシ自身もいろいろありまして、更新もまたまた間があいてしまい、またお知らせ記事になってしまって申し訳ございません。

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6月9日に岩手県盛岡市で開催された第4回文学フリマ岩手にて、最新ZINE『閱讀之旅2019之雙城故事』の初売を行いました。
ご購入頂いた皆様には厚く御礼申し上げます。
文中でも香港の現在に少し触れていたので、少しタイムリーな本になったかと思います。
続けて、7月13・14日に行われた浜藤古本市と7月20日の石巻一箱古本市、9月8日のブックハンターセンダイでも販売いたしました。

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↑ブックハンターセンダイでの販売の様子。

ZINEは新刊始めバックナンバーも今月末までに通販部のページに在庫をUPしておきますので、ご希望の方はしばらくお待ちください。

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また、今年も盛岡市のアートギャラリーCygで開催されたART BOOK TERMINAL TOHOKU 2019にて、昨年製作した『寶島電影院』(詳細はこちらにて)をフランス装で仕立て、ボーナストラックのエッセイをつけて出品いたしました。この特装版のために書き下ろしたエッセイ「『ただの夏』と『台北暮色』」をnoteで公開しています。
こちらも昨年出品した『寶島幸福茶舗+寶島浪漫的逃亡』特装版と共にCygのオンラインショップで販売予定です。

今後もZINE製作は続けていきますが、実は来年は少し本格的な本を作る予定です。といっても商業出版ではなくあくまでも同人としての出版ですが。現在編集中で、早ければ来年5月くらいに発行できるように目指しております。お楽しみに。

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さらに、直近&地域限定のお知らせになって申し訳ございませんが、地元の盛岡市で『藍色夏恋』のデジタルリマスター版上映会が今月25日(って実はもう明後日ですね)が開催されます。会場はプラザおでってです。詳細は上記画像とこちらのページから。(2003年日本公開のオリジナル版の感想をこちらにはっておきますね。ちなみに完全ネタバレです)
当日はいわてレインボーマーチ代表の盛岡市議会議員・加藤麻衣さんをゲストに迎えたトークイベントもあります。

来月からは映画祭シーズンを迎えます。また近いうちに更新いたしますね。

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誘拐捜査・九龍猟奇殺人事件【未公開映画の感想】

これまで観てきた2年分の映画のうち、tweetはしたけど、独立した記事が書けなかったものをまとめてUPします。
まずはタイトルの2作。2017年くらいから、WOWOWで未公開中華電影の放映も目立つようになってきたので、よく観ていました。

『誘拐捜査』


中国で実際に起こった俳優誘拐事件を基にした映画。監督は成龍さん主演の中国映画を多く手がけるディン・シェン。
香港の映画スター吾先生誘拐をめぐる警察と犯人、そして吾先生と誘拐犯との駆け引き。成龍さん出演作を手がけてる監督さんだと思うけど、ポリストレジェンドをさらにリアルに寄せたような感じだったな。実際に誘拐された俳優さんも出演し、刑事役リウ・イエの上司役で出演していた。
吾先生は香港スターだけど大陸出身であっと驚く背景を背負っているのだけど、それゆえにもしかして…という期待をさせてしまうのはあえてなのか?親友の北京在住の実業家が林雪ってのは美味しい。『ブレイドマスター』の王千源はなかなか曲者。でも本来は《健忘村》のようなコメディ演技のほうが得意分野らしい。
派手ではなく、あえてリアルさで見せたのは好感度高いし、これならシネマート系の中華祭りでやってもよかった気はするんだけど、それでやるには華が足りなかったかもしれないな。でも、ドラマとしてしっかりした作品だったので、観てて安心した。北京の元宵節の風景もいい。

『九龍猟奇殺人事件/踏血尋梅』



少女の殺人事件から見えてくる、人間の孤独と哀しみを描いた映画だった。憧れの香港で夢を叶えられず落ちていく少女と、幼い頃に事故で母親を失い、失意のまま成長した男が出会ったことで起こった悲劇は確かに猟奇的だが、お互い何かを求めていたと見ると印象が変わる。
主演はアーロンだけど、決して派手じゃないし、むしろ彼の役どころは狂言回し的。渦中の男女を演じる白只(マイケル・ニン。『宵闇真珠』にも出演)と春夏(『シェッド・スキン・パパ』のジェシー・リー)が本当に熱演で、アクションよりリアリティを求めた映画のトーンともマッチしていた。グロい場面や台詞もあるけど、それほど気持ち悪くはならなかった。TVで観たからだろうか?うーむ。
撮影にドイル兄、あとウィリアム叔父さんの名前も見たので、映像的にも見ごたえある。いい映画なんだけど、派手でもなくむしろ地味な展開なので一般公開はキツかったんだろうな。ただTLによると、WOWOW放映版は98分の短縮版で、120分のディレクターズカット版があるらしい。これも観たい。
当事者の王佳梅(ジェシー)は湖南省生まれという設定で、広東語も割とすんなりしゃべりつつ時々キッツい湖南訛りで喋るというキャラで、普通話話さないのは珍しいなと思ったのだけど、ある場面でしゃべっていたのは意味があるのかな?と思った。

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【ZINE新刊】『閱讀之旅2019之雙城故事』

どうも、6月に入りましたね。
先月はタピオカミルクティーのエントリを上げましたが、その後ますます加熱するタピオカブームをSNSで眺めていて、なんだか恐ろしくなってついつい頭を抱えてしまう日々を過ごしております。
おーいそこの女子たち、炎天下に2時間も並んでタピるくらいなら、今すぐ台湾に行って、街角にごまんとあるティースタンドでおじさんの作る珍珠奶茶を飲みに行った方が早いぞー。バエとか狙ってるのならすぐ廃れるのだからあきらめろ。
そしてこのブームが消費されることなく、台湾式ティースタンドが日本に定着してコーヒー派に対抗するくらいになってほしいんだけどね>そう願うワタクシはコーヒー飲めない人間でございます
 
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台南にある艸祭Book Innの奥のロビー。

と言いつつ、そういえば今回はお知らせエントリでありました。
さて、今年も文フリ岩手の季節がやってまいりました。
今年は6月9日に盛岡の岩手県産業会館で実施されます。

今年の新刊は、以前のエントリでも予告した通り、台湾と香港の本と書店をめぐる『閱讀之旅2019之雙城故事』。
昨年夏から今年の春までの旅を抜粋してまとめた旅行エッセイ集です。
先行してnoteで立ち読み兼有料全文公開しております。

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昨日、本文を印刷してみました。36ページ(一部カラー)になりました。

ここしばらく、まとめて旅行記を書く余裕がないのと、SNSのログで記録に残せることからblogで旅行記を日記形式で書くのをここ2年ほど中断していますが、今回はnoteの有料記事で原稿を同時製作したことで、だいぶ絞れてすっきりまとめられました。それでも書ききれない出来事はたくさんあるので(食べ物や行った場所とかね)昨年春の台湾旅と共に、思い出したらシンプルに書いてここにもUPしていきますので、どうぞこちらも引き続きご贔屓くださいませ。

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賽馬會創意藝術中心(JCCAC)にて
古い活字を収めた事務所の表の「日日是好日」が気に入ってパチリ。

直接販売は文フリ岩手(6/9)第4回浜藤古本市(7/13・14)石巻一箱古本市(7/20)で行います。
通販も前回同様、boothの通販部で行います。
販売及び通販については、詳しくは後日改めて紹介いたします。

 

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珍珠元年、世界和平

今月から、元号が変わりましたね。
そんなわけで新元号初のエントリです。

平成に入ってから外国語学部で中国語を学び、台湾と米国に留学したこともあって、そのあたりから元号を使わない生活をするようになったからか、改元にはなんか実感が湧かなかったりします。だからずいぶんとみんな馬鹿騒ぎしているなーなどと思ってしまいますが、譲位(ですよね?)という形式で代替わりされたのはよいことではないでしょうか。上皇様はこれまで本当にお疲れ様でした。

とかいう前書きはいい加減にしておいて、まだ新元号が発表される前にワイドショーであれこれあった新元号予想で、女子高生が「タピオカとかいいんじゃね?」というのがあったとSNSのどこかで見かけ、なんじゃそりゃー?と思ったので、それに乗っかってこれまで飲んできた珍珠奶茶(タピオカミルクティ)の画像をUPしていくことにしました(笑) 

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始めに、これは先の香港旅行で飲んだ貢茶。
北角駅入口のスタンドで買いました。

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実は初めて飲んだのは、2年前のマカオ旅行で。
この時はタピオカだけじゃなくて、プリンやゼリーも入っている三兄弟奶茶というのを飲みました。
日本以外の方が、バリエーションが多くて楽しいですよね。

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そしてその半年後に日本で初めて飲んだのがこれ。
なんと実家近くの柏にお店がありました。マカオの次が柏とは!

お次は珍珠奶茶の元祖、春水堂。
ワタシは大宮駅のルミネのお店をよく利用します。
お店が増えてからは、バリエーションも増えましたね。

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これは草莓珍珠奶茶。
奥にあるのは朋友がオーダーしたきな粉の珍珠奶茶(後できな粉の中国語表記を調べておこう)

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これも限定の芒果珍珠奶茶。
まだ抹茶などの日本的なフレーバーは試したことないですね。
お茶のベースはジャスミン茶も好きです。

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でも冬場は冷たいのを飲みたくないので、日本でも台湾でも温かいお茶ばかり飲んでいます。
これはこの冬の台南旅行でいただいた奶茶。行った時は雨も降っていたのでね。

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珍珠が入っているので、春水堂の豆花も。
フルーツ入りも美味しいけど、緑豆や花生(ピーナツ)の入った豆花も日本でメジャーになるといいな。
今度高田馬場のI Love 豆花も行こう。

最後は都内でもお店が増えてきている芋圓。

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百人町の有點甜の芋圓特製1号。
白や黒が多いカラフルなタピオカもメジャーになりつつありますね。
タロイモが食べ応えあり。アイスで頼んだので、下のかき氷を食べるのが大変でした(笑)

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この春新宿にオープンした台湾甜商店の芋圓仙草満足にサツマイモをトッピング。
新宿東口には一芳のスタンドもあるのだけど、そちらは通りかかるたびに大混雑。
うわー、そんなに流行っているのかタピオカ、と改めて思いましたよ。それなら「タピオカ元年」とか言いたくなるのもわかるわな(笑)

そんなふうに、こちらが思った以上に流行っているタピオカなのですが、このへんのお店は残念ながら我が東北には未上陸。
仙台の駅ビルやイオンなどに出店し始めたらもうブームじゃなくて定着なのでしょうが、ここまで混むのなら台湾や香港へ行ったほうがいいのかなーなどと思う次第でした。
以上、軽いエントリで失礼いたしました。

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非分熟女・逆流大叔・G殺・入鐵籠【2019年春香港で観た映画】

前の記事の続編です。
ここからは香港で観た映画の感想。

《非分熟女》

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この春の大阪アジアン映画祭でプレミア上映されたこの映画、香港では4月4日からの上映でしたが、運良く優先場があったので鑑賞。
監督は初OAFFで観て好きだった『ビッグ・ブルー・レイク』のツァン・ツイシャン。
一言で言えばセックスと食とポールダンスで語るあらほー女子(シャーリーン・チョイ、以下阿Sa)の成長記といったところか。阿Saの相手役は《引爆點》などの台湾の俳優ウー・カンレンだが、個人的にはもしかして初見かも

産婦人科の看護師として仕事に邁進し、結婚はしたもののセックスレスが原因で離婚した主人公が親の病のために家(茶餐廳)に戻り、そこから次に進むという展開は『ビッグ・ブルー…』と同じだけど、今回はかなりセクシュアルな要素が多い。茶餐廳にシェフとしてやってきた男(カンレン)と恋に落ちて、かなり大胆な彼とのセックスシーンも展開するのだけど、撮り方にイヤらしさがなく上手かったので感心したし、展開的にもセックスだけが強調されなかったので好感を持った。性によって解放されていくけど、それに溺れず生き方の糧として一歩進むというのがいい。
しかしアイドルだった阿Saがこんな役どころを演じるようになるなんて…と思わずトオイメになったのは言うまでもなかったのでした。
旧友に誘われてレッスンを始めたポールダンスを踊る場面もあって、これもまたステキであった。もっとも彼女のダンスはエロティックより健康的に感じたけど。

《逆流大叔》

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昨年夏公開されて高い評価を受け、4月に実施される香港電影金像奬では、作品賞を始め10部門にノミネート。
金像奬授賞式を前にしたティーチイン付き上映@香港藝術中心古天樂電影院で鑑賞。(実はアニエス・ベー・シアターの時も含めて初めて行ったシアターでした)
『地下鉄』や『モンスターハント2』など多くの香港映画の脚本を手がけてきた作家、サニー・チャンの初監督作品で、主演はン・ジャンユー。ジャンユーはプロデュースも兼ねてます。製作は古天楽の天下一電影で、藝術中心の映像ホールの名前が昨年夏に古天樂電影院となってのこけら落とし上映作品だったとのこと。

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レイオフに揺れるネットプロバイダー会社の技師たち(ジャンユーら)とその上司が、会社の命令で端午節のドラゴンボートレースに出場。家族や恋人との間にそれぞれの事情や悩みを抱える彼らはボートの練習を経て友情を深めるが…という話。
雨傘運動の時によく歌われた「獅子山下」や、お馴染『男たちの挽歌』がネタとして上がったり(上写真のユニフォーム参照)、香港人のスピリットをコメディ仕立てて描いている映画。挽歌ネタはちょこちょこ出てくるので楽しく、これは本当に香港人男子のソウルに触れる作品なんだなと確信。

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ティーチインの模様。左が淑儀役の潘燦良さん、真ん中がサニー・チャン監督。 

ジャンユーももちろんよかったのだけど、女性みたいな名前と言われる中年男子の淑儀(当日ゲストで来た潘燦良さん。演劇畑の方で助演男優賞にノミネート)や元アスリートのウィリアム、妻の不倫に悩む上司の泰、チームを鍛える先導のドロシー(ジェニファー・ユー)などそれぞれのキャラもよかった。
音楽は年明けのJ-WAVEの香港スペシャルでも紹介された中堅バンドのRubberBand(『レクイエム・最後の銃弾』の主題歌も歌ってます)主題歌「逆流之歌」とともに金像奬では音楽賞も受賞。ラップも入る軽快な挿入歌「大叔情歌」を始め、劇伴も物語にフィットしていて感心。個人的にはかなり気に入りました。
スポーツ映画であり、人間ドラマでもあり、香港らしいサバサバさもあって終始笑って観ておりました。あー楽しかった。

しかし面白いしテーマも興味深いのに、なんで日本の映画祭はどこもこれを呼ばなかったの?福岡もTIFFもOAFFもゆうばりも一体なにやってるの?監督に「日本の映画祭でやらなかったから香港まで観に来ましたよ」って言いましたよ。ちなみにティーチインでは質問できませんでしたし、残念ながら内容もほとんど理解できませんでしたよ。・゜・(ノД`)・゜・。でもこういう機会に行けてよかったよ!

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授賞式には欠席したジャンユー。残念なので金像奬の特写フォトをば。

《G殺》

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製作は『八仙飯店之人肉饅頭』や『イップ・マン 最終章』でお馴染みハーマン・ヤウだけど、どこかしらパン・ホーチョンのテイストも感じるのは、我らがチャッピーこと、チャップマン・トーが出演しているからですか?

生首だけの娼婦の変死体、彼女を愛人にしていた悪徳刑事と、担任教師と肉体関係を持っていたその娘、刑事に関わられてしまった彼女の2人のクラスメイト。彼らの関係や行動は全てGというアルファベットの単語で繋がる。
刑事龍(チャッピー)の娘雨婷(ハンナ・チャン)はいじめられっ子、2人のクラスメイトのうち、親友のドンは自閉症でアスペルガーでゲイ、もう一人の以泰は親に捨てられた孤独なチェリストでやはりいじめられっ子。彼ら若者たちのどこか追い詰められた感じは痛々しく、対比していじめっ子たちの幼さと残酷さも強烈であった。辛いよなあ、こういうのは。
胃ガンで母を亡くした雨婷の元に来て、継母として居座った父の愛人の小梅(『ブラインド・マッサージ』『台北セブンラブ』のホアン・ルー。助演女優賞ノミネート)も最初は嫌なヤツとしか言えないのだけど、中国大陸からやってきて香港で生きてきた孤独と絶望があり、彼女の最期も合わせて全体的に皮肉が効いているのだろうけど、どこか笑い飛ばそうとするのはやはりブラックコメディなのかもしれない。

キャストで目を引いたのはやはり主演のハンナ・チャン。SPL3では可哀想な役だったけど、あの古天楽の娘役と同じ子とは思えなかった。
ワールドプレミアとなったOAFFでは橋本愛ちゃんに似ているという評判があったけど、個人的には早見あかり嬢にもちょっと似てると思いましたよ。近作はあの『カメラを止めるな!』のスタッフが香港で撮る新作で、しかも主演なので、今後の活躍が楽しみな女優さんです。

《入鐵籠》

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香港で最後に観たこの映画は、香港の実在の総合格闘家がモデルらしい。
主人公は施設育ちのジャック(エドワード・マー)と阿兎(ラム・イウシン。《九降風・烈日當空》でデビュー、『恋の紫煙』にも出ているらしい)の兄弟。格闘家の姉弟(元秋&エリック・コット)に引き取られて兄は格闘家に、弟は学校を中退してメッセンジャーをしながら地下格闘家をやっている。ある日兄がMMAのアマチュアチャンピオンと戦うことに…という話。
この時点で話は読めた感はあったのだけど、兄が負け、弟がチャンピオンと戦うことになる時、「これを兄の復讐と思ってはいけない」と言われるのが当たり前なんだけどいい。この試合の勝者は日本の修斗の選手権に出られるという設定で、ラストは、実際に修斗の全日本選手権の開催中に小田原でロケされていた様子。
ジャックの恋人リリー(ウィヨナ・ヨン)は同じ道場でグレイシー柔術を学んでいる達人というのもいいし、師母の元秋さんもカッコええ。
ベタな展開だけど、それだからこそ楽しめたし面白かった。誰も死なないし、相手役もフェアであったしね(まあ外野は騒ぐけど)

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廉政風雲 煙幕・歐洲攻略・大師兄【2019冬&春に台南と機内で観た香港映画】

今年の2月と3月の台南と香港の旅では、機内上映も合わせて久々にたくさん香港映画を観られました。
ここでは先行してTwitterやFBで書いてきた各映画の感想を加筆して2回に分けてUPいたします。

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《廉政風雲−煙幕》
インファナルアフェア三部作のアラン・マックが監督し、同じチームのフェリックス・チョンがプロデュースしています。メインとなるのは香港の汚職捜査機関・廉政公署(ICAC)。大企業の不正取引に関わり、証人として出廷要請を拒否し海外逃亡した会計士(ニック・チョン)と、彼を追う二人のICAC捜査官(ラウ・チンワン&カリーナ・ラム)が主人公。内容的には地味になるんじゃないかと思いきや、チェイスあり暗殺ありの、香港映画的な通常運行でした。
らうちん&カリーナは同僚でライバルでしかも夫婦というコンビなのだが、それって正直アリなのか?ただ、夫婦仲はあまりよろしくないのと、ニックさんを追ってオーストラリアに行くのがカリーナ、香港に残って調査するのがらうちんなので、こういう立ち位置はイマ的かもしれないなあ。
リーガル&エコノミーサスペンスなので、専門用語(それでも易しめ?)が多くてなかなか難しいけど、盗聴犯シリーズも追っていたのはマネーロンダリングやインサイダー取引なので、その辺を思い出しながら観ていた。でもクライマックスの展開は分からなくもないと思ったが、オチはそれでいいのか!と驚愕。…製作に中国の会社が入っていたので、こういう風にしないといけないのか、と少し思った次第。
キャストは前述の3人のほか、ICACの捜査責任者に安定のアレックス・フォン、らうちんの部下にカルロス・チャン、大企業から収賄を受けた政府官僚にアニタ・ユンなど。珍しく偉い役のユンれんれんは何となくキョンキョンっぽい(もちろんフィリップじゃなくて小泉さんの方ね)雰囲気をまとっていたんだが、そう思えたのは多分自分だけだろうな。

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《歐洲攻略》
トニー・レオン&ジングル・マーによるアジアのジェームズ・ボンドものまさかの13年ぶりの第3弾…なのだが、中国資本が入って製作はなんと澤東公司のレーベルBlock2(多分トニーが契約していた最後の作品)、おまけに林貴仁の名前は林在風と変更されて、実質的にはリブートものだった。
共演はクリス・ウーと唐嫣,杜鵑(擺渡人でのトニーの元恋人役)と全体的に中国寄り。林が10年前にミッションで救った華人数学者(ジョージ・ラム)が遺したプログラムを巡って、彼の遺児とCIAが対立するといった展開だったけど、なんとなくとっちらかっていてイマイチのめり込めず。林とスパイの王朝英(唐嫣)のラブロマンスは必要だったか?
でも今回はトニーズエンジェルならぬトニーズギャランツといった感じで、元秋さんを初めとしたおっちゃんおばちゃんの四大名手がいい味出していたので、そこはよかった。まあでもねえ、今さらそれをやるのか?って感じはしました。すでに設定からして香港は全然関係ないってのももちろんあるのだけど。

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《大師兄》
ド兄さんがめちゃくちゃ強いミドルスクールの先生になって、問題児揃いの生徒たちと触れ合っていく話。
学校が廃校の危機にあったり、ド兄さん演じる陳先生の過去が壮絶だったり、武闘家の悪だくみがあったりとあれこれ盛り込んでお腹いっぱい。
アクションは谷垣さんで、学校ならではのロケーションを生かした殺陣が面白かった。
谷垣さんといえば、東京ロケも敢行して監督も務めたド兄さん主演作品《肥龍過江》が今年の夏頃に香港で公開されますが、この作品とセットで日本公開されないかしらと思っております。まあその前に『イップ・マン4』が日本公開されるので、お楽しみはこれからなんですけどね。

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ふたたび、香港映画は死なない。

各国の映画賞レースでも一番遅い開催となる香港電影金像奬。
今年は4月16日に第38回の授賞式が開催され、『インファナル・アフェア』三部作の脚本家として知られるフェリックス・チョン監督、チョウ・ユンファ&アーロン・クォック主演の《無雙》(TIFF上映題『プロジェクト・グーテンベルク』以下グーテンベルク)が最優秀作品賞を始め、監督賞など7冠に輝きました。受賞結果等の詳細はアジアンパラダイスさんのblogをご参照ください。

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グーテンベルクは来年、新宿武蔵野館での日本公開決定。改めて邦題もつけ直されるようです。
上映時には今回の受賞結果が宣伝に使われるのでしょう。

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今年の大阪アジアン映画祭で観客賞を受賞し、現在香港で上映中の『みじめな人』はアンソニー・ウォンの主演男優賞、クリセル・コンサンジの新人俳優賞、オリヴァー・チャンの新人監督賞と3部門受賞。
これは観られなかったので、日本公開希望。

今年の授賞式は、意外にも追悼コーナーから開幕。金庸、レイモンド・チョウ、リンゴ・ラム、西城秀樹(!いや出演作ありますしね)などこの1年に亡くなった映画人を振り返ってから、登場したのはベイビージョン・チョイ始め、『レイジー・ヘイジー・クレイジー』のフィッシュ・リウやアシーナ・クォック、『G殺』のハンナ・チャンなど、ここ数年で登場した香港映画を彩る新世代俳優たち。今年は彼らが司会を務めるという面白い構成でした。プレゼンターも、今年のテーマ「Keep Rolling」の発想の元となった日本の大ヒット作『カメラを止めるな!』の主演俳優コンビ、返還直後の香港映画界を支えたニコラス・ツェー&スティーブン・フォン&ダニエル・ウー&サム・リーのジェネックスコップ4人組、錢嘉樂&小豪兄弟、そしてアンディ・ラウ&ソン・ヘギョfrom韓国など、賑やかな面々でした。

今年のノミネートの特徴は、新人監督による香港ローカルの作品が多数ノミネートされていたこと。グーテンベルクやダンテ・ラムの『オペレーション・レッド・シー』は中国資本の入った合作ですが、障害を負い車椅子生活となった男性と彼を介護するフィリピン出身の家政婦の友情を描いた『みじめな人』、生首だけの娼婦の怪死体の発見から始まる奇妙で過激な青春ドラマの『G殺』(チャップマン・トー&ハンナ・チャン主演)リストラの危機にさらされた中年男子たちが端午節のドラゴンボートレースに人生を賭けるン・ジャンユー主演の《逆流大叔》、TIFFで上映された、男として人生を生きてきた中年トランス女性の目覚めを描く『トレイシー』(フィリップ・キョン主演、音楽は21年ぶりの香港映画参加となる『あまちゃん』『いだてん』の大友良英さん!)など、新人監督による作品が目立ちました。
(トレイシー・G殺・逆流は鑑賞済みなので、別記事で簡単な感想をUPします)
近年の金像奬の流れとして、新人監督の手がける香港ローカルの映画への高い評価があり、特に今年は新人監督の当たり年のようにも感じたので、これらの作品が多く獲ってくるのではないかと思われたのですが、結果としてみじめな人が先に書いた3部門、逆流が中堅バンドのRubberBandによる主題歌とサントラの2部門、そしてトレイシーが両助演賞(カラ・ワイ&ベン・ユエン)の2部門受賞にとどまりました。

タイムラインがざわつき始めたのは、グーテンベルクの各部門での受賞が重なり始めた頃。
日本ではすでにTIFFで上映されており、映画祭で観たファンも多かったようですが、受賞に値するほどの作品か?的なコメントを見かけるようになりました。『インファナル・アフェア』の大ヒットから監督に転身し、この10年で盗聴犯シリーズや『サイレント・ウォー』などを監督してきた(最新作は製作を手がけた《廉政風雲 煙幕》)フェリックスさんは意外にも監督としては初受賞だったのですが、製作には大陸のBONAが入った港中合作であり、ここしばらくの香港で評価された作品から比べると、明らかに大作であったので、先に上げたようなコメントが多かったのかもしれません。
私は昨年のTIFFで観られなかったので、香港でBDを購入してきました。あまり偏見を持ちたくないので、しばらく時間をおいてから鑑賞して、判断したいです。
昨年のこのnoteの記事でも書いたのですが、『十年』(16年)『大樹は風を招く』(17年)の作品賞受賞が中国大陸で報道されなかったのは、いずれも香港人監督がローカルなテーマで取り上げられ、しかも前者が雨傘運動を受けて生まれた大陸批判も込められた作品だったからでした。でもその頃から、意欲的なテーマを取り上げた新人監督の力作も増えてきましたし、これまでショーン・ユー以降の世代がなかなか出てこなかった(特に女優は大陸や台湾出身者がヒロインを務めることも多かった)俳優たちも、べビジョンや『29歳問題』のクリッシー・チャウ、『空手道』のステフィー・タンに逆流始め今年は複数の作品と賞でノミネートされたジェニファー・ユーなど、次世代の俳優たちが頭角を現してきました。
(今年の主演女優賞は中国出身のクロエ・マーヤンでしたが、主演作の『三人の夫』はニンフォマニアックな女性の性的な受難と彼女を愛して共に生きる三人の「夫」の姿が香港の過去から未来を象徴するようにも見えるフルーツ・チャンの会心作で、18キロの増量で大地の女神を思わせるような娼婦を演じて過酷なセックスシーンに取り組んだクロエの女優根性には、境界を超えて感服するしかなかったです)
このようにフルーツさんの新作も含めて、今年はローカルで香港ならではのテーマが多く目立ち、それが香港っ子や我々のような映画ファンにも支持されたのですが、その中でグーテンベルクが最多受賞したのはなぜだろうか?と授賞式の翌日からあれこれ考えました。

ウィキペディア日本語版に受賞作一覧があったので、ここしばらくの作品賞を眺めていると、「香港電影結束」と大陸ネットメディアに言われたのが『ウォーロード』(08年)の頃。ここ10年は『グランド・マスター』(14年)や『黄金時代』(15年)のような大陸を舞台にした大作も多い一方、『燃えよ!じじぃドラゴン』(11年)や『桃さんのしあわせ』(12年)など、香港を主な舞台となる佳作が作品賞を受賞していました。監督賞はツイ・ハークやアン・ホイ等ベテランが多く受賞していますが、新人や若手も賞を獲るようになり『コールド・ウォー』が作品賞を受賞した13年にはこの作品を初めて手がけた監督コンビ(と言っても映画現場ではベテランのスタッフですが)も受賞し、『大樹』の時も『十年』を手かげたジェヴォンズ・アウも含んだ監督トリオも受賞しています。

こういう流れを見ると、香港映画は十年代の初めから様々な試みをしており、15年以降は若手の作り手を集めた特集上映や政府のバックアップを得て商業作デビューを果たした監督たちが、それぞれ結果を出してきたのが今回のノミネートに現れたのではないかと考えます。その中で、2000年代からの香港映画の流れを脚本などで主流となって支えたインファナル・アフェアチームの功績を讃え、返還からの20年での大きな変化に一区切りをつけるための、グーテンベルクの受賞だったのではないか、と思えるようになりました。
作品賞の授与でBONA側のプロデューサーの普通話の長いスピーチを聞いて、「あーこれってもしかして大陸側への忖度?」などと最初は思ったのですが、「謝謝香港電影」と何度も繰り返した姿や、フェリックスさん自身がずっと香港を拠点にしてきたことを考えると、たとえ合作であって中国大陸で受け入れられたにしても、この作品はやはり香港映画であり、大陸でもその恩恵を受けてそれに報いるべく製作に情熱を注いだ映画人がいるのだから、一概に批判的に観てしまってはいけないのだろうと反省しました。
「香港映画結束」から10年。この間様々な出来事があっても、香港映画は規模こそ大きくはないものの、新しい世代が登場し、語られるテーマも多様化しました。これらの作品や若いスタッフやキャストがそのまま世界で評価されるのには、まだまだ時間はかかるかもしれません。プレゼンターのカメ止め俳優コンビが「香港映画といえば、ジャッキー・チェン?」と香港人にとってはもう遺跡みたいなもので、30年くらい変わらずに聞かされてきたことを言っていたけど、そんな認識を一気に払拭させる力作が登場することを期待します。
社会制度の変化で不満や意義も増え、古いものがなくなりつつあり、2047年はどんどん近づいてくるけど、そうであっても香港映画は死なない。それを希望と思って、これからも新作を楽しみにします。

ところで10年代前半は金像奬の中継もなぜか大陸のネットメディア経由で発信されていました。当時は回線も重く、RTHKのネットラジオ中継も併用しながら苦労して受賞結果を得た記憶もあります。しかし『十年』のノミネートに大陸メディアが反発し、中継媒体が変わって全世界対象の最新アプリ(opensky)が導入されて見やすくなって、本当にありがたいです。アジア・フィルム・アワードも同じアプリで配信されたし、日本の映画祭のコンペティションや授賞式もopenskyなどを利用して世界発信してもいいんじゃないかって思うんだけどねー。

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時間は経っても、プーアール生茶は美味い

 これは、かつて昆明に留学していた弟が買ってきてくれたプーアール茶。
雲南省の易武地区に生育している古樹から採られた七子餅茶です。

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このお茶をもらったのは2001年。それより8年前に採取されて餅にまとめられたとのことで、すでにかなり時間が経っていて飲み頃ではあったのですが、弟曰くあと8年寝かせればもっと味わいが深くなるとのことだったので、もらってすぐ飲むようなことはなく、ボール紙の空き箱に入れて長らく暗所に保存していました。
ーそしてしばらくその存在を忘れ(でも引越し時にはちゃんと持っていった)、8年どころか18年の時が過ぎました。
今年の2月の台南旅行で、恒例の姉弟ミーティングをした際、再び弟がプーアール餅茶をくれました。
今度はシーサンパンナ産のプーアール生茶。もちろん、昔もらった七子餅茶と同じ大きさ。
これをもらってやっと易武古茶の存在を思い出したので、そろそろ飲まなきゃな、とやっと決意。でも長期間の保存だったので、もし傷んでいたりカビが生えていたらどうしようか、と判断に迷ったので、毎月恒例の中国茶会で、我がお茶の師匠である焙茶工房しゃおしゃん店主のしゃおしゃんさんに状態を見てもらうことにしました。
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餅にはカビなど特に目立つ変化はなし。ただトータル26年もののため、プーアール茶独特のカビ臭く感じる香りが強めだったので、2度の洗茶でいただきました。
おお、これぞ古茶。プーアール古茶独特の味わいがしっかり出て美味しい。
水色も濃くないので(茶葉多め、蒸らし時間長めだと黒くなるけど)青プーアール茶かな。
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そういえば、初めて青プーアールの古茶をいただいたのも、しゃおしゃんさんのお茶講座からでした。
もともとプーアール茶好きでしたが、講座では黒くて濃くて独自の匂いを持つもの黒プーアールだけではないということを教えてもらいました。当時ハマった千年古茶青プーアールも今では希少価値のお茶になってしまいましたが、この易武古茶を飲んで、千年古茶の懐かしい味を思い出しました。
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味もしっかり出て、一度淹れると2日間くらい飲んでも薄くならないので、夏前くらいまでは適度にお湯切りしながらゆるく飲んで楽しんでいます。
餅茶の量はだいたい357g。香港や台湾の茶荘で100g単位で購入してもすぐに減る量でないことから、多分毎日飲んでも1年以上は保ちそうです。他に弟や友人からもらった台湾の高山茶やジャスミン茶もあるので、お茶のバリエーションをいろいろ楽しんで飲んでいます。

そして、先日の香港の旅にもこの古茶を持っていき、ホテルでお茶を淹れたり、タンブラーに詰めて街歩きの水分補給で飲んでいました。
蓮香居や添好運にも行って、当然のごとく飲茶のお供には黒プーアールを注文したのですが、同じプーアールでもやっぱりあの古茶とは味わいが違うわー、と改めて思ったのでした。

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