ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明(1991/香港)

“512四川大地震一人チャリティ映画祭”第2弾に選んだのは、自ら災害支援基金を立ち上げた我らがリンチェイの『黄飛鴻』(以下ワンチャイ)。
 …あ、赤十字の募金箱への寄付忘れた。明日してくるか。

ジェット・リーが救援物資と被災地入りへ、「壹基金」募金4.2億円―中国 - 速報 ニュース:@nifty.

 「え?もとはしったらまだ観てなかったの、これ?」と言われそーですが、はい、お恥ずかしながらそーなんざんす(苦笑)。観ているのはこれより先に劇場公開された『天地大乱』の方。これについての思い出は次にでも書きましょか。

 実はですね、ワタシが観たのは弟から借りた中国版VCD。
はい、中国版なので当然言語は北京語だし、さらには字幕すらありません!
そうなのよね、中国は広東語はもちろん、全部吹き替えになるんだよね(泣)。
いくら北京語キャリアが長いアタクシとはいえ、字幕がないと結構つらいっすよ。
…でもいっか、リンチェイの流麗なアクションを楽しむのなら(こらこら)。

 あまりにも有名な話ゆえ、あらすじはパス。ファンサイトも多いので、そちらにお任せするってことで。ちなみに実在の武道家&医師である黄飛鴻のプロフィールはwikiで

 さて、字幕なしでも改めてみて箇条書きで(笑)思ったこと。
・リンチェイのアクションはやはり美しい~。もし自分が中学生男子のころにこれを観たら、絶対ハマっていたに違いないな、なんちて。…しかし、カンフーだけじゃなく銃も使いこなせるとは。
・ツイ・ハークの演出はこれが最高峰なんじゃないかな?もちろん、カンフー映画独特の(いい意味での)泥臭さはあるんだけど、アクションシーンのカッコいい見せ方(例えば、戦いに決着がついていきなり雨がドーッと降り出すなど)のいいお手本がてんこ盛りだ。
・飛鴻以外のキャラクターもきちんと活躍し、いい味を出している。ユン・ピョウ演じる狂言回し的な梁寛(彼も実在の人物)、ロザムンのハマリ役である十三姨(恋人にして叔母?…ややこしや)、腕力もなくどもり癖があるが外交手腕に長けた米国帰りの阿蘇(學友さん)、林雪以前で香港映画のデブキャラと言えば彼しかいないケント・チェンが頼もしく演じる肉屋の榮、武術に生きる術を全て託した敵方の厳振東(ヤム・サイクン)…みんな魅力的だ。
・機会があれば字幕版を見直したいのだが、欧米列強が進出してきた不安定な清朝末期という物語の時代設定。若い頃には(専門で勉強したのにかかわらず!)これにピンとこなかったのだが、香港返還と世紀末を乗り越えた今となっては、この時代を描く意味がよくわかった。ここには日本の幕末とは似ているようで全く異なる激動があり、よくても悪くても一つの時代が終わってしまうという切なさがあり、それは時代も国も違う観客(つまりワタシだ)の心にも強く残った。

 これ、やっぱ名作だわ~。次はいよいよ15年ぶりに『天地大乱』再見。

原題:黄飛鴻
製作&監督&脚本:ツイ・ハーク アクション指導:ユエン・チョンヤン 音楽:ジェームズ・ウォン
出演:リー・リンチェイ(ジェット・リー) ユン・ピョウ ロザムンド・クァン ジャッキー・チュン ケント・チェン ヤム・サイクン 

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《豪門夜宴》(1991/香港)

 ネットや新聞で続報を聞くたび、現場のすさまじさ、悲惨さに愕然としてしまう512四川大地震。現地ではネットによるデマでミネラルウォーターが奪い合いになっているという報道もあるくらい混乱を極めている様子だが、日本の救助隊も現地に向かえることになったというし、都会の開発や五輪の準備を完全に後回しにしてでも、被災民の救助に全力を挙げてもらいたい、そして、被災した全ての民族には平等にケアしてもらいたいと願う次第。

 早速、香港ではエンタメ界を挙げてチャリティプロジェクトが立ち上がった様子。
もともと香港は芸能人のチャリティが盛んなところ(もちろん、某韓流スター登場以前から行われていたもんね)。毎年行われている飢餓撲滅のためのマラソン断食イベント『飢餓30』や子供たちを守る『護苗基金』など、著名な明星たちが参加&主催しているチャリティイベントも少なくない。愛はなんちゃらを救う以上に積極的なのだ。

 もちろん、香港映画界では、多くのチャリティ映画も作られている。
最近ではSARS被害のチャリティショートフィルム集『1:99 電影行動』が知られるが、ここ20年間の中で一番規模の大きなチャリティ映画が、この《豪門夜宴》である。これは、1991年に中国華東地方を襲った大規模な水害の被災者に対するチャリティ映画であり、当時活躍していた香港映画人はほとんど出演している…といっても、成龍さんとユンファ兄貴とリンチェイはいなかったのだが、それはおいておこう(多分スケジュールの都合だろう)。撮影期間はなんと1週間!さすがだ香港!

 1991年の香港。成金の建築業者ツァン(エリックとっつぁん)は下町の茶餐廰を買い取って一儲けしようとするが、ライバルのハン(サモハン)に出し抜かれ、悔しい思いをしていた。そんな折、湾岸戦争で荒廃したクウェートの王子アリババ(ジョージさん)が来港し、都市再建プロジェクトを香港の業者に受注する計画があると知ったツァンは、なんとか王子に取り入ろうとあれこれ計画を練る。もちろん、ハンもそれを狙っていた。
 婿養子である自分にまったく威厳がないと思ったツァンは、妹夫婦と同居する父(リチャード・ン)の誕生日パーティーに王子を招待することにした。そして、「自分はガンで余命わずかだからどうか同居してくれ」と嘘をついて、父を自分の家に連れて行く。部下の阿偉(トニー)に父の面倒を任せ、パーティーの準備に精を出すツァンだったが、自分の思惑通りにことが進むはずはなく…?

 現在名実ともに“香港映画界のゴッドファーザー”となったとっつぁん、変わってないけど若ーい!でもすでに頭髪がヅラ的雰囲気で…。実際に頭髪の一部がはがされる場面もあるし。ライバル役がサモハンってとこですでに勝ち目がなさそうなのだが、あれこれウラ工作してはどツボにハマり、負け犬の悲哀をかみしめながらも最後は大逆転!ライバルも味方も関係なく、みんなで一緒に屋台でパーティーを開き、飲めや歌えやで盛り上がろうよという、往年の香港映画の和気藹々ぶりがうかがえるラストシーンにご機嫌になる。数年後に映画興収が西港逆転してしまうことを考えれば、香港映画にとってこのころが一番いい時期だったんだろうな…。

 最初から最後まで大活躍のとっつぁんを始め、ちょいと出の皆さんもみんないい味出しております。トニーの出番が意外と多かったのは嬉しかったなー。短髪&Vシネのチンピラ風ファッションといえば『ハードボイルド』だけど、あの映画の撮影の間を縫って出演したんだろうか?學友さんがまだまだ青二才っぽいのもよかったな。エリック・コット&ジャン・ラムも“硬軟天師”をやっていたころで、阿吽の呼吸で笑わせてくれたわ。
 あと、王子を迎えるパーティーの直前、とっつぁんが見る夢の中の登場人物の無駄な豪華さはさすが。トイレを借りにきた梅姐、車が壊れたサリーさんを始め、若くて陽気なシルヴィア姐さん、王子で登場のタム校長&「40」と「盗賊」という名の部下、怪しげに登場する星仔もとい星爺、妻がいきなり変身したコン・リー(当然台詞は一人で北京語)、その彼女が「アナタはチャンさんでしょ?」というと、いきなりレスリーに変身していたとっつぁん…。とにかくこの場面は面白かったのよ。

 この映画、ちゃんと日本で観られる機会があればいいのに、と思っていたら、すでに香港ではこの映画の権利が不明になっていて、問い合わせができないということを映画宣伝を生業とされるFREEMANさんのblogで知った。ああ、ガッカリ。
 こういうThat's Real 香港映画!的作品が日本で観たくても、権利関係で難しいというのはもったいない話だよなぁ。
 …それを考えれば、来月下旬に渋谷のシアターNで上映される「香港レジェンド・シネマ・フェスティバル」は奇跡みたいなものなんだなぁ…。

 なお、今回からは“四川大地震一人チャリティ映画祭”と称して、1本香港映画を観たあとに地元の募金箱(by赤十字社)に募金するようにしております。

英題:The Banquet
監督:クリフトン・コウ ツイ・ハーク アルフレッド・チョン ジョー・チョン
出演:エリック・ツァン サモ・ハン・キンポー ドゥドゥ・チェン リチャード・ン トニー・レオン
ジャッキー・チュン レオン・カーファイ Beyond グラスホッパー エリック・コット ジャン・ラム マギー・チャン ジョイ・ウォン アラン・タム アニタ・ムイ サリー・イップ シルヴィア・チャン チャウ・シンチー コン・リー レスリー・チャン ジョージ・ラム ティ・ロン リディア・サム アーロン・クォック アンディ・ラウ テレサ・モウ その他香港中の監督や俳優の皆さん

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たとえ、最近のかの国のやり方が許せなくても。

 大学4年のとき、就職活動をなげうって大陸に短期留学したことがある。
 すでに台湾とアメリカに留学していたのに、社会人になる前に大陸に行かないのはもったないと思ったからである。
 行き先に選んだのは四川省成都市。
 当時人形劇から三国志にハマっていたワタシは、北京や上海ならいつでも行けるから、このときでしかいけないところへ行こうと思っていたのだ。

 短期留学が楽しかったかといえば、決してそうではない。
 嫌なことがたくさんあった。
 そこで起こったある事件のために、ワタシはしばらく中国人不信になり、後に中国関係で就職することを完全に断念した。その事件やストレスで後半は完全に体調を崩し、一緒に参加した人々に多大な迷惑をかけてしまった。
 しかし、いい思い出がないのかといえばそうではない。
 無理を押して出かけたチベットのラサや、渋滞に巻き込まれながら10時間近く車に揺られた、遺跡で有名な大足や恐竜の巨大遺跡を擁する自貢(いずれも四川省南東部、重慶のほうが近い)への旅行は、驚きの風景や市井の人々のありふれた暮らしを見せてくれることで、中国不信どころか自己不信にまで陥ったワタシの心を癒してくれた。ゆるやかな川の流れが美しかった都江堰、後に『風雲』を観たとき、「ああ、この大仏ってもしかしてあそこか!」と思い出した大仏で有名な楽山の旅も楽しかった。

 特にラサではワタシの英語を必死に聞いてくれた、英語とチベット語しかできない若いガイドさんや、当時亡くなって間もなかったパンチェンラマの袈裟を見せてくれて、中国語で丁寧に説明してくれた寺院のお坊さんが印象的だった。
 そんなこともあったから、もちろんチベットで起こった暴動でその時の人々がどうなったのか不安になったのは言うまでもない。しかも、18年前のラサ暴動がまだ記憶に新しかったから、なおさらである。
 そればかりではなく、いい思い出も悔しい思い出もいっぱい詰まった四川で、こんな大地震が起こってしまったことにも、同じように心を痛めているのである。

<四川大地震>なお9万人以上生き埋め=死亡1万2千人、省政府が発表―中国 - 速報 ニュース:@nifty.

 確かに、年明けのギョーザ事件から、いや3年前の反日デモ報道あたりから、中国に対する日本人の不信感はどんどん大きくなってきただろう。中華趣味のくせに大陸が好きでないワタシだが、やはり同じ中華文化圏として大陸ははずせないし、国際的な存在がますます大きくなっているわけだから、無視するわけにはいかないだろうと思っていた。
 だから、ネットのいろんなところで飛び交う中国への批判もただ眺めるだけにして、どんなひどい意見があっても、何も言うまいとしていた。それが、エンタメの批判にこじつけられてもだ。反中派な方には中国行ったことないくせに知りもしないでつべこべ言うなよなどと暴言を吐く以前に、ネットなら検索すればすぐ調べられるんだから、頼むから同じ中華圏でくくらないで香港や台湾のことをよく調べてほしいと思うことがたびたびあった。それでも言うことを我慢した。

 しかし、某サイトのコメントつき記事(あえてリンクせず)には閉口したな…。
 一番支持を受けていたのは「いくら中国が嫌いでも、こんなときに不謹慎なことは言うな」といったようなコメントだったけど、その下を見ればざまみろ的コメントだって散見される。見ていてつらい。(そーゆー匿名発言は気にせずにスルーすべきだっていうのはわかってるんだけど、どうも気になるのだ。ああ、悲しい性だ)
 確かにここ15年来、阪神大震災など日本で頻発した大地震を中国ネチズンや中国の一部マスコミがネタにして面白がったりあげつらったりしたこともあったというが、同じことを日本ネチズンがやっちゃいけないだろう。それこそ同じ日本人として恥ずかしいよ。もちろん「中国人は助けても感謝しないのが当たり前だから助けな(以下略)」なんていうのも論外。
 災害はいつ起こるかわからないものだが、それは人間が必ずしも防げるものとは限らない。傷ついて苦しんでいる人たちは助けてあげなくてはいけないでしょ。

 被災地は内陸の田舎であり、交通手段も分断されていると聞くが、確かにあそこでは…と思い当たることだってある。
 省都である成都の被害も気になる。留学時によく足を運び、川本喜八郎氏による諸葛孔明像のレプリカがあり、7月に『レッドクリフ』のプレミアが行われる予定の武侯伺や、詩人杜甫を祀った杜甫草堂はどうなっているのだろうか。パンダ飼育で有名なあの臥龍も、連絡が取れないそうだ(リンクfrom読売新聞)。→追記:連絡ついたらしいです。とりあえず無事らしい

 トラブル続きの中国だが、この際あの国のやり方が許せないとか、あの国の人々が嫌いとか言っている暇はない。
 嫌いなヤツでも、そいつが困っていたら助けてやる。
 
人として、それは当たり前だろう。

 日本赤十字社では明日から義援金の募集も始まるようだし、信頼している地元のキリスト教団体も義援金を募集するだろうから、そこで協力しよう。

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曖昧な週末(1999/香港)

 なぜか“春のアラン・マック祭り”状態でVCDの『曖昧な週末』を観る。
 おお、ビデオ発売元のタキ・コーポレーションに紹介サイトがあったぞ!

 ドンこと志強(マーク)はコンピューター会社に勤めるマジメなサラリーマン。誕生日の次の朝、二日酔いで目覚めた彼は“ソニア”という女性とベッドをともにしたことしか思い出せない。傍らには水色のファイロファクスの手帳が忘れ去られており、連絡先に電話すると男が出た。
 彼女を探すためにクラブに来たドンは、レイヴパーティーで魅惑的な女性ニコール(ジェイミー)とエキセントリックなゴードン(サム)と出会う。ニコールに心を奪われたドンはソニアのことなど忘れて彼女との情事に身を任せ、さらにはトイレでファイロファクスをなくしてしまう。
 そのファイロファクスを拾ったのは広告ディレクターのアシュリー(ヨーヨー)。連絡先に電話すると、ソニアの恋人だという弁護士のスティーブン(テレ)が応答した。アシュリーは新聞記者と身分を偽り、失踪したソニアを探すことにする。
 スティーブンと一緒にクラブに来たアシュリーは、挙動不審なゴードンと出会う。ふとクラブを離れた彼を追いかけてみると、タイフーンシェルターの船の上で血まみれで錯乱状態になっていた。彼女はゴードンがソニアを殺したと確信する。
 そのゴードンは仕事をクビにされ、知人の医師パトリックを頼って検査をしてもらうと胃から出血していると告げられて強引に入院させられる。しかし、レイヴこそ生きがいと感じている彼は点滴管をしたまま病院を脱走する。
 次の週末、ドンはニコールが別の男と愛し合っているのを見て愕然とする。ゴードンに声をかけると彼は血にまみれていた。そして、突然警察がやってきて彼を逮捕する…。

 おお、ワタシも若いころはよく香港のクラブで踊ってたよ…ってーのは冗談冗談。実際は一度しか行ったことないです。
 香港のオサレ系ミュージシャン(多分)であるマーク・ロイが主演と同時に音楽を務め、アランさんが監督を手がけた(デビュー作…なの?《愛與誠》はこの次の年の作品だし)この作品、最初のレイヴシーンからドン&ニコールのラヴ・アフェアまでは結構たるくて(爆)、このままトランス系せいすん映画をダラダラやってたらヤだなーとややイラッとしていたら、ゴードンが逮捕されて物語はいきなりミステリー展開になってしまう。
 をを、さすが無間道の産みの親!やっぱりアランさんならこうでなくちゃ!
 そんなわけでアシュリー&スティーブンの物語パートはかなり楽しめた。しかしスティーブン、恋人を失ったばかりでよく別の女とベッドインできるもんだなーと思っていたら…そういうオチかい!?(あえてネタバレせず)
 そしてゴードンのパート。笑えたといえば笑えたんだけど、どうも彼が余命わずかもないように見えてしまったのは、中国語字幕を正確に読み取ってないからか?彼が病をおしてまでもレイヴに執着する理由がちょいと読み取れなかった。
 最終的に、とっちらかった謎を全て収束させたのはさすがだと思ったのだが、あのオチってば!!今年のテレのエイ○リル○ー○ネタそのものじゃんかよー!!9年前にやってたのか、それを!

 ところで、ジェイミー・オンといえばかつては梅宮アンナ小姐とともに某資生堂の化粧品のキャラクターも務めた経験があるお嬢さん。初見はもちろんジェネックスなんだけど、最近すっかり見かけなくなっちゃったなぁ…。結婚して引退したのか?
 欧米華僑らしい彼女は台詞のほとんどが英語なのだが、このところの香港映画で北京語をしゃべる俳優の出演率がずいぶん高まっていることを思うと、こういうのがとっても懐かしいって思ってしまうのだ。ああ、時代は移り変わっていくのね…とわけのわからない感傷に浸りつつ、このへんで締めることにするか。 

原題&英題:周末狂熱(X'mas Rave Party)
監督:アラン・マック 音楽&出演:マーク・ロイ
出演:テレンス・イン サム・リー ヨーヨー・モン ジェイミー・オン

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地球は危険だ、火星へ帰れ!

 クライマックスのシンのこの台詞、やっぱり笑えるなぁ。

 少林なんちゃらの口直し第二弾、というわけで久々に『少林サッカー』を金曜ロードショーで観たよん。以前観たのはやはりTVでなんだが、2年前にドイツ足球世界杯便乗で放映されたときは、うちの方じゃネットがないテレ東系だったので、悔しかったのよね。
 今回は延長なし放映なので、かなり短くされるだろーなーと思ったら、富士電視台放映版で無残にカットされたファン&ハンの青年期が復活してましたねー(ムイのセクシーポーズも)。その分割を食ったのがシン&長兄の“少林拳サイコー♪”場面と二兄と空太り…もとい軽功の最初のちゅーheart01シーンだったのだが。その分2回目の四兄の写真ぱちりが生きていたからおかしい。
 カレン&セシ姉妹との対決、もしかして例の事件があったからカットされるんじゃないかと心配してたけど、これがないと次につなげられないのであったのは嬉しい。ヒゲ面でもかわいいよ、セシ。彼女をしっかり守ってやってね、ニコ。(こーゆーところでいうなよ)

 ところで、星仔の吹替といえば“もう(彼とは)他人とは思えない”とコメントされていた山ちゃん。blogの記事を拝見すると、『ミラクル7号』日本語吹替版のメンツは安心して聞いていられるプロの方が多いようですね。地元上映は字幕版もやってほしいよー。

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《情義我心知》(2005/香港)

 久々にちゃんとした香港映画の近作が観たくなったので、借りたDVDを鑑賞。
チーム無間道のアンドリューさんが製作を、アランさんと共に無間道三部作の脚本を書いたフェリックスさんが監督でもコンビを組み、『頭文字D』の日本ロケの合間を縫って(としか思えない)東京全面ロケを敢行した《情義我心知》である。

 李子俊(リヨン)は軽度の発達障害を持っていて、香港で兄夫婦と一緒に暮らしている。兄と一緒に東京に旅行しに来たが、新宿の雑踏ではぐれてしまう。そんな彼が出会ったのは小学校の時同期だったと語る香港人の黄海(チャッピー)。彼は歌舞伎町でポン引きをしていたのだが、せっかく集めたロシア人女性たちに逃げられてしまう。歌舞伎町を仕切るヤクザの菅野(二反田雅澄)は怒り心頭で、黄海に多額の借金を負わせる。困り果てた黄海は自分のボスであるクラブのママ家燕(ヤン・クイメイ)を頼る。
 失意のあまり新宿で倒れこんだ黄海を見つけた子俊は優しく彼を抱きしめると、黄海はそれに癒される。中学3年生程度の学力しかなく、落ち着きがなく情緒不安定の子俊の唯一の特技が、人を抱くだけで癒すという能力だったのだ。そこに目をつけた黄海は、家燕のアドバイスを受けて子俊を韓国人(!)の出張ホストに仕立てあげる。二人は義兄弟となり、黄海は子俊に日本語とベッドテクを仕込み、イケてるスーツを与えてホストに変身させる。案の定商売は大成功。借金返済にもめどがつく。
 黄海には離婚した妻(ミッシェル・イエ)がいた。黄海は留学していた妻を頼って日本にやってきたのだが、一旗揚げたい彼と妻とでは意見が会わずに別れてしまい、妻はタバコの自動販売機の補充で生計を立てていた。子俊は一計を案じ、横浜の遊園地で黄海と妻のデートを計画する。
 二人の仕事は順調に進んでいたが、必ずしもいいことばかりじゃなかった。子俊を再び指名した日本人女性に彼が金を払ったことで、ひそかに彼を思っていた女性の心を傷つけたり、大もうけをした黄海の引き抜きを菅野が申し出たり。家燕への義理でそれを断った黄海は、菅野の手下に襲撃される。さらに子俊の初めての依頼人だった華僑の大学教授李樹勲(ロイ)の妻が転落死したことで、子俊は殺人の疑いをかけられる…。

 例の少林なんちゃらを観ると、まー日本人のカンフー映画に対する認識ってあんなもんかいって改めて思わせられる。振り返って香港映画で描かれる日本はどうか。某☆月のような合作はまた別として、この映画のほかにも《極道追綜》や『東京攻略』や『恋戦』の例を挙げれば、我々香港電影迷は納得すること請け合いだと思うが、一般の映画ファンにはどうであろう。東京攻略あたりはトニーやケリーが出演しているので、それにひかれて観たっていう人も少なくないと思うのだが、マジメに観たらつまらないって思うのは確かだ。現にワタシもパンピーの方から言われたよ、「あれ、つまんないじゃん」って。
 香港人の撮る東京や沖縄が日本人にとっておかしいと感じるのは当然のことだ。でも、そこでは意外な風景を撮ってくれたり、香港人がどんなところを面白がっているのかということもよくわかって興味深い。だから、パンピーの方々もそんな映画に関してもうちょっと寛容になってくれないだろうか、なんて思うのは、ただいま日本に長く在住している中国人監督が撮った、某場所のドキュメンタリーに賛否両論の議論があるからだったりするのだが。って相変わらず回りくどいね自分。
 《極道追綜》は東京の中国人(香港人)留学生をめぐる事件を元にしたエンターテインメントだったが、やっぱり東京の香港人にはヤクザや歌舞伎町ってーのが切っても切り離せないのだろーか…。いや、昼のゴールデン街やディープな夜の新宿を見せてもらえるのは面白いんだけどね。

 そんな“いつでも欲望の街”状態の新宿で芽生える、ピュアで孤独な男と異郷の江湖に生きる男の美しい友情。兄貴と弟分だった黄海と子俊は、様々な経験やトラブルを経て、いつしか対等の立場になっていく。二人の立場が変化するのが、彼らが本当に小学校の同級生であるということがわかる場面。発達障害があることで差別を受けてきた子俊は『みにくいアヒルの子』のお話と『白鳥の湖』のバレエが大好きなのだが、一緒にバレエを学んでいたこともわかり、新宿南口のルミネ下の広場はたちまち劇場へと変わり、二人はバレエのステップを華麗に…もとい、ぎこちなく踏む。「みにくいアヒルの子と白鳥の湖は違う話だろ」と黄海はつっこむが、この映画のシンボルとして登場する、男娼の意味を持つアヒル(鴨子)との重なりも効果的であり、なかなか面白い使われ方に感心した。

 しかし、面白いのはそこだけかな。あとは頭を抱えたほうが多かった。あれこれ言い出すときりがないので、代表してこんなところを。
 まず、あの冷静非情なヨン様(笑)を演じきったリヨンにこういう役を演じさせる面白さはあるにしても、こういう役どころは物議を醸してしまうのではないだろうか。北方出身なので並みの香港人よりでかいリヨンなので、フォレスト・ガンプ的味わいも持たせようとしたのだろうけどね。「今は韓流が人気だから韓国人って触れ込みで売り出そう」ってーのは、あのブームの浅はかさを上手くとらえてるよ。
 子俊と黄海が友情を結ぶためにああいう出張ホストをやらせるってアイディアは悪くないけど、そういう気をてらう設定よりももっと友情を全面的に出してもよかった気がするなぁ。アラン&フェリックスコンビお得意のホモソーシャルっぷりが何とか出ようとしていたところで、あまりにも唐突にこじつけっぽいクライマックス(子俊の殺人濡れ衣→その罪をかぶる黄海)があったもんで、えー?と思ったし、その後の衝撃のラストもあまりにも唐突だったので、ホントにこの映画はあの無間道スタッフが作ったものなのか?と思った次第。
 まぁ、アランさんはともかく、フェリックスさんは初監督ということで、気負いもあったんだろうし、おそらく脚本段階でねる時間があまりなかったんだろうから、仕方ないと思ったほうがいいんだろうか。

 それであっても、もーちょっとがんばってほしいなぁと思ったのは確か。香港映画も大作主義になってしまって、こういう商業ベースにのせる中規模な映画がもっと作られなければ、底上げにならないんじゃないかなんて思ってしまったのでね。

英題:Moonlight in Tokyo
製作:アンドリュー・ラウ 監督&脚本:アラン・マック&フェリックス・チョン 撮影:ライ・イウファイ 音楽:The Invisible Men
出演:レオン・ライ チャップマン・トー ミッシェル・イエ ヤン・クイメイ 葉山 豪 二反田雅澄 ロイ・チョン

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このアジアンミックスには、いい意味で裏切られたい?

このアジアンミックスには、いい意味で裏切られたい。

 連休後半は実家に滞在。
今日は渋谷に出たのだが、シネマライズ前にてこの『闘茶』のチラシをもらった。
この映画のことは、昨年くらいに製作の噂は聞いていたのだが…、コメディじゃないんだ。え?ライズで上映なの?と意外なところで裏切られたんだが、一番の驚きは仔仔が出演していることだったりする。仔仔といえばF4メンバーの中で映画デビューが遅く、最近ジョニー親分監督作品『胡蝶飛』でやっとデビューしたってことしか知らないんだが、もしかしてこれが2作目なの?

 アジアンミックス映画でお馴染のムービーアイが製作するこの映画は、アニメありエリックとっつぁんの出演あり、さらに音楽がなんとショーン・レノン(彼については説明不要だよね?)と妙に意外なところをついてきている。もちろん、某少林なんちゃらよりは出来がひどくないと思うのだが、とりあえずいい意味で裏切ってもらえればいいかな。って期待しているってことか?
 
 しかし、中国茶と抹茶で戦うってーのはどうかと思うんだが(苦笑)。

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中華趣味には、ちょっとつらい今日この頃。

 今年の連休の中華(あえてなんちゃって系も含む)電影はちょっと微妙かなー。連休明けの週末まで上映が続くキンキラキン、これを観るなら来週の金曜ロードショーの『少林足球』を観たほうが何百倍も楽しい少林なんたらの他には、東京・大阪・仙台のみ字幕版上映というふざけた(暴言御免!)上映形態の『軍鶏』と、張震出演のキム・ギドク監督作品『ブレス』がある。
 明日からの4連休は上京するのだけど、『軍鶏』か『ブレス』を観るかどうかは迷い中。アートなキム・ギドク作品はなぜかうちの地方では確実に上映されるのでしばらく待てば秋くらいまでに観られそうなんだが(ジョーを主演に起用した次回作『悲夢』も絶対来るに違いない)、問題は『軍鶏』。吹替メインの全国上映と聞いたときには昨年の『龍虎門』の恨み再びって気持ちになったんだが、これははたして字幕版で観ておくべきなのか?ソイ・チョン作品を観たことがないし、かといってショーンくん&えぢと共演経験のある某格闘家ってーのにはあまり食指が…。体調次第でパスしそうな感じです。すみません。

 今日の香港の聖火リレー、日経のサイトでケリーが写った記事を読んだけど、いったいどうなったのだろうか。携帯でニュースチェックしたら目立った混乱は起きていないというけどね。

 ところで、『転がる香港に苔は生えない』で御馴染の星野博美さんが、岩波書店の小冊子『図書』の5月号に「餃子とギョーザの間にあるもの」というエッセイを寄稿していた。星野さんと同じように点心好きのワタシは、かの毒物入り中国製冷凍餃子問題にてメディアが「ギョーザ」と表記した時点で、これは日本のそれのことであって中国の餃子とは違うのだろうとは思ったのだけど、それでも表記になんとなく違和感を感じたのはいうまでもない。
 このエッセイではこの“ギョーザ”事件やここ数年の反日デモで、日中間での両国に対する反感が高まっていたことを問題提起として、返還前の'96年に香港で起こった反日デモから、香港が中国に対する矛盾した感情を持っており、中国に不満を言いたくてもできず、不安を感じながらもどうせ吸収されるのなら強い国の一部になりたいと思っているのじゃないか、という潜在的な欲望を持っているのではないかと述べられている。
 それを読んで、ワタシは香港のこのところの“中国化”について妙に納得した。淋しいよな、と思うと同時に仕方がないのかな、とも感じたよ…。これだから、一般的には香港は中国の一部と見なされてしまっても仕方がないのだろうか。

 それでも、香港が持つある種の力(上手く説明できないけど…そういうものがあると思っている)はまだまだ死に絶えてはないと思いたい。逆に、今は大陸が無理してやってきたことが形として噴出してきているから、それをなんとかいい形で解決して、国際関係も丸く収めてほしいと思うのだけど…そんなこと奇麗事なのかな。
 すみません、ついつい政治的事項に抵触しそうですが、これに対する政治的コメントはどうかご遠慮願います。かつては中国関係を専門にやってきたくせに、このへんについてはとても論理的に語れません。ホントに許してー(泣)。

 以上、トニカリコンビがカンヌで結婚宣言なんて絶対ない(別に結婚してほしくないってわけじゃないぞ。いくら今年中にかたをつけるとしても、歳月を経たあの二人のことだから、いかにもマスコミが喜びそうな俗っぽいことはやらないだろうってことさ)と思っているもとはしでした。
 みなさん、よい連休を。 

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明日、香港を聖火が走るのか…。

 えー、例の少林なんちゃら(もう題名も書きたくないのか自分)、先週末の興行ランキングではコナンくんに及ばす2位だったとか(参考はeiga.comより)。ほー、意外だわ。もっとも、ワタシが件の映画を観た土曜レイトでもたいして人が入っていなかったので、もしかしてランク低いだろーなって思っていたので。でも、これに危機感を覚えた某富士電視台は、今週末の挽回に向かってテレビでバンバン宣伝打つんだろうか。…ま、民放観ないからいいんだけどね。勝手に大騒ぎしてちょーだいって感じ。と久々に暴言スパークさせてみる。

 大騒ぎといえば聖火リレー、って強引だな。
 先週の長野のリレーの中継を観たけど、なんでこうなるの?(by聖火ランナーのタレントさん)とTVの前で愕然としたもんだった。あんなに五星紅旗を高々と揚げちゃって、さらに聖火の周りにはあんなにわさわさと人が走っていて、さらに聖火に向かって物を投げたり人が飛び掛ったり…。とにかく、異常に感じたのはいうまでもないよ。
 年明けのギョーザ問題、チベットの暴動とそれに対する弾圧、台湾に対する姿勢などを考えれば、中国政府に疑問を覚えるところはもちろん多いのだけど、それに対する批判をスポーツイベントにまで持ち込んだということはやりすぎというべきなのか、それともそのイベントを政治利用しようとしているかの国の考えもどうなんだというべきなのか。このblogでは政治的な意見は言いたくないので、これに対する意見ははっきりさせない。こういうblogをやっているワタシ自身は、中華圏の中では香港や台湾が好きだ、ということで意見に代えさせてもらおう。

 で、いよいよ明日、聖火が香港を走るということを、もにかるさんgicchaさんのblogで知った。香港といえば12年前のアトランタで獲ったウインドサーフィンの金メダルとか水泳王子のアレックスくんとか、あとはサッカーくらいしかスポーツが思い浮かばないんだけど、ランナーの皆さんは豪華なんですねー。さすが香港というわけで、アンディ先生、ケリー、レオクー、イーソン、學友さん、もちろんアレックスくんなどの芸能人の皆さんも走るんだー。明日もし香港にいたのなら観てみたいとは思ったけど、…どーせ長野と同じような状況よね(泣)。

 こんな調子で夏までいったら、あきらかに本番は盛り下がるこというまでもなしって感じになりそうだな。
 明日も、また何か起こるのかなー。沿道は例によって例のごとく五星紅旗で覆い尽くされるのか?それならば香港特別行政区のバウヒニア旗で覆い尽くされたほうがまだいいに決まっているよ。
 

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アニー・リウがNHKドラマに出るぞ!

 少林ちっさくない20代女子、もとい『少林少女』を観て、改めてこの映画を作った富士電視台は好きになれないなーと思った次第。この電視台、金城くんやケリーやフェイを連ドラに起用したりして、香港(というか中華圏)に目を向けてくれていたんだけどね。ま、民放なんて観なくても生きていられるからいいんだ。
 こんな調子だから、民放のドラマはまったく観ていないが、最近のNHKのドラマはかなり面白いのでよく観ている。去年は土曜ドラマの『ハゲタカ』にハマったし、この春までやっていた朝ドラ『ちりとてちん』も大好きで、毎朝録画しながらずっと観ていた。

 NHKドラマといえば、かつてはマギー主演の『ホンコン・ドリーム』があったり、範囲を広げればかの『大地の子』があったりと、中華圏とも縁が深い。さらに土曜ドラマではピーター・ホーの『上海タイフーン』出演が決定しているけど、主演の木村多江さんの妊娠・出産により製作中断。多江さんは無事お子さんを出産したとのことで、そろそろ撮影も再開されたんだろうか?
 で、 NHKドラマホームページを見ていたところ、なんとリンク先のニュースで香港電台(RTHK)との合作ドラマが製作されるということを知った。日本側の主演は成宮寛貴くん、そして彼と共演するのが『姐御』『出エジプト記』のアニー・リウ!さらにアニーのお母さんが“豚小屋砦の小龍女”こと元秋さん、おじいちゃんに午馬さんだよ!
 香港に家出した(!)讃岐うどん屋の息子と、立ち退きを迫られた実家の粥麺屋を救おうとする若手ファッションデザイナーが出会い、祖父が得意とした魚旦粉を復活させるべく、日本と香港を往復する(もちろん恋愛あり)という物語らしい。45分サイズらしいので、この春から始まったドラマ枠で来年春に放映されるんだろうか?

 香港側もなかなかのメンツだし、このへんのキャストが出る映画を観るチャンスが減ったので、とりあえず楽しみにしているかな。なお、このドラマは香港先行放送だとか。

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